利上げ後はドル安・ドル高どちらになるのか

広瀬隆雄氏(以下、広瀬):以上で僕の用意してきたスライドはおしまいですので、これからみなさんの質問に答えていきたいと思います。

最初の方のご質問。「為替、ドル/円の見通しを教えてください」。

基本的には少しドル高を見ています。過去の利上げのケースを遡って見た場合、利上げをした直後の1年はだいたいドル安になっています。

今回は、去年、つまり2015年の12月が最初の利上げでした。なので、覚えている方がいるかもしれませんけれども、ちょうど去年の年末のマネックス証券のセミナーで、為替の質問が出て、「広瀬さん、利上げだから当然ドル高ですよね?」という質問が多かったんだけれども。

「いや、過去6回の実績を見るとずっと下だったんです」という説明しましたよね。覚えてる人がいるかもしれませんけれども。

だから1年目はドル安になる。だけれども2年目は、鍋底というか、戻してるケースが多いんですよね。だから今回、つまり2017年という年はその2年目に相当するので、ドル安になるかドル高になるかと言われれば、ドル高になる可能性のほうがかなり高いと思います。

「ドル高幅はどうなんだ?」ということなんですけれども、僕は幅としてはそれほど大きくないと思います。だから、マイルドなドル高を考えています。

次の方の質問。「ドルに対してユーロやポンドはどうなるでしょうか?」。

今、ユーロも安いし、ポンドもブレキジット(注英国のEU離脱問題)で安いので、目先の方向性としては下でしょう。

だけども、2017年1年間というタイムフレームで考えるのであれば、ほぼ横ばいか、逆にユーロ・ポンド高のシナリオもあるんじゃないかなと見ています。

素直に相場についていけばいい

次の質問。「年内の為替と米株の予想」。

(2016年の)年内は少しドル高を見ています。この水準からさらにね。株は、あと1ヶ月12月丸々あるわけだけれども、12月中もしっかりもう少し高い。ドタ勘だけどね。そういうふうに見ています。

来年に関して言えば、来年の株はひょっとしたら悪いかもしれない。6ヶ月ぐらい調整するかもしれない。年初から、1月から6月ぐらいまでぜんぜん箸にも棒にもかからない相場が来るかもしれない。ドタ勘だけどね。

なんでそんなことを言うかというと、過去の大統領選挙後の株価の動きと、1年後の株価の動きを見ると、逆になっているケースが多いんですよ。すごく多い(笑)。

だから、今はみんなのムードとしては「いやぁ、これ大材料が出てきたんだから、今はさすがにラリーしたんで1回冷やして、押しがあった場面で『それ行け!』と飛び乗って、税制改革なんだから、長期で持っていれば大丈夫だろう」と。

まあ、そういう考えでもいいと思うんだけども、正直言って僕もわからないですよ、どうなるかね。でも僕的には「どうかな?」ってふうに、「それはちょっとな……」という気もかなりあるのね(笑)。

むしろこういうことじゃないかな。今すごくアメリカ株は、回転が利いていて、ズンズンって上がってるわけでしょう。そしたら、もうわからなければ、頭のスイッチをオフにして、相場についていけばいいんじゃない。そのまま素直にね。

だって、大材料が出てるんだからさ。税制改革という。今日はもうずっと耳にタコができるぐらい、この材料の重要性について話してきましたけれども。そういうのがぶら下がってるんだから、素直に乗ればいいんですよ。今。

それで、マーケットが暗転したら、景色が変わったら、全部払えばいいんですよ。全部売ればいいわけ。

だってさ、11月7日以降、つまり大統領選挙の直前以降、世界がガラガラっと変わったわけでしょう。すべてが変わっちゃったわけですよ。今、枠組みが変わっているわけですよ。

そんなときに、「いや、どんなことがあっても、バイ・アンド・ホールドで私はがんばります」って意地を張っていたってしょうがないじゃない。みんなわかんないんだもん。

僕だってわかんないし、周りの人だって、「いや、今回の相場は全部お見通しだったよ」って言ってる、そんなこと言った人なんて1人もいないと思うよ。はっきり言って。みんながサプライズされたと思うよ。

しかも、トランプが当選したあとで税制改革がNo.1の議題になって。「メキシコに壁立てる」とか、「日米安全保障条約の見直しがどうだ」とか、そんなことぜんぜん言っていないわけでしょう。今。関係ないわけでしょう。そういうシナリオまで誰が読めたんですか。誰も読めていないと思うよ。

僕も一生懸命大統領選挙はフォローしてきたけれども、はっきり言って、こういう展開になると思わなかった。「ドナルド・トランプだったら、ポール・ライアンはもうダメだな」と思ったよ。はっきり言って。

だから、「あれー?」っていう、ひょうたんから駒だったのは、トランプが勝ったということだけじゃないんですよ。トランプが勝ったあとで、「ポール・ライアン。うん、あいつでいいよ」って、まさかトランプが言うとは思わなかった。

あるいは、イヴァンカが「いや、ラインスプリーバスじゃないとダメ」って言うとはまさか思わなかったわけですよね。だから、まさかまさかの連続なんだから。今の相場というのはね。

しかも、今月の30日にOPEC総会を開いたら、「まさか。減産なの!?」というかたちで減産になるかもしれないわけですよね。そしたらまた世界が変わるわけですよ。

だから、わからないことがいっぱいあるんだから、今は相場が勢い強いんだったら、それにポーンと素直に乗ればいいわけですよ。それで、また景色が変わったら、そのときはまた降りればいいわけですよ。

そのときにどんな地獄が来るのかというのは、もうはっきり言って僕にもわかんないよ。だって、いろんなことが起こりうるわけだから。

だって、まだトランプは大統領にすらなっていないのよ。だから、彼が大統領に就任した翌朝1月21日、それのこと考えると本当に怖いよね。わかります?

トランプ銘柄を買っていればいい

次の方の質問。「トランプバブルは半年ぐらい続きますか? 調整はないんですか? ラリーは終わりますか?」。

今、話してきたことだよね。だから、今は素直に乗ります。僕の気持ちとしてはね。じゃあ、どんなものを買えばいいのかということだけども、こういう言い方すればいいかな。

相場のタイミング、どこで天井が来て、どこで次のボトムがあって、そのまたあとでどこで切り返すか。そういうタイミングも大事だけれども、それよかもっともっと遥かに大事なことは、セクターを間違えないことね。セクターの戦略でダサいことをやらないでください。

「今は何を買えばいいんですか?」というと、トランプ銘柄を買っていればいいんですよ。だって、トランプというのが今のマーケットの材料として一番大事なわけでしょ。

経済指標じゃないよね。今のマーケットを動かしているのはね。あるいは、テクニカルチャートじゃないよね。今のマーケットを動かしているのは。

今のマーケットを動かしているのはトランプさまなわけですよ。トランプさま。なのであれば、トランプさま銘柄を買わなきゃいけないわけでしょう。

じゃあ「トランプ銘柄ってなんなんだ?」ということですけれども。例えばJPモルガン・チェースとかね。それからキャロン・ペトロリアム。トランプはシェール大好きだからね。それから、ベーカー・ヒューズ、ノースロップ・グラマン、グラニット・コンストラクション。

あるいは、もう少し付け加えていえば、建機レンタルの会社でユナイテッド・レンタルズという会社があります。ティッカーシンボル「URI」。それから、大型のクローラークレーンでマニトワックという会社があります。ティッカーシンボル「MTW」。

あと銀行株でいうと、バンク・オブ・アメリカなんかもいいかもしれない。ティッカーシンボル「BAC」ね。まあ、そのへんじゃないですかね。

米ネット株は成長率が鈍化

逆にダメなのはどこだというと、ヘルスケアとかそれからネット株、そういったものはダメだと思う。バイオとかね。そういうのはダメだと思う。

なぜかというと、今は金利がずんずんと上がってるから。つまり景気が良いか悪いか というと、景気は強くなるリスクのほうが高いわけでしょ。これからどんどんインフラストラクチャ投資やるって言ってるんだからね。しかも、5兆ドルもの減税やるって言ってるわけですから。

減税というのはなにかというと、我々庶民のポケットに「キャッシュ余ってるんだから、ちょっと持っていけよ」というかたちで、お金が庶民のポケットにねじ込まれている状態なわけですよね。

ということは、庶民はそれを使う。景気がよくなるということでしょ。そうすると、景気がよくなると、インフレになる、金利が上がるということなので、金利上昇に弱い銘柄、それをいつまでも抱えているのはダサいよ。

具体的にはどういう銘柄になるかというと、REIT。つまり不動産の投信ね。それからユーティリティ株。ユーティリティ株というのは公共株ですよね。例えば、電力会社、電話会社、そういった公共サービス。これは金利上昇に非常に弱いと思います。

それからバイオテクノロジー。ここらへんあたりは利益が出ていない会社もあるので、将来の成長を買う。PER(株価収益率)の高いバリュエーションがついてるとかね。そういうようなやつは、一番株価評価が剥落しやすい。だから避けてください。

ネット株。ネット株も危ないと思う。避けたほうがいい。なぜかというと、PERが高いから。

でね、今はひょっとすると、パーンと地平が開けたように、経済が強くなるかもしれない局面だから、少々もたもたしたどんくさい重厚長大的な、そういう企業でも、「前年比と比べてみれば、売上高ちょっと増えたよね」とかね、「前年比と比べてみれば、ちょっと利益が伸びたよね」とかね。そういう前年比較がめちゃくちゃよくなりやすい局面なんですよ。

そうすると、前年比較で10パーセント、20パーセント、30パーセントも利益が増えているという会社が、鉄鋼株とか素材株とか建設株とかにポコポコ出てくるわけよ。わかります?

そうすると、ネット株、「うーん、いいねえ。ネット株急成長だからね。だけど、よく見たら、去年はEPS(1株あたり純利益)成長率が50パーセント、今年は30パーセント。あれ? ということは、成長率、成長のデルタはだんだん下がってきてるの?」というね、そういう感覚になるわけですよ。

そうすると急成長株というのは、成長率そのものを、例えば、前年比30パーセントとか50パーセントの成長率そのものも大事だけど、それ以上に前年よりも成長率がカクンカクンと鈍化していないということが決定的に重要なんですよね。

だから、それが前年比で成長率が鈍化してるような銘柄というのは、これからギトギトに売られるリスクが非常に高い。だから、そこらへんの株というのはもう全部払ってください。僕だったら一切投資しない。

実際、僕、自分自身のポートフォリオで、そういう銘柄は1つも入れていないよ。むしろ、素材とか工業株とか金融とかエネルギーとか、そんなんばっかよ。

金鉱株を買うタイミングは?

次の方のご質問。「金鉱株。順調にインフレすれば金鉱株は買いですか?」と。

目先は売りだと思います。なぜかというと、12月の14日に利上げがあるから。だから、まだ金鉱株を買うのは早い。ここからでもやられると思っています。ただ、利上げがあれば、どこかでアメリカ株が調整する局面が来るかもしれない。

さっきも冗談でちょっと言ったけれども、2017年になったら、1月から6月までずっと悪い相場だったという可能性もけっこうあるかもしれないと僕は思っているのね。そういうときですよ。金鉱株が輝くのは。

だから、今、「きたー」というかたちで人気になってるセクターとか株ね。それがダメになったとき、つまりアメリカ株が下がったとき、ドルが下がったとき、そして金利が下がったとき、そういうときにゴールドを買ってください。今じゃないということね。

「選挙不正の件ですが、ヒラリー大統領の可能性は?」。

これはありません。0パーセントです。忘れてください。

次の方の質問。「OPEC減産したら、マーケットはどうなりますか?」。

難しいね。そのときに債券がどういう動きをするかですよね。今でもけっこうギャンギャンに金利上がっているので、これ以上金利上がったら、マーケットに対してネガティブだよねという見方が出るかもしれない。それに気をつけておいてください。

「じゃあ株的にはどうすればいいのか?」ということなんですけれども、減産合意したら、今日紹介した、キャロン・ペトロリアム、それを買います。ティッカーシンボル「CPE」。

ネット企業のAIは大失敗しそうな雰囲気

次の方のご質問。「JPモルガン・チェース、今からでも買いですか?」。たぶん買いだと思います。

次の方の質問。「広瀬さんはNVIDIAを取り上げませんが、なぜですか? どこまで上げると思いますか?」。

NVIDIAというのはいい会社ですよ。というか、僕は昔H&Qという証券会社に勤めていたんですけれども。NVIDIAがIPOしたときに、H&Qが副主幹事だったんだよね。

その関係でマネジメントとともすごく、一緒にかばん持ちでロードショー出たこともありますし。ということで、どちらかというとよく知ってる銘柄です。

だけど、GPUのビジネスというのは本当にサイクルのビジネスなので。今は新しい新製品サイクルに入っていますし。それからコンソールの買い替え時期とかね。そういうのがあるので、需要は強い。

それに加えて、Facebook、Twitter、Google、Amazon、そういったネット企業はAIに非常に力入れていますよね。これは大失敗しそうな雰囲気がプンプンしてるんだけどさ。

もうGoogleとかは、決算のカンファレンスコールでもう「うまくいっていません」ということをはっきり言っているよね。

それでFacebookだってさ、今回の偽ニュース問題でボコボコに叩かれているわけだけども、あれ、はっきり言って、FacebookのAIがしょぼいから、それで偽ニュースが出回りまくったわけでしょ。

そういうこと考えるとさ、このAIブームというのは、僕はすごく短命に終わるんじゃないかなと思っています。だから、取り上げない理由というのはそういうこと。

「小型株でおすすめの銘柄があれば教えてください」。

基本的にアメリカの小型株というのは、今、非常にいいですよね。来てますよね。ローテクなものがいいです。ハイテクなものはダメです。だから、退屈なセクターでの小型株を買ってください。

人気になっている理由の1つは、ドルです。今、ドル高なので、海外売上の大きい企業、それは今後苦しくなると思います。

だから、これまで人気になってきた企業は往々にして国際展開してる企業だし。例えばGoogleみたいにね。あるいはAppleもそうだけれども。それで海外にたくさん利益を溜め込んでる企業だよね。それがずっと人気を博しきてた企業なわけですよね。

だけども、そういった国際比率の高い企業というのは、これからドル高になると、はっきり言って苦しいよ。でも、減税の議論のなかで、それらの企業の海外利益をアメリカに1回ぐっと戻してくるんじゃないかと。

そのときに一律税率10パーセントとかでお金をアメリカに戻して、その金で自社株買い戻しするんじゃないですかね、というような議論あるわけれども、当然、それはありますけれども、でも、そこまですんなりうまくいかないかもしれないと思うよ。

なぜかというと、それらの企業が今、今日払っている実効税率、それを見ると、例えばAmazonの実効税率は12.5パーセントですよ。そうすると、「税率を10パーセントに負けます」って言ったって、「なんだ、今の実効税率と変わらないじゃないか」ということで、それだったらお金戻さないでしょ。わかります?

だから、あんまりそのストーリーで、将来めちゃくちゃでかいドルのリパトリエーションが起こるとか、将来めちゃくちゃでかい自社株の買戻しが起こるとか、決めてかからないほうがいいと思いますよ。僕は。

相場はオールドエコノミーにシフトしている

次の方の質問。「MTいかがでしょうか?」。アルセロール・ミッタルね。

これ、ルクセンブルクの会社ですよね。登記はね。事業としては、ヨーロッパ中心の鉄鋼メーカーですよね。アメリカでもビジネスしてますし、ラテンアメリカでも事業展開しています。

トランプ政権の恩恵を被ると僕は思います。なぜかというと、たぶん中国からの鉄鋼の輸出、それに対してアメリカは関税を引き上げると思うから。そうすると、アメリカのなかで創業している、アルセロール・ミッタルの事業は恩恵を被ると思います。

次の方の質問。「アルトリアどうでしょうか?」。MOね。

カリフォルニアで今度マリファナが解禁になったので、ある時点で、アルトリアあたりがマリアファナタバコ、マリファナを売り始めるんじゃないかと言われています。たぶんそうなるんでしょう。だから、その材料はあるんで、まあ楽しみといえば楽しみだと思います。

その反面、今日ずっと説明してきたように、相場の物色の流れとしては、今、シクリカル、工業株、素材株、そういった重厚長大というか、オールドエコノミーのほうにシフトしていますので。

だから、消費安定ですよね。アルトリアなんかはね。それは物色の流れからいうと、今、圏外に外れかかってると思います。だから、僕が一番最初に買いたい銘柄ではないということですね。

次、「GEどうでしょう?」。

ありがとうございます。GEは買いだと思います。

Amazonは売ったほうがいい

次の方。「Amazon、今、いったん上がってますけれども、また下げに転じますか?」ということですけれどもね。

はい。私はAmazonは売ったほうがいいと思います。危ないと思う。

なぜ危ないかというと、1、AWS、Amazon Web Serviceね、その成長率が鈍化してきているということ。2、これから先行投資を上乗せする、つまり利益を犠牲にすると、会社側が言っていること。しかも、3、その先行投資の中身はなんだというと、テレビドラマ(笑)。

Netflixに対抗するために、Amazonもたくさんテレビドラマを撮ると言っているわけね。これってなんかすごく、reassuringというか、投資家を安心させるようなコメントじゃないよね(笑)。

だから、この前のカンファレンスコールのときに「ドラマにものすごく注力する」と言っていて、アナリストはみんな「う~ん」って感じで、「う~ん」「ふ~ん」なんて唸ってましたけどね。僕はこれはすごくダメな投資になるんじゃないかなと見ています。

次。「AT&Tのタイム・ワーナー買収で通信界の再編がありますか?」ということですけれども。

たぶんないでしょうね。というか、ドナルド・トランプは、このAT&Tのタイム・ワーナー買収を阻止すると言っていますので、だから、ひょっとしたらこのディールはうまくいかないかもしれない。

「LC買いました。いかがでしょうか?」。

LCは、アカウンティングのスキャンダルとか出てるし、それからCEOが変わっているので、まあ、非常に難しいと思います。僕だったら避けるね。

ドイツ銀行はブレキジットで得をする

次。「ドイツ銀行仕込みのタイミングはいつですか?」。

そろそろかもしれない。というのは、アメリカの司法省と例のサブプライム問題の時の示談、賠償金ね、それの支払いの交渉、まだ進めています。

ある時点で、今年末か来年かに、シャンシャン、手打ちすると思うのね。その時の着地の金額は、司法省が提示した140億ドルというバカ高い金額ではなくて、たぶん60億ドルとか50億ドルくらいで着地すると思う。それが着地すれば、大きな懸念材料が消えるので、ドイツ銀行の株、見直されると思います。

あと思うんだけど、ブレキジットでドイツ銀行のロンドンオフィスのオペレーションにも影響が出るわけですけれども、長期でいえばよ、長期でいえばドイツ銀行はブレキジットで得するね。たぶん一番得すると思う。なぜかというと、本店がすでにフランクフルトにあるから。

だから、イギリスのライバルはこれからどこかに拠点を移さないといけないわけですよね。新しくフランクフルトでビジネスを築いていかないといけない。でも、ドイツ銀行は引くだけでいいわけですよ。わかります? 撤退するだけでいいわけですよ。そっちのほうが簡単だと思うんですよね。

そろそろ時間ですね。もう1個だけ答えようか。「バイオ銘柄どうでしょうか?」。

バイオはクリントンが大統領にならなかったという安堵の気持ちから、バイオ株それから薬品株が買われました。だけども、これはワンチャンスだったと思います。だから、もうその上昇は終わったと思う。

これから1年後ぐらいを見据えたときに、そこらへんのヘルスケアセクターというかバイトというかが良いか悪いかと言われれば、僕はどちらかというと悪いと思います。

それ以外にも買える銘柄はいっぱいある。だから「なにが悲しくバイオ株を買わなきゃいけなんだ」と、僕なら思いますね。

じゃあ、今回はこのくらいにしたいと思います。