水分を拭き取りましょう

山本氏(以下、山本):いよいよこの水気を拭いていきます。

ここは、かなりガッツリと。

けんたさん:ゴシゴシと拭いていいんですね。

山本:はい。チェーンを拭くときも、グーッと親指で押し込んであげて、下側のウエスで水気と汚れをタッチするような形で拭き上げていきます。

けんたさん:上を転がして、その転がったやつを下から拭き取る。

山本:はい、こういう感じです。

これで1レーンずつ全部やっていただいて。

けんたさん:こういったディレイラーとかも、けっこうこんな感じでガッガッと。

山本:はい。ディレイラーもプーリーもしっかりと拭き上げます。なるべく水気は残らないほうが、次につける油にも悪さしないことが多いので、しっかり水気は拭き上げてください。

けっこうサイクリストのみなさんのお悩みのポイントとして、フロントのギア周りというのは意外と汚れが溜まっているんですけど、なかなか指とか手が届きにくくてつらいところだと思います。

なので、ウエスを工夫して使っていただきたいんですけど、その1つとしてフロントのディレイラーですね。このプレートの間、ウエスの角をここから入れていただいて内側でこういうふうに受け取ります。

下から上に拭き上げていただいて、上まで来たら向こう側にくるっとひっくり返してあげる。奥側というか、後ろから見ると左側ですね。こっち側もこういうふうに拭けますので、後ろ側も拭いていただいて。

あとは前にスルッと抜くだけ。そうすると、プレートの中もきれいにできます。意外とここに隙間が実はあるんですけどDi2が隙間が狭いので難しいんですけど、ここにもウエスを入れられますので入れていただきます。

けんたさん:あ、入りましたね。

山本:はい。入りますので、入れていただいてここも拭き上げます。

狭い隙間も小技で徹底的に

山本:意外とここも汚れが溜まってますので拭いてあげて、この形のまま、このディレイラーの下側にも裏側にもスペースがあってウエスが入るので、ここも優しく拭いてあげたほうがいいです。ここからも大事なポイントなんですけど、このウエスの形のままちょっとずつ拡げながらこのまま下に下げていきます。

けんたさん:あ、下にも落ちているんですね。

山本:そうすると、なかなかBB周りって洗いにくいところですけど、こういったところもグッと。

けんたさん:BB周りも洗車できちゃう。

山本:そうですね。ここもちょっと拭いてあげる。拭いてあげたら、こっち側を引っ張りながら回してあげる。

けんたさん:すごい。へぇー、おもしろいですね。いやー、今のテク見ましたか。

山本:けっこうこういう小技が大事になってきます、自転車の場合は。フロントのチェーンリングは、アウターとインナーの間に関しては下からウエスを入れてあげる。

けんたさん:なるほど。

山本:これはちょっと難しいんですけど、ウエスの摩擦だけで前に回していきます。

こんな形できれいにしていただいて。

けんたさん:メッチャきれいになりましたね。

山本:ちょっと仕上げますね。

けんたさん:ピッカピカの1年生ですよ。すご~い。

オイルを生かすにはよい洗車から

山本:ぜひチェーンに触ってみていただきたいです。

けんたさん:いいんですか。

山本:もちろんです。自分はまだ触ってないんですけど。

けんたさん:まさか手につくということはないと思いますが。お、ついてない。きれいサッパリ。かなりきれいになりましたね。

山本:外側をきれいにするのはパーツクリーナーでももちろんできるんですが、やっぱりさっきもお伝えしたように一番大事なのは中になります。ローラーの中ですね。ローラーの中の汚れがどれくらい出ているのかを確認していただくために、ちょっとチェーンをねじっていただきたいんですね。

ねじってみると、汚れが多いとジャリッという音がすると思うので、そういう場合はまだ洗車が足りないというか、ブラッシングが足りなかったりフォーミングが足りなかったりということになりますので、もう1回やっていただくとさらにきれいにできると思います。ぜひこのクオリティーを目指して洗車のほうをしていただければと思います。

けんたさん:がんばります。きれいだ、新品みたいだ。ピッカピカや、すごい。これはほれぼれしちゃうな。

山本:この状態で初めてチェーンオイルの性能が100パーセント発揮される状態ですので、ぜひこれを目指してチェーンに関しては洗車していただければ。

けんたさん:洗車せずにオイルだけかけるんじゃ、だめですと。

山本:だめですね。

けんたさん:洗ってからということですね。