のどちんこはどんな役割を果たしているのか

ハンク・グリーン氏:あなたの喉の奥で垂れ下がって、息を吐くたび動くあれ、あれはいったいなんなのでしょう?

あなたは、小さい喉モンスターに侵されたわけではありません、あれはのどちんこです。見た目が似ているからでしょうか、(英語の“Uvula”は)ラテン語で「小さいブドウの房」を表します。

あの喉の奥にある小さな身体の一部は、すべてSで始まる4つのことができるように身体を助けているのです。「Swallowing(飲み込む)」「Saliva(唾液)」「Speech(話す)」そして「Snoring(いびき)」です。そして人間は哺乳類のなかで唯一のどちんこを持つ生物です。

のどちんこは軟口蓋から垂れ下がっている、口内の上にある小さな身体の一部で、我々が食べ物を飲み込む際に、それが鼻の方に上がってしまうのを防ぐのが主な役割です。大切ですよね。

例えばあなたが噛み砕いたサンドウィッチが喉を通るとき、鼻腔を閉じることによって、その役割を果たすのです。

のどちんこは歌うことに役立つ

軟口蓋の一部は、粘り気のあるドロッとした唾液を出し、食べ物を飲み込みやすくします。しかしのどちんこも独特の粘液を出します。のどちんこのなかには線が詰まっており、速攻的に多量のさらっとした水状の唾液を作り出すことができるのです。

この線は筋肉筋とつながっており、その筋肉筋はのどちんこのなかまでつながっています。

例えばあなたが話したり、ものを飲み込んだりするとき、その筋肉が動き、更に唾液が放出されます。

のどちんこの形は前後に動きやすい、濡れた解体用の鉄筋球のような形をしていて、それにより唾液を口内に広げることになり、それによりあなたの口内や喉は、話をするときや食事をするとき、円滑に潤うのです。

のどちんこのなかの筋肉は、速い、繰り返す動きをすることができるので、私たちは複雑な話ができたり、歌うことができたりするのです。とくに、あなたが喉の奥で猫のように「ぷるるるる」という音を立てるときに役に立つのです。

のどちんこは切っても普通に生活できる

のどちんこ、軟口蓋、扁桃腺はバクテリアやウイルスが口内に侵入した際、最前列で攻防する部分です。

もしのどちんこの免疫細胞が感染に勝てなかった場合、それが痛々しく腫れ上がってしまいます。

睡眠時に呼吸が喉の一部に遮断されてしまうために睡眠が邪魔をされる、「睡眠時無呼吸症候群」を発症している患者や、いびきをかく人は、肥大したのどちんこを持っていることがあります。いびきをかくたびにのどちんこにストレスがかかり、炎症を起こしてしまうのです。

肥大化した口蓋垂は、不快です。舌の奥を擦り上げ、それにより吐き気を感じたり、なにかあるわけでもないのに、喉の奥になにか大きなものが詰まっているように感じたりするかもしれません。

その反面、吐き気を催したりしない人のなかには、のどちんこにピアスをする人もいるのです。

もしのどちんこが体に問題を引き起こしている場合には、切除することも可能で、ほとんど切除してしまっても、普通に生活をしている人もいます。

さらっとした水状の唾液が作られないため、そのような人は、慢性的口内と喉の乾燥が問題となります。ですから、のどちんこは身体にとって多くの色々な働きをするのですが、そのいずれの分野にせよ必要不可欠なものというわけではないようです。

それに体に問題を生じさせることを考えると、なぜ発達したのかも不明です。ですからのどちんこは人体のなかの数ある奇妙な部位の1つであると言えるでしょう。