バークシャー・ハサウェイの株主総会について

益嶋裕氏(以下、益嶋):続いて(の質問)、「バークシャーの株はいくらぐらいで、変動はどのぐらいですか?」

現在の株価が145ドルほどということですので、日本円に直しますと120円で16,000円とかもうちょっとぐらいでしょうかね。

「変動はどのぐらいですか?」というのがちょっとご回答が難しいんですけれども、長期間にわたって株価はおおむね堅調に推移してきたと思っております。

「後継者の話はでましたか?」と。

これも非常に注目度の高い……数ヶ月前だったかと思うんですけれども、バークシャーが後継者に絞ったのではないかとされる2人の人物をイベントで紹介したということがありました。今回その紹介があるか注目されたんですけれども、その2人に絞っての紹介はなかったと思います。

「IBMについてなにか言っていましたか?」と。

こちらは先ほど資料でもご説明しましたけれど、「IBMは非常に立派な会社である」と。「一時的に調子が悪かったので、我々は非常に割安な価格で株を買うことができたよ」ということを言っていました。

続いて(の質問)、「これからの米国市場についてどう言ってましたか?」。

先ほどと少し重複いたしますけれども、金利が上がると少し割高になるという見方も出してましたけれど、低金利が継続するのであればまだまだ魅力的だよということを言っていました。

「バフェットの失敗談を聞きたいです」ということで。

やはりバフェットというと、すごいところばかりに目が行きがちで、失敗談をなかなか聞かないんですけれど、実はバフェットはバークシャーへの投資自体が失敗だったというようなことも、皮肉とかユーモアを込めてかもしれませんけれど、言ってたりもしますので、これは追々ご紹介していきたいと思います。

「米国の総会はバークシャー・ハサウェイと同じような形態なのかですか?」と。

私、ほかの会社の形態そんなに詳しく知らないんですけれど、少なくともここまでお祭り騒ぎのようにするのはおそらくバークシャーだけなのではないかと思います。

欧州株の今後の見通し

続いてマルチャーさま。「米国株は最低単位があるんですか? 指値ですか?」。どうなんでしょうか?

西尾貴仁(以下、西尾):米国株なんですけれど、日本株と違いまして、最低単位は単元というものがないので、1株からご購入いただけます。

またマネックス証券でしたら、成行注文(なりゆきちゅうもん)でも指値注文(さしねちゅうもん)でも、また逆指値注文でも、注文の種類はかなり複数、ほかの会社と比べてご用意をしております。

益嶋:では、「マネックスさんはドイツ株を扱う予定はありますか? ETFがしょぼくて……」ということで。今のところドイツ株を扱う予定はとくには聞いてはいないんですが……。

西尾:そうですね……。

益嶋:こちらはご要望として社内に共有させていただきたいと思います。

西尾:バフェットもドイツの。

益嶋:そうですね。ドイツ市場については1つ回答してまして。ここ5年以内でしたっけ?

西尾:5年ぐらいだったと思いますね。

益嶋:5年以内にドイツで投資するだろう、みたいなことを言っておりました。

続いて、「IBM株とバークシャー株、どちらがおすすめですか?」と。

これは我々に選ぶことは難しいので、回答はちょっと控えさせていただきたいと思います。ただ、バフェットたち自身が「IBM株は割安だよ」ということでガンガン買い増してるというのは1つ事実としてあると思います。

「欧州ETFを買いたいのですが、ドルヘッジしたもののほうがおすすめですか?」と。

欧州株、昨年末から、とくにドイツのDAX指数なんか2割を超えるような、一時上昇しておりまして、非常に高パフォーマンスだったわけなんですけれども、ユーロ安が進んでしまうとそこで相殺されてしまうと。

ユーロ安がこれからも進むだろうと思ってる方は、もしかするとヘッジしたものがいいのかもしれないと。

この前最近当社に入社をいたしました、ストラテジストの山本雅文と、ユーロの見通しなんかについて聞いてみたんですけれども。

山本なんかは基本、長期間で見るとユーロ安の方向にいくのではないかという見通しを持っているようでしたので、ぜひ山本のレポートなんかもご参照いただければと思います。

バフェットの退職後の寄付について

「バフェットが積極的に買い入れている日本株はありますか?」と。

こちら、少なくとも公表されている限りはないかなと思います。

すみません、まだ10問以上ご質問いただいているんですが、ちょっとお時間をオーバーしておりますので、少し早めのテンポでご回答させていただきたいと思います。

「来年もバークシャーの総会に行くようであれば、限定グッズの視聴者向け抽選プレゼントにしてください」と。

そうですね。ぜひさせていただきたい。来年も行かせていただいて、ぜひみなさまにおみやげを持ってまいりたいと思います。

「バフェットは退職したら大部分の資産を寄付すると聞いたのですが、本当ですか?」と。

これは本当です。2006年頃だったと思いますけれども、バフェットは自身の資産の85パーセント、これは数兆円レベルの話ですが、先ほどの話に出ましたビル・ゲイツとその奥さんが運営する財団に寄付することを公表しておりますので、大部分寄付いたします。

「バフェット流投資セミナーを開く予定は?」と。

実はこれ、過去に3回ぐらいですかね、私が講師務めさせていただいて開催したことがあるので、過去のオンラインセミナーを当社でご検索いただければ出てくるかと思うんですけれども、また今回の新しいポートフォリオのお話もありますので、ぜひ検討したいと思います。

「バフェットさんに目が行きがちですが、マンガーさんの様子はいかがでしたか? 質問時の声の調子等」ということで。

マンガーさんも大変お元気でいらっしゃったように見えましたけれども、いかがでしょうか?

西尾:僕もそうですね、ちょっとバフェットさんと比べたらトーンが低いように感じたんですけれども。

益嶋:まあ90歳ですからね。

西尾:そうです。たださっきもお話をいたしましたけれども、基本的に質問は、バフェットさんが話して、そのあとにチャーリーさんに振るというようなかたちだったですが、必ず2回に1回はジョークで締めるというようなかたちで話されていましたので、そういう意味ではすごくまだ元気だなと。

益嶋:まだまだ頭の回転がすごく早いという感じは伝わってまいりました。

次回株主総会に向けた要望

続いてのご質問、「なにかおみやげ買いましたか?」と。

先ほどセミナーで少しご紹介させていただいたんですけれど、バフェットさんのロゴが入ったパンツですとか、いろいろ買ってまいりましたので、来年こそはプレゼントできるようにがんばりたいと思います。

「ドルの待機資金に金利を付けてほしいのですが……」と。

西尾:こちらも外貨建てMMFで待機資金を運用するということだと思うんですけれども、お客さまからたくさんご要望はいただいておりますので、今後前向きに検討したいと思っております。

続いて、「ドルで受け取るか、円で受け取るかは選択できるようになってませんでしたでしょうか?」。これいかがでしょうか?

西尾:こちらも、米国株を買うためにはご自身でドルで買っていただく必要がありまして、それを使って米国株を買ったり売ったりすることになりますので、選択はできずに必ずドルで買ってドルで入ってくるというかたちになります。

益嶋:いくつかまだご質問を頂戴してるんですけれども、そろそろお時間が過ぎてまいりましたので、続いて、「マネックスで保有してたら、配当はもらえますよね?」ということです。これは実際に出る配当から税金を引いた金額がもらえるということでいいですよね?

西尾:そうですね。もらえます。

益嶋:「マネックスで株主総会参加ツアーを開催してほしい」ということで。来年そういった企画ができるようにがんばっていきたいと思います。それでは、大変遅い時間までお付き合いをいただきまして、誠にありがとうございました。

いつもとは違ったかたちのセミナーということで、ご満足いただけなかったお客さまもいらっしゃるかもしれませんけれども、ぜひ忌憚のないフィードバックをアンケートでお寄せいただければ幸いです。本日はどうもありがとうございました。

西尾:ありがとうございました。