ここ最近の豊胸手術は技術的にも進化している!?

北条かや氏(以下、北条):当時、最初に豊胸手術のカウンセリングを受けに行ったんですね。うさぎさんが豊胸されているということで。豊胸のお話を聞くと、恐ろしいなと思ったんですよ。まず、ヒアルロン酸を入れるっていうのも、ここから注射で太い針を入れるわけですよね。それを1ccあたり1,000円とかそういう感じなんで、自分で好きな量を調整できるんですけれども。

今井雄紀氏(以下、今井):神戸牛みたいですね。

北条:そうですね。ヒアルロン酸という物質を入れて、自分の好きなカップにできるというところがあって。ただ、それが金銭的にかなり高いということと、あと人口のバッグを入れる方法もあって。

今井:シリコンバッグですね。

北条:そうですね。今はそのシリコンだけでなく、別の物質もあったりして。もうほとんど触ってもわからないぐらい技術が進化しているらしいです。

平林緑萌氏(以下、平林):ライトをあてるとわかるという話が。

北条:それでもわからないものもあるらしくて。

平林:そうなんだ。レントゲンではわかる?(笑)

北条:どうなんだろう。豊胸は最新技術までは詳しくないので……。

平林:どんどん進歩しているってことですね。

北条:ええ。形も以前はお椀型といわれるものしかなかったのが、最近は涙型みたいなもの。

平林:涙型?

北条:下垂形というんですかね。

今井:ちょっと垂れてる?

北条:そうです。AV女優なんかもみなさん入れられるのは、そちらになっているといわれていますね。でも脇を切るというのが怖いなと思ったのと、やっぱり豊胸技術は医師の腕が必要。手術時間が長いというのと、ダウンタイムが長いというので、値段は50万円ぐらいしたり、お医者さんによっては100万円近くするのもある。

平林:肋骨をいじるのもあるんですよね?

北条:抜いてですね。

平林:そうそうそう。

北条:結構マイノリティですけどね。それはウエストを細くするんですよね。

平林:そうそう。グラビアアイドルの人がやるっていうのを聞いたことがある。

北条:たまにはありそうですが、やっぱりまだまだ少数派で、多くはプチですね。本当に多くはプチ整形。1日でできるようなものか、もちろん本格的な豊胸も受ける方はかなり多いみたいですけれども。

今井:男はどこをやるんですか?

北条:男性の場合は埋没法で目を二重に。あとは鼻を高くというのと、先ほどのハゲの問題でいいますと、整形でも最近、髪の毛の移植という整形施術ができているらしくて、美容医療で、保険は効かないんですけれども。

平林:他のところから毛根を移植するっていう。

北条:そうです。皮膚の移植のような形で、男性もそれはできるんですけれども、ニーズがいかんせんないという。社会的地位によって、例えば孫(正義)さんがそれをされるかというとされないと思うんで。はい。そういうところですよね。

男女間で「かわいい」の基準はどう違う?

今井:ちょっとここで1回質疑応答に入りたいと思います。

平林:今のうちに何かつぶやいていただければ……。ちょっと手を挙げて質問するのはあれだみたいな方でも。

北条:事前に、今イベント行きますよってツイートしてくださったアギトさんって方のツイート、結構興味深いですよね。男性から見てやっぱり気づかないっていうのか、自分がしないと思ってるからっていうの。非常に興味深いですね。あと、男性目線のかわいいと女性目線のかわいいの違いですね。

平林:あれですよね。合コンで、女の子がかわいい子ばっかりって言った時の、あの……。

北条:本当かなっていう感じですか?

平林:そう。極めて疑わしいみたいな、あの気持ち(笑)。

北条:合コンはされたことあるんですか?

平林:ありますよ、学生時代に何度か。さすがに今は行かないですよ。女の子がかわいいっていう子が、男性の好みと違う問題っていうような話を今していて、合コンとかで、友達がめっちゃかわいい子呼ぶから期待しといてっていうやつが、来た! みたいな感じだったことがない。

北条:ちなみに合コンは何回ぐらいされてるんですか?

平林:数回です。「数」っていうのは3から7を指すんです。

北条:なるほど。今井さんはちなみに合コンは?

平林:200回ぐらいじゃないですか(笑)。

今井雄紀(以下、今井):本当に僕、3~4回じゃないですか!?

北条:そうか、リア充で、大体彼女さんがいるから。

平林:ずっと彼女がいたからか、それは。

今井:普通に呼ばれないんですよ。テンションも低いから。

北条:でも、最近は彼女がいても合コンに行くっていう人も、自分の男性としての価値を知りたいと思って合コンに行く人もいるらしいので。

北条かや氏が行った「実験的合コン」

北条:3~4回ですか、今井さん。

今井:そうですね。

北条:その中で男性が言うかわいいと女性のかわいいは、どう違うんですか?

今井:わかんないですけど、それを是正するというか、あまりギャップをなくす方法のひとつに、もし機会があれば試してみたいぐらいなんですけど、かわいい子じゃなくてモテる子連れて来てって言うといいんじゃないですかね?

平林:僕もそれに近いことを思ったことがあって、性格悪いけどなぜかモテるって子を連れて来てって言うのが一番いいんじゃないかなと思って。

北条:小悪魔系ですね。

平林:男にすごくモテるタイプの女の子って、女の子から疎外されたりするよね、不思議と。僕ら男からすると、その子の何がいけないのかわからないんだけど、女性社会ではなぜか阻害されてしまうっていう問題があって、女性からするとすごくいけ好かないんだろうけど。

北条:今うなずいてらっしゃる女性の方が、いらっしゃいますね。

平林:でも、その子のいけ好かなさを真似したら、君はモテるかもしれないみたいな。

北条:確かに男性目線のかわいいってあると思う。

今井:北条さんは合コンに行ったことあるんですか?

北条『合コンの社会学』っていう本があるんですけれども、1回軽い読書会で大学生時代にそれを読みまして、別の研究室の先輩が、1回合コンをやってみましょうとなって。その先輩主導で、私はキャバクラのインタビューで知り合ったキャバ嬢を連れて行き、もう1人は森ガール系の子を連れて行って、相手の方がその院生の先輩なので、自分たちと8つぐらい離れている方が3名ぐらいいらしたのかな? 実験的合コンみたいなものやったんです。

今井:実験的合コン?

北条:はい。『合コンの社会学』をこちらは読んでいるので、そのとおりのことが起こるのかなんて思っていたんですけれども、男性方もコミュニケーション力が非常に高い方が偶然ながら、あとは。

平林:それ多分、『モテる技術』とか読んできたんですよ、男は男で。

北条:職業威信の高いような仕事に就いてらっしゃる方が偶然集まりまして、すごいんですよ。会社をやっている方がいらっしゃったんですね。その方が……。

今井:つまり院生の先輩の同級生。

北条:そんな感じです。

今井:全員、院生なわけじゃないですね?

北条:そうです。院生の方は当日はいなかったんですけど、その同級生繋がりで呼んでいただいた男性陣が、もう笑ってしまうぐらい、何て言うんですか……。

今井:チャラかった?

北条:はい。

平林:要するに合コン慣れしてる人が来たってことですね?

北条:もう何百回も行ってるんだろうみたいな方々で、彼らが女性を盛り立てる時の様子がものすごく観察していておもしろくて。私のほうではキャバ嬢と森ガールを連れていってしまったので、ちょっと失敗したなと思っていたんですけれども。キャバ嬢の子はコミュニケーション力が高いですし、キャバクラでするように、男性陣のコップの水滴を拭いたりしちゃうんですよ(笑)。そういうのも。

今井:コップを拭くのはやばいですね。

平林:それ、やばい!

間接的に褒めるという上級者向けの合コン術

北条:時には、キャバ嬢みたいに、おしぼりを三角に折ってしまったりして……。それはおいといて、男性陣にIT系の会社やってるんだよ、みたいな感じの方がいて、その方がもう1人、別の男性、別の会社の社長だったかを呼ぶって言って、その場で電話をしたんですよ。そしたら、「超かわいい子ばっかり来てるから、早く来なよ」って言うんですよ! 全然かわいくないような子がいるかもしれないんですよ。

平林:それが接待術なわけですよね? 実は、合コン術なんですよね?

北条:間接的に褒めるという。この人、空恐ろしいなと思いまして。

今井:なるほど。本当に電話してるかわかんないわけですよね?

北条:多分、電話してたと信じたいんですけれども。「今日かわいい子揃ってるから、今すぐ来たほうがいいぜ」みたいな。「いいぜ」って言うんですって、なんかわかんないんですけど。その社長をされている、当時30代の方が。

平林:独身時代に聞いてたら使える技術だったですね。

北条:そうなんですよね。そういうふうに、間接的に女性を褒めるとか、そうですね、それだけですね。それ以降、合コンというものは特に興味なく、今に至りますね。

平林:でも成功体験はないですよ、合コンは。ある? 今井君。

今井:いや、ないです。何で成功とするんですか? 連絡先交換とか?

平林:それは成功じゃなくない? だって義務的に交換する場合もあるでしょ?

今井:お付き合いするとかっていうことですか?

平林:そうそう。

今井:そういうのはないですね。

北条:皆さん、おっしゃいますね。合コンでその後お付き合い、その後お友達になったっていうこともないというような。

今井:付き合ったとかありましたよね? 結婚したとか。

平林:合コンから結婚に至った場合は、結婚式の馴れ初めを「友人の紹介」って言うんですよね(笑)。

なぜ日本人は白人女性に憧れを持つのか?

今井:じゃあ、質疑応答。ご質問ある方は手を挙げていただくか、あるいはTwitterで。じゃあ、ご一緒に前に。

質問者:最近、ハーフ顔が流行ってると思うんですけど、日本でだったら、別にアジア系の顔でいることで、というか人種を変えることで別にメリットはないと思うんですけど、何で白人系の顔に女の子はなりたがるのか?

今井:なぜハーフ系、特に白人系の顔にみんななりたがるのかという質問。

北条:そうですね。それは明治時代からずっとそうなんですよね、実は。最近またハーフタレントブームでローラさんがね、発端になったと言われてますけれども。最初に日本で行われた美容整形手術が1800年代の二重整形だったっていうのが、象徴的だったなと思うんですけれども、あとその後も、この本書の中では、美容、化粧品の広告をちょっと追ったりしているんですけれども、全部、モデルが白人なんですよ。

平林:シャンプーとかですらそうですよね? 白人モデルのね。

北条:そうなんですよ。アジアン・ビューティーみたいなのがたまにブームになったりするんですけれども、それも反動にしか過ぎず、日本人の中には男性も含めて、富国強兵の時代から白人コンプレックスというのがあって、おそらくそれが女性に関して言うと、戦後で日本人としては初めてミスユニバースになった女性がいるのですが、その方が欧米人女性並みの八等身だったことが、異様に日本の誇りだっていうふうになったんですよね。

それも白人に近づいて、白人に認められたということが喜びだったという一面もあったわけです。その後、ツイッギーっていう小枝ちゃんみたいな、あのスーパーモデルのメイクを真似した女性たちが60年代、日本に多くいたので、その時もハーフ・ブームが起こったと言えば起こったのかなと思うんですね。

その時につけまつげが発売されて、欧米風の顔になれるっていうことで。おそらくずっと通奏低音のように、日本人の女性には今の顔よりも白人っぽい女性のほうがいいっていうのがあって、美容整形外科の広告を見ましても、白人女性の広告を使ってるのが半分ぐらいあるんです。ということは、めざす究極はそっちだっていうことですね。

今井:まさにそれ、男性の好みみたいなのとはちょっと離れてるかもしれないですね。あんまり……。

平林:やっぱり全然違うでしょう。

今井:そうそう。あんまり……。

色気と顔の良さは関係ない?

北条:吉永小百合さんみたいなお顔とか、鈴木京香さんとかは、ほぼ全世代の男性から好かれると思うんですよ。それは、また女性の言うかわいいと男性の言う色気とは違うというところがあると思っているんですね。

色気というのは、その整形外科医の方にインタビューした結果もそうだったんですけれども、色気というのは顔の造作ではないらしいんですよ。雰囲気とか、私のように早口でしゃべってしまうと色気がなくなるんですとか、あと唇の厚さとか、あとは意外と地味な顔のほうが色気を、想像をかき立てるというんですか? 色気というのはフェロモンも関係しているかもしれないですけれども、見た目が醸し出す色気と女の子が言うかわいい白人的な美というのはまた違うらしいんですよ。

平林:男は歳とると、とんでもないところに色気を感じるようになりますからね。

北条:というと?

平林:誰かは、なんか足首がいいみたいな。歳とると、どんどんそういう、普通は性的意味で関心を持たないようなところに色気を見い出すようになるっていくみたいな。うなじとかもその一種でしょう。

今井:鎖骨とか?

平林:うん。だって関係ないもんね。

北条:ある有名な、吉行淳之介だったかな、女性の鎖骨のここにお風呂で水がたまっているのが、俺は好きだみたいな。

平林:ああ、いかにも吉行淳之介が言いそうですね。

北条:多分その世代の作家さん。そういうふうなフェティシズムが男性にはあって、女性が思うかわいい白人的な美っていうのとはズレがあるんですね。

今井:大丈夫ですか? ありがとうございます。

次回作では「ブス自意識」をテーマに

平林:一番奥の方からいきますか?

質問者:北条さんのTwitterとかをよく見てるんですけど、炎上してた時に、美人なのにブス代表のふりをするなみたいな、美人だったら美人なりの振る舞いをしなさいよみたいな感じのことを言われてるのを見て、何でそんなことを言われなきゃみたいな。

北条:ありがとうございます、本当に。

質問者:思ったんですよね、すごい極論が来たなと思って。

北条:極論ですね。

質問者:整形しようが、どんなきれいな顔になろうが、醜い顔の私っていう自意識は捨てられないんじゃないかなっていうのをちょっと思っていて、その点について、どう思うかなっていう。まだ本の最初のほうしか読んでなくて……。

北条:いえ、とんでもないです。発売日なんで。

平林:さすがに読めないと思います。

北条:そうですよね。

平林:僕、先週もらいましたからね、見本を。

北条:ですね、速読術とかないと。ご質問ありがとうございます。非常に本質を突いていただいた質問かなと思います。「ブス自意識」というものを実は次回作で書こうかなと思っているんですけれども、私個人に対するアンチの方々がいらして、そういう方が私をビジネスブスと言うんですね。ビジネス○○って言葉、結構皆さんご存知の方が多いと思うんですけれども、ビジネスリア充とかってあります?

今井:ビジネスリア充って僕は言われます。

北条:そうなんですか? すいません。

平林:ビジネスリア充!

リカちゃん人形の顔にずっと憧れている

北条:でも、実際結婚してらっしゃるからいいと思うんですけど、私はあんなきれいに撮っていただいたアイコンを、あれも全部フォトショップ修正済みなんですけれども。今アイコンになっている水色の服を着た写真が、あれは美人風に撮ったくせに、時々このブス自意識が見え隠れするようなツイートをするってことに対して、男性か女性かわからないんですけれども、両者からバッシングがあったんですよ。

それに対して今自分が思ったのは、顔は他人のものなんだなということで、自分が他人に受け渡した顔に関して、自分が「いや、私は絶対ブスなんです」とかって言っても、炎上は止まらないのだと。

その方が思っているのは、ビジネスブスだという批判なんですけれども、私は自分のことを決してブスだとは言ってないんですよ。こんなこと言うと本当に自慢げで、高飛車で、ちょっと80年代風に言うとタカビーな女だと思われるかもしれない。

平林:何で80年代?

北条:なんかそういう、タカビーな女性だと思われるかもしれないんですけれども、本当に、私は自分の顔があんまり好きではないんです。理想はいろいろあるんですけれども、こういう顔だったらいいなっていうのがずっとあって、それはリカちゃん人形なんですよ。

リカちゃん人形でずっと遊んでいて、あの目が大きくて、パッツンが似合って、小顔で唇が小さくてという、お人形さんのように手足が棒のように細いというものが私の理想なので、それって二次元じゃないですか? あれ? 三次元だ。

今井:一応、三次元。

平林:でも、外人の白人のモデルさん的な感じの。

北条:そうですね。しかも、あれ小学5年生なんですよ! 絶対になれない。

今井:彼氏、車に乗ってますよね。

北条:そうなんですよね。リカちゃん人形が非常に好きで、あと個人的にゴスロリファッションが好きだったので、ゴスロリファッションが好きな人間の一部は、四谷シモンさんに代表されるような、球体関節人形の作家さんの写真が好きになるんですよ。

球体関節人形というのは、関節が球体になってるリアルな人間に近い人形で、それもほぼ全員少女なんですよ。必ず目がパッチリしていて、髪は黒だったりもするんですけれども、金髪で、リカちゃん人形をよりちょっとグロテスクにしたような、そういう少女っぽいものが私の理想なんです。なので、そういう理想から見ると、自分の今の外見は全然駄目なんですよ。

「ブス自意識」を持っている女性は多い

平林:難しいですよね、実際には多分、リカちゃん人形には。

北条:そうなんです。なれないんですよ。実際なったら、グロテスクなほうにいくと思うので、そういったものを理想としてしまっている以上、毎日自分のスッピンを見ると、不細工だなとか思ってしまったり。

そういうことがあるので、おそらくブス自意識がツイートに滲み出てしまって、それを見た方が、美人風のアイコンにしてるのに、ブスを味方につけようとしているっていうふうに解釈されたと思うんですね。

多くの女性はブス自意識を持っていると思うんですよ。やっぱり外見至上社会の中で、すごくかわいいタレントがいて、ちやほやされているわけじゃないですか? そういう中で、自分が一番きれいだって思ってる人は勘違いブスって言われちゃうわけで、そういう中で、私のことをビジネスブスとおっしゃる方がいることに対しては、私は自分の顔はブスだとは言わない。言うと、自分が傷つくからです。

ただハッキリしているのは、自分の顔は全然好きじゃないということなんですよ。でもそういうことを言ってもなかなか理解していただけないんですよね。

平林:でも、なんかわかりますけどね。

北条:そうですか?

平林:自分と違うタイプ? 違う系統の顔とかルックスがいいって思ってしまう人は結構いる気がします。

北条:そうなんです。体型もそうで、本当に今は克服したんですけど、豊胸のこともそうでしたし……。何て言うんですかね。

平林:それはそれで魅力があるんだけど、そこにもともと与えられたものに価値を見出せないみたいな。