エンゲージメントSNSを提供する株式会社Be&Do

橋本豊輝氏(以下、橋本):よろしくお願いします。みなさんこんばんは。大阪からやってきました。

株式会社Be&Doの橋本と申します。今日は、真似するだけで成果が出るマーケティングTipsというテーマでお話ししたいと思います。

私たちはベンチャー企業でして、正直、もともとはマーケティングのスペシャリストなどもいませんので、その中でどんなことをやってきたのかということを、赤裸々にシンプルにお伝えしたいと思います。

まず会社の自己紹介をさせていただきます。私たち、株式会社Be&Doは大阪の西天満というところにあるのですが、何をやっているかというと、「テクノロジーでイキイキした人や組織作りに貢献する」という事業をやっています。

チームはこれだけで、社員数は11名。産育休中のメンバーもいますけども、女性の比率が7割以上で、男性は非常に肩身の狭い思いをしているんですけども。

メンバーは30歳から68歳までいますし、外国人も2割います。非常にダイバーシティー度が高くて、多様な働き方を私たちはせざるを得ず、そんな中で、実際にいろいろなことを実践しながらサービス開発をしている会社です。

私たちは「Habi*do(ハビドゥ)」というエンゲージメントSNSを提供しています。主にB to Bで社内のコミュニケーション等に使っていただくツールになります。

私は株式会社Be&DoでCOOを務めておりまして、略歴をお伝えしますと、前職エン・ジャパン株式会社で営業と営業企画を経て、ちょっと黒歴史を挟んで、株式会社Be&Doの準備期に参加した。そんな経緯です。このあたりの話は、よければ後ほど懇親会でお話しします。

こんなツールを社内で使っているというお話をしたいと思うのですが、マーケティングツールはもちろん「SATORI」さんを使っています。

顧客管理とマーケティングオートメーションのところで利用していまして、グループウェアもGoogleの「G Suite」を使って、ファイル共有やスケジュール管理、ビデオチャットなどに「Gmail」を使っています。

それで自分たちのプロダクトでもありますけども、社内SNSとして業務やインフォーマルなコミュニケーション、目標、ルーチン、タスクの共有と報告は、ここ(Habi*do)でやっています。主に使うのはこの3つのツールです。

「SATORI」導入でマーケティング課題を解決

前提として、私たちのマーケティング課題はどんなものがあったのかをお伝えいたします。

ベンチャー企業なので、まだまだどうやって攻めたらいいのかというのがすごく難しくて、未知数の新しい市場をどう切り開いていこうかということです。ですのでプッシュ型の営業よりもプル型の営業のほうがいいなと感じていました。ゆえに新規リードをどうやって集めていこうか、と。そして継続的な啓蒙活動が必要で、さらにリソースも不足している。そんな状態でした。

ここからが本題なのですが、「地道に真似をしてみました」ということをお伝えしていきます。

私たちは「SATORI」をなぜ導入したのかということですが、まず、さきほど植山さんがおっしゃった、匿名ユーザーにアプローチが可能というところに強みがある。それが最大の魅力でした。

あと企業規模、組織構成が当時のうちと似ているなと感じたんですね。

「SATORI」さん自身の取り組みがすごく参考になりそうだなと思いました。なので、まずは型にはまってみようとやってみました。

導入後、今、ちょうど6ヶ月ぐらいになりますが、こんな成果になっています。

私たちは設立して第7期に入っているので、もう丸6年過ぎています。この6ヶ月でリードの数が約1.3倍に増えています。あと資料請求の数は、導入前と比較して月平均約2.4倍に増えています。

あと契約中の企業が約1.5倍なのですが、利用ユーザー数は実は約4.8倍。ということで少しずつ私たちがターゲットとしているちょっと大きめの会社にもアプローチできている状態です。

じゃあ、実際に何をやったのかというと、まずWebやダウンロード資料をとにかく読み込む。もう「SATORI」さんのダウンロード資料とかホームページを私だけではなくて、「『SATORI』を使いたい!」と言ってきてくれた鈴木という担当と2人で、ひたすら読むということをやりました。

その結果「SATORI」の大阪担当の浜田さんから「橋本さん、『SATORI』の社員よりスコアが高いね」と言われました。チラッと見せてもらった時に、すでに1万何千ポイントとか2万ポイントぐらいいっていて、ちょっと自分でも引きました(笑)。

じゃあ、その次になにをやってみようか。自分たちなりにファネル図を作ってみました。

自分たちなら何ができるのかなとか、メンバーの得意分野はどこにあるのかなということを考えてきました。

トライ&エラーをしながら自分たち流にチューニング

そして実際の施策も、「まずHTMLメルマガをやってみよう。今までやっていなかったんですけど、見よう見まねでやってみよう」。

「あっ、キラーコンテンツがない。キラーコンテンツを作ってみよう!」。

「あっ、ダウンロード資料が少ないね。ダウンロード資料のバリエーションを真似して作ってみよう!」。

「ブログでコンテンツマーケティングも少しずつやってみよう!」。

「ポップアップもいろいろ試しに作ってみよう!」。

左上に営業の女性が映っているものがあるのですが、これも本当に「SATORI」の資料を見ながら、こんなふうに出したらいいかもということで、「写真撮ってきて」と無理を言って写真を撮りにいってもらったり。社内でこれはすごく「うわーうわー」と言って盛り上がったんですけど(笑)。

さらに「チラシまでなんか似ている」と(笑)。この間初めて植山さんにこれを見てもらった時に「これなんか似てない?」って言われて、「そうなんですよ」という話をしたのですが、とにかく見よう見まねですね。

私たちはそれこそマーケティングのスペシャリストもいなければ、デザイナーもスペシャルな人がいないので、とにかくやってみるということです。なので、ここに書いてますが「四の五の言わずに、まずはスモールステップでやってみる!」ということが重要だなと。

そして、「トライ&エラーをしながら自分たち流にチューニングする」ことがすごく大事だと思いました。

みんなの地道な取り組みを共有

次のフェーズです。「マーケ担当は1人じゃない」とお伝えしましたが、マーケティング担当者の仕事って意外と地味というか、コツコツ作業することが意外に多かったり、地道な改善が必要だったり、細かな分析が必要だったりすると思うのですが、短期的な成果が見えづらくて、周囲から理解されづらい。

そんなことを思った方がもしかしたらいらっしゃると思うのですけど、私たちの社内でも、いわゆるマーケ担当は1.5人です。

鈴木と私が0.5みたいな感じなのですが、じゃあ、先ほどファネル図を作ったものの、誰にどういうことを担当してもらおうかなと考えた時に、マーケティングは1人いますねと。じゃあインサイドセールスと導入支援、納品が得意そうなメンバーにはここをやってもらおう。

これは代表ですがも、代表はフラフラ新規開拓するのがすごく得意なので、とにかくそこに集中してもらおうと。もともといる営業はクロージングがすごく得意なので、そこに集中してもらおう。あとカスタマーサポートを丁寧にできるメンバーがいるので彼女にやってもらおう。

私はその他もろもろをやるみたいな感じでやっています。

「SATORI」をどういうふうに活用しているのかですが、私は、ほぼ全機能を使っています。マーケ担当のメンバーもほぼ全機能。インサイドセールスのメンバーはメールとカスタマー管理をよく使っていますし、代表もアクセス企業のページをしょっちゅうウォッチして楽しんでます。営業はカスタマー管理を見ますし、サポート担当も結構顧客の情報を見ています。とにかく、みんなで「SATORI」を使い倒すということがすごく重要だなと思いました。

じゃあ、普段どんなことをやっているのか。私たちの「Habi*do(ハビドゥ)という自社のツールでタスクマネージメントもしているのですが。

例えば、「Webページのアイキャッチ画像を作成しよう」「カスタムオーディエンスの作成をしよう」「あっ、定点データの観測やってくれたんだ」「あっ『SATORI』でメルマガ配信の予約をやってくれたんだ」とか。

そういったことをタイムリーに報告してくれるのですが、こういった地道な活動が見えてきます。

ちなみに、カスタマー担当も、実はセミナーページの「SATORI」の設定や、Webページの終了処理もやってくれていますし、利用状況のログデータを作ったり、FAQサイトに何かページを追加してくれたり、そういったことをやってくれています。

営業のメンバーはわかりやすいですね。アポイントや見積書を提出するといったことが見えてきます。

こんなふうに目標を達成しているのですね。「カスタマーサポート担当者を連れて、ユーザー企業を訪問しよう!」と彼女は言っていたのですが、それを実際に実践して「目標を達成したよ」という報告をもらっていたり。

営業のマネージメントをしてくれているメンバーは、「納品部隊をもっと強化していこう」という目標を持っていたので、それを達成したという報告ですね。実は、営業とかマーケティングに関わるメンバーだけじゃなくて、私たちの場合、特殊かもしれないですけど、開発チームや経理総務のスタッフも使っています。

「社労士さん助成金手続きしてくれたんだ」「銀行の記帳してくれたんだ」「あっ、バグ修正してくれたんだね」といったことをタイムリーにお互いにシェアすることにしています。

こうやって、今なにやっているのかということをみんなでシェアしていくことで、マーケティング担当がこうやって取り組みしてくれているんだな、ということもメンバー全員に伝わりますし、全員でマーケティング活動していくという社内の風土が育ってくる。そんなふうに感じています。

一人ひとりのがんばりを認めてあげるチームに

これはけっこう重要なのですが、お互いにちゃんと「すごいねそれ。よくやってくれたね」「Good Job!」「ありがとう」とか、こういう声がけって、なかなか対面でやっていないことが多いのではないでしょうか。

そういった一人ひとりのがんばりを、ちゃんと認めてあげるみたいなことを、お互いに自然とできるチームにしていけば、マーケティングオートメーションツールを地道に使っていって成果に繋げていくということができるのではないかなと思います。

あと、こんな振り返りもやっています。私の習慣ルーチンリストなのですが、「『SATORI』やGoogle Analyticsをちゃんと見る」を107回やっていますね。スケジュール表を179回も見ている。これを本当は1ヶ月に1回ぐらい、なにができて、できていないのか、そういったことを理解しています。

マーケティングのKPIなどもそうなのですが、目標のマネージメントを高速で回していくのが今のビジネスのスピードの中では重要かなと思っています。自発的に目標設定して、日々タスク管理、目標管理して、それをお互いに共有してお互いにフィードバックして見直しをする。

ちょっと駆け足でしたが、まとめさせてもらいますと、仕組み化。マーケティングオートメーションのために泥臭い行動と改善活動の積み重ねがすごく重要だなと。その結果、筋肉質なチームだったり、マーケティング施策になっていくんじゃないかなと思っています。

ただ、仕組み化して効率を高めても、省略してはいけないものがあるなと思いまして。

効率化だけでは本当の生産性が高まらないと言いますか、人間はロジックではなく、どちらかというと感情で動くということを思い出してみていただければわかると思うのですが、組織にも目を向けることが重要だなと思いました。ということでご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)