デイリーはどんなふうに使う?

村上萌氏(以下、村上):じゃあ、この手帳をどんなふうに使っていくか、使い方のお話をしましょうか。

WEEKEND

はあちゅう氏(以下、はあちゅう):デイリーってどうやって使ってる?

村上:これは1日1ページあるから、仕事でやらなきゃいけないこととか打ち合わせは書いておくとして、今日あったことも全部ここに書いていくようにして、これがないとわからないことがあるようにすると結構携帯できるというか。

ちゃんと自分でサボらないで毎日何か書いていくと、たぶん肌身離さず持っていられると思うから、なるべく毎日何かしら書いていけるようにしたいですね。

はあちゅう:私は読んだ本とか、そこから好きなフレーズとかを書いたりしたい。昔はブログにそういうのも全部書いてたんですけど、書く時間がなくなってきて。でも「いつ何を読んでどこが刺さったか」っていうのは自分では覚えておきたいから、そういうのを書けそうだなと思ったりとか。

村上:ボックスの使い方は、Googleカレンダーみたいに予定を書くのか、それとも……、結構オフの日って予定を時間軸では入れなかったりするじゃん?

はあちゅう:そう? 本当?

村上:休みの日だよ?

はあちゅう:休みの日も映画とかいったりするときは、入ってたりするかも。

村上:待ち合わせしてたら結構入れるのかも。私、休みの日はほとんど時間で予定入れないから……。15ページの使用例のところで、はあちゃんは平日に仕事の予定を入れてる例を書いてて、私はちょうどこの原稿を書いてるときに本当にあったたこ焼きパーティーのことを書いてるんですけど、役割分担で「買い物」とか書いたり、そういう欄に使っていて。

石井ちゃんって主人のチームメイトなんだけど、ここ(本の使用例のページ)に名前を書いただけでめっちゃ喜んでくれて。「母さんにも買うね!」とか言ってて(笑)。

(会場笑)

人それぞれの使い方を見るのが楽しみ

はあちゅう:マスと枠と、両方つけてよかったね。絵で描いたりとかもできるし。

村上:休みの日はこういう使い方もありかなと。

はあちゅう:そうだね。買うものとか、地味にね。

村上:買うものも、「今日はこんな料理にしよう」とか頭で思ってても結構忘れちゃったりするけど、装飾と一緒にここに書いておくと「サングリアもつくるんだった!」って思ったりできるから。この1ページを完成させるつもりでボックスとマスを使ってもらえたらいいね。

はあちゅう:これは読み返すための手帳だなって思ってるので、とにかくいろんなアイデアとかを書き込んでいってほしいなって。

村上:そうだね、1日1ページだから、1年が終わったあとに本当に自分の本になっていくと思うので、そんなふうにカスタマイズしていただけたら。ボックスの使い方も全然人によって違うだろうからね、それが楽しみだよね。

はあちゅう:12月からね。もう本当早く使いたいのにね。

村上:本当だよ、早く使いたい。

はあちゅう:早く書いて使用例をアップしたいって思った。萌ちゃんは、他に予定を立てるときに気をつけてることとかある?

村上:予定を立てるとき? なんだろう……。でも、本当に急なものを入れないっていうのと、あとは拠点が2つあるおかげで、すごく今予定を入れやすくなったなと思ってるんですよ。

東京って、終わらない街だから、ずっと住んでると普段から結構忙しくなったりすると思うけど、「北海道にいる」って言うと何でも断りやすかったりとかするし。東京に3日とか4日とかしかいられない状況だと、優先順位が自分の中ではっきりするから。

「4日しかないんだったらこれは意味なさそうだな」とか、「この打ち合わせは今ここじゃなくてもいいな」とか。「これをやるんだったら、この打ち合わせまでにメールで、ここまで決まってないともったいないな」とか、自分の中ですごくさっぱりできるようになったのね。だからそれはよかったなって思う。

はあちゅう:でも、不確定な予定とかはどうする? 例えばプレゼンの結果次第で、仕事がここにあるかないかまだわかんないみたいなこととか。私の場合だとイベントの予定が仮押さえばっかりでどこに決まるかわからないとか。そういうのってどうしてる? それによって他の仕事をどれだけ受けるか変わってきたりもするじゃん。

村上:仮押さえとかは、「だいたいこの日までに決まらないと難しいです」っていうのを先に言っておくかな。そんなに仮押さえ多いの?

はあちゅう:私、結構仮押さえられまくってる。

(会場笑)

はあちゅう:時間と場所と人の調整が多いものが多いんだよね。

村上:そんな大きいイベント出ないからなぁ……。しかも自分で企画したイベントだったら、日程も含めてプレゼンしちゃったりするからさ。

オフィスを一軒家にする夢

はあちゅう:例えば、萌ちゃんが夢として掲げてる「いつか1つの家に住んで、みんなでお仕事する」みたいな。あれって、すぐ叶うというよりは、いい物件があったらっていう感じなのかな?

村上:そうなの、今日も不動産屋さんと連絡してたんだけど、一軒家みたいなオフィスに来年か再来年にしたいんですよ。

今は一応シェアオフィスを表参道に借りていて、その反対側にサンドイッチ屋があるんですけど、オフィスがだんだん狭くなってきて……。インターンとか来ると、本当にごちゃごちゃしてて大変なことになってるのね。で、サンドイッチ屋が遠くにあるのも、近いけどもったいないなぁと思っていて。

できれば本当に一軒家みたいにして、その中に会社もあって、サンドイッチ屋もついてて、本当は中庭もほしいんだけど。

はあちゅう:いいね〜。

村上:季節がちゃんとわかるようにして。うちイベントがすごく多いのに、いつもサーカス団みたいにみんなで「それ」って言って備品持っていくのが本当に大変で。

イベントが3日続いたときとかは、リフレッシュもできないまま「何が起きたんだろう?」みたいな状態になっちゃうから、それとかも全部自分のところでこなせるように、うちのスペースでできるようになったらいいなと思ってて。

今はコンテンツをつくるっていうところをすごい頑張ってるんだけど、プラットフォームを持ってるコンテンツ屋さんになれたら一番強いなと思ってるの。ニンテンドー64とかスーファミみたいに、カセットも作ってるけど本体も持ってるみたいなのだとすごくいいかなぁって。カセットが売れれば売れるほど本体も売れていくから。

そういう形で、イベントもやるんだけどそれは全部自分のところで行われてるみたいにできるといいなあと思っていて、それは夢って言うよりも、本当に来年再来年でやらないといけないなって思ってるんですよね。

サンドイッチ屋がちょうど2年契約で、去年の12月から始めたから、再来年には絶対なくなっちゃう。そのときにブランクを空けちゃうと、今いろいろ飲食店やってみて気づきかけてることとか、こうすればいいんだなってことがあるのに薄まっちゃうから、その前にやりたいなと思ってるので。

物件ってやっぱりタイミングだよね。だから不動産屋さんにいろいろ聞いておいて、いつでもGOできるようにしたいなと思ってるんだよね。

はあちゅう:今聞いてて思ったのが、ちょっと話が逸れちゃうけど、移動時間を短縮するのって予定立てる上で大事だよね。萌ちゃんのそのオフィスが実現したら1階から3階までとかで全部……。

村上:確かに。

人がオフィスに来てくれるようになった

はあちゅう:トレンダーズ時代に社長の経沢さんの秘書みたいに動いていたことがあって、そのときに移動時間をいかに効率的に使うかっていうのが大事だなと思って。経沢さんは常にタクシーで移動して、その中で電話したり考えたりブログ書いたりとかしていて。

ある日一緒に会食に行ったら、相手のオフィスの下にレストランがあって、これがあれば会食の時も「うちのレストランに来てください」って言えばいいんだって。「こういうふうにして移動時間を節約できるのはいいですね」みたいな話をしたのね。その構想、すごくいいね。

村上:そうなんだよね。今の会社は小さいけど、表参道にあることによって来てくれる方がすごく多いの。会社がなかった3年前は、どこでも自分が行かなきゃいけなかったし。フリーランスだから当たり前かなと思ってたけど、「弊社が表参道にあります」って言うと、「あっ、じゃあ行きますよ」って言ってくださる方がすごく多くて、それは大事なことだなって思うから。

はあちゅう:楽しいオフィスだったら「行きたい」って言われるよね。CAFE COMPANYさんはすべり台があって、やっぱりそれ聞くと「じゃあ見にいきます」ってなるもんね。

村上:あと、うちは受付のお姉ちゃんがめっちゃかわいいのね。だから1回来てくれたら、みんなもう1回来てくれるの。

(会場笑)

はあちゅう:いいね、それ(笑)。

村上:シェアオフィスってやっぱりすごくて、受付もちゃんといるし、会議室もかっこいいし、コーヒーもおいしいのを50円とかで用意してくれてるんだけど、引っ越しちゃうとその辺が全部なくなるから、どうやっていこうかなって。シェアオフィスを併設しようかなとかいろいろ考えてはいるんだけど。

あと、やっぱり今ってそれこそ、週末野心手帳のイラストを担当してくれた関根正悟さんも同じオフィスだったり、フリーランスの人たちが同じところにいるんですけど、結構トイレとかで仕事が始まったりとかするんですよね。

関根正悟さんも「打ち合わせしたいなぁ」と思ってたらすぐそこにいたりとかするから何でも早いんだけど、それで家賃が高いからといって遠くに行っちゃったら、そういうこともできないだろうし。そのバランスはすごく大事だと思う。

はあちゅう:決断をすぐ迫られるわけだもんね。

村上:すぐなんだよね。大事。ちょっと探す。来年には決めちゃうかも。

はあちゅう:本当? でも、楽しみだね。そうすると予定がガラッと変わりそう。

2016年の目標について

村上:そうだよね、確かに。あんまり今のところビジネスの軸がなくて。雑誌を、これは先週出したんですけど、もしちゃんと定期的に出せれば、軸としてこういうのがありつつ、それにまつわるイベントだったりとかもやっていけるかなと思うんだけど。

NEXTWEEKEND ♯週末野心 おてんばな野心を、次の週末叶える本 (別冊家庭画報)

今のところ何屋さんでもないし、コンテンツをつくりにどこへでもいってて軸がなかったから、1個お店みたいなのができればすごくいいなと思って。で、本も年に2回ぐらい出せればいいかなって思ってるんだよね。

はあちゅう:もう来年の会社の予定とかも決まってる? 雑誌は、もう1回出すじゃん。

村上:出せるかな? 出したいんだけどな……。

はあちゅう:他に2016年のガルテン的目標みたいなのってある?

村上:いや、まだそんなに。うちって私が会社に入ったこともないのに社長をやってて、社員が全員私より年下なのね。で、保険に入ったときにみんな雇用番号みたいなのがあるじゃん。あれって国から働く人って認められてる番号って1個しかかなくて、転職しても番号って変わんないでしょ?

それを取ったときに改めてずっしり重みがあったんだけど、うちの社員は全員番号をもらうのが初めてだったの。誰もどこかで働いたことがなくて、私は全員ゼロだった人たちと仕事するんだって思ったら「すごい重いな」って思って。

来年ぐらいまでには、全員が武器をちゃんと持ってみんなで進めるようにならないと、ずっとごちゃごちゃしちゃうから。今から始まったゼロの子たちとちゃんとつくっていかなきゃなって思って、今年の4月からちゃんと正社員にする形でやってるんですね。来年にはもうちょっとそれぞれのポジションがはっきりして進めたらいいなと思ってます。

はあちゅう:地方も行ってたし、そういうプロジェクトも……。

地方にいくとインスピレーションが湧く

村上:地方はすごく楽しくて、昨日も大分に行ってたんですけど。今は地方こそ突っ込みどころが満載というか、こんなにいいものがあるのに、そこを見せちゃうんじゃなくてこうしたらいいですよっていう、ちょっと角度を変えるだけの作業がたくさんあるから。

例えば奈良県吉野町とつくっているカッティングボードも、吉野町の職人にとってはすばらしい木彫りの熊を作ることが一番大事だと思ってたけど、熊にする前に、もっと簡単にスライスするだけでできるカッティングボードがあるわけですよ。

でもそのニーズのところまで職人はわかんなかったりするから、そこのところの提案とかももうちょっとしていけたら、どうやっても品質は日本って一番いいと思うから。そこができたらいいなと思っていて。

5年後に向けて、地方に、東京以外にもみんなが観光地として行けるように整えたりとか。ワークショップも今は東京が多いけど、もうちょっと現地でやるようなこともできたらいいなと思って。

はあちゅう:楽しそうだなぁ。地方のワークショップいってみたいな、萌ちゃんがやってるやつ。

村上:昨日も大分県の竹田市っていうところでクレソンを収穫したんだけど。とれたてのクレソンってすごくおいしいの。すごいいいところです。地方はもうちょっとやっていきたいかな。

はあちゅう:地方にいくと、インスピレーションが湧くっていうか、ハッとするよね。

村上:はあちゃんも結構いってる?

はあちゅう:私も結構いってるほうだと思う。11月は多いかもなぁ。九州、青森、京都。

村上:全部イベントで? トークショーとかで行くの?

はあちゅう:それプラス、プライベートも。

大好きな北海道にて

村上:北海道は?

はあちゅう:北海道は仕事にしようと……。

村上:企んでるんだよね。

はあちゅう:萌ちゃんがいる間に遊びに行こうとしていて。せっかく週末だから北海道でイベントできたらいいなぁと思ってるんですけど。

村上:頑張って企もうね。

はあちゅう:萌ちゃんという案内人がいて、北海道の楽しいところがいろいろわかるからいいね。

村上:12月には帰ってきちゃうんだけど、来年はどのチームにいるかまだ本当にわからないので……。って言ったらビビってすぐ来てくれることにした人がいっぱいいて(笑)。

はあちゅう:先週のイベントの後の打ち上げで決まったんですよ。「萌ちゃんってもしかしてもう北海道にいないかもしれないんだ、だったら行かなきゃ!」って。締め切りが決まると、やろうと思いますよね。北海道、2年間ぐらい行かなかったもんね。

村上:そうだよ~! 行く行くって言いながら(笑)。

はあちゅう:夏の北海道は逃しちゃったけど。

村上:来年もいられたら、来てね。

はあちゅう:萌ちゃんが今まで住んできた中で一番北海道が合ってるって言ってて。

村上:めっちゃいいですよ、本当に。

はあちゅう:北海道の子になっちゃったね、萌ちゃんは。

村上:なりたい、本当に。今回もし彼が移籍したとしても、10年後ぐらいにまた北海道に住みたいと思うぐらい好きだから。

はあちゅう:でもそれ、彼の仕事で出会えたっていうのはすごくいいね。

村上:そうだね、仕事してるといろんな人との接点があるんだよね。ただ2人で急に移住しちゃうとはじめましてからの人が多いけど、向こうが北海道で今仕事をちゃんと持ってるからいろいろ出会えたし。「出会えた」っていうかまだ過去形にすることじゃ全然ないんだけど(笑)。

今回の本も北海道で撮ったりしていて。ちなみにこれは北海道の果樹園で撮ったんですよ。ちょうど10月に発売されるから秋っぽくしたくて、7月のプラム畑だったんですけど、りんごに見えるようにしたいなと思って。

プラムがちょうど色づいたときに撮らせてもらって。「どこの国ですか?」とか言ってもらったりするんですけど、この時は後ろで普通におじちゃんが演歌流してたりして……。

(会場笑)

村上:すごくシュールな感じで。

はあちゅう:つくれたらいいね、来年も。

村上:そう! 北海道でつくりたい。

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