人生を成功してる方々が大事だと思うことが、CAMPには詰まっている

佐藤裕氏(以下、佐藤):みなさんこんにちは。今日は、CAMP5都市ファイナルということなんですが、すごい圧力ですね。雨降ってましたか?

会場:降ってないです。

佐藤:ありがとう。リアクションないとメンタル折れますからね。今日は学校の授業じゃないので、みなさんにはいいコンディションで聞いてほしいし、なにか学びを持って帰ってほしいなと思っています。

(スライドを指して)書いてありますけど、今日、僕は人事の立場じゃないです。パーソルキャリアの新卒採用責任者という役職ではありますが、今日はその帽子はかぶってません。学校の先生でもないです。今日はCAMPのキャプテンとして、みなさんに何かを持って帰っていただくということを考えてやっていきたいなと思っています。

まず、みなさんは今、何年生なのか教えてください。そのバランスによって内容のチューニングをしようかなと思います。まず大学1年生、手をあげてください。はい、ありがとうございます。2年生……はい。3年生……ありがとうございます。4年生……はい。社会人のみなさま……ああ、ありがとうございます。リアクション遅いですね、社会人ね。

(会場笑)

では、なんとなく空気がわかりました。みなさんには、働くということとか、または就活という意識もあると思うので、たくさんインプットしたいと思います。

私は今、BS ジャパンで「ジョブレボ!」という番組を友近さんと4月からやっています。なぜやっているかというと、働くことが今の若い人たちにとっては、「つまらない」とか「ネガティブ」とか「一生就活来てほしくないし」とか。みんなじゃないですよ、多くはですけど。なんか「うんうん」って感じですよね。

僕も大学生活やってましたから、当時は「ずっと大学生でいたい」なんて思っていました。今、社会人15年目を過ぎると気づくことは、「もう大学生活戻りたくないな」っていうくらい、今が楽しいんですね。こういうことを伝えるメディアってなかなかない。なので今、友近さんと番組を持ってやってます。

今回このCAMPはまさに「はたらくを楽しむ」ということを伝えることなんですね。前哨戦として先月は、なんと小室哲哉さんに、人生とか働くとか、そういったことをテーマにCAMPに応援に来てもらいました。つまり、人生を成功してる方々が大事だと思うことがこのCAMPには詰まってるんだと思います。

刺激を逃さないことが、人生を成功させる秘訣

ということで、今日は、なにかを持って帰ってほしいし、ぜひ「この会場を出たときに、なにかひとつきっかけを持って帰ること」を約束してほしいんですね。「人生を成功する」っていうのは、ちょっとむずかしいかもしれませんがシンプルに捉えられます。人間というのは刺激を受けるとワクワクしたりドキドキしたりしますよね?

わかりやすいのは映画です。映画を観て、映画館を出る瞬間に「やばい、この映画感動したぜ」「私もこうなりたい」なんて言いながら会場を出て、友達とカフェに行ったりお酒飲んだりする。でも、その次の朝にはその感情が薄れちゃうんですね。

そうじゃなくて、小室哲哉さんも友近さんも、人生成功してるビジネスマンほとんどが刺激をその瞬間にかたちにします。誰かと約束する、Amazon で本を落とす、なにかに入会するとか、必ずその刺激を逃がさない。

今日のプログラムは、私の時間が45分、その後に人事の方々、それから川栄(李奈)さんの「はたらくを楽しむ対談」と、いろんな刺激が必ずあります。それを逃さないでこの会場を出ることを今日は1つ約束してほしいなと思っております。そうすることで、なにかが変わります。

第1部としては、まず「CAMPってそもそもなんなのか?」ということを話すなかで、みなさんに気づいてほしいことが伝わればいいなと思っております。

2つめは「なぜCAMPを始めたのか?」。もともとは3年前、私と学生7人で始めたプロジェクトです。「CAMP」なんて名前もついてなかった。それが3年間で3万人、今ではアジアからもオファーをいただくまでになりました。「なぜやってるのか?」ということがみなさんにとってとても重要で刺激になると思います。

最後は、「じゃあどうすればいいんだよ?」ということ。今日は、みなさんの概念が相当ひっくり返りますし、刺激になります。「じゃあどうするの?」ということをお伝えできればなと思っています。

ただ大事なことは、僕は就活支援なんてぜんぜんしたくないですね、テクニックなんてないし。なので、みなさんが考えるきっかけを今日はたくさん与えます。ぜひ、悶々としてお帰りください。「ヒントはあったけど、どうしたらいいんだよ……」と。その一歩が大事です。

頭でイメージするだけではダメ

第1部の1つめのパート入ります。ですが、普通に勉強やスポーツ、趣味をガンガンやっても、上達しない瞬間ってあるじゃないですか。それがなんなのか。つまり今日、最後まで聞いていただけると、インプットはたくさんできるんですよ。でも自分のなかで開発が進みません。

それがなぜかっていうのをちょっとですね、この場で体感していただこうと思ってます。急ですけど。先程アサインしたクルーの水島君に登場してもらいましょう。誰やねんって話なんですけど、どうぞどうぞ。

(水島氏登壇)。

拍手がひとつもない。

(会場拍手)

ありがとうございます。ではみなさん、隣の人が友達じゃなくてもOK、まずは隣の人とペアになってください、一瞬で。……はい、嫌とかそういうんじゃないからね。……はい、前を見てください。

ワークは1つだけです。ペアのうち1人の方は手を前に出してください(水島君、実演)。もう1人の方は休憩してください。……はい、では手をクロスしてください。クロスして、なかに入れる(水島君、実演)。OKですね、この状態をキープです。

じゃあ、もう1人のペアの方は、人差し指を出してください。「この指を上げて」と指示をしてください(水島君の指を指す)。このとき、ルールが1個だけあります。この人差し指は、絶対に相手に触れちゃだめです。相手に触れずに、「これ上げて……はい、次にこれ上げて」というのを、ちょっとやってみてください。はいどうぞ。

(会場、騒がしくなる)

はい。みなさんにまず言いたい。さっきまでどんだけ静かだったのかと。けっこう声出るじゃないと。次です。同じ状態、同じ役割です。ただ、ルールが1個だけ変わります。今度はこの人差し指は相手に触れてOK。男性はチャンスタイムでございますよ。

(会場笑)

今度は、(水島君の指に触れながら)「この指を上げて」と指示してください。はい、どうぞやってください。

(会場、騒がしくなる)

はい、みなさん。まず水島君ありがとう。拍手を。

(会場拍手)

では解説します。もうわかってますね。1回目は手が逆になることで脳みそが混乱してよくわかんなくなるんで、上がらなかったり、逆が上がったりしますね。ただ、2回目は直接身体に触れて刺激を与えると身体が反応します。これが、学びとか、アスリートの理論なんです。

つまり、頭でどれだけイメージしても、身体は反応しません。イチローの本を読んでも四割打てません。なので、頭で理解したあとは、今度は身体に刺激を与える。

今日は第1部から第3部まで、いろんな頭への刺激がたくさんあります。それを今度はご自宅で、どこでもいいから自分に刺激を与えるということをやってほしいなと。これを念頭に置いて話をスタートしたいと思います。

「自己分析」から「自己理解」へ

ではまず、「CAMPとは何なんですか?」ということなんですが、シンプルです。「就活頑張れ」とかそんな話じゃなくて、言いたいのは、みなさんが来年、再来年、いつでも、働くことを楽しんでほしいんです。誰もがそうしたいと思うじゃないですか? なので、そのための準備なんです。

大学1年生は就活2年後? ぜんぜん違う。今からやってください。2年生は来年の夏からインターンシップ? いやいや今から行こうよと。3年生は、この夏は就職活動オンタイムですよね。4年生、就職活動終わった? 社会に出るまでの何ヶ月でまだまだ準備できますよ。それは「はたらくため」の準備じゃなくて、「はたらくを楽しむため」の準備。

これが今の日本のマーケットにはなかなかない。就活入っちゃうと、もう「はたらくを楽しむ」じゃなくて、いい会社に行くことが大事なんだとなってしまいます。就活経験した人はわかりますよね。そうじゃなくて、CAMPは「はたらくを楽しむ」ための準備をみなさんにお届けしたいと思ってます。

(スライドを指して)でも、ほとんどの人がこう(メンタルが折れることに)なります。はい、ここは笑っていいところですね。

(会場笑)

こうなるんですね。なぜかというと、まず、学生のなかに自己分析という言葉が入り込みます。これが実は、メンタルが折れる原因の1つなんですね。もう就活終わった人は「なるほどそこなんだ」とわかってくると思います。

実は今は、「自己分析」から「自己理解」という新しい概念を手にしないと、ミスマッチが始まるんです。これを解消したいなとCAMPは思ってます。そのヒントなんです。

こんなことやらされてませんか? 「自己分析は、過去を整理して言葉にして、今、それから未来に結びつけるんだよ」なんて話をされるんです。でもこれぜんぜん違います。みなさんもいったん大人の意見とか先輩の意見を外して冷静に見てください。今、未来と結びつきできてますか?

自己分析というのは、約20年前からある言葉です。20年前ってみなさんの時代とまったく違いますよね。外資系もそんなにないし、会社は潰れないし、合併もないし、商品は変わらないし、転職もない。

今の時代は外資系もあるし、会社はなくなっちゃうし、潰れちゃうし、合併するし、商品もどんどん変わるし、転職当たりまえ。なので、未来に結びつける、過去の自分を未来に持っていくというところでミスマッチが起こるんですよ。ずれちゃうから。

そうじゃなくて、そもそも自己分析ってなんのためなのか。「過去と未来を結びつけないんだったらどうやって未来を探すんだ?」なんてことを今から考えることで、ミスマッチや間違った選択は防げるんです。