分身ロボットで移動時間をゼロにする

中ノ瀬翔氏:こんにちは、GITAIの中ノ瀬です。僕は人の体を増やそうとしてます。「お前はなにを言っているんだ?」とよく言われます(笑)。今、我々は人生のうちの1年半を移動時間に費やしています。すごい無駄だなと思っています。

イケてる企業さんたちは、これを今の移動手段を効率化したり、速くしたりすることで解決しようとしているんですけど、僕は「身体を増やしたらいい」と思いました。「人の身体を増やしたほうが効率がいいのでは?」と思いまして。人間が乗り移れる分身ロボットを作って、よく行く場所に置いておけば、移動時間をゼロにできるのではと思っています。

(スライドに動画を流して)ビデオを見ていただくと、こんな感じで身体が同期するロボットを今作っています。これが頭部に360度のカメラをつけてまして。この360度の映像がバーチャルリアリティのヘッドマウントディスプレイを通して見えます。これ、僕が見ている映像ですね。

そのため、僕はロボットの目線でロボット身体を動かしている状態です。ロボットなので置いておいて、VR端末をつけると、ロボットの中に自分の2番目の身体に乗り移ったようになっていて、ロボットの身体を動かしているような状態です。(スライドを指して)今は自分で自分を見ているような感じですね。

これは完全にインターネット経由で同期してまして。触覚も、すごい簡易的なものなんですけど、同期するようにしています。

今はハードウェアもソフトウェアもネットワークも全部作っているんですけれども、では、うちの強みはなにかというと、量産化するときはハードよりもソフトウェアとネットワークのほうが技術的には難しく、問題になってくるんですね。

とくに分身ロボットと人が普通のWi-Fiとかモバイルネットワーク経由で同期しようと思ったら一番問題なのは眼のデータ。眼の同期の部分ですね。360度の映像を普通のインターネット回線経由で、このヘッドマウントディスプレイに飛ばそうと思ったら、めちゃくちゃデータ量が多いので必ず遅延してしまうんですよ。

その問題が一番難しいと思っていまして、削減するためにUDPプロトコルをカスタマイズした独自のP2P通信を作って、さらにそれをベストな状態で走らせるためのOSをLinuxベースで作って、ロボットに乗せてある状態で360度の映像を同期させます。

Theta Sなどのデータはめちゃくちゃデータ量が多く、330Mbpsあります。これを4Mbpsまで減らして、かつ遅延を80ミリ秒、0.08秒まで減らすことができました。

これがどれだけすごいのかというと、ほかのケースと比べたときに、例えば普通のストリーミングなどだと5秒くらい遅延してしまうし、FPSも低くなるんですね。よくP2P通信で使われるWebRTCという規格を使うと、やはり1秒以上は絶対遅延するし、FPSも解像度も低くなります。

うちの技術を使うと80ミリ秒まで遅延が削減できて、かつFPSやカクカクするようなフレームレートがなく、解像度を一切落とさずに80ミリ秒まで遅延が削減できるという、眼の同期の部分が技術的な一番の強みです。

今、テレプレゼンスと言われている分野なんですけど、医療や災害救助、点検、宇宙など、「第一歩のマーケットをどうしようかな」と考えています。この分身ロボットのOSや、ソフトウェアで勝負するのは、やはりアメリカでやりたいなと思っています。

アメリカで進出する足がかりを作りたい時に、このSingularity Universityという謎機関がありまして(笑)。日本ではあまり知られていないと思いますけど、レイ・カーツワイルという方が作って、NASAが場所を提供して、Googleが金を出しているという謎機関なんですけど。

ここが「Global Solutions Program」というmoonshotのテックスタート向けのプログラムをやっていて、これが非常にいいだろうということで応募しました。分身ロボットに最高に価値があることを理解してもらって、参加できました。

この夏参加してきました。(スライドを指して)これが生レイ・カーツワイルです。生レイ・カーツワイルと僕ですね。

進捗・成果としては、SpaceVRというスタートアップと提携できました。なにをしているかというと、360度カメラ付きの人工衛星、小型衛星を作って、来年の1月に、イーロン・マスクのSpaceXと提携してて、打ち上げることになっているんですね。

彼らもやはり宇宙用にテレプレゼンスロボットを使いたいということで、こういうのを作っています。ラーメン屋でミーティングをして意気投合して提携しました(笑)。

無事、Singularity Universityは卒業しました。48ヶ国から90人参加したんですけど、僕が唯一、SU Venturesというアクセラレータに採択されました。

ちゃんと次につなげてきました。来年の2月から始まるので、また向こうに行って、がっつりとマーケットインをしてきたいと思っています。以上です。

(TechCrunch Japan賞を受賞)

西村賢氏:もう本当にすばらしいなと思いました。(審査の)コメントでも書かせていただいたんですけれども、直近のユースケースがまだ見えないのがまたいいなと思っています。

TechCrunchは、そういうものをけっこう載せていて、すごい未来に生きている感じがありました。今度デモで体験してみたいと思います。ぜひよろしくお願いします。おめでとうございます。

軽量・低価格の人工筋肉を開発

亀井潤氏(以下、亀井):初めまして、WIMの亀井と申します。WIMというのは「Worn Influencer of Movement」と言います。実際どういったことをやっているかといいますと、ビジネスだけではなくて、パフォーマンス向けに使える素材など新しい技術を開発しています。

(スライドを指して)こちらはロンドンの「V&A」、Victoria and Albert Hallsというところでで、日本だと国立美術館に該当します。

ここで行ったパフォーマンスなんですけど、そちらのほうで必要とされていた人工筋肉の材料やシステムの開発をしております。私はここのチームの中で、材料開発を担当していまして、この中で必要とされている人工筋肉を開発しています。

今まで、人工筋肉をいろいろ扱ってきたんですけど、端的に言いますと、この軽量・低価格の人工筋肉の開発が今求められています。どういったものを作っているかというと。

(デモをしながら)これはちょっとしたすごい簡単なデモなんですけど。

澤山陽平氏(以下、澤山):おー。すげーすげー。

亀井:これぐらいの簡単な電力しか使っていないんですけど、こういうものを作ったりとかしています。

なぜこれが必要なのかというのを端的にいいますと、リハビリテーション、スポーツ、アシストスーツ、ダンスというところで、こういう柔らかい駆動体が必要とされています。

日本でも、すごい技術が今あるので、こういったMechanicsを使ったサポートスーツというところで非常に活躍をしてるんですけど。今の時代、実はこのMechanics、Electronics、Informaticsが来て、実はこういう新しいMaterialという新技術がどんどん出てきています。

実はこのMaterialというものがMechanicsをどんどん置き換えているんですね。だから今、例えば飛行機も、エンジンなどいろいろMechanicsでできているのが、将来的には材料的なもので置き換わる可能性があります。その材料の中で非常に重要な駆動体が人工筋肉になります。

なので、この人工筋肉を研究して開発していくのは非常に重要なんですけど、その中で日本が実は先駆者で、空気圧を使って人工筋肉を今までに作っています。

この空気圧、大きな問題がありました。大きな駆動体のポンプや、そもそも筋肉自体がすごく大きくて、なかなか使用できないところを、(スライドの)Electroactive Artificial Muscle Materialを掲げて、電気で駆動することが第1条件のものをまず作ってみました。

ここで今デモしたもの、サンプルが小さいのにはすごい理由がありまして。これを作るのにけっこうお金がかかってしまうんですね。それを価格を100分の1にすることを今やっています。

これだけ見るとなんなのか、わからないんですけれども、これに代わる次の材料として作っています。内容としては、もしこれでちゃんと駆動するようになれば、使っているものの価格が100分の1に落ちるということが実現できます。

なおかつ、見てのとおり繊維体のもので幅も変えられるので、将来的にいろいろなものに活用できると期待しています。いろいろな分野の中間に入りこんでいければと考えています。以上です。ありがとうございました。

(500 Startups賞を受賞)

澤山:僕を知ってる人だったら、たぶんここを選ぶのではないかと思ったんじゃないかと思います。

発表後もけっこう盛り上がったんですけれども、どんどんSFの世界が現実になってるというか。『スプリガン』(SF漫画)を知ってる人は、ああいうのを見ると「うわーっ」て驚くかもしれない。

これがどこまで行くのかというところは、本当にまだまだわからないですけれど、そういうところが非常におもしろいと思いました。

あとはもう1つは、(発表後の)質問に対しての回答。あくまで技術のすばらしさや、それだけで言ったら、それは世界にもっとすごいところが、もしかしたらあるかもしれないけど、それをデザインの力などで、どうやって事業に落とし込んでいくのかが見えました。

「社会実装」みたいな言葉がよく大学では使われますけれども、それをちゃんとやろうとしてるのがすごくいいと思いました。今後もがんばってください。

世の中からゴッホをなくすアートフィンテック企業へ

堺谷円香氏(以下、堺谷):お待たせしました。世の中からゴッホをなくします。株式会社ARTRIGGERの堺谷です。

ゴッホをなくすというのはどういうことかというと、ゴッホは生前評価されずに作品もぜんぜん売れないまま亡くなりました。その上、死後、自分が知らないところで勝手に高値で取引されているという悲劇のアーティストです。

市場価値の可視化をリアルタイムで行うことができれば、ゴッホのような作者がいなくなるのではないかと私たちは考えました。そして、私たちはPAAKのプログラムの期間中に3つのことを達成しようと決めました。

1つ目は、芸術系の学校法人に向けた校務管理システムとポートフォリオツールが一緒になったものの実装完了です。

2つ目に、著作権の1つである追及権を参考にした、コンテンツの2次活用に向けたブロックチェーン技術・ビジネススキームの特許出願の完了。

3つ目に、企業との事業提携、実証実験の取り組みを開始することでした。

そして、エンジニア4名、デザイナー1名でこの半年間従事し、3つの目的を達成することができました。

本題に入ります。さて問題です。直近5年間で最も値上がりした日本人作家は誰でしょうか? 村上隆さん、それとも草間彌生さんでしょうか?

正解はチームラボさんです。チームラボさんはIT業界の中でもとても馴染みがあると思います。実は海外の大手ギャラリーに所属していて、コレクターや一般の方々からも評価が高まっています。

さて、その伸び率は2010年から2015年の間で10倍です。チームラボなども含まれる日本のコンテンツ市場の推移は(スライドを指して)こんな感じです。

私たちARTRIGGERがまたぐ領域は、「映像」「ゲーム」「図書・新聞・画像・テキスト」、これら3つです。

(スライドを指して)このグラフは、業界の既存プレイヤー・専門家たちのアート市場がテクノロジー化していくことへの期待値を表したものです。そしてARTRIGGERがシステムを通してまたぐ領域が(スライドを指して)こちらになります。

また、需要の変化によって構造やプレイヤーもさらに変わっていくと予想されています。

しかし、日本市場の構造ではバブルが終わってから約30年間変動が見られない市場でした。インターネットという手放せないインフラが出現して、現在、変動せざるをえない状況になっています。

このようにたくさんの課題を抱える日本の業界なのですが、ARTRIGGERが取り組む課題として、芸術系大学・専門学校のアクセスまでのハードルが高いことと、入学希望者減少の対策不足、印刷費がかかりすぎている課題を解決します。

そして課題解決策として開発しているプロダクトが、校務管理ポートフォリオツールの「FOLLY」と「WOW! epoch」です。

FOLLYは、学生独自の作品と先生から出される課題を中心とした機能設計になっていて、3分の1は使用しないようなeラーニングや管理システムとは違い、クリエイティブ系の需要に特化した仕様になっています。

WOW! epochは、まだまだ機能開発が必要なのですが、年内中にはこちらに記載されているメリットをユーザーに届けたいと考えています。

そして、学校法人さん以外も巻きこんでいく機能要素としては、クリエイティブ人材の採用に特化した機能の公開を控えています。

実証実験に関してですが、信託銀行さんと10月から取り組むことが決まりました。(スライドを指して)今、現在、ここです。

ビジネスモデルなんですが、(スライドを指して)こちらの3点になります。最終的にARTRIGGERは、ビッグデータとブロックチェーンというテクノロジーを使ったアートフィンテック企業へ成長します。

たくさん業界の悪口を言ったような感じになってしまったのですが(笑)、私自身、高校大学と美術領域の人間で、アートがどれだけさまざまなことに影響しているか理解しています。また、アートのすばらしさや楽しさをたくさんの人に伝えたいと思っています。

ARTRIGGERは、世の中からゴッホをなくします。よろしくお願いいたします。

(Microsoft賞を受賞)

澤円氏(以下、澤):(発表後の質問で)先ほど言ったように、うちにゴッホの候補生(澤氏の妻、アーティスト)がおりますので、その人を救ってくれるかもしれないサービスであることが1点と、名前が同じであるという個人的な思い入れが1点。

そしてなによりも、一番プレゼンを改善したい人。もったいない。サービスがいいのにプレゼンがもったいないということで、とりあえずこれ(澤氏の著書)を読み込むように宿題を与えますので、はい、これを読んでください。

(会場拍手)

そして、プラスの副賞として、弊社にいらしていただいて、僕の個人的なプレゼンテーションのレクチャーをプレゼントしたいと思います。

ということで、くれぐれも心して、アートの世界の浮かばれない人たちを救っていただければと思います。おめでとうございます。

LGBTの人々の「働く」を支えるサービス

星賢人氏:さっそくですが、13人に1人、必ずみなさんのご友人や家族、また職場の中にも必ずいらっしゃる人たちがいます。それがLGBTと言われる存在です。LGBTとはLesbian、Gay、Bisexual、Transgenderと言われる性的マイノリティの総称になります。

自分自身はGのゲイなんですけれども、大学生時代にセクシャルマイノリティサークルの代表をしていまして、その時にトランスジェンダーの友人ができました。

その方は高校生までを男性として、大学からは女性として入学をされていました。大学3年間、ずっと自分のありたい姿で大学生活を謳歌されていましたが、3年の終わりに就職活動がありまして。

そのなかで、例えばエントリーシートの男女欄はどう書けばいいのか、また最終的に面接をした面接官から「あなたみたいな人はいないのでうちでは無理です」っていうことをカミングアウトした時に言われてしまいました。

そのことがきっかけで就職活動ができなくなり、大学も辞めてしまうということを目の当たりにしました。

実際、求職時に困難を感じている人、非当事者に比べてLGBTだと本当にたくさんの方が困っています。そこで不安なく就職活動ができる世の中を作りたいと思い、株式会社JobRainbowというのを立ち上げ、ここでやらせていただいています。

今3つ事業をやっておりまして、1つが仕事情報サイト「JobRainbow」というものになります。実際にリクルートさんだと、同性パートナーでも福利厚生がもらえたり、そういうフレンドリーな取り組みが見れたり、体験談・レビューの中で、実際にレズビアンの方が面接中にカミングアウトしたけど大丈夫だったことを書いています。

こういった情報が300社ほど載っておりまして、求職者の方は現在7万人ほど利用しています。

メディアのほうでもよく取り上げていますが、こちらのサービスは1年半ぐらい運営しました。本当に求めているものは、やはり自分らしく輝ける職場に出会えることだということ。「自分らしく働く」を叶えるサイト「ichoose」を8月の初め頃から実はオープンしました。

こちら、単純なんですけど、求人情報が一般的なものが載っているのに加えて、ダイバーシティとかLGBTとかについて見れます。企業インタビューも載っています。

とくにエントリシートが、セクシャリティなどを書けたり、実はLGBTだけしかわからない悩みを共有できます。2ヶ月ほどで実績が出始めまして、20パーセントの企業様で採用が成功、1社で複数名採用されたりと、本当に感謝のメールや人事の方からもたくさん来ています。

なによりも求職者の方からも「家族と一緒に泣いて喜びました」というような声が届くぐらい、今踏み出しているのかなということで、掲載企業は(スライドを指して)こういった会社になっております。

これを実際にリアルでもやろうと。「リアル・ジョブレインボー」って、リアル・ウォンテッドリーさんをパクっているんですけれども(笑)。こちらでも結果を出してきております。

私たちは、多様な人と出会えるチャンスというのを企業に対して生み出していくことで、それによって社員が生き生きし、イノベーションとクリエイティブを起こせる環境にしていく。さらに働き続けやすくなることで多様な人が出会えるチャンスを生み出したいです。

(スライドを指して)リボンモデルは、求職者だけではなくて、企業とその中にいる方々というのをつなぎ合わせることで、これまでスタートラインにすら立っていなかった当事者をエンパワーメントを通じて平等に競争できる社会を作ろうとしています。ありがとうございました。

(TECH LAB PAAK賞を受賞)

麻生要一氏:ずっと応援してるんですよ。PAAK入居前もずっと応援してて。最初にサービスがまだない段階から、こういう世界を作りたいということだけで、ずっと応援してるんです。

みなさん聞いていただいて思ったと思うんですけど、否定のしようがないというか、本当にすばらしいと思うんです。絶対に誰かが解決しなければならない社会課題なので、ぜひ率先してもらいたいです。 LGBTという言葉自体がなくなるぐらいになっていってほしいので、JobRainbowのゴールはJobRainbowがなくなることだと思うので、そこまで当たり前になるような社会をぜひ作ってください。

サッカーの指導者の問題を解消する

木村友輔氏:こんにちは。筑波大学体育専門学群の3年の木村と申します。最近 、天皇杯でジャイアントキリングをしているサッカー部の一員でもあるんですが、僕は株式会社シェアトレという会社を運営しています。

事業のきっかけなんですが、みなさん小学校の頃はたぶんスポーツとかやってた方も多いと思います。そこでのコーチってすごい大変なんですね。ほぼコーチ経験がないのに(スライドを指して)こんなたくさんのタスクをやらなきゃいけないんですよ。

中でも一番大変なのが、練習メニューの作成・実施です。こういったタスクをなんと年間300時間もボランティアでやっているデータがありました。僕も大学1年生の頃、初めて少年サッカーのコーチやったんですけど、すごく大変でした。

なので、僕はこういった人たちの方をなんとかして助けたい、そういった思いで、今、このトレーニング共有プラットフォーム「シェアトレ」というサービスを行っています。

全国の指導者が自分の持っている練習メニューや指導法を投稿して、全員で共有できるというようなプラットフォームになっています。

(スライドを指して)こちらが実際のサービスなんですが、練習メニューが全部タグで管理されています。なので、年代とか技術とかテーマなど、自分たちのチームに合ったレベルのメニューが一発で検索できるようになっています。

また、すべての練習メニューは動画で載っているので、初心者コーチでもわかりやすく理解ができます。また自分のフォルダに全部保存していったりとか、同じチームで共有したりとか、そういった情報交換もできるようになります。

またそれだけではありません。僕が所属している体育専門学群には、専門的なコーチング学、トレーニング学の情報が流れてきています。そういったコラムを教授の方と協力をして提携することで、専門的な分野も学べるようなサイトになっています。

そうすることで、練習メニュー作成・実施の負担が減りますし、情報共有・経験蓄積もより円滑化します。また専門的知識の獲得によって指導者の質が向上して、子どもたちの笑顔あふれる、そんなスポーツ社会になっていくと思っています。

PAAKに入居する前は月間8万PV、会員数550人でしたが、現在は月間20万PV、会員数が2,200人、月に3万人の指導者が訪れるサイトになっています。

この人数はすごく評価されてまして、民間企業では初めて日本サッカー指導者協会とオフィシャルパートナー契約を結ばせていただいて、協会からの練習メニューの提供や共同物販が可能になりました。

また、「学生団体総選挙」という600団体が応募している団体のグランプリをいただきました。

僕らが狙っている市場というのは練習メニュー市場です。(スライドを指して)今までの進化です。今スタートアップで有名なのがVRなどですが、スポーツ業界がどこに位置しているかわかりますか?

実はまだDVDなんですね。練習本にDVDがくっついている、すごい使いにくい状態で、現地でも見れなければいけない。DVDの一つひとつが長くて、あと管理がめんどくさい。そういったことでどんどん本が売れなくなっているんですね。

「練習メニューを動画で見たい」。そういったユーザーが集まっているので、そういったDVDを今後スマホでどこでも見れる。そういったプラットフォームに移行していきたいと思います。なので、動画販売を今後できるようにと思っています。

もう1つ、新規事業で今、スタディサプリのスポーツ版のような、どこでも一流の指導者の指導が受けられるサービスも開発中です。

この2つのサービスを通して、僕はスポーツ教育の機会均等を実現したいと思ってまして、スポーツ×IT教育で今後スポーツ界を切り開いていきたいなと思っています。ありがとうございます。

(オーディエンス賞を受賞)

撮影体験版のポケモンGO?

鈴木啓太氏(以下、鈴木):クイックピジョン株式会社のエンジニア・高山と代表の鈴木です。 前より笑顔がたまる「フォトビーズ!」のサービス説明をさせていただきます。

フォトビーズとは、簡単に言うと撮影体験版の『ポケモンGO』だと思ってください。ポケモンGOやった人、いますよね。

スポットに行くとアイテムがゲットできましたけど。フォトビーズはアングルで決められたカメラの近くに行くと、カメラのシャッターボタンを押せるアクセス権がスマホでゲットできます。

なので、人に頼まないと難しかった撮影とか、人では撮れないようなアングルが指先1つでできてしまうんですね。具体的にいうと、例えば窓越しで撮る、水槽の中にカメラがあったら水槽越しに撮れる、そういうことが簡単にできる。そういうものを作っています。

どうやってこれを実現しているか。(スライドを指して)こういうシステムを作っていて。カメラっていろいろありますよね。一眼もあれば、アクションカメラもあれば、ドローンもそうですよね。そういうものを全部つなげられるシステムを作ろうとしていて、それがスマートフォンと連携ができます。

このシステムはどういうことが起きるかというと、(スライドを指して)こういうことなんです。すごいきれいなロケーションを持っている、左側のような美的空間とかビューを持っている人。それからカメラは眠りやすい資産だと思うんですよ。これはあとで説明しますけど。あと、撮りたい人。これらをマッチングするサービスになっています。

これ例えばですけど、岩本さん(TECH LAB PAAK現所長)を題材にして解説をしたいと思うんですけど。例えば実家が京都のすごいいいロケーションに住んでいるお嬢さんだとするじゃないですか。

「2階の自分の勉強部屋から見るとすごいいい景色なんだよね」。でも、バリバリのキャリアウーマンなので、カメラを持っていてもたぶん使えてないんですよ。そういう時に、実家に帰ってカメラを設置してもらうと、こんな写真を撮りたい人に撮ってもらえるサービスになっています。

6ヶ月間の主な実績としてどういうことができたか。ヒアリングをして初期顧客の発掘ができ、プロトタイプがうまく開発できました。それから撮影会を実施しています。

(スライドを指して)実際にスクランブル交差点で撮ったんですけど、あそこに立ってもらうと僕らが設置したカメラの撮影権をゲットできます。例えば夜でもこんな感じになります。

実際にデモができればと思います。今、会場内にカメラを設置してありまして。

司会者:これです。本棚のところですね。あれですね。一番最上段の。

鈴木:これをスタートすると、岩本さん、できたらそこに立ってもらっていいですか? ライブビューが起動します。

司会者:おっ、岩本さんの頭だけ。

鈴木:これを押すと、カウントダウンが始まりまして……今、たぶん撮れてるはずなんですけど。(画面が)カクカクしてるんですけど。この下に今、撮れました。

司会者:あっ。

澤山:撮れてる。撮れてる。

鈴木:で、この写真のボタンを押すと……。というようなかたちで、岩本さんが入っている。

司会者:おー。

鈴木:それで、シェアとかが簡単にできます。(スライドを指して)この共有リンクを押してもらったり、Androidだとダウンロードができます。

こんな感じのものを作っているので、あとで実際にやってみてもらうことができるます。(スライドを指して)昨日ぎりぎりまで設置をして、こんな写真を撮ったんですけど。

(会場の)電源のタップの近くに行くとこういう写真が撮れますので、ぜひご活用いただければと思います。QRコードはあとで作って置いておきますので、ぜひやってください。ありがとうございました。

(会場拍手)