VLOOKUP関数の第四引数に1を入れる場合

おさ氏:はい、どうも皆さんこんにちは。「おさとExcel」のおさです。今日はVLOOKUP関数、第4弾を勉強していきます。

具体的にやることが何かというと、VLOOKUP関数の引数の「検索の型」、今までの動画では0を指定してきたのですが、今回は1を指定していきます。そしてその違いを見ていきます。

この0と1、どういう時に使い分けるかというと……、これまではVLOOKUP関数の第一引数に固有名詞を指定してきました。例えば、「コハダ」のような固有名詞ですね。寿司ネタのコハダの仕入れ値を調べたい時にVLOOKUP関数を使ってきました。

一方で、今日は第一引数の検索値に固有名詞ではなく、「数値範囲を持つ値」を検索していきます。例えば、皆さんの学生時代、先生方は皆さんの成績をExcelで管理して一瞬でそれを評価していました。その時に検索の型1という風に指定すると、上手いこといくんですね。この方法を、今日は実際に別の例で見ていくことになります。ではやっていきましょう。よろしくお願いします。

実際にシートで見ていきましょう

はい、ではこちらのワークシートをご覧ください。

今日は皆さんが営業マンであると仮定して、歩合で得た給料を決定していきます。

5月の給料を求めるためにこちらには数式が埋め込まれています。給料は固定給(D4)と歩合給(E4)の2つから成り立ちます。なので、こちらには「D4+E4」と書いていますね。

固定給は皆さん10万円と決まっていますが、歩合給は4月の売上額が、こちらの表に連動して決定されるということです。

こちらの表の見方は、月に50円しか売り上げなかった人がいた場合、100円に届いていないので、基準額0の歩合給は0円です。意味わかりますか?

例えば、1万5千円稼いでいる人が居たら、10万円には届いてないけど、1万円には届いているから5千円が歩合給になるという仕組みです。これを元に、歩合給をVLOOKUP関数で引っ張っていくことができるか見ていきましょう。

VLOOKUP関数はみなさんすでに慣れ親しんでいると思うので、サクサクいきましょう。検索値は4月の売上高になります。こちらの歩合給決定表の範囲から探してくるというイメージですね。ただしここで注意は絶対参照にしておくということを覚えておきましょう。列番号は歩合給を求めたいので3番目ですね。

仮に0を指定すると……

検索方法を今日は1を指定すると言ったので、仮に0を指定してみるとどうなるか見ていきましょう。

0をやりました。下にコピーすると、エラーが返ってきましたね。

一番上に0という値が返ってきているのですが、これはたまたまです。4月の売上額が長内は0だったので、ここに0という数字があったので、0という値を返してきています。

ただ一方で、岡野さんの200円しか売り上げられませんでしたというデータは、こちらの表(歩合給決定表)に完全一致する値が存在しないので、引数0を指定したときはエラー値が返ってきてしまいます。それではこちらに正確な値を入力していきましょう。

「近似一致」を指定する1

こちら0ではなくて1、「近似一致」という方法を取ります。

これを下にコピペするとどうなるか。はい、そうするといい感じに返ってきました。

(上から)歩合給50円、5万、5万、5万、500となり、これがすべて売上額に連動しているはずです。見ていきましょう。例えば、藤田さんは24万円の売上額です。歩合給で見ていくと、10万円から100万円にあたります。100万円には届いていないので、10万円のところの5万円になるということになります。こちらを引っ張ってきているということになります。

仮にこれ(藤田さんの4月の売上額)を150万円に変えてみましょう。そうすると今、変わりましたね。歩合給が50万円になって5月の給料が跳ね上がりましたね。

これはなぜかというと、歩合給の100万円を超えているので、50万円という値を返してくれるというわけです。

どんな処理が行われているのか

このように、VLOOKUP関数の引数の検索の型を変えるとしっかり参照できるわけですが、これはなかでどういうことが行われているのかということを知っておきましょう。こんな感じです。

VLOOKUP関数がしていることは、4月の0から100のときにはこれを返す、100から1000のときにはこれを返すという風に、順々に参照してくれていることになります。

ただし、第4引数の検索の型、0ではなく1を選択したときに注意しなくてはいけない事が2点あります。

1つは基準額が昇順に並べてあることです。基準額というのがここですね。今、0,100,1000,10000,100000,1000000という風に小さい方から大きい方に順番に並んでいます。

さらに基準額より小さい値を検索値として持ってくる場合は、エラー値が返ってきてしまいます。これが2点目です。例えば、「-100」と入力するとエラー値が返ってきてしまいます。この2つの注意点覚えておきながら、VLOOKUP関数の近似一致を指定する方法も知っておきましょう。今日は以上です。どうもありがとうございました。

真理値は1か2の2パターンのみ

はい、みなさんお疲れ様でした。今日はVLOOKUP関数の第4引数に1という真理値を指定して勉強してきました。真理値は0か1の2パターンしかないわけですね。0を指定する時は第4引数の指定値は固有名詞であるということ、1という真理値を指定する時は今回の様に数値範囲を持つ値を引数に指定するということ。この使い分けをしっかり覚えておくようにしましょう。

人事の方、学校の先生はVLOOKUP関数をよく使うので、今日の方法はぜひ頭に留めておいてください。またこのシリーズ続きます。なにか質問があれば、メールでも、メッセージでも、いつでも質問してください。どうもありがとうございました。