玲司さんの経験値はどうなの?

乙君氏(以下、乙君):ということで、もう15分ぐらいになるんですけど、玲司さん、あれ、いきますか?

山田玲司氏(以下、山田):ちょっと、じゃあ……。

乙君:この流れで。

山田:この流れ、すげー!

乙君:いい感じじゃないですか。

山田:おまえ、ハーレイ・クイン知らないらしいね?

乙君:え、だから……。

倉田真由美氏(以下、倉田):ちなみに、玲司さんはけっこうしてるの?

山田:なにが? ……アハハハッ(笑)。それ、言いたいけど、言えないんだよね、いろいろあって。

倉田:いや、過去、いろいろやってきたのかなって。

山田:過去ですか。そうね、言える範囲で言いますけど。

倉田:うん。

山田:後悔はしてないです。

倉田:あ、そう。

山田:そう。

初体験の思い出を振り返る

倉田:初体験いつ?

山田:初体験は……、高校生の時かな。

倉田:高校生の時!

山田:そうそう。

倉田:相手、誰? どんな人?

山田:ええと、1歳年下の……。

倉田:普通だねー!

乙君:(笑)。

山田:普通だね、俺! 普通!

倉田:どんなシチュエーション?

山田:どこまでしゃべっていいのかな、これ(笑)。

(一同笑)

倉田:全部いいんじゃない?

放送を親が見ているので……

山田:いや、もう本当普通だよ、俺。ただ、ごめんね、真由美ちゃん。

倉田:うん。

山田:親が見てるんだよね。

(一同笑)

倉田:そうなの?

乙君:親見てんの?(笑)。

山田:親が、見てる率がかなり高いことが判明して以来、こういう話が言えなくなったので、みなさんごめんなさいね。

倉田:いいんじゃない? もういい歳なんだし。

山田:え、それあまり考えない?

倉田:私? もうぜんぜん平気だけどね。

山田:え。「親が見てるな」みたいなことは関係なく言っちゃう、みたいな。

倉田:っていうか、まったく。そんなことが頭をよぎったことすらない。

乙君:お子さんは、今おいくつですか?

倉田:子供は子供の人生があるし。それはそれで、「こういうお母さんだよ」っていうね。

乙君:それはもう割り切っているんですか。

山田:(コメントにて)「親、いったん止めろ」って、コメントが(笑)。

(一同笑)

山田:(コメントにて)「玲司、ごはんよ~」って、うるさいわ!

(一同笑)

最初の彼女がギャルだった

山田:俺、けっこう漫画には書いてるかな。当時のこととか、チラッと。

倉田:じゃあ、あまり童貞こじらせたり、とかいうことはない?

山田:あー、むしろ、これも言いづらいんですけど、俺は、最初の彼女がいわゆるギャルに近い、今考えると「おそらくギャルですね」っていう。

倉田:あー、そうなの?

山田:『Popteen』って雑誌あるじゃん。

倉田:うん。

山田:あれを学校に持ってこられまして。それで、1年後輩じゃない。

倉田:うん。

山田:「これ、やりたいんだよね」って持ってくるタイプ。

乙君:え、『Popteen』ってそんな昔からあったんですか?

山田:『Popteen』かなり前からある。『エルティーン』『Popteen』って、まあ、「エロティーン」って言われてたけど。要するに、エロ情報満載のティーン雑誌というのが、『Seventeen』ぐらいから始まるんだけど。

倉田:そうそう。そうだった。

山田:ちょうど俺の世代ぐらいから、ものすごい盛んになる。女子高生はあれで最初のその知識を得る、みたいな。(乙君がニヤニヤしているのを見て)おまえ、なに笑ってんだよ。

(一同笑)

乙君:いや、コメントが(笑)。

倉田:確かに、女子高生時代、ちょっと読んだりしてたな。

山田:そうだよね。

倉田:読んでた読んでた。

女の子の期待に応えたくなるタイプ

乙君:いや、コメントが、「母さん、あの時の女子ですよ」って(笑)。

(一同笑)

乙君:絶対違うだろ(笑)。

倉田:だって、もういいでしょ。この歳になったら、なんでも。

山田:だから、俺もその思いが、後の『Bバージン』っていう漫画に出てるんだけど、要するに、彼女のほうが「理想の先輩見っけ!」みたいな感じだったわけ。

Bバージン(1) Bバージン (ヤングサンデーコミックス)

倉田:ほう。

山田:それで、俺は理想の先輩演じないといけない。だけど、どうしたらいいか、わからない。「そもそもデートって、どうすればいいんだ?」「どうしようどうしよう」みたいな感じ。

乙君:あーー!

倉田:女の子の期待に応えよう、ってしちゃうタイプなんだね。

山田:そういう必死な感じ。なにもないのにね。

倉田:うんうん。

山田:なんにもないのに、漫画ばっかり描いてるくせに。

乙君:あー。

山田:そういうのが、たまたま誤解した女の子が来てくれたんで、「どうしよう」みたいな。それで、「ちょっと待って。俺、そんなに早くヤることになるの?」みたいな、「どうしよう」。

倉田:あー、そうなんだ。

山田:そして、「『なに? 下手』とか言われたらどうしよう。俺、先輩なのに」って思って(笑)。

おとなしくしていたのに…どうして

乙君:でも、生物部だったんでしょ?

山田:生物部じゃなくて。それは中学の時で。

乙君:生物部は中学。

山田:俺、高校の時は、もう漫画のほうにいってた。創作研究同好会ってところに。

乙君:漫研みたいなもんですか?

山田:漫研みたいなもん。だから、アニメも作るし、みたいな。

乙君:それも、言ったらそんなね……。

倉田:じゃあ、なかなか……。でも、そういうところに『Popteen』系の女子がいくんだ。

乙君:そうそう、それが意外。

山田:まかり間違って、来ちゃったギャル系がいるわけ。それで、俺、バンドとかやって……。

倉田:文化系のギャルか。

山田:そうそう。バンドとかやって。本当クラスじゃ目立たないくせに、なんか知らないけど、いきなり変なことやりたくなっちゃうタイプだったのよ。この状態、まさにこの状態! だから、「本当は静かに漫画描いていたいのに、なんでニコ生やってる? 俺」みたいな(笑)。

倉田:あー。

山田:たぶん、これ、一種の病気だと思う。今さら治らない。

(一同笑)

“勘違い”した女子に囲まれて

山田:たぶん、これは治らない。そうすると、新入生歓迎会とかで、「よし、マッチやるぞ!」みたいにやるわけだよ、ギターで。

倉田:そうすると、「素敵!」みたいな。

山田:「キャー!」みたいになって。勘違いした女子が、ワーって来る、みたいな。

倉田:あー。

山田:「先輩、お弁当食べてください」みたいに来るわけだよ。「え、俺、どういうリアクションしたらいいんだ? ここは」。

倉田:えー、そうなの?

山田:だから、向こうは王子だと思って見てるから。だけど、俺、王子じゃないから(笑)。「いかなる対応をすればいいのだ? 俺は」みたいな感じで固まる、みたいな。だから、島本(和彦)先生の気持ち、ちょっとわかる。

倉田:なるほどね!

山田:固まっちゃう。「理想に応えなければ、俺はみっともないことになるぞ。……今、俺、なんて言えばいいんだ?」みたいな(笑)。

倉田:なるほど。

山田:それを、まんま漫画にしてるのが『Bバージン』。最初の頃とかそうで。

倉田:あー。

山田:かっこつけてるんだけどパニくってる、みたいな感じで。

倉田:うんうん。そうだったね。

母カスタマイズと彼女カスタマイズ

山田:そうそう。だから、最初の彼女にすっげー鍛えられてんの。対応とか、靴とか、全部。

乙君:靴?

山田:「靴変えろ」「靴下変えろ」「下着変えろ」とか、言ってくるんですよ、その彼女が。

倉田:あー、すごいね!

山田:当時の女子高生がカスタマイズしていくわけよ、俺を。

倉田:ほう。

山田:高校生って最初、母親カスタマイズなんです。

倉田:それって、男の人にとって、けっこううれしいことなの?

山田:そこで階級が分かれる。いつまでもお母さんが西友で買ってくるパンツを履く組、母カスタマイズ組と、それから、彼女カスタマイズ組に分かれるわけだ。

倉田:ほう。

山田:そこで、もうにおいから変わってくわけだよ、雰囲気みたいな。

乙君:あー。

山田:それが、もう後にいる若い女の雰囲気、みたいな。だから、そこから街道が変わってくる。ただ、その道も大変。それはそれですごく大変。

倉田:そうだよね。いや、だって、鬱屈があってモテちゃってるタイプだし。

山田:だって、わかんないんだもん。どうしたらいいか(笑)。

倉田:ほら。本当に王道でモテる、サッカー部のキャプテンみたいなね。

山田:そうそう。俺、ヤンキーじゃないし、オラオラじゃなかったんで。

倉田:そういう人は、たぶんやすやすとそういうことをこなしてくんだろうけど。

山田:そう、できないから。もういっぱいいっぱい。

倉田:なかなか難しい道だよね。