動物たちの眼の構造

マイケル・アランダ氏:夜中に目を覚まして、暗闇の中で光る目を見つけたらぞっとしますよね。そして、結局、それは自分が飼っている猫だとわかるわけですが……本当に猫だったのでしょうか?

アリゲーターやオオコウモリや犬などを含む多くの動物は、目の中に光る構造があり、それがより優れた夜間視力を与えますが、それが不気味に光る目の原因でもあるのです。

目の奥にある組織の層は網膜と呼ばれ、特別な光に敏感な細胞でできています。光がその細胞に当たると、電気信号に変わり網膜の裏にある視神経に送られ、脳へと送信されます。細胞に当たらなかった光は信号に変わることなく、脳もそれを感知することができません。

動物界の多くの種族は、爬虫類、鳥類、猫のような哺乳類でも、基本的にこれと同じ目の構造をしていいます。

動物はより優れた視力のために、このような光に敏感な細胞を両方の目により多く持つように進化しました。

例えば人間には、それぞれの網膜に9,500万以上の細胞があります。しかし多くの動物、とくに夜間に ものを見ることが必要な夜行性の動物は、別の方法で多くの光を感知しています。

彼らには、ラテン語で「明るいタペストリー」という意味の脈絡層タペタムという構造があります。この組織の層は網膜の奥にあり、鏡のように作用します。

網膜を通ってきた光を脈絡層タぺタムは反射し、光に敏感な細胞へと送り返します。

そしてもう一度光を感知できるようにしているのです。しかし、反射された光の中には動物の瞳の外へと跳ね返され、そのせいで彼らの目が光を放っているように見えるのです。

輝板と呼ばれるものがあり、発光の色は脈絡層タペタムが何によって形成されているのかによって異なります。生物によって、反射する面を形成する高秩序の分子か繊維があります。

魚の目の中には、DNAの化学構成単位であるグアニンを使っており、それが白い輝板を作っています。羊は、多くの筋肉や皮などとを形成する成分でもあるコラーゲンを持っていて、それが青か緑の発光に繋がります。そして猫は、 数ある分子の中でもリボフラビンや亜鉛で輝板が構成され、亜鉛の量が黄色か、緑に光るのかを決めていて、時には青く光ることがあります。

ですから、あなたの猫の目は懐中電灯のように光を発するのではなく、単に部屋の中の光を反射しているだけなのです。

しかし、もしあなたの猫の目が赤く光り出し、レーザービームを出し始めたら、おそらく逃げた方が賢明でしょう。