着実に利益を上げる利益確定と損切りの秘密

中原良太氏(以下、中原):株式予報の中原良太です。今回は、「着実に利益を上げる利益確定と損切りの秘密」というテーマです。

今日お話しする内容は株をやっている方だったら、誰にでも役に立つ話だと思うので、ぜひ最後まで見てください。

まず1つ目、利益確定と損切りについてお話しするんですけれども、この導入として、「利益確定と損切り、どちらを優先すべきか?」という記事がありますので、ぜひこちらの記事をご覧いただければと思います。

あと今回は、順張り投資と逆張り投資という2つの投資法をメインにお話ししていきますので、この「順張りと逆張りの使い分け方」という動画セミナーもぜひご視聴いただければと思います。

唯一無二の投資法は存在しない

今回の講義の目的は、投資法に応じて利益確定と損切りの使い分けが実践できるようになるということで、けっこう上級者向けのお話をしようと思っています。ここでは「使い分け」というところが非常に大事です。

なぜかというと、絶対正しい投資法や唯一無二の完璧な投資法というのは、この世に存在しません。すべてが不完全で、すべてが状況に応じて最適化されるべき投資法なんです。

例えば、順張り投資法というのは不完全ですし、逆張り投資法というのも不完全です。しかも、利益が出る仕組みがぜんぜん違います。特徴も違いますし、どういう株を狙うかもぜんぜん違います。

なので、このまったく違う投資法に対して、同じ利益確定の仕方や損切りの仕方を採用したところでうまくいくはずがないんですね。

ということで、いろいろなセオリーがありますけれども、今回はこの利益確定と損切りを投資法によって使い分ける。その具体的な方法をご紹介していこうと思います。

実際にお話ししていく目次なんですけれども、まず「利益確定と損切り」についてお話をしていきます。

次に、「そもそも順張り投資と逆張り投資とは何か?」という復習していきます。

それぞれの復習がすんだところで、「順張り投資ではどういう手仕舞い方がいいのか?」「逆張り投資ではどういう手仕舞い方がいいのか?」ということを順を追って説明していきたいと思います。

利益確定と損切りの適切な方法

ではさっそく、「利益確定と損切り」についておさらいをしていきます。

先ほども申し上げたとおり、利益確定と損切りの使い分け方に、絶対に正しい方法はありません。順張り投資と逆張り投資という、ぜんぜん違う投資法になれば、利益確定や損切りの適切な方法も変わってきます。

しかも、順張りだったら順張りA、順張りBというように、順張り投資の中でも投資法によって、適切な株の売り方が変わってきます。

なので人によって千差万別。十人十色という言葉がありますけど、「10人いれば適切な株の売り方も10種類ある」と考えておいていただければと思います。

今回は、あくまで参考事例として、順張りと逆張りのエグジットの方法について、ご紹介していこうと思います。

順張り投資と逆張り投資の特徴

順張りと逆張りの株の売り方についてご紹介しようと思いますが、「そもそも順張りと逆張りってどういう投資法なのか?」というところから復習していきましょう。

順張り投資とは、株価の上昇をつかんでいって、さらなる値上がりを狙う投資法です。上がっている最中に株を買って、もっと上がっていくのを待つというのが特徴で、株を買った瞬間からすぐに含み益になることが多いです。

逆張り投資というのは、下落中の株を買って、その後のリバウンドを狙う投資法です。下がっている最中に株を買うので、株買った後もさらに下がる可能性が高いということで、含み損が出ることが非常に多いです。

2つともまったく毛色が違う投資法ですので、何度も言っているとおり、株の売り方もガラッと変える必要が出てきます。

損切りと利益確定の優先順位

では、「具体的にどのように変えればいいのか?」という一番大事なポイントをお話ししていきます。

まず「優先順位が逆」です。どういうことかというと、損切りと利益確定という2つの株の売り方があるときに、損切りを優先すべきか、利益確定を優先すべきかというのは、順張りだったらこっちが優先、逆張りだったらこっちが優先というように、真逆になってきます。

具体的には、順張り投資の場合は、利益確定が後で損切りが先です。損切りのほうが比重が重いです。

逆張り投資の場合は、利益確定が先で損切りが後。利益確定のほうが比重が重いです。