障がいを持つ子どもが希望を持てる社会に

茂木敏充氏(以下、茂木):お集まりいただきありがとうございます。夏の参議院、新たな比例代表の候補者としてボーカル&ダンスグループの元SPEEDの今井絵理子さん、本日公認を決定いたしました。今日は白の服装ということで、ヒット曲の『White Love』の通りじゃないかなと思います。

皆さんご存知の通り、今井さんは沖縄出身の歌手で、数々のヒット曲とともに、聴覚障がいを持つ息子さんのシングルマザーとしてNHK『みんなの手話』の司会、そして講演、執筆活動なども行っています。手話はとっても上手です。

今井絵理子氏(以下、今井):(笑)。ありがとうございます。

茂木:この後、やってくれると思います。今日は今井さんをご紹介いただいた、山東昭子先生、本会議終了後、こちらに駆けつけていただく予定となっております。また、講演会長をおねがいすることになっております、彼女の出身校、八雲学園の近藤理事長にも同席をしていただいております。

私も今井さんと何度かお会いして、真面目さ、前向きさ。素晴らしいと、こんなふうに感じております。今井さんにはこれまでの経験、それを国政の場で生かして、若者がもっと政治に関心を示して、誰もが「障がいは個性」「不便だけれど不幸ではない」。こう言える、新しい社会作りに貢献をしてくれることを期待しています。

それでは今井さん本人からお話をさせていただきたいと思います。

今井:(手話をしながら)今回、立候補を決意しました今井絵理子です。今日ははじめてのこの場所なので、すごく緊張していますが、きちんとお伝えしたいと思います。

まず、私が決意した理由にはいろいろあります。21歳のときに息子が「聞こえない」という障がいを持って生まれてきました。そのときにはじめて、障がいに関すること、そして、子育てに関することを知りました。

私は今まで歌しか知らなくて、ずーっと生きていました。そのときに息子に出会って、「こういうのもあるんだな」ってことを知りました。そこで同じ境遇のお母さん達に出会い、障がいを持つ子供たちにも出会いました。その中で、障がいに関して皆さん知らないことがたくさんあると思います。

それをまず、知ってほしいと思い、お母さんたち、障がいを持っている子供たちが、より明るい希望を持てる社会づくりをしたいなと思いました。私は政治は希望だと思います。息子が大きくなったときに、「この国でよかったな」って、「この国で生まれてよかったな」と、思ってもらえるように、これから頑張っていきたいと思います。よろしくおねがいします。

茂木:それでは今日、近藤理事長にも同席をしていただいておりますけど、成績のことなど、プライバシーもあるかもしれませんが(笑)。一言、今井さんについてお願いします。

近藤彰郎氏:学校法人八雲学園理事長をしております、近藤でございます。今井さんが卒業した八雲学園校長もしております。私が今この席にいるのは、今井さん高校に入ってきた時にすでにトップスターでした。

そのなかで勉強と仕事を両立するの大変だったと思うんですが、彼女の真面目さを一端として「もし時間がなければFAXでもなんでもいいよ」ということで、スタジオからFAXをリハーサルの最中に送ってきて、それに問題を担任が送ってと、それをずっと続けたり。

学校に来れない時は夜7時頃に学校来て10時頃まで勉強してました。そんな真面目さで、正直言って成績はどうなのかと心配もしますけれど、学年でトップ10に入る成績を修めていたという、非常に真面目で頑張り屋の人だと思います。

私が知り合ったのは17年前ですけど、それから卒業してからもお付き合いをさせていただいているなかで、ご自身から今お話がありましたけれど聴覚障がいのお子さんを授かったというなかでも、学校に来て明るく強く非常に頑張っている姿を見ていました。

そんな意味で私は今井さんをこれからもずっと応援しようと思っていたんですが、この度、こんな感じで決意をしたということなので、これからも自身の目指した道に向かって、障がいを持つ人々、世の中のために活躍できる人間ではないかと思いまして、後援会長として支えていこうと思った次第でございます。以上でございます。