紅葉は木が生き残るためのプロセス

秋の葉っぱの変化はきれいですが、これは自然が自らを保護するための緊急措置を行っているという顕著な例です。

あなたはおそらく光合成についてはよく知っていますよね? 光合成は、植物が二酸化炭素、水、光エネルギーを糖分と酸素に変換するプロセスのことを言います。

そしてたぶん、光合成というのは植物の色素、クロロフィルという着色化合物によるものだということも知っていると思いますが、植物にはさらにほかの色素も含まれているということに気づいていないかもしれません。

重要な色素の1つには、黄色、オレンジ、そして茶色の色素であるカロテノイドがあります。これは、トウモロコシ、ニンジン、カボチャやサツマイモに含まれています。もう1つの色素はアントシアニンという色素で、いくつかの例を挙げると、チェリー、ベリー、ザクロ、そして赤リンゴに含まれています。

これらすべての色素は、植物の形成において重要な役割を担っていますが、光合成が植物において最優先事項なので、一般的にクロロフィルが圧倒的に多く植物に含まれています。しかし、冬の間は日照時間が短くなるために、北緯や南緯で生息する木々はその期間中、活動的でなくなります。

これらの木々は「deciduous(落葉性)」と呼ばれます。ラテン語で「落ちる」という意味があります。落葉性の木は、冬にそれほど光合成をしないので、多くの緑の葉を維持するための大量なエネルギー使うことはあまり意味をなしません。

したがって、日が短くなって温度が下がってくると、木々は葉っぱに最低限の栄養を送り、木のほかの部分を生かすために水やほかの栄養を使い始めます。葉にあるクロロフィルは壊れ、緑色は次第に消えていきます。そしてそれが起こり、葉が死んで落ちてしまう前に、すでに葉の細胞内にあったほかの色素がよく見えるようになります。

したがって、葉が実際に色素を変えているのではなく、緑色の色素が失われるにつれて、細胞にあるほかの色素が徐々に表に出てくるということなのです。木が食べ物や水の供給を停止した後、すべての葉は木を生存させるために落とされることになります。

木は葉の茎の基部の近くに、弱めに接合された細胞によって特別な層を形成しています。そこで、茎の下のほうにある細胞のほかの層が、葉を押し出すために広がり出します。そうすると結果的に、葉はちょっとの風で簡単に落ちてしまいます。

そうして落ち葉をかき集める仕事があなたに回ってくるというわけです。