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田原総一朗「天皇制の是非こそ、ネットで論じるべき」 – 徹底討論!ネットでの誹謗中傷を考える

田原総一朗「天皇制の是非こそ、ネットで論じるべき」 – 徹底討論!ネットでの誹謗中傷を考える

ネット選挙解禁を目前に、ぜひ見ておきたい動画を紹介。この放送では、ネット上における個人の誹謗中傷問題にとどまらず、その延長としてのネット選挙運動への影響、果ては天皇制の是非まで話題は派生していく。ネットを代表する論客たちと政治家、さらに素人も巻き込んで、田原総一朗がネットと政治の問題に鋭く切り込む。

シリーズ
ニコ生トークセッション > 《徹底討論!ネット上での誹謗中​傷を考える》
2010年5月1日のログ
スピーカー
田原総一朗氏
堀江貴文氏
西村博之氏
池田信夫氏
津田大介氏
角谷浩一氏
民主党 藤末健三氏
自民党 平井卓也氏
衆議院議員弁護士 日隅一雄氏
ユーザー代表 事務員G氏
※肩書きは放送当時のものです
参照動画
《徹底討論!ネット上での誹謗中​傷を考える》 動画一覧

G ちょっと疑問が一つあるんですけれども、もし、ネット選挙が実現するような形になった時って、それって例えば候補者の資金的な体力って言うのは影響に現れないんですか?  池田 いやあ、ほとんど関係ないんじゃないですか?  藤末 実際、韓国は、ネットにどえらい金をかけてですね、プロモーションビデオを作ったり、ネットゲーム作ったりした時期があったんですよ。 堀江 でも、自民党さん作ってましたよね? あれ面白かったですよね。あれ、めちゃくちゃ面白かった。衆議院選挙のときのビデオは。 藤末 アンチ民主のやつ?  堀江 最高に面白かったです、あれ。 平井 だから、その後のってのをやるかどうかだね。 田原 でも、あんまり効果なかった。 堀江 それは効果は逆効果だったと思うんですけど、めちゃくちゃ面白かったです。 G たとえば、あの人はお金をいっぱい持ってるからポータルサイトを突くってとか。 西村 でも、それ言ったら民主党もああいうの作ってますよ? 民主党もゲーム作ってたじゃないですか。 池田 あれも去年初めてですよね。あんな形ではっきり相手の党首を攻撃するような。あれ、おととしまではおそらく選管にはねられた可能性があると思うんですよね。だから、選管の線引きが非常に恣意的なんですよね。さっき厳密にやったら、一般人の言論も全部引っかかるんだけども、結果的にはそれができないもんだから、候補者と陣営のだけがひっかかるってことになるわけだから。 田原 池田さんはもっと厳密にやれっていうけれど、日本は厳密にやれない国なんですよ。 池田 やれないですよ。やったら何万人もひっかかっちゃう。 田原 池田さん、天皇って何者だと思う?  池田 何者?  田原 あれは人間じゃない? 人間?  西村 な、何の話……?  田原 天皇。 西村 また随分話題変えてきましたねえ。 田原 天皇ってのは人間か、人間じゃないか、どっちか。 西村 日本の法律上は人間として認められてないですよね。 田原 人権ないよね。それから職業選択の自由がないね。あれはどういう意味だ?  西村 だから、法律で言う人間と、自然法で言う人間と違うと思うんですけど。 田原 自然法だと人間なの?  西村 さすがに。たぶん構造は一緒だと思いますよ。 田原 自由に買い物に行ける?  西村 法律上を別にすれば行けると思いますよ。 田原 やめようっていったらやめられる?  西村 やめられるんじゃないですか。法律別にすれば。 田原 やめない。つまりね、僕は天皇をやめろっていってるんじゃないよ。天皇って存在がきわめて曖昧なのよ。だから、天皇が曖昧だから、日本って国は曖昧なんですよ。どう思う?  藤末 確かにですね。 田原 学者として何か言って、ちゃんと。 藤末 いやいや、仰る通りだと思います、それは。曖昧なところ多いですよね。 堀江 でも、それ言うとね、すごい、また攻撃されるから。僕、右翼に攻撃されるようになったのってそれがきっかけなんですよ。外国人記者クラブってところで、日本の法制度について聞かれたんすよ。どうなんですかって聞かれて、外国人の記者に、日本は大統領制にしたほうがいいんじゃないですか、ってぽろっと言ったら、もうそれは天皇制の批判だーみたいな話になって、うわあ言われて、それを亀井さんからも天皇制をなくして大統領制にしようとしている奴を受からせては駄目だーみたいな話になって、それで高齢者の方にすごい訴えていたんですよ。っていうぐらい。でも、なんで、みんな、そんな天皇好きなんですか?  西村 いた方がいいと思いますよ。 藤末 天皇陛下はやっぱりあの……。 堀江 別にいてもいいんだけど、別に憲法に書く必要ないんじゃないのって僕は思うんだけど。 西村 ああ、憲法に書いてるから、例えば外国の国賓が来たときに、総理大臣が忙しい時に天皇が相手したらめちゃめちゃ喜んで帰るじゃないですか。だから、外交にはすげえ有利だと思うんですよ。 堀江 そういう意味だ。そういう意味なんだ。 田原 小沢一郎さんが天皇をシュウキンペイに会わしたね。あれはいいの?  堀江 でもさ……だったらさ……ややこしいな。 田原 いいの? 例えばみんなの党の渡辺さんがみんなの党の親しいのが来たとkに、ちょっと天皇あってよ、と。いいのそれ?  西村 いや、いいと思いますけど。だって、天皇が……。 田原 誰にでも利用していいの? 私がちょっとね、私の友達を天皇に会わせたいから、あってくれって言っていいの?  西村 いや、政権政党が天皇のコントロールをできないと、天皇が独自に勝手なことをする可能性があるじゃないですか。今の天皇いい人だからいいですよ。何世代かあとに、頭のおかしな天皇が出て来て、突然、北朝鮮と国交するぜって言って、行っちゃったら、まずいじゃないですか。だから政権政党がコントロールすべきだと思うんですよ。 一同 (ざわつく)。 田原 あの時にマスコミは怖いから何も言わなかった。つまり、小沢一郎のシュウキンペイに会わせるのがいいのか悪いのかって、お前、よくないよね(平井を指しながら)?  平井 よくないですね。 田原 言ってよ、なぜよくないかを。 平井 そら、だってね、日本の天皇って立場っていうのは、やっぱりこの国そのものなんだよ。で、元首って形になってるし。 藤末 元首にはなってない。 平井 だから、元首的な存在であって。 藤末 だから、象徴でしょう。 田原 元首じゃないよ。 平井 国民統合の象徴、国の象徴なんだよね。で、あれを政治的に利用しだすと、はっきりいってこの国そのものが壊れていく。 堀江 だったら大統領がいたら別にそれでいいんじゃないですか。駄目なの?  西村 だから、二人いた方が便利。 堀江 だから、もう一人大統領、だからドイツの大統領みたいな人。 西村 ああ、大統領と首相と、で、天皇もいた方が便利じゃないですか。 堀江 天皇は伝統芸能でいいと思うんだよ。 平井 この話しにいっちゃうと、これあまり関係ないよ。 田原 あのね、古い話だけど、小室直樹って知ってますか? なかなかいい学者だと思うんだけど、小室直樹が昔書いた本がある。ロシア帝国の崩壊って本なんだよね。なぜロシアは駄目なのかということね。権力と権威が一体化してると。日本は権力と権威が離れている。だから、田中角栄がいくらスキャンダルを起こしても大丈夫なんだと。鳩山さんが馬鹿でもいいわけだ。だから天皇はいたほうがいいってのは小室直樹の説なの。違うの?  藤末 ヨーロッパなんかでも王族がある国はすごく格が高いところがあるじゃないですか。外国的にも。 田原 少ないよ。ほとんどないよ。 藤末 いや、すくないけれど、オランダとイギリスと。スウェーデンもそうじゃないですか。やはりそういう国ってのは先進国でも非常に格が高い扱いをされるわけじゃないですか。 田原 ないよ。ドイツよりオランダの方が格高いかな?  藤末 いや、例えばですよ。いろんな会議とかあった時に、王族がこられると扱いが違いますもん、全然。国際会議でも。天皇陛下が日本におられるということはでかいですよ。 堀江 そんなことより、僕はなんか、首相にリーダーシップがなくなるような気がするんですけどね、ちょっと。 藤末 どうして?  堀江 天皇がいることによって、首相が自分のやりたいことにリーダーシップとってがんがんやるみたいな、アメリカの大統領みたいな感じになりにくいような気がしてるんですけど、どうなんですか?  津田 津田さんなんかは天皇に全然関心ない? あれはなんか女性週刊誌があつかってりゃいいと思う?  津田 いや、コメントずっと見てたんで分からないんですけど。 堀江 どうなんすか。それは首相公選制にすれば解決するの?  田原 いや、大統領制にすれば解決する。日本になぜ大統領がいないかというと天皇がいるからだよ。 堀江 だから、リーダーシップをとって、国を形をがんがん変えていくような人が、オバマみたいなんが出てこないわけじゃないですか。日本って。 藤末 いや、それと天皇制ってのは議論が違うよ。 堀江 そうですか? 関係あるような気がするなあ。 藤末 行政の問題を仰ってるわけでしょ? だって、天皇陛下は象徴であるし、日本の歴史の流れだから、全部の。 堀江 だって、僕、検察官の人とかに聞いたら、認証官だってことをものすごい誇りにしているわけですよ。ようは、天皇の検察なんですよ。彼らの意識は。昔の天皇の軍隊と同じような認識を持ってるから、首相なんか、もう、カスだと思ってるわけですよ。政治か何てね。 西村 でも首相がカスだったら天皇がまともだからまだみんな成り立ってるわけじゃない。 堀江 じゃなくて、官僚がそういう風な、ちょっと変な意識を持ってしまいがちなんじゃないかなあと。 平井 それはあるかもしれないな、確かに。政治家だってそうだしなあ。 堀江 政治家なんて有象無象の国民に選ばれた、どうしようもないやつだって思われてるわけですよ。 田原 ミスターGは天皇っていた方がいいと思う? 天皇っていた方がいいか、いない方がいいか。 G えっと、元々インターネットの話をしていたときと、あの、話がずれてるってわけじゃないんですけど。 田原 だって違ったっていいんだよ。 G だから、今まで現状維持してるものをそこでかえる必要があるんだったらすればいいと思うんですよ。 田原 だから、あるかないかって聞いてるんだよ。 G あるかないか?  藤末 天皇制はいるよ、絶対。 田原 はい。 G それはー……ちょっと(苦笑)。……天皇の話に関してはちょっとなんか、デリケートなんで。 田原 あのね、ニコニコ動画だからね。こういうのはまともなテレビではやれないんだから。だから、やった方がいいと思ってるんだよ。だから、天皇をやめろという話をしたいんじゃないの。天皇ってどういう存在なのかってことをね、やっぱり自由に話した方がいいと思うんだよ。 西村 システムとしての天皇制がどうあるべきかって話ですよね? 別に、現状の天皇がどうこうってことじゃなくて。 藤末 システムじゃなくてね、伝統としての価値があるわけですよ。資産として。 堀江 いやいや、伝統としての価値は僕否定してないですよ。 藤末 非常に大きい。 堀江 それは否定してないけど。 藤末 で、それが権威になってるんだから。 西村 ええ。 藤末 それをシステムって……システムって組み替えができるじゃないですか。 田原 もうちょっと踏み込もう。なんで、占領軍は、GHQは天皇を処刑しなかったの?  藤末 それはやはり、日本の伝統ってものがあるわけじゃないですか。 田原 何? 何よそれは。伝統ってのは。 藤末 私の拙い知識で言うと。 田原 だって、元学者じゃないか。 藤末 天皇に対して否定した場合に、日本の国がきちんと治まらないんじゃないかってことを心配したんですよ、マッカーサーが。 田原 どういう風に。 藤末 国が混乱してしまうことを恐れてやめたってのは、一般的な知識だと思いますよ。 西村 だから天皇は必要であるって判断をしたわけじゃないですか。 堀江 必要であるっていうか、利用したんでしょ。それはうまく利用したにすぎない。 田原 いや、それでいいと思う。占領軍は天皇を利用したんだよね。それで利用して、ずっと今まで来て、そのままでいいのかと。 堀江 そう、だから、そのままでいいのかって僕は言いたいわけですよ。そこに関して言うと。 日隅 さっき言った、システムとして利用している部分があるって。例えば叙勲とかあるじゃないですか、ああいうの非常に大きな問題ですよね。 田原 そうなんだよ。また財界人って勲章が欲しいんだよね。 日隅 田原さんは貰ったんですか?  田原 貰ってない貰ってない。 日隅 貰う予定はあるんですか?  田原 僕は全くない。 日隅 そうですか。 田原 だけどね、欲しいのみんな。ほしがるのよ。 藤末 ほしがりますよねえ。 日隅 それで一生懸命、猟勲運動、猟官運動をしたりするわけでしょ。 堀江 そう、官僚だって認証官になるためにものすごい努力をするわけですよ。それで俺たちは認証官だと。天皇の検察なんだみたいなことを、天皇の外交官みたいなことを言うんですよ。 平井 各国大使もそうだよね。 堀江 各国大使も認証官。 平井 これが総理大臣だったら全然格が下で、ないよね、やっぱり。 田原 天皇の一番の仕事は大使に会うことが多いのよね。回数から言うとね。 平井 それはうまくやったと思いますよ。日本の吉田さんがそういう風にしきったって。 池田 あれ、一説にはあれですよね。第一次大戦のあとに、ドイツの皇帝を全部廃止して、ドイツがもう大混乱になって。 池田 で、結果的にね、もういっぺんドイツが戦争をやったと。あの教訓に学んで、天皇を廃止したらまたドイツみたいになるということで天皇を利用したといわれていますよね。 堀江 今、これでアンケートをとりましょうよ。 田原 アンケート。天皇は必要か必要じゃないかアンケート。 一同(笑)。 池田 すごいアンケートだな。 藤末 これは凄いすね。 田原 何で? 何で凄いの?  藤末 これはインターネットの力だわ。 G ちなみにこれは世論って認められるんですか?  藤末 これはすげえよ。新聞に載りそうだな。明日。 池田 絶対テレビではできないという。 西村 その場にいたってことがプラスだかマイナスだかわかんない。 藤末 こわー。これはきついよ、これは。 西村 (笑)。 田原 でも、世論ってそういうものでしょ。 藤末 そうすねえ。 平井 賛成の方が多いんじゃないの?  津田 まあ、でも賛成が多いでしょうね。 藤末 賛成が圧倒的に多いと思うけどね。俺はもう日本人信じてるよー。 西村 でもおもしろがって2を押す人もいると思いますよ。 田原 でもテレビじゃこんなことやんないからね。 平井 やらないね。 田原 おお圧倒的だ。 藤末 8割。よかったよかった。 堀江 だけど、幕末の話とかをするとね、徳川幕府を打ち負かす一つの象徴になったのって天皇制なわけじゃないですか。大政奉還ってそういうことじゃないですか。でも、ずーっと虐げられてたわけじゃないですか。徳川の時代は一応象徴としてはおいとくんだけど。なんか、どうなのかなって。伝統的に。 西村 結局権力者の使う道具でしかないと思うんですよ。マッカーサーの時はマッカーサーが便利に使ったし、徳川政権の時は徳川政権が使ったし。 田原 じゃあ聞きたい。何で、源頼朝を始め、織田信長、あるいは豊臣秀吉、徳川家、何で天皇制をなくさなかったのか。 西村 便利だから。 田原 何が便利なの?  西村 天皇を自分の懐に入れて、天皇のための戦争だって大義名分をつけて。 田原 徳川時代は戦争なんかない。 西村 徳川家康の前に戦争があって、織田信長が、まず天皇をおさえて、大義名分を使って、他を攻める。で、攻められたら天皇を攻めるのかっていうカードとして使えたわけじゃないですか。 田原 源平合戦てのはね、源氏がね天皇の孫を殺したんだよ。どう?  西村 それを言ったら、天皇家だって北朝と南朝が分かれると思うんだけど。 田原 賛成が多いってのは。独裁者がずっといたわけだ。織田信長もずっとね。何で天皇をなくさなかったのか。何で?  藤末 日本の伝統で、権威と権力、これが二重構造でずっと来てるってのが一番安定してるからじゃないですか?  田原 今思えばそうだけど、なんで、織田信長がそんなこと思うの。 堀江 そんなことまで分析してないってことでしょ。 田原 めんどくさいから置いとくか。 堀江 めんどくさいから置いといたんじゃないですか。 田原 こういう話はまともにテレビではできないから、今いいチャンスだからしたいの。池田さんの意見が聞きたい。 池田 今のこの天皇制の問題ってのは、今回の本題の日本人の特性に関係があると思うの。日本てのは先進国のなかで非常に平和な時代が長かった。徳川政府が300年も続いたってのは歴史上ほとんどないくらい長かった。 田原 戦後も長い。 池田 日本って戦争をほとんど経験してないんですよ。特に対外的な侵略を事実上、受けていない。そこに1億人も住んでいるってのは、ものすごく特異なカルチャーなわけですよ。何が起こるかっていうと、対外的な侵略を受けないわけだから、戦争の総司令官を必要ないわけですよ。中国を見ると、しょっちゅう農民反乱と対外的な侵略があるもんだから、総司令官としての皇帝の役割がきわめておおきい。 田原 どんどん変えちゃう。中国は。 池田 中国なんか、皇帝と個人しかいないわけですよ。真ん中に何もなくて、文化改革みたいに、村の中で毛沢東派と修正派に分かれてしまうと。国家と個人の間に何もない。日本は国家の存在が戦争の総指揮官としての、軍事共同体としての国家が非常に弱くて、中間にある村落共同体みたいなものが非常に強い。それがきわめて安定している。それが何百年も続いて来た。 梅棹忠男さんの世界史観で言われていることの受け売りなんですけど。それが西ヨーロッパと似ているんですよね。イギリスと似ている。なぜ日本が非西欧圏で自立的に近代化できたかというと、中間集団というか、農村共同体が非常に安定していて、国家権力によって人間を強制しなくても、みんなで自立的に一緒に働くようなしくみを何百年の間に続いて来た。 田原 今、共同体なくなっちゃった。日本に。どうする?  池田 そうそう、それが現在の2ちゃんねるの問題に絡んでいて、ああいう、人々の抑圧ってのが会社と個人の軋轢を表してると思うのね。最近2ちゃんねるが優しくなって来たのは、良くも悪くも中間集団の持ってた、かつての会社が持ってた圧力が弱まってるんじゃないかと。 かつては、会社に一生骨を埋めないといけないと思ってたから、会社に対する恨みつらみがばあって出て来てたんだけど、今の30代なんか起業塾なんかやると、すごい人が集まってくるわけですよ。こうすれば起業できますって講座を開くとものすごい応募がくるわけですよ。 堀江 結構いますよ。 田原 この人をつぶしたから駄目になったんだよな。 一同 (笑)。 池田 日本の良くも悪くも中間集団、かつては農村共同体だったものが今は会社共同体になった。特に会社共同体の力がどんどん弱まって来ている。だから、かつて会社共同体のストレスを発散する入れ物だった2ちゃんねるが今ひとつパワーがなくなってきてるんだよね。 田原 その農村共同体、会社共同体があるときは天皇いていいんだけど、今、なくなって、天皇制どうする?  池田 もう少し難しい話をすると、最近社会学部で後期近代という言葉を使うんだけど、前近代は産業主義から20世紀前半まで、自由、平等、進歩とかね、そういう理想が信じられていて、政府が国民を主導するというリベラリズムが信じられていた。80年代くらいからですね、社会主義が崩壊する、グローバリゼーションが起こる、いわゆる新自由主義という小さな政府に政府が指向していく。 そうなるとだんだん今まで国民を主導していた政府ってものがいらないんじゃないのってことになってくる。それから、会社の求心力が弱まってくる。今まで国民を中間的にまとめていた組織の力が弱まってくると何が起きるかというと、国家と個人に二極化していくんですよね。今日本で起きている現象のかなり基本的な原因がそこにあると思うんですよ。日本の自殺率って凄いでしょ? 3万人がずっと続いていて。 田原 自殺ね。 池田 ええ。世界で第6位にあがりましたよ。日本の上ってラトビアとかリトビアって旧社会主義国ばっかりなんですよ。旧社会主義国と日本って何が似てるかって言うと、個人を支えていた中間集団が崩壊したってことなんですよね。崩壊したんだけど、バラバラになった個人を受け止める新しい器ができていない。 だから、みんな職を失う…………これまでの日本人にとっては職が自分にとって生き甲斐であり、アイデンティティであったわけで、職を失うってことはものすごく強烈なストレスなわけですよね。僕のイタリア人の友達は、日本人は職を失って自殺すると、何で職を失ったくらいで自殺するんだと。 イタリアでは職を失ったら、みんなよろこぶって。失業保険は3年くらいもらえるし、ね。イタリア人とか、フランス人とか職を失うことなんて何とも思ってないわけですよ。92年かなんかに、失業率が2パーセント増えて10パーセントになっても自殺率は減ったんだよ。 田原 そういう日本の伝統が失われて、何で天皇制だけ残ってるんだ?  池田 天皇に象徴されるような、いわゆる空虚な中心みたいなああいうシステムっていうのは、中間集団が非常に強い社会、それをサポートする集団が非常に強い社会。 田原 今はないじゃない。 池田 霞ヶ関みたいなものが強かったときは、天皇みたいな空虚な中心でよかったんだけど、今霞ヶ関もだんだん怪しくなってきてる、会社も怪しくなってる。そうなるともういっぺんおそらく欧米型の普通の政府と普通の個人に立て直す必要があると思うんだよね。 田原 津田さんどう思う? あんまり関心ない?  津田 今日、僕ね、ネットの誹謗中傷でなくて、もうちょっと天皇の話するんだったら、本でも一冊買って読んでくるべきだったなあと思ってて、どうしようかなあって。 藤末 でも、池田先生、例えばオランダとかスウェーデンってあるじゃないですか。王族制度を持ってて、かつ、新自由主義とは違う、手厚い社会保護を行い、会社は割と自由に解雇を行う。で、それは国が補償するがゆえに、人がどんどんどんどん流動化していく、と。そして産業構造を急激に変えた。あのモデルってあると思うんですよ。なぜオランダとかスウェーデンが安定しているかっていうと王族みたいなシステムがあるからじゃないかなってのが僕の想い。 西村 いや、人口でしょ。ヨーロッパって人口500万人くらいの国で。 藤末 いやいや、人口の多さは関係ない。 堀江・西村 いや、関係あると思いますよ。 藤末 じゃあ何が関係ある?  西村 GDPのリストに上位に入るのって、日本とアメリカ以外はほとんど500万人くらいの人口の国なんですよ。小さいからドラスティックに移動ができるだけであって。システムの問題じゃないですよ。 田原 藤末さん、学者だから聞きたい。僕は美智子皇后が結婚した時に、たまたまフランスにいたの。フランス人の人たちから、何で日本は一般の大衆の人を嫁さんにするんだ、と。天皇というのは自分では稼がない、国民の税金で食ってるわけね。特権階級だから税金で食ってる。ヨーロッパでは特権階級はあくまでも特権階級で王族同士が結婚すると。ああいう、一般の、今度の皇太子もそうだけど、一般の人からお嫁さんをもらったら特権階級じゃなくなるじゃないかと。これ、どう思う? そういわれて困ったの。 堀江 でも日本の天皇って昔からそうじゃないですか。 藤末 戦後かわったわけですよ。 西村 日本って貴族がいないから結婚相手一般人か天皇の家族しかいないじゃないですか。 田原 貴族いたよ。 西村 いや、今はいない。 堀江 昔から一般人と結婚してませんでしたっけ?  西村 そうなんですか。 堀江 そんなことない?  田原 いやいやいや側室だよ。 堀江 一般人ていうか権力者だよ。権力者の娘と政略結婚じゃないけど、外戚関係とか普通だったじゃないですか。 藤末 一回外戚関係を結んだうえで結婚した。 堀江 そうそうそう。そういうのは、別に普通に一般人と昔から結婚してる歴史があるからじゃないですか。 藤末 でも一回手続きをふまえるかどうかってことがありますよ。 田原 なぜいまこんなこというかっていうと、たとえば小沢さんのことにしても、それから皇太子婦人にしても、皇太子婦人を右翼と呼ばれている人が盛んに批難してる。西尾幹二とか。あれはおかしいと。あんな女性と結婚するからいけないんだと。言ってるでしょ? 西尾幹二。いろんな人が。どう思う? 今ね、右翼からの天皇批判はいっぱいあるのよ。ところが新聞、テレビ、平井の方は全くない。怖いと思ってるんだよ。 堀江 僕とかが言ったらああいうのがわあってやってくるから。 田原 西尾幹二はやられない。 堀江 ああ、そうなんだ。 西村 ちなみに田原さんは天皇制は賛成なんですか? 反対なんですか?  田原 僕はね、今の曖昧さがいいと思ってるの。 堀江 あ、いいと思ってるんだ。 藤末 じゃあ、今は存続派だ。 田原 古い人間だからいうよ。あのときGHQが天皇を処刑してたらね、我が国は共産主義になってたね。僕だって共産主義がいいと思ってたんだから。僕は実は自分のことを告白すると1965年にソ連にいったんですよ。それまではねソ連てのは憧れの国だった。社会主義ってのは日本より自由で、日本より豊かで、もちろん言論の自由があると思ってたの。でも、行ったら全くないじゃないか。 堀江 やっぱりそういう風に思ってたんですね。 田原 思ってた。完全に。 堀江 だから北朝鮮に行ったりしてたんだ。 田原 その頃は素朴だからね。もっと具体的に言うと、私は招待されて行ったんで、何でもいうこと聞いてくれる。モスクワ大学の学生たちと討論やりたいって行ったら、モスクワ大学の学生を10人くらいそろえてくれたの。それで、何でフルシチョフが失脚したんだと。あれは日本では雪解けと言われた。スターリンの大批判で当選した。自由だと。 何でフルシチョフが失脚してブレジネフになったんだと。そしたら、みんな真っ青になって、コーディネーターの人が田原さん、こういうところではそういうことは言わないでほしいと。ああ、政治の話しちゃ駄目なの? と、もちろん駄目です。これで、ああ社会主義って駄目なんだって思ったの。それまでは社会主義はすばらしいって思ってた。 堀江 でもそこで違うってなるのが凄いですね。 田原 凄いっていうかね、中西輝政ってのがいるじゃない。今ね、保守とか右のね、田原さんはいったいいつ社会主義やめたんだって聞くから、1960年って言ったら、随分早いですねって。彼は90年代だからね。 堀江 やめたのがね。 田原 まあ、よけいな話だけどね。 西村 昔はそれでいいとして、今はいいんですか? 昔は天皇制が役に立ちました。今。 田原 僕は自由主義経済がいいと思ってるのね。共産主義がよくないと思ってる。社会主義もいいと思わない。自由主義経済がいい。ただ自由主義経済でもいっぱい欠陥がある。自由主義経済ってなに? チャーチルがね最悪のシステムだけど、これよりましなものはないっていってる。そういう意味では天皇制がいいとは思わない。だけど、今あって、戦後60年続いてんだから、別になくさなくてもいいんじゃないかって思う。 堀江 でもね、僕が問題点にしているのは、そこでリーダーシップのあるがんがん国を引っ張ってく人がなかなか出てこないんじゃないかって。 田原 それもある。 堀江 だから、今おもいついたのは、国の形をちょっとかえるべく、1000万人くらいの、道州制なのか連邦制なのか国家制なのかわかんないですけど、イギリス国家みたいなのがあるってのがいいのかなとは思いますけど。 平井 スペインなんかそれだよね。 田原 例えば、昭和天皇が病気になられて、非常に悪かった時にみんな自粛自粛だったのよね。あの時天皇論をやろうと、初めてですよ、マスコミで天皇の戦争責任についてやろうと。やったの。それから、小泉内閣の時に、女性天皇についてもやりました。 堀江 それさ、また変なこと言われました。また、そんなところの議論に出て来て、天皇女系の……。 西村 何で堀江さんに行くの?  堀江 女系天皇をやったらね、ホリエモンと結婚したら、堀江が天皇になっちゃうじゃないかみたいなことを言われて 一同 (笑)。 堀江 失礼な話だなあ。いいじゃねえかよーみたいな。 西村 堀江さんが反対する理由ができてよかったじゃん。 田原 天皇制がいいか悪いかよりも、天皇について自由にマスコミで議論できる国じゃなきゃ駄目だと思ってるの、そこは。ところが今ね、マスコミはどこも怖がってやらないのよ。だからニコニコ動画でやろうと思ってるの。 西村 原爆のこともそうですよね。 日隅 全く仰る通りです。天皇のこともそうですけど、話を元に戻すと、インターネットの選挙もそうですよ。議論すべきことはあるんですよね。でも、それは田原さんがさっき言った、ソ連で政治の話ができなかったってこととちょっと似ていますよね。 角谷 田原さんのソ連の話はよくわかります。僕87年に韓国に行ったんです。88年がソウルオリンピックで直前です。ちょうど87年に軍事政権から民主化宣言をしました。盧泰愚さんがね。民主化宣言をする前後にソウルにいって、当時はまだ日本もバブリーだったので、韓国一流企業の部課長アンケートを100人にやろうといって、僕は韓国にいったりしてですね、サムソンとかいろんなとこにいってアンケートしてくれって、日本のことをどう思うかとかですね。 して、最後に名前を出していいかとこれが大もめになった。政治的な発言をするのに名前を言うのは無理だということになって、それは100人ずつ、上司に言わないととか、人事部に言わないとってなりました。もう、民主化宣言はしていましたけど、政治について個人の意見を言う時には彼らはものすごく緊張した。 田原 例えば僕は、ノムヒョンの時に韓国へいきました。ヒュンダイとか財界の人8人と、会長です。会いました。ノムヒョンなんて最悪だよ、と。だけど、彼の悪口言ったら監獄行きだと。

  
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田原総一朗「天皇制の是非こそ、ネットで論じるべき」 – 徹底討論!ネットでの誹謗中傷を考える

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