相手の心理を読む方法

DaiGo氏:こんにちは、メンタリストのDaiGoです。今回の話はメンタリストらしい内容になっていますが、人の心を読む方法の1つをご紹介したいと思います。これは相手の言葉から、もっと言うと相手が使っている単語から相手の心理を読む方法です。

これはですね、もともとメンタリストは使っていたんですが、哲学者とかも似たような話をしていることが多くて、たとえばルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは「コミュニケーションというのは、言葉の、単語の意味を解釈するゲームみたいなものだ」と話をしてるんですね。今のはかなりざっくりとした定義になりますけど。

だから、同じ言葉を使う場合でも、意味がまったく変わってくるんですよ。例えば「ビジネス」という言葉だけ見ても「ビジネス」というのは知識を提供して、セミナーとかで対価をもらったりすることとか。

あるいは企業研修とかセミナーとかコンサルが最近多いですから、アドバイスして業績を上げていくということが、僕にとってのビジネスですよね。

でもこれは、例えばアパレル業界だったら、接客して物をセールスすることがビジネスだと思っている人もいるし、単語の意味はみんな違うわけですよ。個人的な意味がその単語に含まれてるわけですよね。だから、一般的な単語でもまったく意味が変わってくるんです。

感情と言葉の結びつきを見る

「恋人」とかまさにそうですよね。恋人と言ったときに、あなたもそうです、僕もそうですけど、頭の中に思い浮かべるのはもしかしたら自分の恋人かもしれないし、自分の理想的な恋人像を描く人もいるかもしれないですよね。

そういう風に、単語の裏に隠された意味を読んでいくことによって、心理状態を読むことができるというのが今回の方法です。

だから、相手がよく使う言葉とか、本気でやってみたいという方はですね、相手に断わったほうがいいですけど、1回会話を録音してみたりとか、あなたの友達が使った単語で、よく使う言葉だと思うものがあったら、軽くメモしておくわけですよ。それをどういう風に使っているかみるわけです。

例えば、文脈をみてもいいし、大事なのは感情をみるということです。相手がどういう感情のときにその言葉を使ってるか。あと、誰に対して使ってるのか。

目上の人なのか、目下の人なのか、友達、親しい間柄だけに使っているのかとか。そういうのをみることによって、相手の心理状態を読むことができるわけです。

例えば、相手が悲しい状態だったりするときに「この言葉よく使うな」とか、うれしいと思ってるときに「この言葉をよく使うな」とか、あるいは、不機嫌だったり、キリの悪いときに「この単語よく使うな」というのがあったら、相手にとっては感情とその言葉が密接に結びついてるわけですよね。

たとえば僕だったら、楽しいときに、読書は僕の中で楽しい体験の1つなんですけど、やっぱり落ち込んでるときにあまり読書の話をしないわけですよ。

単語の裏に隠された意味を探る

楽しいときに「やー、この間おもしろい本があって」って楽しそうに話すわけですよね。ということは、僕にとっては「読書」という言葉と「楽しい」という感情が結びついているわけですよ。

ということがわかったらどう使えるかというと、例えば相手に楽しい感情を呼び起こしたいとしますね。そのときに、相手の頭の中で「楽しい」イメージと結びついている言葉をふんだんに盛り込むことによって「この人の話楽しいな」という風に感情を思い起こさせることができたりとか。

あるいは「ネガティブな言葉」。いろんな意味がありますけど、例えば「頭がおかしい」とか常人離れしたくらい勉強ができる人、よく昔は東大の理Ⅲに受かる人を「宇宙人」とか言いましたけど。

あれも文脈ですよね。普通に「宇宙人」とか「頭がおかしい」とか「きちがいだ」とか「頭が狂ってる」とか言われたらマイナスのイメージなんですけど、それはあえて強烈なマイナスのイメージを使うことによって「本当にすごい!」という感情を表してるわけですよね。

だから、このようにどういう文脈で、どういう感情を込めて言われているのかということを考えることによって、相手の本心に迫ることができます。

ちょっと難しい方法ではあるんですけど、できるようになるとですね、本当に少し喋っただけで、あるいはメールの文面とかからね、相手の心理を読むことができるようになりますので、ぜひ試してみてください。

単語の裏に隠された意味を探ってみてください。メンタリストDaiGoでした。