XDAY会場に集まった天才たち

木下慶彦氏(以下、木下):プレゼンのほう続けていきたいんですけど。何かおもしろい人発見したっていう人いますか? 自薦他薦問わず。あ、後ろにいるね。一番後ろから手を挙げてる人、大声で。

参加者1:見つけました(笑)。天才見つけました。

木下:あ、天才見つけた?

参加者1:見つけました、見つけました。

木下:じゃあ、ちょっと、大声でどんな人かを紹介してください。

参加者1:Fictboxの加藤さんで、彼はVRの天才です。

木下:ほう。何を毎日しますか?

参加者1:毎日引きこもってゲーム作ってます(笑)。

木下:毎日引きこもってVRの空間を作ってると。はい、拍手。

(会場、拍手)

木下:他には? お、何ですか?

参加者2:ウクレレの世界ナンバーワンプレイヤーで。

参加者3:ウクレレというかバンド。

参加者2:あ、バンド?

木下:では軽く自己紹介をお願いします。

参加者3:ウクレレをしてます。木村新と申します。よろしくお願いします。ninja beatsってバンドなんですけれども、今年ドイツで開催されたバンドの世界大会で無事世界1位になって、ヨーロッパツアー行きました。

木下:それはデビューしてるの?

参加者3:いえ、インディーズバントの世界大会で。

木下:インディーズバンドの世界大会! やばいですね。拍手。

(会場拍手)

結果が出ている人は、コンスタントに続けている

木下:例えば大学の首席だとかも天才なんですよね。僕は大学下から数えるほうが絶対早かったんですけれど、首席の人と仲良くなりたいなと思っているのは、彼もそうだと思うんですけれども、結果が滅茶苦茶出てる人はコンスタントに何かが続いてます。

大学の首席、例えば東大の首席とかは毎日勉強してる人がなってると思います。

まあ例外はあると思います。何事も例外はあるんです。ですけど、ほぼ首席の人は天才で、かつ、みんなの周りにいたんだと思うんです。大学入った時とかに「なんでこいつ、こんなに頭良いのにずっと勉強してんだろう?」って人。僕の同世代にもいっぱいいました。

そういう人たちにとっては勉強し続けることがすごく普通だったりするから、頭が良い人が、より頭良くなっていくっていうことがあったりするんだと思うんです。

今日来てる人たちは、バンドの彼とかすごいユニークな活動をしてる人が多いです。僕はベンチャーキャピタルをやってますけど、別にスタートアップのフィールドで活躍してるという軸だけじゃないところで呼んでるので、ぜひいろんな話をしてもらえるといいかなと。かつ、そういう人がいた時に、「こんな人いるよ」とみんなで言うのが重要だったりします。

過去聞いたことがある中でいくと、「毎日料理してます」って言ってくれた人もいて、これもすごく良いです。男性は全員毎日料理しない。全員じゃ無いですね。ほとんどの人は毎日料理なんてしないです。だから食生活とかについて考えてることが全然違うんですね。それはすごい価値なんだと思ってるんです。

別にハードルは過度に高く取らなくて良くて、自然体でそういう話ができたらいいんじゃないかと思います。

いま発表していただいたところもありますけど、ちょっと、とっておきの天才を。四葉少女、いますか? いた! この娘は、ちょっと後でも話していただきたいんですけれど、19年間毎日、よつ葉のクローバーを探してます(笑)。

1時間で最高305個。みんなが知ってる「めざましテレビ」にも出てますからね。テレビに8回出てる。僕も先週会って、もう大好きなりましたね(笑)。今21歳。よかったら四葉少女に話しかけてあげてもらえたらと思います。

ちなみに稼いでますから。僕も聞いて驚いたんですけれども、「今月は数十万円稼ぎました」とこの前聞いて。四葉を買っていただいた方とかいるみたいです。なんで、そういう人もいます。21歳ですね。

会場に集まった人たちと、ぜひAMA!を

木下:昨日、前夜祭をスタッフ中心でやって、うちの投資先でもあるんで宣伝でもあるんですけど、「カウモ」という会社をやってる太田和光という天才に、昨日ちょっとプレゼンをしてもらったんです。

彼は「カウモ」という会社を1年前からやっていて。その前は大学に入学して2週間で辞めて、いろんな会社でインターンをして、そのあと自分で起業してるんですね。

SEOについてはU40でも日本で一番わかってる人間の一人なんです。でも、SEOとかそういうスキルのところじゃなくて、「僕はカウモを50年後もずっとやっていきたい」っていう話を、昨日すごく力強くしてもらっていて。

起業家やってる人は、そういう人が結構多いと思います。僕はベンチャーキャピタルを始めて、続けられる自信があんまりなかったので、そんなこと外には言わなかったですけど。

どっちが先かっていうのは難しいところがあって。僕はSkyland Venturesを50年後もやってようという気合で今はやってます。これすごい重要だと思います。カウモ太田さんは23歳。もうなんぼでも、何年でも会社やれそうですよね。最高です。

今日いる天才の一部なんですけど、ソロバン・暗算の天才とか、マジックの天才とか、ウクレレの天才とか、プログラミングを5年間毎日してやってますとか。そういう人も多いです。こういう人たちがいるのでぜひいろんな形で交流、AMA!(注:Ask Me Anythingの略)してくださいという感じですね。

これは最後になるんですけど、今回いちおうスポンサードで、さっきのカウモ、nanameueやトーマツベンチャーサポートさんなどに、みんなのケータリング代とかをサポートしてもらったりしてます。

うちのEast VenturesとSkyland Venturesのほうで、遠方から来る人には交通費を多少出したりとかもして、みんなにサポートして貰いながらやっています。あと伊藤園からお茶を貰ったりしてるんで、昼とかにぜひお茶を飲んでもらったり。あと畳も、伊藤園のお茶でできた畳をいただいたりしています。

U30でスタートしないと、なかなか長続きできない

なぜ「#HiveShibuya XDAY」なのか、なんですけど。4ヶ月くらい前に「OPENDAY」というのをやりました。ここに200〜300人くらい来てくれたんですけど、今回は逆に振って超クローズドにしようというのがコンセントです。

なので、今日は皆さんだけのつながりでクローズドな「X」、それから未来を作ってく若者の「X」をキーワードにXDAYを開催します。 半年に1回くらいこういうのをやって、本当にチャレンジしてる人にプレゼンしてもらったりしたいなと思っていて。

最後に推薦があったり、自分でこういう場所で話をしたいっていう人がいたら、言ってほしいなと思います。半年おきぐらいで、基本はここの場所でやりたいなと思ってやってます。

あとは、みんなU30なので。僕は今年の年末で30歳になるんですね。ですけど、U30の人はリピートできますから、よかったらまた来てくれればいいかなと思ってます。

最後に、僕がなぜベンチャーキャピタルをやりながら、こういう企画をやっているのか。なぜU30なのかっていうところですね。

人が何かを続けない理由、物事をやめる理由っていうのは、だいたい資金と年齢だと僕の中で思ってます。これは野球選手でもいいし、バスケット選手でもいいんですけど、スポーツだったらお金が続かないからやめたり、年をとってくると最盛期じゃなくなるからやめるって人がすごい多いと思ってるんですね。

なので、大成功する人は天才である必要があると僕は思っています。基本、U30でスタートしないと中々長続きできないなっていうのも思ったりしますね。

チェスの名人が20代なのは偶然じゃない

木下:あと、資金的苦労がないということはすごい重要だったりします。賛否あるんですけど、二代目の起業家とか、結構成功したりします。やる気がある人は。これは結構重要なことだったりするなあと思ったりしていて。

僕はベンチャーキャピタルやってるんですけど、ちゃんとしたベンチャーキャピタルの人と一緒に仕事をすると、資金的苦労は何割か抑えられると思います。

これも、スタートするときに自分1人でやりたい人は1人でやってもいいと思います。ですけど、ここを1人で考えるのは結構大変です。自分1人で全部やるのは結構大変だったりします。だから、僕の投資を受けたりしてくれている会社は、何割かは負担を軽減できてると思います。

いま話題になってるザッカーバーグの名言で、「若さと技術力の大切さを強調したい。若い人間のほうが頭が良いんだよ。チェスの名人がみんな20代なのは偶然じゃない」みたいなのがあって。これ、すごくいいなと思ったんですね。彼自身がまだ20代ですよね。彼は20代で一番成功した人でお金を持ってる人です。

ですけど、とにかく若い時にやったから滅茶苦茶良いという感じだと思っていて。ビル・ゲイツとかGoogleの創業者のラリー・ペイジとかもみんな学生起業からスタートですね。

「若い人のほうがいいんだよ」と言い続ける人は、意外と少ないです。というのは、親は基本反対すると思いますし、周りも「3年ぐらい働いたほうがいいんじゃないの」って言います。

ですけど、僕は「別にそんなことないかな」って思っていて。何か長く続けるものが見つかったならすぐにやればいいかと思ってるし。その時、2〜3年悶々してる間に、投資するっていうサポートの仕方で応援できたら良いのかなと思ってやってるんです。

インドのポテンシャルは素晴らしい

あと、僕はいまインドにすごい興味があって。インドは人口が多いっていうのは結構有名だと思うんですけど、インドはU30の人口比率が60パーセントくらいある。日本はいま30パーセントくらいの感じになっていて。

今日もうちのインターンでインド人のメンバーが3人くらい来てると思います。有名だと思うんですけど、中国とインドは人口が日本の10倍くらいある。でも、U30人口でいうと21倍くらいあるのがインドです。

ザッカーバーグとかが言う「若さ」では、国としてはインドなどには明確に負けてるわけですよね。だから、そういう人たちとどうやって一緒に仕事をしていくのかがすごく重要だと考え始めました。

ソフトバンクの後継者もそうだし、GoogleとかMicrosoftもインド人が一番トップに立ってるんですね。これは必然だったりすると思いはじめている。インド人のエースは滅茶苦茶賢いんです。もう、今後のインドという国のポテンシャルが素晴らしいから。だから抜擢されやすい。逆に日本はもう衰退していく一方というのがベースあるので、あんまり幹部になれない。

だからって日本から出ていこうというのは、僕はあまり考えてなくて。自分の一生の大半は、やっぱり日本で過ごしたいと僕は思ってます。日本人はあんまり世界で評価されてないから、逆にチャンスがあるなと思ってます。

そのためには、例えばここに書いてあるんですけど、今日はインド以外からも留学生のメンバーが来てます。あんまり日本語は堪能ではないのだけど、朝から来てくれてるメンバーとかもいます。そういうメンバーはすごく大事にしたいなと思ってて。日本人と一緒に仕事をすることについて考えてくれているメンバーたちが多いんです。

スタートアップに向いているのはどんな人?

木下:あと、なぜスタートアップがいいのか。僕VCという仕事をしていて、非常に楽しくやらせてもらっているんですけど、なぜスタートアップがいいのかというと、人間にとって働いている時間が一番長いからだと思います。

何かをやりたいために、例えばバイトをするっていう人がいるんですけど、いわゆるスタートアップっていうのは、仕事自体とか生き方自体が会社をやっている活動になるので。

なので、スタートアップしてもらえたらと勝手ながらに思います。個人プロジェクトで世界的なものはやっぱり少ないと思います。FacebookとかGoogleとか、みんな世界的「企業」として大きくなっています。

スタートアップはなんで存在するのかっていうのを、Skyland Venturesのインド人インターンのKarthikというのと議論したんですけど、「問題解決」と「楽しい」というのがポイントだと彼は言ってますね。

彼は、僕が採用イベントに連れて行ったらこう、僕が「これ言え」とは言ってないんですけど、「スタートアップがなぜ存在するのかといえば『問題解決』『楽しいから』やるべきなんだ」と言っていて。

彼は、インドでスタートアップしている人に「なんでやるの?」と言うと「問題解決が楽しいからです」という答えでみんなが一致すると言ってました。だから、それはすごく素晴らしくて。

今日の午後に出てもらう藤本さんの役員をされているGREEという会社、みんな知ってると思うんですけど、CTO藤本さんも「俺、問題解決が趣味だから」とか言ってるをこの前聞きました。

そういう「何か良くできないか」と思ったりすること自体がすごく価値があることだったりするし、それが趣味とか生活に一体化している人はスタートアップにすごく向いてるんだろうなって思います。

XDAYに登場する先輩たち

「XDAY」の午後のコンテンツでお呼びしているのは、20代でずっと走り続けて、今なお走り続けている人です。年齢がいっている人は、ぶっちゃけいっぱいいます。ですけど、若い人と一緒になって走り続けている人は、あんまりいないです。

僕はそういう人と仕事をしたいから、今日お呼びしている人たちは20代だったり30代、30〜40ぐらいまでいますけど、そういう若い人たちと一緒にどういう未来を作れるかを本気で考えている方だけ来てもらっています。

今後も「XDAY」を半年おきぐらいにやりたいんですけど、その時にそういう人たちに来てもらおうかなと思ってやっていますね。

このあと松山太河さんに出てもらいますけど、先ほどのGREEの藤本さん、上場会社の社長だとドリコムの内藤さんという方とか。あとクラウドワークスの成田さん。彼は20代でクラウドワークスという上場会社の副社長をしていますね。あと投資先のトランスリミットの高場社長など。みたいなところで皆さん来ていただいて会をやると感じでございます。

AMA!を話のきっかけに使って欲しい

木下:最後です。僕と「AMA!」しましょう。「AMA!」というか個別に話をね。名刺交換はあまりいらないので。ちゃんと話しかけてくれた人には、Skyland Ventures Tシャツをプレゼントします。

ちなみに20〜30人くらいで前夜祭やってたんですけど、その時にもそういうのをやりました。なので、僕と「AMA!」したい人。じゃあ、何か自己紹介してください。

参加者:東大の1年です。ハーバードと交流する学生団体の副代表をしてます。趣味でiOSのアプリケーションを作ったりしてます。

木下:プログラミング、毎日しますか?

参加者:はい。Rubyを毎日ちょっと。

木下:素晴らしい。はい、あげる!(笑)

(会場拍手)

木下:みたいな感じなので、せっかく来てくれたので、同世代同士も話しかけてほしいし、僕にも話しかけてほしいなと思ってます。でも、僕も30歳くらいなので、話しかけにくいおっさんだと思うんですよ。

なので、普段からここに来てくれて、いろいろと話しをしてくれる人にはTシャツを上げたりしています。「これはAMA!ですよ」と言って来てくれれば、1対1で話してTシャツもあげるし、いろんなプロジェクトだったり会社としてだったりで、一緒にできる機会あればいいなというふうに思っています。

社名入りのTシャツを着続ける理由

あと最後にもうひとつ。Skayland Venturesという5億円規模のファンドをやっています。ちょうど今月2号ファンドがあって、10億円くらいもののを作っています。来年リリースも出そうと思ってるんですけど、大手の企業さんや上場会社を作った創業者の方からお金をお預かりして10億〜12億円ぐらいの規模のファンドの発表をします。

なので、今日の話を受けて「スタートアップしたい」でもいいし、「スタートアップとして会社にしたらどうなんだろう」って思うような人は、声かけてもらえたらと思います。

いわゆる投資という形でやってはいるんですけど、「XDAY」に来た人限定で、向こう1ヶ月以内ぐらいに企業する人には、小さい金額ですけど登記費用として5万円をサポートします。

これ、別に何の見返りもなく「ただ、あげます」っていう。一応何人か声をかけているんですけど、5万円貰っても何も悪く無いと思うんで。

でも、そういうのをきっかけにして会社をやるっていうのも、1つの決めることだったりします。会社名を何にするかとかですね。会社名、大事です。僕はSkyalandのTシャツを毎日着てます。これをずっと着続けたいなと思っています。冬は辛いんですけど。でも、すごい重要だと思っていて。

別に僕の会社名なんての、みんな知っているものではないです。今日来てくれてるメンバーは知ってくれてると思います。ですけど、僕はこれ以外やる気がないので毎日続けようと思ってますね。

だから、会社を作ってTシャツでも作ってくれたらすごい嬉しいです。ロゴとか社名を大事にしてくれると思うので。やっぱりそういう人の中から大成功者が出ると思います。

その時に僕がちゃんとやってたら、一緒にやれたらいいなというふうに思います。ベンチャーキャピタルとして御一緒できたらいいなと。「木下さん、投資したら何やってくれるんですか」みたいのを「AMA!」してくれてもいいです。

今日はみんなといろいろお話できればと思って来たので、僕も楽しんで帰りたいと思いますし、皆さんも朝から早くから来ていただいて、ありがとうございました。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)