良い表情で話を聞いてくれる人を聴衆から見つける

野村尚義氏:プレゼンテーションアドバイザーの野村尚義です。さて、あがりに対する対処方法、4本目。

今回のテーマはですね、「聞き手の中で反応の良い人を見つけろ」っていう話です。3本目の映像の中でこういう話をしました。「聴衆の反応を気にするな」と。

どうせ気にしたところで内容を変えられないし、その人の反応が悪いのはその人の聞き方のせいなのか、こちらの話のせいなのかなんて、わからんと。その状態で気にしてもしょうがないですよねっていう話をしました。

とはいえ、正直気になるのが人間だったりします。私もこういう話をしているにも関わらず、聴衆の反応が固いなという時は正直、気になります。気になります! だからこそ、「気にしすぎることを自分にOK出さないほうがいい」っていうのが前回の話ですね。

でも気になるんだったら、反応悪い人を見るんじゃなくて、反応の良い人を見つけて下さいということです。特に、プレゼンテーションが始まって序盤の数分間、いちばん自分がガチガチになってしまう時ですね。

その時ほど、頷きながら話を聞いてくれる人、良い表情で話を聞いてくれる人を、何とか聴衆の中から見つけて、その人を中心に話をしていって下さい、ということです。

前回、聞き方悪いのは「その人の聞き方のせいかも知れない」という話をしました。逆に言えば、聞き方が良いことすら、その聴衆の聞き方のせいかも知れないですね。

こっちの話がおもしろかろうがおもしろくなかろうが反応してくれる人というのが、います!

特に反応してくれる人にこそ目を向ける

私、職業病かも知れないんですが、よく言われます。「すごい反応して、話真剣に聞いてくれたんで、安心して話せました」って言って貰えることって、すごく多いんですけど……。

じゃあそう言ってもらえる話の中の、常に私が「おもしろいな」と思いながら話聞いてるかというと、ここだけの話ですが、正直そんなことないです(笑)。「つまんないな」と思いながら、聞いてることも実はあったりします。

でも、反応してるわけですよね! そういう人が存在するんですよ。じゃあ私の話がおもしろいせいかどうか、わかりませんけど事実として反応してくれる、頷きながら聞いてくれる人がいる。

じゃあ、その人見ながら話していったら、自分のペースつくれるじゃないですか? そこを一番最初に考えましょう、ということです。

そして、段々と自分が乗ってくると、段々と平静がつくれてくる。落ち着いてくる。そしたら、反応が悪い人にもしっかりとアイコンタクトをとっていってください。

アイコンタクトをずっと反応してくれる人だけ見てると結局、「反応してくれない人=無視」っていう形になっちゃうわけですよね。それって良くないことは、いちいち言わなくても伝わると思うんですよ。ね?

その人は本当は「すごくいいな」と思って真剣に聞いているかも知れない。そんな時に全然、無視されてるってなったら嫌じゃないですか?

だからこそ、自分のペースがつくれたら、きちんと均等にアイコンタクトを送っていく。そういう風にしてみては如何でしょうか?

もう少し具体的にいきましょう。今回の結論です! 序盤3分間、一番最初の3分間は、特に反応してくれる人にこそアイコンタクト、目を向けていく。

それを通じて、自分のペースを掴んでいく。その後は均等です。是非試してみて下さい。

以上、プレゼンテーションアドバイザー野村尚義でした。