山本一太(以下、山本):ニコ生ユーザーの皆さまこんばんは。直滑降ストリームの時間がやってまいりました。内閣府特命担当大臣の山本一太です。今日も大臣がキャスター、この無謀な試みを続けたいと思います。先週から始まった大臣VS大臣という空前絶後の試み、今日は第2弾ということで私の大好きな人をお招きいたしました。総務大臣、新藤義孝大臣です。

新藤義孝(以下、新藤)どうもこんばんは。

山本:よろしくお願いします。今日はいろいろ新藤大臣と議論したいと思いますけど。総務省、大官庁なんで私の数多い所掌分野もですね、実は新藤大臣とずいぶん重なってるところがあるんですが。ちょっとこれ忘れちゃったんですけどこれを出さなきゃいけなかったですね。IT政策担当大臣の特別企画、第2回 大臣VS大臣ということですけど。IT政策、宇宙政策、海洋政策、全部実は総務大臣といろいろオーバーラップするところがあって。新藤大臣としっかり協力して、安倍内閣の成長戦略を支えていきたいと思っているんですが。

皆さん、ネット上ではシンディと呼ばれて人気の新藤大臣。昔、領土の問題の特命委員長も自民党がやってたってこともあるんですけど、私新藤大臣好きなんですね。これニコ生ユーザーの皆さんに初めて言いますけど、安倍総理があの総裁選挙に出た。これ我々、誰もほんとに最初は勝てるとは思ってなかった。

新藤:そう。

山本:はっきり言って、ちっちゃい奇跡が起きた。そのときに新藤大臣が頑張った。その安倍総理にとって雌伏のとき、ほんとに苦しい時期に勉強会をやって、新藤大臣もその勉強会の主要メンバーの1人だったんですけども。特にそのときに安倍、今の総理と近くなったわけなんですけどね。秋葉原でやった伝説になっているものすごい集会のときも司会をやって頑張りぬいたんです。で、実は安倍自民党ができた。誰とは言いませんけども、やっぱり政治家ですから。みんな自分こそ「安倍総理を支えた」「安倍総裁を作った」みたいな感じで、政治家だから当たり前なんですけども。こういうポストやりたい、ああいうポストやりたいと。誰が良い悪いじゃないですけどね。

そういうなかで、新藤大臣は別に役職なんかどうでもいいですよって感じで。私に直接安倍、当時の総裁と話したわけじゃないんですけども、やっぱりお付き合い長いし、ずっと長い間、良いときも悪いときも応援してきた安倍総理の気持ちってわかるんですね。やっぱり安倍総裁は、けっこう私、感激してたと思いますよ。いやあ、男気あるなと。一生懸命やったけど別にポストいいですよ、みたいな感じだったんです。やっぱり新藤大臣いいなと思ってたら、新藤さんが総務大臣というこの要職に抜擢されたと。そこに安倍総理の思い入れが入ってるなと思って。

シンディファンの皆さん、今日この話を聞いて、ますます新藤大臣が好きになったと思うんですが。そこでこの私ばっかり喋ってると終わっちゃうんで、新藤大臣ちょっとお聞きしたいんですけども、総務大臣になったと。忙しいでしょ。

新藤:それはお互い様で、山本大臣も同じだと思います。政権の閣僚になるっていうのは、これは想像を超える責任の重さと、仕事の時間帯っていうのがすべて公にとられてしまうわけですから、自分の時間なくなるのは当たり前。そして日程管理も含めてすべてをゆだねますが、隙ないですよね。空きがないよね。

山本:やっぱりね。レクとか会合とか。

新藤:だいたい僕今、朝から行って、夜10時11時早いほうだもんね。延々仕事してますよ。

山本:なるほど。10時11時くらいまで役所にいるんですか?

新藤:そうです。

山本:あ、ほんと。

新藤:いくらやってもキリがないほど業務分担が広いじゃないですか。ですから打ち合わせ、また決裁、そしてこれからどういう方向にしていこうかっていうのを、まずすべてのセクションとチェックしながら方向性出してくわけなので。なかなか大変な思いしてます。

山本:私もレク、アンドレクみたいな感じで。残り、家戻ると今ちょっと奥さんが海外にいるもんですから。それで全部自分でご飯作って、それけっこう気分転換になったんですけど。料理して、気がつくとまた12時くらいになっちゃって。それからまあなにしろ所掌範囲が多くて、私も。いろいろと資料を読んでると2時3時になっちゃうみたいな生活で。でも新藤大臣ほんとに大変ですけど、お互い政治家冥利に尽きるとこありますよね。やりがいありますよね。

新藤:私は全く予期していませんでした。突然に安倍総裁から電話いただいて、そして「あなた総務大臣やってくれ」と、こういうふうに私突然言われたんですけど。いや、「私で!?」って。いや、「あんたにやらせるんだ」と。その上でですよ、僕は今でも忘れられないんだけど、電話の向こうで「新藤さん、一緒に日本の歴史作ろうじゃないか」と。

山本:おおー!

新藤:手に震えがピリピリきて。

山本:いいセリフ。

新藤:ここまで言われたら私はなにがあっても頑張ろうと。こういうふうに思いました。

山本:ここらへんが新藤大臣の男気なんですけど。「かっこいい」「かっけー」「さすがや」「応援します」「泣ける」「すげえ」「かっこいい」もう大好評なんですけどね。今をときめく総務大臣。すごく要職で今や山本一太よりもずっと有名だと思いますけど。ニコ生ユーザーの皆さん、新藤大臣が浪人中、2回目で苦杯をなめて、落選をされたんですね。3回目の選挙に挑戦するときに電話がかかってきて、二連ポスター作ると。選挙の。山本一太と撮りたいっていうから。「新藤さん、なんで俺となの?」って言ったら「後援会の人に聞いてみたら、山本一太が今売り出してるからいいって言うからさ、作らせてくれよ」って言われたんですね。それがみなさんこのポスターです。新藤大臣の3回目の選挙のときに、私とのこの二連ポスターを埼玉中に貼ったもんですから、埼玉県の友達から電話がきて「お前、埼玉から出るのか」と言われたぐらい貼りまくった。

新藤:僕これ国会に戻ることができたのは、このポスターのおかげなんです。

山本:いや、それはねえ、ちょっと褒め過ぎだと思うんですけど。

新藤:いやほんとに。

山本:我々、私にとって自慢ですからね。今をときめく新藤大臣から頼まれた二連ポスターってことで。いろいろ話は尽きないんですけど「埼玉埼玉にゃにゃ」とか「埼玉から出てくれ」って私は群馬から出るんですけど。

新藤:でもあのときも世代をね、我々の世代で責任持とうじゃないかと。やったじゃない。一緒に。

山本:やったやった。

新藤:やっぱり日本の政治を変えると。我々も自分たちも責任持とうと。こういう思いはあったし。それは再チャレンジもそうだったし。安倍さんもそういう中で我々推した。しかし支えきれなかった。やっぱり自分たち忸怩たる思いはありますね。ですから今度もう1回頑張らなきゃいけない。2度とああいう失敗をさせるわけにはいかないし、我々もしちゃいけないと。こういう思いっていうのは実はずいぶん前から。

山本:そうですね、お互いにね。皆さん、新藤大臣の私同級生なんですよね。昭和33年1月生まれ。なんか同級生でね、やっぱりこの日本、まさに日本の国家的な危機に安倍総理を支えられる。一応この日本再生のプロセスに加われるっていうのは苦しいけど幸せですよね。

新藤:昔、韓国行ったじゃない、一緒に。

山本:行った。行った。

新藤:あのころは僕も入れてもらいたかった。

山本:そうなんだ。今や、新藤大臣……この話、やめましょう。大臣今日はちょっと大臣に迷惑かけないように、私もほんとに気をつけてるんですから。自ら自爆するようなことやめてください。

新藤:わかりました。

山本:それでちょっと安倍政権への評価とかいろいろ聞きたいんですけど、その前にニコ動だからすぐにアンケートできるんですよね。

新藤:はいはい。

山本:新藤大臣、シンディ有名なんだけど、改めて聞きたいと思うんですよね。ニコ動ユーザーの皆さん、ニコ生ユーサ-の皆さん、新藤大臣の今のイメージ、4つの中から選んでほしいです。1、熱血行動派。そのままかな。熱血行動派。2アウトロー。最近アウトロー大臣て呼ばれてるんですけどね、実は。

新藤:言われてるって、自分が呼んでるんだよ。

山本:私がつけたんですけど。2、アウトロー。3、もしかするとイクメン。いいですか? 3、もしかするとイクメン。4、実は繊細。この4択。熱血行動派か、アウトローか、もしかするとイクメンか、それとも実は繊細か。シンディをみなさんがどう見てるか。

新藤:あ、すごい。

山本:もうすでに出てきてますけどね。もうちょっと時間かかると思うんですけどね。「イクメンわからん」イクメンはほら、今家事を手伝う。

新藤:育児。

山本:子育て育児を手伝うお父さんっていうか、男性のことをイクメンっていうんです。イケメンじゃなくてイクメン。ということなんですけども。もうちょっと時間かかりそうなんですが。新藤大臣と全く同じ気持ちなんですけど。安倍総理今度失敗したら日本は終わってしまうと思うんで。我々もそういう覚悟と緊張感を持って支えてるんですが、安倍総理いいですよね。落ち着いてね。

新藤:結局私は一番みなさんにわかっていただきたいのは、絶対失敗をしてはいけない。それは安倍さんだとか自民党ではありません。日本自体がこれ以上、この弱まったり落ちていったりするわけにはいかないと。だからみんなで持ち上げようと。絶対失敗しない。失敗しない最大の秘訣は失敗の理由を知ってることじゃないですか。

山本:なるほど。

新藤:ですから一度失敗した人は、どうすれば間違えるかをわかってる。逆に言えば、どうすれば正しい道を行けるかもわかる。

山本:そうですね。

新藤:そういう意味で、しかも地位も名誉もいらないわけです。安倍晋三さんは。でもここはもう自分がお役にたてるならって思いで決断してくれた。我々もそれを支えて一緒に頑張ろうと。この思いを、それは日本がもう1回ほんとに頑張ろうと。我々は底力、地力があるんだと。しかしその力をどう生かすか。みんなが1つにまとまるか。ここをやっぱり誰かがリーダーになって引っ張ってかなきゃいけないわけだから。そういう意味で安倍さんの今回は余裕と明るさ、それが我々の救いなんだよね。

山本:そのことをちょっと続けて話したいんですけど。だいたいみんなが「うんうん」って言ってるし。「相槌うちすぎ」ってすみません。好きなんですよ。新藤さん。つい相槌うっちゃうんですよ。心から納得してるっていうことで。でアンケート出ました。見てみたい。1、熱血行動派、53.3%。やっぱりこのイメージが強い。アウトロー、7.9%。ニコ生の人たちはちょっと知らないからですけどね。

新藤:違う違う。あなたが僕を、山本大臣が私をそのように言うから。

山本:呼んでるから。なるほど。もしかするとイクメン、7.3%。実は繊細、31.5%。熱血行動派であり、かつ実は繊細っていういい、やっぱりイメージが。

新藤:嬉しいですね。これは。

山本:1つさっきの話題戻りますが。安倍総理がしなやか。やっぱり明るさとか余裕とかここはいいですよね。石破幹事長も言ってたんですけど、2回総裁になって2回総理になるっていうのはもう天命だと。だから私心とかないですよね。地位とか名誉とかもないですよね。

新藤:しかも例えば総裁から急に総裁選挙で勝った、一挙にやっぱり時間が変わるわけですけど、何をやるか全てもうわかってる。総理大臣になった。さあそのためにはなにをするのか。その前の準備はどうなのか。あらゆる場面をすべて経験してるから、余裕が違いますよね。

山本:そうねえ。

新藤:リーダーが余裕があると、我々もそれに対して安心して一緒に自分たちの仕事を思い切ってやることができると。まさに今、極めていい循環輪ができてるんじゃないかと思います。

山本:もちろん今は、これからいろいろ試練がやってくるんで、苦しいときこそ我々支えないといけないですけど。今上昇気流に乗って雰囲気がいいからかもしれないですけど。閣議とかその前に集まった閣内の雰囲気がいいですよね。このあいだ、最初の回に出てもらったタムタムこと田村大臣と新藤大臣が明るいから。この2人が安倍内閣のムードメーカーなんですよ。入ってきた瞬間にアウトローかなって思っちゃうわけですから。

新藤:一番明るいのは山本大臣なんですけど。

山本:明るいっつってもほんと真面目にやってますからね。今日もかなりテンション押さえて、ハードボイルドになってますけど。仕事はもう我々死に物狂いでやってますけど。新藤大臣が明るいから、安倍総理がニコニコするんですよね。新藤大臣が入ってくると。タムタム大臣とね。そんなことでですね、安倍内閣とにかく支えていかなきゃいけない。安倍総理が失敗したら日本が終わってしまうっていうこの緊張感、持ち続けていきたいと思うんですが。

さてそこで政策なんですけどね。今日私、IT担当大臣ということでこれから安倍ビジョンを6月に向けて全体をまとめていかないといけない。総務省とそれから経産省のIT戦略について聞いたんです。今日、総務省の役人に来てもらってITC戦略を聞いた。まあね、新藤大臣がはりきってるから、ガンガンいろんなことやって。多分、だから今、総務省の役人も相当なんていうんでしょうか、かなり頑張っててやりがいがあると思うんですけど。新藤大臣についていくのがやっとみたいな感じで。ITCもガンガン飛ばしてるんですが。どういった総務省の……これ、ICTか。ITCじゃないですICTです、失礼しました。ITじゃなくて昨今ICTっていうんですけど。これも成長戦略に向けていろいろ新藤大臣がいろんな試みやってますけども。ちょっとICTの取り組みについて。

新藤:「Information and Communication Technology」とこういうことなんですけど。いわゆる情報通信の分野に電子化をする、こういうことだと思いますね。私は総務省っていう許認可官庁を、事業官庁の顔を作れないかって思ってるんです。

山本:なるほど。

新藤:今大臣がおやりになる日本がですよ、医療だとか宇宙だとか海洋だとかいろんな分野で新しいことやろうとしている。そして経済成長にするための新しい種を撒こうとしている。すべてのところにコンピューターが介在して、そしてデータ処理。それからそれを高速で大容量でかつ日本中が共有できるようなかたちを作らなきゃいけないわけですね。そうするとそれは必ずどこかで総務省が研究している部門が使われることになるんですよ。でも今総務省は総務省のプロジェクトとして進めようとしているんです。

例えば農水省は農水省で新しい攻めの農業。ビックデータを使って例えば最適な刈り入れ時を製品単位でチェックしようとかね。こういうことをやっている。国土交通省は国土交通省でこのトンネルや橋の維持管理のためにこれまたコンピューターのセンサーをつけて、最適な状態に保つにはどうしたらいいかとやる。で、経産省は経産省でプロジェクト持ってるし、環境庁もプロジェクト持ってる。全部それぞれが実は自分たちのプロジェクトを追究してるんです。

私が今やろうとしてるのは、すべての分野にコンピューターが絡むならば、じゃあ総務省がやってる研究と各省がやってる研究を重ねたらどうなるのと。それは2つでなくて3つも4つも絡むかもしれないわけです。そういうプロジェクトを横串にしてICTっていうものを使って、1つは農業のデータをとるための基盤だけれども、それは同じく医療のサービスをする基盤にもなるし、福祉の基盤にもなるし、街づくりの基盤にもなるしと。こういうふうにプロジェクト展開できるんじゃないかと。だからこれはもう山本大臣がリーダーシップとって司令塔になるんだけど。

鍵はね、このプロジェクトの横串化、そしてそれを国策プロジェクトとして選択と集中。それに加えて、強烈なリーダーシップを取るための司令塔機能。それは今まさに大臣がおやりになろうとする科学技術会議の強化。こういうことでね、日本は今まで進めてきて準備してることをリンクさせることによってね、新しい展開が出来るんじゃないか。iPS細胞の研究は世界一なのに実用化が進んでいない。

山本:そこ弱いんですよね。

新藤:だから厚生労働省の持っている薬事法と医師法の規制の垣根を取り払おうと、低くしようと。そこに経済産業省がこの実用化の観点から産業化のための視線を、プロジェクトを組もうと。そして我々はiPS細胞の分析をして膨大なデータを処理しないといけないんです。だとするとそれを我々総務省が介在することによって飛躍的な革新的な処理ができるようになる。それからメタンハイドレート。ハイドレートもどこにあるかを探したあと分析しなくちゃならない。

山本:そうですね。

新藤:それからレアアースも。

山本:熱水鉱床とかね。

新藤:恐ろしいほどの日本を変えることができるくらいの海洋資源が新たに手に入れられるかもしれない。でも全てこれコンピューター管理が必要です。ですから私はICTの成長戦略会議っていうのを作って、全政府でやってることをチェックしながら総務省がそこに一緒にお手伝いできるものを探して、そして最後は絞り込んで国策プロジェクトとして提案しようじゃないかと。こういうことを今やってるんです。それは今までの総務省ではそこまでの踏み込みがなかったから、あえて会議体を作ってそしてまた山本大臣と連絡調整して進めようと。

山本:いいですね。今日総務省のいろいろそのレク受けてね。別にそのお世辞を言うわけじゃないですけど。新藤大臣やっぱセンスいいなと思ったのは、総務省は所掌範囲が広いからいろんな展開ができるんだけど、やっぱりアイキャッチなんだよね。例えば私、宇宙担当大臣でもあるんですよ。海洋政策担当大臣でもあるんですよ。だけどやっぱり準天頂衛星、測位衛星を使って海底資源を見る。これもIT、科学技術だからそこは総務科学参与、全部関係あるんですけど、宇宙も関係ある。海洋も関係ある。だから新藤大臣の試み、非常に勉強になって。

しかし安倍総理から、とにかくITちゃんとまとめて国家戦略にしろって言うから、新藤大臣も副本部長ですから助けていただいて。我々はほんとに山本、新藤で省庁の垣根も越えてオールジャパンでいいもの作っていければと思ってるんで。新藤大臣といえばね、自民党では「G空間男」って呼ばれてるんですよ。G空間っていう言葉を永田町で流行らせたのは、新藤大臣だったんですよね。これ、だから測位衛星から衛星からの位置情報と地図情報と、こういうのを組み合わせて新しいいろんなビジネスを作ろうって話でしたよね。これちょっとだけわかりやすく説明してほしいんですけど、G空間。

新藤:イギリスにある「ネイチャー」っていう雑誌あるじゃないですか。

山本:あの有名な。

新藤:あのネイチャー誌でこれからの世界を変える三大科学技術。それはバイオとナノテクとそしてG空間。G空間っていうのはGeospatialのGなんですけど、地理空間情報技術っていうんですよ。それは何をやるかっていうと、まず衛星を打ち上げてGPSの測位信号を補強して、そしてセンチメートル単位で自分のいる場所が地球上の緯度経度、そして高さと時間がわかるんです。

山本:準天頂衛星ですね。

新藤:そうです。準天頂衛星、それはもう2年前に打ち上げました。これからあと3年経つとあと3基打ち上げて、実用体制が整います。その宇宙からものすごい精度の高い信号が降りてくる。それを今度は電子地図を地球上の地球緯度経度というので電子の碁盤目にして、そして測位信号を受ける基盤を作るわけです。自分がどこにいるか、高さも分かる。で、例えばものの移動というのは場所から場所を指定して、そこに何秒間何分間で移動してるって言えばスピードがね、制限できることになるじゃないですか。ですからありとあらゆるものが、例えばそのGPSの精度の高いものをトラクターに乗せれば自動で農業ができる。

山本:かなり正確にね。

新藤:今はできますけど、今のトラクターに自動運転させようとすると、そこに通信のラインをひかなきゃならないです。

山本:なるほど。

新藤:さっき言ってくれたメタハイだとか。

山本:メタンハイドレート。

新藤:メタンハイドレートのことね。レアアースを探査して掘削するためには、まず船の上からパイプを落としていくわけです。それがパイプずっと下ろしてくんですけど、何百本も繋ぎ合わせて2000mから5000mまで落としていく。そうすると船が動いてしまったらパイプ途中で折れちゃいます。ですのでその探査船の船は、実は6つくらいスクリューが付いていて。潮だとか風なんかに対応して定点を維持するための。

山本:ああ、なるほど。

新藤:そういう微調整をしているんです。それはGPS信号を使って船を維持するんだけど、誤差があるから。それを地上局とわざわざ通信して3点測量みたいなのをさせて、それで維持しながら海を掘るんですよ。今度のG空間の仕事はそれが一挙に正確に自分たちでできるようになる。それから申し訳ない、時間とっちゃって悪いんですけど例えばGPS波浪計っていうのがあります。それはこの間の大震災のときに。

山本:波ですね。

新藤:正確に津波の予測をしたんです。でもGPS波浪計ってこれは国交省の港湾局が持っていて、護岸を維持するための波の高さを測るものなんです。元々は。でも海の波の変動が分かるから津波予測に使えるの。でも津波予測は気象庁がやるわけ。気象庁のコンピューターに、このGPS波浪計のデータがリンクしてないわけ。気象庁は手で打ち込まないと津波予測が正確なデータで使えないんです。しかも沖合から20kmまでしか出せないの。通信の関係で。それが今度は宇宙からストレートに正確な情報通信をとると、それによって理論的にはずっと沖のほうまでGPS波浪計が置けるんです。それによって正確な津波の予測が出たら、それを今度は陸地にいる人たちに「こういう津波がきますよ」と。

山本:防災ネットワークですよね。

新藤:そうです。しかも「あなたはこの場所にいたら、津波にやられます」と。

山本:もうバッと出てくるわけ。

新藤:「ですからあなたはこの場所に逃げなくてはいけません」と。「でもそれにはここは渋滞してる。こちらから行ってください」こういうことが防災システムのできるようになる。しかもその準天頂衛星は1億2000万人の国で43億通りのメール設定が出来る。地上の電話局がブラックアウトしたり壊れても、衛星と携帯電話が生きてる限り個人にそういう防災の避難情報が的確に出るんですよ。火事の延焼も「ここで燃えてるけれど風向きからいうとこっちに逃げなさい」で「その場合にはこのルートで行きなさい」できたらすごいね。

山本:みなさんどうですか。新藤大臣すごいねって言ってますよ。「いいねシンディ」「NHKがいらなくなる」「すぐに実現してほしい」「熱い」「すごい」「すばらしい」ってなってますね。

新藤:これを本気でプロジェクトとして実現させようとしたら、こんなことやろうとするのは世界で日本だけ。

山本:それ素晴らしいね。考えたら海洋もだから関係あるし、今新藤大臣の言った準天頂衛星ってのはまさに宇宙政策室でやってて。予算のほうもうちでやってて。今言ったような話をずっと私がやってるんですけど。もう1つ考えたらコンテンツも重なってるんですね。私すごく新藤大臣に今日お願いしたかった。これやっぱりテレビ、特にコンテンツ。それをやっぱ輸出。これ頑張ってもらわないと。完全に韓流に押されてるわけですよね。今、技術はとにかく日本は優れてるけど、なかなかビジネスに結びつかない。ハイビジョンの次世代ハイビジョンみたいなのがNHKの研究所はあって、2K4K8K。これなんか新しいところ見に行こうと思うんですけど、4K見るとほとんど立体みたいに見えるってほんとですか?

新藤:そうです。私のこのあいだ。

山本:3Dのメガネかけなくても立体みたいに見えるんですか?

新藤:今のハイビジョンをさらに精度の高いスーパーハイビジョンにしようと。それを4Kをまずやって、そのあと8Kにすると。今度の2014年のリオのワールドカップ。ブラジルのね、ワールドカップに間に合うように実用化しようじゃないかと。私、総務省来てこれ予算をつけて、予算をつけることで前倒しできる技術ないのか、どれだと。いろいろ調べたらスーパーハイビジョン構想と。2年前倒しさせて今回の補正予算も含めてつけます。これによってみんながビックリするようなすごい精度の高い画像が提供できるようになるんです。

山本:見ました? 今の研究所でやってるんです。

新藤:いやいやソニーのほうで実用化のテレビ作ってる。でも180万位する。

山本:もうちょっとね。

新藤:でもね、それはもちろんちゃんと開発すれば安くなるんですよ。それは例えば被災地からですね、避難してる人たちに自分の故郷を見せるとなるとほんとにリアルに見せることができる。例えばそれは医療用の映像で使えばほんと色、患部の色まで見えるんですよね。それによって今まで以上の精度高い治療ができることになる。それが日本がまさにコンテンツって番組ですけども、世界で第二の市場なんですよ。市場規模持ってるんです。でも輸出比率が極めて低いわけです。5%くらいしかない。アメリカその3倍以上あります。

だから考えによっては、我々は日本の中で勝負できちゃってるから外に出さないんですよ。でも今度は、このコンテンツの海外展開も予算つけました。それは単に日本の番組に字幕つけて輸出するだけじゃなくて、戦略的にやはりイスラムの圏域で見てもらえる番組だとか、それぞれの地域戦略立てて、私たちの素晴らしいこの映像ですよ。これを海外展開を戦略的にやってこうと。それは我々のGDPを増やすものになるし、なによりもフランスに行くと、スーパーマーケットの2階のレジのところに「マンガ」ってラックがあるんだよね。フランス語なのにマンガって書いてありますよね。ですから日本の文化を世界に広めることで、日本に対するシンパシー。

山本:おっしゃるとおり。それをまさに「クールコリア」で韓国がやってるから。ねえ。ASEANとかも全部そうですよね。まあちょっと話は尽きないんですけどあっという間に時間になっちゃいまして。新藤大臣ほんとに今日ありがとうございました。

最後に1つ聞きたいんですね。今総務大臣としてほんとに不眠不休で頑張っておられるんですけども。もちろん安倍政権を支えて強い日本を取り戻すっていうのを我々の使命なんだけど、総務大臣としてこれだけはやりたいってのありますか。1つ。1つっていっぱいあると思うんだけど。

新藤:私は総務大臣としての究極の目標は、地域の元気を日本の国の元気に繋げていく。

山本:地域の元気を日本の元気に。

新藤:街の塊が国。国があって地域がある。ですからこれは対等です。しかし、それぞれの街にはそれぞれのやり方があります。ですから私はそれぞれの街にやりやすい、またやりたいことを支援をしながら街が元気になってもらう。過疎地も元気にしなくちゃいけません。そういう過疎地の自立を促すためにICTもいれる。で、その街の元気が塊になったら日本の元気になるじゃないですか。

山本:そうですね。総務大臣のものすごい大事な仕事の1つが地方なんですよ。ていうことをちょっと今思い出していただきましたけど。とにかくそういうことで省庁の枠もこえて安倍総理が新藤大臣に言ったと。「日本を再生させよう」と。この思いで頑張っていければと思います。相当今日もハードボイルドにおさえていきました。私が新藤大臣好きな理由分かっていただいたと思います。もうみんな「うんうん」って言ってる。「歴史を作る」とかいっぱいメッセージをいただいてますけども。しっかり今日はこれからも2人で協力しながら。必ず今度は安倍政権がその目的に日本再生が成就できるように。

新藤:ミスター大臣がいるんで、ほんとに私仕事やりやすいんです。

山本:とんでもありません。私もありがとうございました。なぜアウトロー大臣と呼んでるか、その理由は今日はあえて言わないことにしたいと思います。新藤大臣、本当にありがとうございます。

新藤:ありがとうございます。どうも、すいません。

質問コーナー

山本:どうぞ、ごめんなさい。すみません。ありがとうございました。すいませんでした。ということでみなさん、今日は新藤総務大臣をお迎えしてお送りしました。新藤大臣、シンディいいでしょ? 男気あってね、説得力あります。ほんとに新藤さん、新藤さんって言っちゃったけど、新藤大臣とこの安倍総理を支えられるっていうのはとっても私は幸せに思ってます。

さて恒例のニコ生ユーザーの皆さんからの質問をお受けする時間になりました。これはもう大臣には申し訳ないので私がまた受けたいと思いますが。基本的にまた今日も、ニコ生ユーザーの方々からのご意見ご質問をお受けしたいと思います。七尾さんのほうからもしなにかあれば。

七尾功(以下、七尾):大臣ありがとうございます。もう弾幕が画面上にこう「8」の弾幕がもうすごいあったんですけども。えっとユーザーのほうから2つ質問させてください。まずですね、28日にネット選挙なんですけども、与野党の法に関する与野党協議が不調に終わりました。本日午前には民主みんなの党の合同法案が衆議院に提出されました。一方でですね、アニキと大臣が呼ばれた管……。

山本:須賀、須賀の兄貴。

七尾:官房長官が先ほどの午後の会見で政権としてネット選挙を解禁する方針については全く変わっていない。改めて意欲を示されました。IT担当としてですね、大臣、この様々な動きと参議院選挙で解禁できるの? そういったことについてどうお考えでしょうかという質問です。

山本:IT担当大臣なんですがネット選挙の話って立法府の話なんで、まああんまり具体的なこと言うとおしかりを受けちゃうかもしれないですけど。まず私の気持ちは安倍総理と全く同じでそれはやっぱり参議院選挙で解禁してほしいというふうに思ってます。ただニコ生ユーザーの皆さんにわかってほしいのは、直接選挙を戦う参議院議員のほうは、いろいろまだ懸念を持っている人がいて、なりすましとか中傷とか。こういうことについての対策をきちっとやってくれって声もあるので、それを踏まえて一気に全部解禁しなくてもですね、とにかく一歩を踏み出すというようなかたちになる可能性もあるんでしょうけど。

いずれにせよ、私はIT担当大臣としていつも言ってるんですけど、今の時代の流れを見ればネット選挙は解禁してほしいと思いますし、もう1つ言うならば私も4カ月後の選挙を戦う候補者の1人ですから、候補者の1人としても私はやはりネット選挙を解禁してほしいとそう思ってます。

七尾:そうですね、大臣今回改選になるんですね。

山本:はい。

七尾:それでそのIT担当大臣としてネット選挙戦うとなると、これはまたこれで一つのなにか歴史的な大きいなにか。

山本:だって直滑降ストリームもやってきたし。ニコ生にもこんなに出していただいてますし。ネットが解禁されるってことは私にとってすごくありがたい。お金をかけないでいろんな人たちに自分の主張を知ってもらえると。いろいろ世の中は全部メリットデメリットありますから。玉石混交のものを受け入れないといけない場面もあるんで、ただし心配してる人たちのことも分かってもらいたいなと思いますね。バランスよくとにかく一歩でも二歩でも参議院選挙のとき踏み出せればいいんじゃないかと思ってます。

七尾:そうこうしてるうちに1万人を超えましたが。2問目ですが恒例になっちゃいましたね。ユーザーの方が非常に関心あるようですが例の二井宏さん。

山本:また二井宏さんですか。

七尾:その後なにか新情報はあるんでしょうかという質問です。

山本:某月刊誌に私の中傷記事を書いた二井宏なる人。結局ペンネームだってことがはっきりしたんですね。弁護士から内容証明送ったら二井宏は実在する人物であってペンネームだと。それ以外の質問を答える必要がないって書いてこられたので。そんなやっきになってやってるわけじゃないんですけど、あんまり忙しいんで、ときどき気分転換でちょっと対応してるんですが。雑誌のプロフィールにあった20年以上永田町でジャーナリストやってて。

七尾:そこ気になりますよね。

山本:ものすごいいろんな分野に精通してて。

七尾:20年以上で永田町で、そんな何人もいらっしゃるわけじゃ……。

山本:ネットメディアにも積極的に投稿って書いてあるから、実はじゃあこういうプロフィールを書いたその根拠はなんですかと。過去の実績を教えてくれって言ったんですけどまったく返ってこないんですよね。申し訳ないんですけど昨日かな、もう1回また質問状を送りました。だから二井宏さんにいつも呼びかけるのも何なんですけど、だから出て来てもらいたいですよね。二井宏さんに。ぜひ直滑降ストリームでもいいですし。ニコ生で対決をさせてほしいなということだけ今週も申しあげておきたいと思います。すっかり二井宏さんが恒例になってしまったニコ生ではですね。必ずご本人見てると思いますから。是非ニコ生で対談したいと思います。

七尾:はい。本日もありがとうございました。

山本:すいません。ということで今晩の直滑降ストリーム、え? なんか秘書がメモ用紙を今、画用紙を掲げて、新藤大臣外でお待ちしてます。新藤大臣律儀にも待っていただいているようなんで。皆さんほんとにすっかり今日は時間が過ぎてしまいましたけども。今週もも直滑降ストリーム、アクセスしていただいてありがとうございました。来週も大臣が来ると思います。来週はちょっと難しいかもしれませんが、再来週になっちゃうかもしれませんけど。毎週金曜日大臣VS大臣、続けていきたいと思います。今回はありがとうございました。