「暇が嫌い」「働くなら前向きに働きたい」

ナレーション:今回の学生は東洋大学に通う高橋くん。志望業界をとくに絞っていない彼に、まずは自分の強みを語ってもらうことにした。

高橋氏(以下、高橋):自分の強み……。

井坂智博氏(以下、井坂):まず自分はどういう人間で……。

高橋:最近それを考えることがすごく多くて、まだはっきりはしてないんですけども、働きたいっていうのがすごいあって。それも、それを考える前も、「働くってなんなんだろうな」とすごい思っていて、それを今日、3人の方に質問できたらなとかそういうのも思っているんです。

自分はなんか、人生すごい楽しみたいです。別に働かなくてもいいと思ってて。

という中で自分は暇が嫌いなのと、あとなんか、アルバイトとかパートとかの仕事だとルーティン化されたというか、誰でもできるような仕事のがすごい多いなと感じてて。達成感のあることをすごくやりたいなっていうのがあります。(働くなら)前向きに働いていきたいなっていうのがありますね。

「前向きに働く」ってなんだろう?

ナレーション:のっけから抽象的な表現でやりたいことを語る高橋君に井坂は。

井坂:前向きに働くってどういうことだろうね。その「前向きに仕事ができている」って状態は高橋くんから見たときに、例えばどういう仕事?

高橋:なんか、同じことをただ頭を使わずにただこなしている状態ではなくて、「頭を使ってなにか課題を解決していく」というか、なにか新しい発見をしたり進歩したりする。

ナレーション:自分の頭を使って進歩していくことが、前向きに働いている仕事だという。では彼はどんな就職を目指しているのだろうか。

高橋:自分が活躍できる場所を探したいです。

井坂:なぜ?

高橋:なんか、学生のうちにいろいろな経験をしてきて、それをいかに社会に活かせるかなっていう部分ですね。

「サークルメンバーをまとめた経験を社会で活かしたい」

井坂:じゃあどんな経験をどんな社会で活かせるの? 1つ言ってごらん。

高橋:例えば、サークルを立ち上げて、50人60人くらいのサークルの自分、代表を2年近くやっていて。中でメンバーの管理だとか……。

ナレーション:代表を務めるサークルでメンバーをまとめ上げてきた経験、その経験を活かしたい?

高橋:例えば、ビジネスにおいても組織のマネジメントだとか、売上が上がってない人に対して例えばどうしたら上がるのかなみたいな親身になって寄り添ってあげるみたいな力は、そのサークルの経験からビジネスにおいても活かせるんじゃないかなって考えてますね。

井坂:サークルのなかで1つ、「これは大きな問題だったんだけども、俺の力で解決したぞ」という例があったら教えて。

高橋:ぜんぜん来ないメンバーがいっぱいいました。

というのも、最初は新入生歓迎会あるじゃないですか。それを開催したときに「100人呼びたい」となり、でもキャンセルで40人くらいしか来なかったんです。これ100人呼ぶつもりでも100人来ないぞってかたちに、そういう考え方になって。

どうすればいいんだろうと考えたときに、150人呼んだらキャンセル含め100人来てくれるんじゃないかなみたいな。ってなったときに、100人来たときにぜんぜん対応しきれなくて。

というのも、2、3年生がそもそも30人くらいしかいなくて、1年生の面倒見きれないぞとなりました。それって100人呼ぶ意味あるのかな、みたいなことを考えたときに、最適なのは50人60人くらいだよねっていう。

先輩が、一人ひとり後輩の面倒を見てあげられる、サークルとして達成する。そんな団体としてのあり方を達成するためにはこのくらいの規模がいいよね、というを考えたりはしました。

「なにを言ってるのかわからない」「なにが言いたかった?」

ナレーション:問題解決したことを話してもらったが、その話はまったく的を射ておらず。

井坂:なにを言ってるのかわからない。今の事例からは。なにが言いたかった? 

高橋:なんか、「一人ひとりに親身になって寄り添ってあげる」というのをすごくしてきたってことを言いたかったです。

井坂:寄り添って来た? 

高橋:はい。

井坂:本当に? 

高橋:はい。

井坂:100人呼びたかったのに100人来なかったんでしょ? なぜ来なかったのよ。

高橋:情報がちゃんと伝えきれてないとか。

井坂:じゃあ組織はめちゃくちゃじゃん。

高橋:はい。

井坂:その組織はぜんぜんまとまってないじゃん、連絡網も行き届いてないんだったらば。

高橋:はい。

ナレーション:自信を持って話したことも辻褄があわず、井坂に厳しく言われてしまう。次回、井坂の口調はさらにヒートアップ。