恋愛上手は株式投資上手

頼藤太希氏(以下、頼藤):僕は恋愛での相手選びというのは、株式投資でも一緒なんじゃないかなと思っているんですけど、どうでしょうか。

高山一恵氏(以下、高山):投資の専門家ですもんね。どういうところで似てくるかをちょっと教えてもらっていいですか? 

頼藤:例えば、「どこの会社に投資しようかな?」となったときに、誠実であるとか、稼ぎ力があるというのが大事だと思うんですよね。誠実であるというのは、不正会計をしないという……某会社が不正会計してましたけど。

高山:某会社(笑)。

頼藤:あとは稼ぎ力があるというのは絶対ですよね。今後その会社が残って成長し続けていくのか、投資はそういうポイントでしていくと思うんです。こうやって見ると、恋愛の相手選びと銘柄選びは一緒だと思いません? 

高山:けっこう……。じゃあ、恋愛上手は株式投資上手ってことですよね? 

頼藤:そうなんですよ! うまいです。今日一のフレーズ出ました(笑)。

高山:今日一のフレーズですね(笑)。じゃあ、私もすごくうまくなっちゃうかもしれないですね。

頼藤:(笑)。

高山:いや、笑いすぎですよ(笑)。

ルックスだけで選ぶべからず

頼藤:いやいやいやいや(笑)。でも若いうちって、やっぱりルックスを重視しちゃうじゃないですか。

高山:男女ともにそうですよね。

頼藤:そうなんですよ。でもルックスだけ見ていても、「長く付き合う相手じゃないな」って思ったりしませんか? 

高山:そのへん頼藤さん、昔の彼女とかすごくかわいかったですよね。やっぱりルックスで選んじゃったりします? 

頼藤:ルックスだけじゃないですよ! やっぱりルックスはあって、そのあとにフィーリングが合うかとか、あと僕は起業しているわけだから、サポートしてくれるような人がいいですよね。人のやりたいことを応援してくれるというのは大事かなと。

この恋愛上手は株式投資上手というのは、もちろん男性にも言えると思うんですけど、女性こそまさにこのフレーズが合うのかな、女性の男性選びと銘柄選びは一緒なのかなというところなんですよね。

今、ルックスの話をしたんですけど、会社でいうと、「なんかあのベンチャー会社イケイケじゃない?」とか、「ちょっとニュースで出ているから投資しちゃおうかな?」と、よく調べずに。それが外見だけで判断するということです。

だけれども、投資の本質というのは、自分のお金を会社に渡して、そのお金をもとに成長させていくわけですから、長く付き合っていくんですよね。ルックスだけじゃダメなんです。

会社(恋人)選びのポイントは3つ

高山:ポイントはどこになるんですか? やっぱり稼ぎ力とか収益力? 

頼藤:収益力は絶対あると思いますね。ポイントは、まず最初に外見というか、どういう会社なのか、どういうサービスをやっているのかというところに引き付けられると思うんですよ。

「この人いいな」と思うポイントは、趣味が合っているとか、「この人の想いはすごいな」というところがあると思うので、会社の理念だったり、どういうサービスなのかというところからまずは決めていいと思います。その中で稼ぎ力とか貯金がいくらあるのかとか(笑)。

高山:成長力は大事ですよね。そのまま止まっていてもしょうがないですもんね。

頼藤:そうなんですよ。ふだんから飲み会ばっかり行ってるとか、そういうのはあんまり……。これがコミュニケーション能力を高めるために飲み会に行っているという目的だったら応援していいと思うんですよ。だけど、「疲れてストレス発散したいから」という感じだったらちょっとNGかなというところです。

なので、1つ目のポイントは好きなサービス・商品・理念であるか。

2つ目は、今の稼ぎ力があるか。もちろん貯金があるのもいいと思います。

3つ目は、成長できるか。この3つのポイントで選ぶといいと思います。

高山:なるほど。根本的にはやっぱりその会社が大好きということが大事ですよね。大好きじゃないと、いろいろ見ようと思わないですもんね。

頼藤:そうなんですよ。やっぱり応援するわけですから。お金を預けて大好きじゃなかったら、下がったとたんに「ああもうやめよう……」と思っちゃうじゃないですか。

でも、「好きだからこそ応援」という気持ちもあるから、成長してきたときに自分の子ども……僕は子どもいないんですけど(笑)、子どものようにうれしい、ペットのようにうれしいということはあるんじゃないかなと。どうでしょうか。

高山:いいと思います。結局は愛が重要ってことですね! 結局そこにまとまっちゃいましたね(笑)。

銘柄選びのヒントは街歩き?

頼藤:ちなみに高山さんは、株式投資はどんな感じでやられているんですか? 

高山:私はけっこうミーハーなので、株主優待がある銘柄だったり。あと最近は、『Pokémon GO』の任天堂は買っちゃいましたね。

頼藤:いいですね! ポケモンに思い入れがあるんですか? 

高山:ポケモンに思い入れがあるというより、街を歩いていたらみんなポケモンをやっているじゃないですか。その風景を見て「これイケる!」と思ったんです。

頼藤:そういうふうに、周りの環境を見ながら銘柄選びをするのも大事ですよね。

高山:そうですね。どこもかしこもポケモンをやっていたので。

頼藤:これも恋愛のポイントがあるんですけど、周りの友達がその人を「いいやつ」と言うってことは、本当に性格がいいってことなんですよね。

高山:そうですね。周りの評価は大事ですよね。

頼藤:外面だけよくて、中身がない人だっているかもしれませんから。だから周りの評価も気にするべきだと思います。今(高山さんが)言ったように、ゲームをやっている人が実際にいるのかとか、あとは口コミもいいと思います。そういうのも絶対大事です。

高山:なるほど。体感するのも大事ですよね。「みんなすごいやってるなー」というのが自分の肌感覚でわかれば、本当にイケるんじゃないかと思いますよね。

頼藤:そうなんですよ。例えばWebサイトでも、女性が料理するときに、今だと「クックパッド」。

高山:あそこも株価すごいですもんね。

頼藤:クックパッドって今、料理する人で知らない人はいないじゃないですか。そういうふうに、周りがやっていることはどんどん伸びていく可能性があるということで、そういう観点で選んでもいいわけですよね。

高山:なるほど。そういう意味では、やっぱり街歩きをしていたらいろいろヒントがあるかもしれないですね。

頼藤:そうなんですよ! だから、「どの銘柄を選べばいいの?」という相談がたまにあるんですけど、そうではなくて、自分が好きな商品から探していけばいいんじゃないかと。もうシンプルなんですよ。

株式投資の“本当の醍醐味”を知ろう

高山:ちなみに頼藤さんはどんなものを買っているんですか? 

頼藤:僕は、「20年30年と残っている業界はなんなのか」と考えたときに、美容は絶対残ると。あとは医療も残っていくんじゃないかと。あと、大きくなるかはちょっとわからないけど、ずっと残っていくのは教育だと。

その3つは残っていくのかなと思っているので、化粧品の会社だったり、医療に特化したベンチャーとか。ユーグレナとか好きですし。あとは前職でガンの保険を売っていた会社にいたんですけど。

高山:アヒルのね(笑)。

頼藤:はい(笑)。なので、そういうガンを治すような薬を研究している会社とか、目が見えなくなる病気を治すような薬を開発している会社とかに投資しています。その代わり、短期的にドカンと儲けることはないので、やっぱり2年から3年と時間がかかります。

それで、応援した会社が大きくなって、ニュースに取り上げられて株価が上がったときに、「ああ、うれしいな」と。だって、株価が上がるということはいい薬を開発したということで、世の中のために貢献しているわけじゃないですか。だから自分のお金を通じて、世の中に貢献できるということも体感できます。

高山:それが株式投資の醍醐味でもありますよね。

頼藤:そうなんですよ。というわけで、恋愛とマネーについてゆる~く語ってきましたが……。

高山:語ってきましたけれども、一般的に株式投資って「ハードル高そう」と思う方が多いと思うんですけど、今の私たちの話で、「意外にやれるかな?」と思った方も多いんじゃないかなと思いますね。

頼藤:聞いて、「やってみようかな?」とは思ってくれると思うんですけど、そこで終わってはいけない。最後は行動してほしいんです。

高山:人生は行動でしか変わりませんからね。

頼藤:そうなんですよ! いいですね(笑)。(高山氏が執筆した)『PRESIDENT WOMAN』でも……何て言ってたんでしたっけ。

高山:なんでしたっけ?「行動こそすべて」だっけ? そんなようなことを書きましたね(笑)。

頼藤:それあれですよね(笑)。ドイツの作家ゲーテの「知っているだけでは十分ではない、活用せよ。願っているだけでは十分ではない、実行せよ」。

高山:それそれ、ゲーテです! 丸々パクりましたけれども(笑)。

頼藤:ということで、今日はこの言葉で最後締めくくりたいと思います。

高山:ありがとうございました。