1次面接では「抽象的なことを聞かれた

大手人材紹介会社内定者(以下、内定者):2回目の時は、当初は次の年度から新しくマネージャーになる予定だった人が面接をしていただくことになったんですけど、急きょお仕事で難しくなったっていうことで、営業部の部長クラスの方が代わりに面接をしていただくということになりました。

その時は思っていることをそのまま伝えて、内定をいただいた……ってたかちでしたね。

水谷健彦氏(以下、水谷):その場で内定。

内定者:その場でっていうよりも別室。いったん終わって「少し待っていてほしい」ってかたちで待たされて、意思確認をしていただいて、もう決まっていたので。「いきます」ってことで。

水谷:そして、内定。

内定者:そうです。

水谷:へー。面接ではなに聞かれた?

内定者:わりと意思確認みたいな感じではあったと思うんですけど。

水谷:1回目からね? もうね。

内定者:そうですね。人事の方からある程度は情報がいっていたというのもあると思うんですけど。本当にその「会社のことをどう思っているのか?」「どういう社会人になりたいか?」だったりとか、わりと抽象的な部分を聞かれた記憶があります。

内定辞退は「断る覚悟を持って」

水谷:2回目の面接は覚えてる?

内定者:4月2日の面接の時に、もう1社受けていた会社があったんですけど、そこの最終面接とちょうど重なっていたんですね。4月2日に内定先の面接を受けていたので、当然もう1社の最終面接はお断りしていたんですけれど。もう1社がどこだったかというと大手の金融機関だったんですね。

個人的にはそこもすごい好きで、インターシップも参加させていただいて、本当に好きな会社だったんです。加えて親もどちらかというとそっちに進んでほしいって思いのほうが強くて。

母子家庭っていうのもあって、いろいろ苦労した面もあるので、金融の安定だったりとか、大手とか、周りの認知度とかそういうところで、そっちに進んでほしいってずっと言われていたんですね。

なので、断るのはわりと忍びなかった部分もあったんです。当時は親も納得してくれていなかったので、無理矢理、自分の判断で決めたってかたちだったんですよ。そういった状況の中で割と腹をくくって内定先の面接にのぞんでいたので、くさい言葉になっちゃいますけど、自分の覚悟をそのまま伝えるというかたちでした。

「今、僕はこういう決断をしてこの場にいます」っていうことをそのまま素直にお伝えしていました。なので「誰よりも今、覚悟をもって面接にのぞんでいると確信しています」とは言いましたね。

思っていることが伝わる・伝わらないは大事

そうですね、わりとひと言なんですけど、素で言ったほうがいいと思っていて。もし自分が本当に思っている事を正直に相手に伝えて、それで落とされるんだったら、それは単純にその会社に自分の価値観とかが合っていないだけなんですよ。

思っていることを素直に正直に言ったうえで、採用してくれるところがあるんだったら、そこはお互い相思相愛みたいなかたちになる。なので、絶対にそこに行ったほうがいいと思います。

そこで落としてもらえる、落としてくれる、あえてそういう言い方をしますけど、会社だったらそこはむしろ「ありがとう」っていうべきで、「自分に合っていないことをおしえてくれてありがとうございます」っていうような感覚で、僕は割と捉えるようにしていたんです。

そういう考え方で就活をしていれば、あまり落とされて辛いってことも感じないと思いますし、自分に本当に合っている会社ってどこなんだろうってしっかり見極めるうえでも、すごいや役立つと思うので、そういう就活をしてほしいなと思います。