刀剣乱舞は安部公房?

山田玲司氏(以下、山田):関係ないけど、これは記事化とかしなくていいけど、ふと思い浮かんだのが、刀剣がイケメンになる逆があった気がするなと思ったら、安部公房だよね。安部公房の『棒になった男』って知ってる? 小説。

乙君氏(以下、乙君):え?

山田:『棒』って小説あったじゃん。覚えてないあなた?

乙君:覚えてない!

山田:あれ戯曲になってるんだけど、安部公房って、シュルレアリストの日本の小説家で、わりと前衛的な人なんだけど。なにが前衛って、69年に書いた『棒になった男』って、ある時小さい子供と一緒にデパートの屋上の遊園地で下を見てた男が絶望して、死にたくなるんだよ。

そのまんま棒に変化して、下に落ちるんだよ。で、下で喋ってる、戯曲の場合はカップルなんだけど、そこに棒が落ちてくるんだよ。カラーンて。だけどそれは実は上から落ちてきた男なんだよ。

これさ、安部公房っぽいでしょ!

乙君:安部公房っぽいけど……うん。

山田:そこでこの戯曲のオチっていうのが、「みんな棒じゃねぇか」っていうオチなんだよ。

乙君:なんかジャコメッティみたいな……!

山田:そうそう、不条理劇みたいな。「棒以外のものにはなろうと思ってないけどみんな棒だよね」っていうようなセリフで、不条理で終わっていくんだけどさ。刀剣がなんか被るなと思って。69年から、人が棒になって、今度は剣に、そしてイケメンになりみたいなさ。なんかそこの日本文化の幅みたいなものを感じてしまって。

安部公房が『刀剣乱舞』を見たらどう思ったかな、みたいな。

乙君:不条理劇だと思うんじゃない?

山田:(ベルを鳴らす)

(一同笑)

乙君:ちょっと強引だったかな(笑)。

山田:すいませんでした! そんなのは別にいいんですけど、安部公房のことが言いたかったんだよね。

女子向けのVRではなにが起こる?

乙君:いやでも安部公房ね、みなさんおもしろいので読んでいただければなと思うんですけれども。そっかVR、女子も楽しみたいもんね。

山田:(2016年は)VR元年なんだけど、『刀剣乱舞』って、バトルするじゃん。剣が戦ってくと、だんだんやられていくとキャラクターの服が脱げていくらしい。

乙君:えぇ……。

山田:ボロボロになって(笑)。で、ここ一番の必殺技を出すらしい。だから女子的には、「あぁこのままだと裸になっちゃう」ってところの最後のところで大活躍みたいな。

奥野:へぇー!

山田:よく作ってんなぁ、日本文化。クールジャパン(笑)。

乙君:なるほどね、「全部は出しませんよ」みたいなね。で、同人誌になるわけだ。

山田:だから俺たちみたいのが入ったら、もう女湯に入っちゃったようなもんだよ。俺とカッキーが。そのVRの世界に入ろうと思ってせっかく並んでるのに、「おめぇらなに入ってくんだよ!」みたいな。もう絶対入りませんこれから。

乙君:でも男は女湯は入りたいじゃないですか、いまだに。でも女の人ってあんのかな? 男湯入りたいもんなのかな?

山田:お前なに言ってるんだ、「ただしイケメンに限る」が付いたらなんでもアリなんだよ。 

(一同笑)

山田:それがジャパニーズカルチャーだよ。

乙君:そんなこと言ったら「ただし美女に限る」でしょ、こっちも!

山田:いや、だから、VRでも女子向けのVRでは、絶対イケメンの野球部とかサッカー部とかのロッカールームからバスルームに勝手に入れるVRが絶対できるだろ。

奥野:ああ。

山田:女子マネージャーになって間違って入っちゃうやつ。

乙君:ちょっと汗の匂いとかもあれして。

山田:それ男側はすごい安直にやりそうだけど、絶対これ水面下で進んでますよ、すでに。

乙君:女子向けの方がすごい細部までクオリティ高そう。

山田:ちょっと目が離せませんね。てか呼ぼうよ、こっち専門の人ね。

乙君:こっち専門の人いるの?(笑)。

山田:いるいる。解説してもらお。

乙君:じゃあいつかね、また。