千葉麗子のセルフプロデュース術

山田玲司氏(以下、山田):アイドルって何かなって話をちょっとしようと思っていて。「アイドルは人気者」ってよく言うんだけどさ。

要するに、もっと広くとると若くて可愛い女の子っていうよりは、自分の何かしらの魅力を相手に見せて、相手を楽しませるものっていう気がするわけ。それでちょっと思ったのが、アイドルっていうとなんかイメージが狭まっちゃうんで、これ……(『サイボーグ009』)。

これどういうことかっつうと、皆さん特徴がありますね。火吹いたり、早く走ったり、超能力使ったり。いろんなものが人それぞれにはあってさ。この人にはこういう能力、この人にはこういう能力ってのを、いかにプロデュースすることができるか。

アイドルはそれを商売にしてるっていうか。麗子の場合は、見た目がちやほやされる時期はルックス。今度は、この人数字得意なんでビジネスでいく。途中でヨガに目覚めるわけだよ。

「いける」っつって。自分で、今の能力で人をどうやって楽しませることができるかっていうことに気がついて、それをプロデュースすることができれば、楽しくやれちゃうよねっていうのを証明しているのがこの人なんじゃないかなーと。

千葉:楽しいもんね。敵も生むしバッシングも受けるけど、なんだかんだ言いながら強いし、おもしろいなって思うのはそれだと思う。

山田:最初産後ダイエットでヨガ行ったら、インドまで行くっていうさw。その極端さがすごいよな。修行してな。だからこの人ヒンドゥーネームあるから。

おっくん:なんて言うんすか。

千葉:ドゥルガー。

山田:ヒンドゥーの女神だから。

やるんだったらやる、やらないんだったらやらない

千葉:いろいろあるんですよ。インドの占星術、生まれた場所とか全部そういうのから割り出すんだけど。あと、お師匠さんのもとで1ヶ月生活して。戦う女神なの。そこでもやっぱ戦う系なんだよ。シヴァ神系です。

山田:「私これいけんじゃん」って思った時に、商品になるだけのところまで持ってってから見せてんの、この人。そこがすごい。

会社立ち上げた時も、一旦事務作業、細かいスキルを貯めて、地道に積み上げてって「OK、私やれる」って言ってから始めるわけ。

おっくん:でもその期間めっちゃ短くないすか。

山田:うん。せっかち。

千葉:似てるでしょ。待ってられないっていうか、やるんだったらやる。やらないんだったらやらない。どっちかにしてよっていう。

山田:俺も対談漫画もあっという間に始めてる。それで10年間やってる。本当にせっかちで、まずやっちゃうていうところが似てる。

それでアイドルっていうところから麗子を見てると、あなたはどんな魅力を持っていますか、どんな能力を持っていますか、っていうのが非常にわかりやすい! あなたはパッと見て自分の能力がわかるんだよね。できた人なんだよ。

千葉:だから、「(自分の能力が)わかんない」って言う人の方が多いから、悩む人が多いんじゃないの? 普通の女の子とかはとくに。あと、こいういう生き方は激しい生き方になってしまうので、安全パイを踏む人たちが多いよね。冒険をしないっていうか。

本音を言うと、人から応援されやすくなる

山田:俺1つ思ったんだけど、アイドルって応援されるのが商売でしょ。応援されやすい人になるっていうのは1つあって。なんでもズバズバ言うっていうのも応援しやすいってなる1つの方法なんだよ。

だから見てる人で、ズバズバ言ってくれると気持ちいいなって、要するに田中眞紀子系だよね。

千葉:なんでー!?

山田:なんでも本音を言う人だから、共感する人もいるし、「あいつ何生意気なこと言ってんだ」って人と分かれるんだけど。要は「自分はこういう人なんだ。だから応援してよ」っていうふうな。

アイドルの人見てるとさ、やっぱ感じ良いよね。基本的に。笑顔だし、自分の不機嫌持ち込まないし、とくにファンの前では「みんないつもありがとう」っつって。

いつもフラットで優しくしてくれる。楽しませてくれる、上げてくれるっていうのをやってる。これ人間関係にも言えることなんじゃないかなって思ったの。

アイドル論で言おうと思ったことはそこで。良くないのは、アイドル見て「あいつらチヤホヤされてやがって」ってモードに入る人がいるの。

千葉:いるねー。

山田:「どうせ俺なんか」とか「どうせ私なんか」とか言ってスイッチ入れちゃう人がいるんだよ。そういう人たちは1回くらいアイドルに学んでも良いかなって気はしてるんだよね。

千葉:うんうん。アイドルで抜いたことないのかって言いたよね。