スマホ、予感、半額サービスがお題

立川らく朝氏(以下、らく朝):健康落語の立川らく朝です。さっそく小噺のお題をちょうだいしましょう。

「スマホ」。私も最近ね、スマホに変えたんですよ。

「予感」。うれしい予感とかね。

「半額サービス」? ありがたいですねぇ。

それではどんな小噺になりますか、最後までお楽しみに!

ノロウイルスは感染力が強い

ナレーション:ある時は現役の医師、またある時は落語家。ですから、ちょっとおしゃべりな『Dr.らく朝 笑いの診察室』。

大島蓉子氏(以下、大島):先生、実家からカキ送ってきたんですけど、いかがですか?

らく朝:すごいですねぇ! あなた食べないんですか?

大島:生で食べたんですけどね、なんだかお腹痛いような気がして、ノロウィルスが心配なんですよね。

らく朝:あのね、ノロウィルスだったら、こんなんじゃすまないですよ。下痢、嘔吐、発熱、腹痛。もう、ひどい目にあいますからね。

それにノロウィルスはカキから感染する印象が強いでしょ? でも、最近減ってるんですよ。

大島:あ、そうなんですか?

らく朝:うん。その代わり、人から人への飛沫感染とか、感染者が触れたものを間接的にこう(触って)感染することとかが危険視されてるんですよ。

大島:私も気をつけないと。

らく朝:ノロウィルスは感染力が強いから。

ナレーション:感染力が強い!ノロウィルス。「勝って兜の緒を締めよ」。

らく朝:ノロウィルスが怖いのは、ごく少量でも発症しちゃうんですよ。一般的な細菌性食中毒は、100万個ぐらいの菌を摂取しないと発症しないんですね。だけど、ノロウィルスは数十個で発症しちゃうんですよ。

大島:えーっ、そんなに少ないんですか? だから一気に感染しちゃうんですね!

らく朝:それに嘔吐したものから感染することも多いんですね。だから、すぐに拭き取って、乾燥する前に消毒しないといけないんですよ。

大島:私んち、消毒用のアルコールありまーす(笑)。

らく朝:ダメダメ(笑)。それね、ノロウィルスに効かないの。

大島:えーー。

ノロを感染させないために

ナレーション:嘔吐物を処理する場合は、必ず使い捨てのエプロン・マスク・手袋をしっかりと着用して行いましょう。

消毒には家庭用塩素系漂白剤を使用します。原液の濃度が5パーセントのものであれば50倍に薄め、ペーパータオルに浸して、嘔吐物や鼻水などが直接付着した場所を拭きとります。

処理したゴミはビニール袋に入れて、完全密封後に廃棄しましょう。

らく朝:ノロウィルスは、子どもやお年寄りにうつしてしまうと、下痢とか嘔吐で脱水症状を起こしやすいんですよ。だから、水分補給をしっかりしないとね。

それに回復しても、1ヶ月ぐらいは感染力を持つこともあるんですよ。油断ならないですねぇ。ほら「勝って兜の緒を締めよ」って言うでしょ。

大島:そんなに大変なら、やっぱりカキやめとこっかなあ。

らく朝:いや、十分火を通せば大丈夫ですよ。

大島:本当ですか? じゃあ、そうしましょう。

らく朝:さっきの不安はどこ行っちゃったの?(笑)。というわけで、みなさんへの処方箋はこれです! お大事に。

大島:作ってきました、カキ鍋!

らく朝:なんでそんな早いの? カキだけじゃん……。

ナレーション:乾燥させず 素早く消毒して 感染防止!

最後は健康落語で締めます

らく朝:おーい、スマホでさ、いい店見つけたぞ。ここのカキ料理屋に行こうよ。うん、日替わり料理がね、半額サービスになってんだよ。いっぱい食べられるぞー。

ちょっと待てよ。ノロウィルスにやられたらどうすんだよ。

大丈夫だよ。生で食べなきゃいいんだろ。いや、俺の予感だとね、今日の日替わり料理はカキフライだな。

なんでわかんだよ。

だってお前、今日、金曜日だぜ。フライデーだよ。