天王寺動物園100周年記念イベント「ナイトZOO」が開催

橋下徹氏(以下、橋下):まずナイトZOOについて、お知らせをします。

ちょうど100周年ということですので「100年目の、こんばんは」という、そういうキャッチフレーズでナイトZOOをやっと開催することができました。現場でよく頑張ってくれました。

天王寺動物園では8/8(土)から8/16(日)まで、お盆の期間ですね、9日間、開園時間を延長しましてはじめてナイトZOOを開園します。繰り返しになりますがキャッチフレーズが「100年目の、こんばんは、動物たちのアフター5はにぎやかでした」ですね。いい、ポスターですね。ナイトZOO宣伝用動画を作成しました。ちょっと動画をご覧ください。

(動画が流れる)

橋下:トラ用(動画)もあるんです。

記者:ポスターはトラですけれども。

橋下:まだ作るんですかね、映像を。これだけ? とりあえずライオンだけ? またみなさんに使っていただければありがたく思います。はじめてやりますので、園長のほうも最初のことですから、いろいろ来てもらって「こうしたほうがいい」「ああしたほうがいい」という意見もあると思いますので、まず来ていただいて改善点、いろいろとご意見いただければと思います。

8月の開園時間、通常は17:00までなんですが、8月の8~13日は20:00まで。それから後半戦、14~16日、ラストの金・土・日、週末はさらに1時間延長して21:00まで開園すると。だいたい夜7時くらいに真っ暗になるような状況ですから、夜8時までということになるとちょっと物足りないかもしれませんので、後半3日間は21:00まで開園をしてみます。

そしてナイトZOOでは鳥類などの一部の動物をのぞいてご覧いただける他、様々なイベントを用意します。夜にストレスがたまってしまう動物はちょっと難しいので、そういう動物は除かせてもらって、出来る限り多くの動物、夜の生態、どう生活しているのかを見ていただきたいと思います。

いろいろとイベントもやっております。一押しのイベントとして北極の夜、開園100周年を記念して名付けられたホッキョクグマ、モモの暗い夜でも活動的な生態を飼育員が案内するイベントという。ホッキョクグマは夜、起きてるんですか?

マキ:動物園長のマキです。夜は起きてます、まだ半年の赤ん坊なんですが、その時間でも活動的に動いていると聞いていますので、夜また出して見ていただけるんじゃないかなと思います。

それからアジアゾウのお宅訪問。これは事前申し込みが必要です。ゾウさんの寝室に入れます。日中の活動を終えてくつろぐヒロコの様子を担当飼育によるガイド付きで観察することができるイベント。ゾウの寝室に入れると、これも起きてるんですか?

マキ:これも起きています。いつもよりはゾウさんの労働時間が長くなりますが、大丈夫だと思います。

橋下:朝短くしてあげるとか、ダメなんですか?(笑)

マキ:一週間超過勤務でゾウにも働いていただいて、そのあとゆっくり休みをと。

橋下:なるほど。ホッキョクグマとかアジアゾウ、夜どうなっているか自分も非常に興味がありますが、これは一押しのイベントで他にもたくさんのイベントがございますので、また告知のほうよろしくお願いしたいと思います。

6月21日(日)に京セラドーム大阪で、天王寺動物園ナイトZOOのPRを行います。ナイトZOOのPR隊が出勤します。当日はプチナイトZOOブースを設置しまして、ナイトZOOの雰囲気を知っていただけます。ナイトZOOのPR隊、ミミナガヤギは前も来てもらいましたよね。

マキ:動物園長のマキですけれども、PR隊としては私と、以前年末にこちらにきましたミミナガヤギのメイちゃん。それからひげの獣医、21日はこのドームのほうに行って参ります。

橋下:天王寺動物園100周年PR隊のリーダーがミミナガヤギ?

マキ:リーダーはヤギです。

橋下:夜のナイトズーのほうは?

マキ:今回はキャンペーンチームがつくられたんですが、全体的なリーダーはメイちゃんでいこうかなと思います。

橋下:なるほど。アカダイショウ、蛇ですね。それとボールニシキヘビ、それからテンレック。これはネズミ?

マキ:ちっちゃなハリネズミ。

橋下:チョウゲンボウなども。全部夜の活動のアレですね。

マキ:夜でもお昼でも大丈夫ですね。基本的にはお昼にやりますので。昼間では見ることのできない夜の動物の迫力を感じたり、ライトアップしたサバンナゾーンなど夜の動物園自体の雰囲気も楽しんでいただきたいと思います。ライトアップをしながら今手探り状態でやっています。

橋下:やっぱりナイトZOOで有名なのはシンガポールなんですけれども、いきなりそのレベルという訳には行きません。シンガポールは昼と夜、2つ園をわけてやっておりますので、こちら(天王寺)のほうは昼も通常の動物園として開園していて、夜そのまま引き続いてナイトズーをやるということですから、いろいろと手探り状態でやりますが、しっかりと皆さんに楽しんでいただけるように現場のほうも頑張ってやっていくとのことですので、多くの方にお越しいただければと思います。

司会:それでは質問をお受けします。

記者:NHKのフジモトです。よろしくお願いします。まずナイトZOOのことなんですが、今回決まったばっかりで次というのはなかなかアレですが、年内、お盆の時期以外に予定や検討段階のものはありますか?

マキ:天王寺動物園の園長のマキでございます。年内、夏のナイトZOOはこのスケジュールで考えているんですけれども、これだけではなく、年度内に秋とか冬とかにできないかというのも考えておりまして、まだ企画を練っている段階ですので、ある程度ハード的な整備はされますので、そのハードを有効に活用していくというふうに考えていきたいと思います。

橋下:僕が「やらない」と言う前にすかさず、「やる!」という。やってください、ぜひ、やれるんだったら。

マキ:はい、よろしくお願いします。

梅田地下街のぶらり横丁の立ち退きについて

記者:あと梅田、地下道の件なんですけれども、一昨日までに5つの店が市側に自主的に退去するという意向をお伝えしているという中で、市としては行政代執行の手続きを進めている中で、店側がそういう判断をしたということについて、市長として店側の判断をどういうふうに受け止めていますか?

橋下:店側としては言いたいことがたくさんあると思います。こちら側としても法的な問題点をすべて確認して、やはり道路ですから、市民の皆さん全体に還元しなければいけないという理由で最後手続き、行政代執行ということを了承しました。

ただ最後、お店側のほうが強制的な手続きになることを避けていただいたということは、非常にありがたく思っています。こちらはこちら側の思いで手続きを進めていきましたけれども、お店側のほうにも言い分があると思いますから、それは司法の場で、裁判の場でしっかりとお店側のほうの言い分を出していただいて、お店側のほうの言い分がしっかり通れば、その司法の判断に従って、またこちらも対応していきたいと思います。

まずは行政上の、公益上の理由から手続きを進めさせてもらいましたけれども、お店側の言い分もあると思いますので、司法でしっかりとお互いに言い分を出していきたいと思っています。

記者:ありがとうございます。あともう一点、府市連携の件なんですけれども、府長のほうでは調整業務を担う政令市連携室というのを設ける方向で検討に入っていると思うんですけれども、市のほうで窓口というのはどういうふうにしていくおつもりですか?

橋下:制作企画室の中にそういう担当部を置くということで聞いていますけど。

記者:設置はいつとかいうのは?

橋下:設置、いつなんですか? 

スタッフ:制作企画長のカキタと申します。今の、7月いっぴで置く方向で検討しています。

司会:他に質問は?

記者:産経新聞のヒラタといいます。新しく来ました。よろしくおねがいします。

橋下:新しくって、前の? 

記者:以前3年ほどまえに行かせていただいて、覚えていただいた?

橋下:もちろん。覚えてます。なんか若返ってません?

記者:え? そうですか? ありがとうございます(笑)。

(会場笑)

橋下:いつでしたっけ? 市長になる前でしたっけ?

記者:はい。知事されてて、市長になられたときに。あの「アジアゾウのお宅訪問」なんですが、これはちっちゃいお子さんでも申し込んでいいものなんでしょうか? 3歳児とか。

橋下:なんかあるんですか? 子供に。

記者:だいぶ近くに近づくときに、子どもが騒いだりしたら、ちっちゃい子だったら急に泣いたりとかあると思うんですけど。

マキ:園長のマキでございます。大丈夫だと思います。ちょっと今すぐ確認してまいります。

橋下:まぁ、現場でちょっと問題になるようであれば謝ってね、ちょっと親御さんにすみませんって言うこともあるだろうし、ちっちゃいお子さんも象が寝ているところ見たいですしね。そこはまた、園長が判断して、その場その場で。

マキ:年齢制限を設けているわけではないんですけども、ほんとうにちっちゃいお子様だとゾウが見れないと思いますので、そこはまたご相談かなぁと思います。

橋下:あんまり一律にやらずに、幅広く入ってもらって、ちょっと象の方に影響があるっていうのであれば、園長判断で。ちょっとご遠慮願うとかね。そういう形で現場対応でやっていきたいと思います。

記者:以上です。ありがとうございます。

ABC(朝日放送)とMBS(毎日放送)の「仕事やってない」批判について

記者:MBSのオオタです。一昨日から各区役所回りをされていますけど、この目的とどういうことをやっていきたいというのと。

橋下:そりゃ、ABCキャストとMBS酷いですよ。「仕事やってない」とか、急に木原(善隆)さんも「この時期に行ってどうなんだ」とか。

そりゃ、区長が全部いるんですから、市長が全部回るなんて言ったら組織じゃないじゃないですか。全部区長に任せているんだし、区長の上には副市長がいるんだから。

だから、今回っているのは最後のね、今までやってきた区政運営のどういう状況になっているかっていう、区長からの総括報告を受けるっていうことと、それから区役所の職員。

僕が直接接するなんてことはまずないわけですから。任期が決まっているわけですからね。時間があるんであれば、各区役所回ってそういう職員と意見交換すると。

それを市長就任のときに一番改革だ改革だってやってるときに、区役所の職員と僕が一人ひとりにコミュニケーションなんか取ったってしょうがないじゃないですか。

ABCの社長だって、MBSの社長だって、それぐらいの規模だったら全社員と喋るのかもわかんないですけど、僕の場合、区役所の職員一人ひとり新人と喋るなんてそんなこと普通ありえないわけで。

今のこの時期だから、そういうことができるだろうということで、各区役所に回って最後の総括報告を受けたり、何か課題の積み残しがあるものを聞いたり。

現場に行って、市長室でだいたい話は聞いてる課題について、昨日行った学校なんてのは、ずっと話聞いてたけども。時間あるからじゃあ見に行きましょうかってことで行ってるわけだから。

これまでやってきた区政運営の総括的な部分をきちっと聞くってことですよ。それを今に行くのは、何で今頃行くんだっていうのは、それはちょっとあまりにもね。

だいたい「仕事やってない、やってない」ってね、酷い話ですよ。それ。これ、大阪地下街のお店の行政代執行の話、これ記者が判断するんだったら、1年ずっとかかっても判断できませんよ。

僕はずーっと報告を受けながら、指示を出しながら、確認してくれ、あそこも確認してくれってこともやって判断してるわけじゃないですか。別に役所にいなくてもああいう判断してるわけじゃないですか。役所にいなきゃあれできないんですかね?

記者:市長、私は市役所に来た回数は減った、半分くらいしか来てないとは言いましたけど……。

橋下:コメンテーターが言ってたじゃないですか!

記者:(仕事を)やっていないとは一切言ってないんで。

橋下:自分は言ってなくても、番組は言ってたじゃないですか。みんなサボってるとか、来ないとかどうだとか。業務が停滞してるんだったら言ってくださいよ。何かの業務が停滞してるんだったら。

記者:だから、司会のほうも私のほうも、別にそれ自体は問題にしてませんよということは、ちゃんと番組内でも言いましたし。

橋下:そんなことないでしょ(笑)。

記者:やっぱり市民をはじめね、見ている人はやっぱり市役所に来ていなかったら、(仕事)をやっていないと思う人がいるんじゃないかっていうのはやっぱり確かなんじゃないかと。

橋下:社長は毎日来てるんですか?

記者:いやいや、だからね(笑)。僕は問題視してない……(笑)。

橋下:組織のトップはそういうもんじゃないですか。そんなの。こんだけ優秀な部下がいるんですから。だから、区政運営だって別に全部自分がやったら区長の意味もないし、区長の担当の副市長の意味もないじゃないですか。そんなの。

だから今、こういう時期だから、統括報告を聞くために行ってるわけですよ。来ない来ないって言われたって、僕があそこの机でじーっと座ってるのが仕事じゃないんでね。そりゃ、案件があったり、判断が求められることがあれば、それはしっかりやってますよ。

行政代執行の判断なんか、申し訳ないけど記者の皆さんがもしやれって言われたら、1年間経ったって判断できないですよ。あんなの。

それはメールのやり取りをしながら、そのほかのことだって、いろんなことをメールで報告聞きながら。やっぱり役所に行ってみんなの話を聞かなきゃいけないときには行くし、そうでないときにはそのまま僕が更にメールで指示を出しながら、やって、最後はこれでやろうってことで。

昨日か一昨日か来たときには、行政代執行の最後、確認、OKを出したっていうかね。あれだってむちゃくちゃおっきい案件じゃないですか。これでやってないやってないってこれは酷い話だと思いますけどね。合理的な批判じゃなくてそんなのは悪口ですよ。

ABC(朝日放送)の編集には悪意がある

記者:じゃあ、ちょっと確認させていただきますけど、大阪市政に関する情熱というのは全然……。

橋下:ありますよ! 全然変わってないですよ。やる気がないやる気がないって、あんなABCのキャストの映像はBPO(放送倫理審議)ものですよ。あの編集は。

もう、やる気がない表情って、僕がちょっとこう下向いてたって。議会なんだから喋る機会なかったら、あれどうするんですか? 発言してくれるところを出してくれたらいいのに、あれ、議会で決められてて僕一言も喋れないんですよ。あの議会。

で、やる気がないって。あれ、酷いんじゃないですか? テレ朝で1回、原発の規制委員会のときにBPOかかって悪意のある編集ってありましたけども、あれだけ取り上げられてやる気がないって酷いと思いますけどね。この行政代執行をやるのはどうなんですかと。

記者:これだけ強く……。

橋下:辞めたほうがいいってコメンテーター言ってましたけど、ダブル選やれってことなんですか? 今。まだ任期が残った首長っていうのは、次、出馬しないってことになったら、そこは辞職をして、選挙をやれってことなんですかね?

早く次の市長になったほうが、次の市長のほうが長いこと仕事ができるってコメンテーター言ってましたけど、どういうことなんですかね? 僕が今辞めたって次の市長、同じ4年ですよ。

だから、今この時期で辞めてダブル選やったほうがいいのか、それだったらそう言ってくださいよ。ダブル選やれって。そんなの誰も思わないと思いますよ。今の段階では。

「サボってる」と言われるのが腹立たしくてしょうがない

記者:ABCへの反論はともかくとして、私は、選挙はお金がかかるのでやらないと思いますと、ちゃんと番組で言いましたよ。

橋下:いや、そんな「思います」とか、そんなのもう……(笑)。

記者:推測しか言えないですから(笑)。

橋下:酷い話ですよそんなの。なんか仕事が停滞してるっていうんだったら、ここが停滞してるんじゃないか。とか、あそこが停滞してるんじゃないかって言ってくれたらいいけど、今新規案件なんか、大改革の話なんか、僕はもうできないじゃないですか。

だから今、ずーっと進捗で進んでいるものを。昨日言った学校のやつなんかも、重大問題ですよ。この、堀江中学校の問題っていうのは。あれだって、長年かかったんで。

前市長のときも要望出てたけど、なかなか解決できなかったってことをもう方針が決めれるところまで熟してきたんでね、だから現場見に行ったんですよ。

記者:あれもう、教室足りないは解決のやりようは……。

橋下:あるの!

(会場笑)

橋下:だからずーっとやってるんですよ! だから、サボってもなんでもなくて。毎日新聞のこないだ言っていた天下りの問題だって、あれもなんとか解決しましたよ。株主総会で昨日、ルール決めて。

あんなの、記者も堂島地下街の天下り問題もね、毎日新聞社から来てる人が給料高額貰ってるって、あなただったらあれ変えるだけでも5年かかりますよ。

それちゃんとやったじゃないですか。ちゃんとルール決めて。それをやってないやってないって、歴代の市長と比べて、そういう今までやってなかったこともやってるじゃないですか。もう、腹立たしくてしょうがなかったですよ。ちゃんと番組を見てるんです。

記者:私は批判してないので。それはちゃんと確認していただければと思いますけど。それはちょっとともかくですね。

橋下:ともかくじゃないですよ!!

(記者笑)

天下り問題にも教育問題にもしっかり取り組んでいる

橋下:行政代執行の話なんかまともにやったら、むちゃくちゃ大変なんですよ。1回僕は話を全部確認して、却下したんですから。「ココとココが問題だ」って法的な視点で言って、局も僕とのコミュニケーションの問題で、局が何か不手際をやったわけではなくて、意思疎通が図れてなかっただけであって、それを全部チェックして、堂島地下街の(天下り)問題だって解決したじゃないですか。学校の問題、堀江中学の問題だってなんとか秋ぐらいまでにはきちんと方針立てますよ。

あれひとつだけでも市長が1年間取り組んでできるかどうかの大掛かりな問題ですよ。そういうことを言わずに「やる気がない、やる気がない」って言うのはちょっとひどいと思うねアレ。それで喋る番のない議会の映像をずーっと出して「やる気がありません」って。この間の議会は、僕喋る議案説明なかったんですもん。行政代執行にしても堀江中学にしても、堂島地下街にしても、この3つだけでも大型(の問題)ですよ。

記者:ですから今日市長が頑張っている姿を流しますので、どういう解決を……。

橋下:どういう姿を映してくれるんですか? 昨日(TV)で映したようなやつ? 僕腹立ったから無視したんですよ。あそこでもうちょっと「頑張ってます」ってコメント出しときゃよかったじゃん。

記者:はい。ちゃんと流しますんで、どういう解決方法を考えていらっしゃるのか。

橋下:いや、絶対流しても違うやり方やるね。「どうせ今頃来ても意味ないのに、来てる」とか。で何ですか?

記者:いや、だから何度も聞いているように解決策について教えていただければと……。

橋下:ああ、解決方法? それは地元と調整が必要なんで。方針決めて、立ててから地元に入っていきますから。

記者:どこか別の場所に考えるとか?

橋下:隣の公園に建ててくれという要望もあるんで、いくつかきちんと案をまとめてですね、どういう方針でいくか言います。あそこの学校をああいう状態で置いてきたっていうのはやっぱりダメですよ。あそこは大問題で今まで解決のしようがなかったんです。数年前から局も頑張ってくれて、やっと方針が立ちそうなところまできてるんで、しかるべき時期がきたら、先に住民のみなさんに意見を聞かなきゃいけないんでね。その時にオープンにしますよ。

記者:1日目に小学校、昨日は中学校というふうに学校も結構行かれてますけど、残る任期、教育問題にも力を入れたいとお考えですか?

橋下:今言っているのは、やったことの総括報告だから。学校に行ったのは、ICTと英語の授業と、区長が英語のネイティブの講師を区役所で雇って独自の英語教育をやりたいっていうのを後押ししたんですよ。それでICTとかiPadの話とかが花開いて、レゴ教育とかね。そういうものを見に行ったんですよ。自分がやったものとか、区長の案が出て、区独自の教育政策を大号令かけて認めたものがどうなっていったのかっていうことを、実際に見に行ったってことですよ。

だから今からは、自分が(政策として)やってきたことの結果を見に行きますよ。大正区だって尻無川のところも今バーベキューができて、何千人か来て、まあ大正区長もよく頑張ってくれましたけれども。やったことを見に行くっていうのは重要じゃないですか。

「何で今頃行くんですかね?」って言ったって、3年前に行っても何にもできてないわけですから。できたものを見にいくのは当たり前じゃないですか。

大阪会議はうまくいくわけがない

記者:ひとつだけ……。なぜ「やる気がないんじゃないか」って言ったかっていうのは、この前の大阪会議について、残る任期の間で少しでも、府市連携について解決する役割があると思うので、ただ批判するだけでなく、前向きに解決してほしいということで。「やる気がないんじゃないか」というふうに……。

橋下:それはおかしいですよ! 大阪都構想だって「わからない」とかあんだけ批判しておいて、僕は「大阪会議では解決できない」って言っているわけですから。だからそれ(解決策)を見せるために(反対派は)大阪会議を成立させて、ちゃんと議案も出してですね。

記者:それだったらやっぱり、維新の会にどういうとこが問題で、こう修正するというような方法をとるべきだと思うんですけど。

橋下:修正なんかしようがないんですから。大阪都構想しかないって言ってきたわけですから。

記者:だったら否決したらいいんじゃないですか?

橋下:いやダメですよ。住民投票でああいう結果が出たんですから。そんなこと言い出したら、自民党・民主党・公明党のこれまでと一緒じゃないですか。市長選挙と知事選挙で、都構想というものを掲げてた市長が誕生して、維新が第1党になったにもかかわらず、大阪都構想の案とかは否定してきたわけでしょ? 

そういうのを(僕は)おかしいって言ってきたわけですから。住民投票の結果が出た以上、自分の考えはどうであれ、大阪会議っていうものを訴えてきた相手側の案にまずは乗っかると。それは最低限の有権者に対する配慮ですよ。

それをおかしいって言うなら、民主主義なんか成り立たないですよ。

自民党・民主党・公明党のような妨害はしない

記者:これまで自民党・民主党・公明党が反対ばっかりしてきたのがおかしいと思うんであれば、今回「大阪会議が失敗する」という批判だけではなくて、それをちょっとでもよくするべきではないですか?

橋下:だってよくならないですもん。だから都構想しかないって。

記者:それでは「都構想じゃよくならない」と言ってきた自民党と全く同じでは?

橋下:だからやるのはやるんじゃないですか。だったら自民党・民主党・公明党だって、反対せずにそんなの(大阪会議)は無理だよって言って、都構想に賛成すればいいじゃないですか。知事選挙や市長選挙で都構想を掲げて当選してるんですから。

もう意味わかんないけどね。住民投票の結果が出て、大阪会議でやっていかなきゃいけないと。自分個人の意見では、大阪会議なんか絶対無理だって思っているけど、有権者が決めたらそれに乗っかって進めていくのが政治家じゃないですか。そこで反対してしまったら今までの何も物事が進まない政治と同じことになる。単なる「ダダ」ですよ。

僕は絶対大阪会議なんてうまくいかないって思っているけど、民主主義である以上、一回はそこに乗っからざるをえないと。それを見て、うまくいくんだったらそれでいいし、うまくいかなかったら次を考えなきゃいけないと。大阪会議をやることに妨害はしませんよ。それはもう自民党・共産党・公明党、それから維新の会含めてしっかりやっていってもらえばいいと思います。

記者:失敗を期待しているんではなくて、一応最善を尽くすと?

橋下:もちろんですよ。反対はできないけど、個人としてはうまくいかないってずっと言ってきたわけですから。住民投票の結果が出たからと言って「うまくいきます」なんて言えるわけないじゃないですか。住民投票で賛成・反対の結果が出ただけであって、大阪会議がうまくいくかどうかってのは結果が出てないわけでしょ?

僕は大阪会議はうまくいきませんよ、話し合いでは解決できませんよってことをずっと言ってきたわけですから。それは政治的な信条ですよ。でも住民投票の結果が出た以上は、賛成せざるをえないじゃないですか?「なぜ反対しないんだ?」とかもう言っている意味がわからない。

それは民主主義の否定ですよ。だから大阪会議っていう入り口のところはしっかりと作って、やることはやるけれども、うまくいきませんよっていう思いは変わらないです。

本当だったら4年前の統一地方選挙と知事選市長選挙のダブル選挙(の結果)でいけばね、あの結果を重んじるんであれば、自民党・民主党・共産党・公明党っていうのは大阪都構想についての議論は、ああいう(批判的な)態度ではダメだったと、僕は思ってますよ。

全部入り口論から反対してるじゃないですか。まさに記者さんが言っていることと一緒ですよ。大阪会議に対して何かおかしいって言うんだったら、ちゃんと反対しろっていうふうに言っているのはそれと同じですよ。法定協議会で反対、反対って言うから議論が深まらなかったんじゃないですか。

有権者の意思表示というか、選挙結果でああいう結果が示されたんであれば、個人の考えはどうであれ、制度設計まではやりますというのが本来の姿勢だと思いますよ。最後は住民投票に委ねるけど。

だから今回大阪会議というのは住民投票の結果が出たんでね。妨害はしません。

大阪都構想に対して、自民党・民主党・公明党がやったような妨害はしないけれども、うまくいくわけがないというのは僕の政治的な信条ですよ。