社長であり、センムである

本橋康治氏(以下、本橋):それでは月刊水中ニーソをスタートしたいと思います。

古賀学氏(以下:古賀):よろしくお願いします。

(会場拍手)

宮脇修一氏(以下、宮脇):今日Twitter見て悲しかったんは、しまりすちゃんが。

古賀:そうですね。出演を予定していたけど、来れないという。なんで来れないのかっていうのは後でちゃんと説明します(笑)。

本橋:古賀学さんです。

古賀:よろしくお願いします。

(拍手)

本橋:今回ゲストは、もう皆さんご存じですが宮脇修一さんです。

(拍手)

宮脇:海洋堂の社長やりながら専務という肩書きで、今日もあちこちでいろんなお仕事をするのに、相手の担当さんがみんな困りはるんですよ。専務と言っていいのか、社長と言っていいのか、センムでいいんですけど。

古賀:専務ってカタカナ表記なんですか?

宮脇:カタカナでセンムですね。センムというキャラをやってますから。仕事としては2008年から7年ぐらいは社長なんですけど、ずーっとセンムという通称で。

古賀:社長って呼んだらダメなんですか?

宮脇:いいんですけどね。社長はねぇ。センムの方がいいですね。ワンフェスの実行委員長としてというか、まぁひとつの……。

古賀:いろんな肩書がありますもんね。

大阪芸術大学教授の肩書も

宮脇:あともう一つ、ちょっとかっこいい肩書きがあります。あまり使ってないけど、大阪芸術大学で、日本で唯一のフィギュアコースで教授をやってます。

古賀:教授でもあるんですか?

宮脇:助教授とかじゃなく、普通にフィギュア科の教授です。

古賀:かっこいい! プロフェッサー!

宮脇:プロフェッサーセンムといいます(笑)。

(会場笑)

宮脇:一応ちゃんとした肩書きです。準教授じゃないですよ、すごいでしょ。そういう偉い……。

古賀:準が無く、いきなり教授からスタート!

宮脇:そうです。いきなり教授待遇で呼んでくれた。フィクサーじゃないですけど里中満智子先生ともう1人、子連れ狼の小池一夫大先生という。この強烈な影響力のあるオタク業界のドンに、僕は呼ばれたら絶対に行かなければいけない。

古賀:召喚されたんですか(笑)。

宮脇:そうですね。

古賀:来いと。

宮脇:高橋良輔さんという『装甲騎兵ボトムス』の監督さんが、ずっとキャラクター造形の授業をやってはって、漫画とか全部含めて、高橋良輔さんが一応責任者。高橋さんに呼ばれたので、「いざ鎌倉」で行かざるを得なくなって、このような肩書を持ってます。えらい前置きが長くなったけど、結構偉いんですよ。

古賀:先生なんですね。

宮脇:先生をやってます。月にいっぺんぐらいは。以前は東海村原八さんに僕の名代で行ってもらったり、今は寒河江弘さんという、今日もちょっと話に出ると思うんですが、造形ができる人と、あと大山竜という、大阪に住んでるフィギュアの上手い人に、僕の名代として、1年生、2年生、3年生を順番に教えさせています。

古賀:授業をやっていただいてる?

宮脇:はい、授業をやっています。月にいっぺん僕も行って、いろいろ毒を吹き込んでいます。

古賀:毒を(笑)。今日も毒で?

宮脇:今日も毒モードで(笑)。基本的に今日も。今からちょっと話が出ると思うんですけど、毒は大事ですね。

『鑑定団』の舞台裏 面白い話はカット?

本橋:毒といえば……。

古賀:昨日、テレビ出てましたよね(7月7日放映「開運!なんでも鑑定団」テレビ東京)。

宮脇:昨日、見ました? 僕も昨日東京に来たら。でもYouTubeでも見れるんで。

古賀:もう載ってるんですね?

宮脇:載ってます。

古賀:早い!

宮脇:早かったですねぇ。昨日、見れましたけど、見た瞬間に「なんじゃこりゃ?」って。こっちが喋った毒の2割ぐらいしか出てなくて、8割はアウトされてしまってた。

『なんでも鑑定団』の石坂浩二さんは、ローガンズという模型クラブの本気の模型マニアなんです。以前も模型クラブの会合で、深夜の11時から2時ぐらいまで、僕とファインモールドの鈴木社長と3人で、ラバウルの零戦の色の濃緑色という緑がどうやって剥げてきたのか、そこの色の剥げ落ちかたとか、それを延々と語り合っていた。頭のおかしい本気のマニアの方。

そのひと月前にも収録があって、静岡のホビーショーで。土曜日に『なんでも鑑定団』の収録があるんですが、金曜日の晩の最終の新幹線であの人も納品しに来てまして。すぐ帰って行くんですけど、ちょうど静岡駅でお会いしてそのまま会場まで一緒に行って喋ってた。という、そんな話をしてたら全部カットされて。

古賀:ホビーショーの話とか?

宮脇:ホビーショーの話とか。今田耕司さんの、それは他所の番組ですが、フィギュアを作った『深イイ話』で出た話で、 2人で延々と。会った瞬間から「フィギュア、私持ってまっせ!」としばらく掛け合いをやっていて、大阪人同士なんで「お前のこんなフィギュア、売れるわけないやろ、商品化するんですか」と言って、「やりますよ」って話したら、「大阪帰れ-!」という、延々そんなバカな話をしてたところが、切られて(笑)。

『なんでも鑑定団』って20年ぐらいやってる番組なんですね。すべてパターンが決まっていて、全部カンペだけで終わる。だから僕も、大阪の海洋堂で喋る話も、普通にあの日は全部無しで。「家の父がアメリカでもらってきたお宝なんですよ-、鑑定よろしくお願いします」と、こっちも腹が立ったから棒読みのまんま。

(会場笑)

古賀:腹が立った?

宮脇:もうねぇなんぼやっても。

古賀:父って呼んでませんもんね。

宮脇:父ですよ父!「うちの館長が」とか「お父ちゃんが」とか言っていたら、「すいませんそれも……」と、「はぁ?」って。「お父ちゃん言うのやめてくれ」とか。父なんて呼んだことがないですよ。

古賀:本当は毎回公民館でやってる田舎のお宝コーナーも、もっと面白いんでしょうね。

宮脇:でしょうね。そういう人たちも全部強制されて、素晴らしい様式美というか(笑)。

古賀:松尾伴内さんのも、80%は放映されてない。

宮脇:でしょうね。きっと。

(会場笑)

宮脇:北原照久さんという、怪しい毒気の塊のような、あの人も素晴らしい。先ほども言うてましたけどね、ここ(中野ブロードウェイ)なんて転売屋とかハイエナの巣窟やもんね、っていう話をしてて。ああいうグレムリンでも300万つけてる。あそこも大阪で有名なマイクカンパニーさんという、転売センターというか、セカンダリーな人のマーケットとして大事は大事。でも村上(隆)さん、ここの家主が、オークション、でも本人がそれでもオークションも同じようなもんやんからねぇ。

古賀:でも村上さんにはオークションの落札額が入ってるわけではないですよね。

宮脇:入ってないですね。そんなことで、毒はなかなか吐けないです。この場所ではやりたい放題でね。

古賀:鑑定団とは違うんで。

本橋:でもこれ、全部ノーカットで載るんですよね、後で?

古賀:この模様は、たぶんログミーで数か月遅れて載るんですが、センムが赤入れないって宣言してたんで(笑)。

宮脇:僕なんか同類部屋の、去年に海洋堂創業50周年のとき、古賀さんも付き合いで大阪でパーティーやったときに、百田直樹という今話題の作家のおっさんにゲストで来てもらった。

彼と僕も付き合いがあって、大阪のお毒舌のおっさんやから、言うたら同じようなもんですが、普通にこの辺の街であんなとか、僕らも静岡で某模型メーカーの名前出して「そんなとこ潰れたらえーやん!」って言うのも日常茶飯事やからねー。

あれを言うてる場所が問題なだけでね、言ってることやってる事は同じようなもんですから。あのおっさん系の大阪の人ってみんなそんなもんなんで、今日はちょっと抑え気味に。

本橋:今日はそういう話をさし挟みつつ、古賀さんと水中ニーソとの絡みを伺いたいと思います。実は古賀さん、海洋堂さんとすごい長いですよね。

古賀:『海洋堂さんと絡めた水中ニーソ』っていうシリーズにできるぐらいあるっていう。

宮脇:そうですね。

本橋:できるだけいろんな話を伺っていこうと思います。よろしくお願いいたします。

月刊水中ニーソ登場ゲストとのコラボ続々

古賀:昨日「KAI-YOU」っていうサイトでランキングがいきなり1位になったんですよ。水中ニーソの新作で、「月刊水中ニーソ」3月号登場のハヤカワ五味さんの新作のシンデレラバスト水着を撮らせてもらいました

これがそう。しまりすちゃんとかが着てるのが。

宮脇:彼女(しまりすちゃん)そんなド貧乳じゃないですね。今日ちょっとお会いできなかったけど。

古賀:ちゃんとおっぱいあります。

宮脇:ありますね。僕もっと貧乳の人かと思ったら、貧乳じゃなかったよ、という。

古賀:意外にちゃんと…。本人の前では言いづらいですけど。

宮脇:言いづらいですね。そうか、でもその水着も彼女らでも着れるぐらいの?

古賀:着れます。水着としては。ハヤカワさんの水着は綺麗ですけどね。

宮脇:そうですね、そうじゃないとなかなかね。

古賀:「月刊水中ニーソ」4月号登場の口枷屋モイラさんの、サイリウムホルスターっていう、足についてる……。

古賀:これです。メカっぽく。

宮脇:サイリウムって。なんでサイリウムホルスター? (サイリウムを振る真似をする宮脇氏)

古賀:あんまり意味は無いですけど(笑)。

宮脇:取っ替え引っ替え変えながら忍者みたいに。

本橋:ちょっと武器っぽい感じ。

宮脇:武器っぽくなる。ここに置いとくと、女性は前に出すから。

古賀:ナウシカのここも、ここもかっこいいじゃないですか。(胸のあたりを指して)

宮脇:そうですね。女性はデリンジャーだから、ここにだいたい付けるのがポイント。(腿のあたりを触りながら)

古賀:かっこいい。

本橋:ドルヲタの人で、サイリウム5本使いとかする人がいますからね。

古賀:これ別注で、しまりすちゃんの腿の半径に合わせて作り直したんです。

「水着にニーソ」はスタンダード

本橋:ちなみにこれ、モデルは……。

古賀:しまりすちゃんです。着てる水着がREALISE(「月刊水中ニーソ」6月号登場)というフロントジッパー水着で話題のメーカーさんの水着です。

宮脇:すごいね。どんどんフェチなものが。合法的にフェチでエッチなものが見れる。エッチというか、エッチじゃないけどグッとくるものが。

古賀:そうですね。アダルトビデオ的な直接なエロではないので、みんな。

宮脇:でもグッときますね。どれ見てもね。

古賀:REALISEが作ったけど、これまでさほどブレイクしなかった長袖競泳水着ってのがあって、「むちゃくちゃいいのになんで?」って思ったけど、僕は最初からニーソと合わせて勝手にイメージしてて、これは素晴らしい水着だと思ってました。けどよく考えたら、水着にニーソって、僕しかやってないから(笑)。

(会場笑)

古賀:当たり前です。そらそうだ。

本橋:古賀さんの中ではそれがスタンダードだった?

古賀:スタンダードに勝手になってた。

本橋:ニーソ履いて着るものだと。

古賀:しまりすちゃんに着せたら、すごいかっこいいから。

宮脇:この間、社長さん(中村圭介氏)とお会いして、なんかいろいろ悪巧みできそうなプロジェクトとか。

本橋:古賀さんを起点に、なんかいろいろつながり始めているという。