グッズを売りたいなら会場の出口に

絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):今、ディズニーランドに行くと、みんなミッキーのTシャツ着てるんですよ。

西野亮廣氏(以下、西野):へぇー。

のぶみ:「あれなんでなんですか?」って聞いたんです。前はそんなにTシャツを着てる人いなかったんですよ。そしたら、あれは昔3,500円くらいだったらしいんですよ。今は1,900円から2,000円台のがあるから、子供でも大人でもみんな買うらしいんですよ。

ビビッドな色を使ったやつで、もうお祭りだから着ちゃおうぜっていう感じになってるみたいなんですよね。それはちょっとおもしろいなって思いました。

山口トンボ氏(以下、トンボ):でもそうですよね、買いますよね。僕はピクサー展に行ったんですけど、ピクサーの歴史とかアニメとか散々見て、一番最後に絵が売ってあると、めちゃくちゃ買いますからね。

西野:買う! しかもあれが大事でさ、美術とかそういうものって出口に置いてるやろ。あれ、入り口に置いてたら売上ぜんぜん違ったと思う。

のぶみ:わかるわかる。本当そう。

西野:全部体験して、「あー、楽しかった」って帰り際にモンスターズインクのTシャツあったら、じゃあこれだけ買っていこうみたいな。

トンボ:なる。

西野:人は体験に流れていってるし、まず体験をデザインして、出口に自分の売りたいものをお土産として置くっていうのが、これからのやり方、服の届け方になってくるんじゃないかな。

トンボ:善さんも展示会のやり方はちょっと、そういった意味ではがらりと変えても。

『えんとつ町のプペル』を売るためのプロモーション

のぶみ:ほかと違うっていうのはすごい大事ですよね。Tシャツと絵本が違うのは、自分が着たときに広告になるじゃないですか。それで「あの人が着てるTシャツかっこいい」って広まりますよね。

でもちょっと印象的じゃないと無理だなっていうのもあるから。1回見たら忘れられないなっていうのがすごい大事だと思う。

中山善仁氏(以下、中山):それが一番わかりやすいんですよ。例えば、西野君が着てくれてて、「西野さんが着てるあの服が欲しいです」っていうのがいるので。

西野:それで言ったら、WIN-WINの関係を作れると思っていて、10月の暮れに『えんとつ町のプペル』っていう絵本が出るんですけど、『えんとつ町のプペル』のすげぇしゃれたTシャツがあったら僕ずっと着ますよ。なぜかと言ったら僕が得をするから。『えんとつ町のプペル』の宣伝になるから。

のぶみ:ハロウィンのときに、(絵本のキャラクターが着てる)シルクハットと蝶ネクタイのコスプレで、ハロウィンの掃除をしてるみたいな。それ頼んだほうがいいんじゃない?

西野:そういうのやったら。

トンボ:超WIN-WIN。

のぶみ:ハロウィンの掃除のときに、みんな買いに行くみたいな。

トンボ:なるほど。

西野:シルクハットっていくらくらいで売れるんですか?

のぶみ:子供用と大人用があったらいいと思うけど。

中山:作り方はいろいろあるけど、うちの工場はかなりいいとこでやってるから、それでやっちゃうと高いかな。

西野:なるほど。

のぶみ:安くするためにはどうしたらいいんですか?

中山:一番安くするためには、どれだけの個数かによって海外に振れるっていうのはあったりするけど。

のぶみ:さっき西野さんが「体験が大事」って言ったじゃないですか。例えば、キットを売って、自分たちがシルクハットを作るワークショップをやるんですよ。

西野:なるほどね。

のぶみ:絶対自分の作ったやつかぶせたいじゃないですか、子供に。

中山:確かに。

のぶみ:その場合はけっこう安くなります?

中山:それだったらできるのかなっていう。そっちのがおもしろいかもしれないですね。

のぶみ:ちょっと調べてみないとわからないですけど、そっちのが西野さんっぽいね。参加型だから。

西野:シルクハット作るみたいな。

のぶみ:シルクハットを作るワークショップやってから、それをかぶってっていうのはおもしろいね。

トンボ:ちょっとこれよりも深い話は、有料のほうでさしていただいてもよろしいでしょうか。ここからは有料のほうになりますので、お願いします。

のぶみ:ありがとうございます。

西野:それうまくいってほしいな。

のぶみ:これはもう。