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「AWSを使うことはカイゼンではない、イノベーションだ」 アマゾン データ サービス ジャパン代表・長崎氏が語る、クラウドの真価とは?

「AWSを使うことはカイゼンではない、イノベーションだ」 アマゾン データ サービス ジャパン代表・長崎氏が語る、クラウドの真価とは?

この数年で一気に社会に浸透し、これからも加速度的に進むと予測されているクラウド化の波。クラウドサービスの代表的なひとつであるAWSを使用している企業からは、「これはカイゼンではなくイノベーションだ」との声も挙がっているとか。従来の考え方では予想もできない進化をもたらすクラウドの力を、アマゾン データ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長の長崎忠雄氏が語りました。

シリーズ
AWS Cloud Roadshow 2014 福岡 > クラウドで拓く明日のビジネス
2014年11月6日のログ
スピーカー
アマゾン データ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長 長崎忠雄 氏

クラウド時代に広がる、新しいITの利用の形

長崎忠雄氏 本日はお忙しいところ、AWS Cloud Roadshow 2014 Powered by Intelにお越しいただき誠にありがとうございます。(地方を巡る)このAWS Cloud Roadshowは(アマゾンとしても)初めての開催になります。今までは比較的東京一極集中で大きなイベントをやっていたのですが、東京以外のお客様からのニーズがここ数年で非常に増えてきております。 それもありまして、札幌・福岡・大阪・名古屋と、主要4都市をロードショーという形で回る(ことになりました)。AWSのテクノロジーはめまぐるしいスピードで進化しております。イノベーションのスピードが、日に日に進化しております。そういったものをできるだけ早く、正確に地方のお客様に対してご提供できる場、そういった場としてこのRoadshowを位置づけております。 今日は、福岡という地でこのCloud Roadshowを開くことを非常に嬉しく思っております。私自身、学生時代まで福岡で生まれ育ってきました。スライドには山笠の様子が出ていますが、福岡というとこうしたお祭りに代表されるクリエイティビティや創造性から「創る」という言葉が思い浮かびます。 そして、アジアに一番近い。東京よりむしろアジアが近い。若者の率が政令都市の中で一番多い。女性の率も一番多い。なおかつ、非常に住みやすい街であると。起業する、もしくは新しいものを生み出すという意味では非常に環境が整った街だと思っております。 実際、AWSを使って福岡というこの都市から世界に羽ばたこうとするスタートアップ、起業家の方々もたくさんいらっしゃいます。今日はそういった、「AWSとは何ぞや」と。AWSがあることによって皆様のビジネス、あるいはパートナー様のビジネスにどういったインパクトを与えられるか、そういったものを私の基調講演でお話しさせていただき、その後ゲストスピーカーの方々に、彼ら自身の使用例をお話しいただきたいと思います。 image-03_R このイベントは、ここに掲載されているスポンサーの方々の協力なくして開催はできませんでした。特にインテルさんですね。共同スポンサーとして名を連ねていただいておりますが、インテルさん始め残り13社のパートナー様のご協力、この場を借りて改めて御礼を申し上げます。このパートナーさんが、すべてAWSを軸としたビジネスを展開されてらっしゃいます。 隣のブースでこの(スポンサーの)方々のソリューション、あるいはパッケージを展示しておりますので、ぜひお立ち寄りいただきお話を聞いていただければと思います。 image-05_R クラウドコンピューティング、これは日々皆様が聞かれない日はないと思います。お客様とお話をしている中で、クラウドといっても人によっては全然とらえ方が違っておられます。 今日は、一日AWS Cloud Roadshowに参加していただくことによって、AWSが考えるクラウドコンピューティングとは何か、クラウドコンピューティングはお客様のビジネスにとってどう影響を与えるのかといったものを得ていただければと思います。 一言でいうと、「新しいITの利用の形」だと思っております。確かに(こうした形態は)10年前はありませんでした。ですので、皆様にとって選択肢が従来型のITの利用しかなかったわけですね。ところが、さまざまな進化があったことによってクラウドコンピューティングというものが生まれ、お客様にとってITを使うさまざまな選択肢が増えたと。 その新しいITの利用の形だととらえていただければと思っております。

イノベーションに目を向けない大企業、その先に待ち構えるのは…

image-06_R クラウドとよく聞くけれど、どのくらいビジネスに影響を与えているのか。それを表すグラフがこちらになります。IDCさん(IDC Japan株式会社)が出されているデータですが、日本全体のIT投資は全体的に横ばいあるいは減少傾向にあります。ほとんど増えてないわけですね。 かたやクラウドという大きなくくりで見たときには、2012年から2017年まで平均して数十パーセント伸びている。おそらく、この右肩上がりのデータがすべてをもの語っているのではないかと思っております。IT投資全体は横ばいでも、お客様が投資する先がどんどんサービスのクラウドのほうに流れているという、非常に興味深いデータだと思います。 image-07_R こちらは、クレイトン・クリステンセンというハーバードの大学の教授が『イノベーションのジレンマ』という本で出した理論になりますが、大企業の方々が今まで守ってきた、作り上げてきたビジネス・サービスというものを守るがゆえに、新興企業の動きに目を向けない傾向があると。自分たちに関係ないと思ってしまう。あるいは、お客様のニーズがそこにあるとは気づかない。 そうすることによって、一般的にいわれる大企業というのは、自分たちが作ってきたものをより改善して、守ることに走ってしまう。そうすると何が起こるかというと、お客様が本当に必要としている、必要とされている目線から外れた方向に行ってしまいがちです。 そして、新興企業であるとか新しいサービスが出てきたときにそこに目をやらない。そうすると数年経ったときに、大企業と新興企業あるいは新しいサービスの立場が逆転してしまう。あまりにも自分が作ってきたものを守りたいがために、お客様の声を見誤り、新しいものを生み出せなくなってしまう。 端的にいうとそういう現象が、まさに「破壊的イノベーション」。実際、クラウドコンピューティングというのはこれに近いと思っております。

発電機を捨てたビール会社、ITはどうなる?

image-09_R クラウドのインパクトを、歴史上の出来事にわかりやすいように例えると、こちらになります。これはアメリカの歴史あるビール会社、醸造所の博物館です。1800年代からある会社ですね。 当時、ビール会社には発電機が必要でした。ビール会社の本来の目的、コア・コンピタンスというのは、消費者の方々に美味しいビールを届けることであるはずです。でもそれを実現するためには、当時は(工場施設を動かすために)自前で発電機を持たなきゃいけなかったんですね。発電機を持つか持たないかというのが、美味しいビールを作る差別化要因になっていた時代なんです。なぜならば、送電網がなかったからです。 ところが、1900年代に入りまして中央発電所というのができました。送電網もありとあらゆるところに張り巡らされました。そうすると、自前で(発電機を)持つ必要がなくなったわけですね。その結果、ビール会社は発電機を処分いたしました。その歴史を忘れないようにということで、このビール会社は博物館のような形で発電機を展示しております。 要はビール会社のミッション、コア・コンピタンスというのは、いかに美味しいビールをいかに速くお客様に届けるかなんですね。発電機を持つということは(本来)まったくコア・コンピタンスにならないわけです。そこの経営者は、(送電網が整ったあとは)発電機を捨ててこの中央発電所のを使うようになった。これはビール会社にとどまらず、あらゆる世界の企業が同じ道をたどってきたと思います。 image-11_R 同じことが、このITの世界にも起きていると。発端はインターネットです。20数年前に生まれたインターネットというものが、日に日にイノベーションを起こし進化し、日常の使用に耐えうるものになってきた。今ここにお集まりの皆様も、プライベートあるいは仕事でインターネットを使わない日はないと思います。それくらい生活に密着してきている。 そんな中でIT、インターネットがあることによって「今まで持たなきゃいけなかった」というモデルから、「持たずに使う」ということができるようになってきたわけです。これは大きなパラダイムシフトだと我々は思っております。 左手にありますのが、いわゆる今までのIT投資のモデルです。先ほどのビール会社のように大きな資本、お金がないと、ビール会社は発電機が買えなかった。ビールを作りたくてもできなかった。同じことがありまして、ITに投資をしようと思ったら初期投資が非常にかさんだわけですね。100万円なり1000万円、あるいは数億円単位の初期投資をしなければいけない。 それは、サイジングという魔物(の影響)があります。どれくらいのコンピューティングリソースが必要かどうかわかりません。ですので、余剰あるいは不足するリスクというのを常にはらんでいます。また、買ったものは固定費です。減価償却で4年くらいは必ず使わなければいけない。かたやその間、テクノロジーの進化というのはめざましい勢いで進んでいるわけですね。これが今までのモデルです。 このクラウドコンピューティングを我々は2006年にサービス開始いたしまして、もうかれこれ8年経っております。その間、めざましい進化を遂げております。AWSのクラウドは、初期投資が不要です。ゼロ円でございます。皆様が使いたいときに、数クリックで必要なものを調達できます。コミットメントも一切要りません。あと、必要な分だけ利用可能です。 今までは、先ほども言いましたように買ったものは4~5年使わなければいけなかった。それが本当に必要なスペックかわからないわけです。AWSの場合は必要な分だけ使い、必要なくなったらシャットダウンができます。ですので、使った分だけお支払いいただくというオンデマンドモデルでございます。 この料金は固定費ではありません。変動費です。ですので、(キャッシュフロー的にも)経営に対して今までのモデルとは明らかに違うインパクトを与えることができます。

不透明な先行きでも安心の料金システム

image-12_R アマゾンが考えるクラウド。これを端的に言うと、必要なときに、お客様が必要なだけ、低価格で……これは圧倒的に低価格です。圧倒的な低価格でITのコンピューティングリソースをお客様に提供する。これが、私どもが考えるクラウドコンピューティングです。 「クラウド」と名乗るサービスはたくさんおありだと思います。それと比較して(AWSが)いかにどう違うかというのは、今日のセッションを通してお考えいただければと思います。 image-13_R こちらはお客様の(IT利用における)トラフィックのパターンです。青線がトラフィックのパターンですね。いろんなパターンがあります。4つに分類しておりますが、例えばオンとオフ、あるいは急成長するケースや会社がM&Aなんかをして右肩上がりに伸びていくトラフィックのパターン。 あるいは予測できないピーク、例えばテレビ番組で取り上げられたですとか、広告が当たったとか、ゲームが急に当たったとか、キャンペーンが当たったという場合ですね。あるいはバッチ処理のような、夜間とかの予測可能なピークというものもあります。これに対して、今までお客様は赤線のところでキャパシティプランニングをしていたと思います。 ITベンダーさんによっては、お客様に迷惑をかけたくないので、予測の2倍近くのキャパシティプランニングをして提供する場合もあると。それをやると余剰になるんですね。このサイジングというのは非常に摩訶不思議で、難しいものです。正解の方程式というのはありません。キャパシティ不足になりますと、ビジネスにインパクトがありますので、機会損失につながる。 どっちに転んでも、非常にオーバーヘッドですよね。ましてやこれからは先行き不透明。コスト削減あるいはイノベーションを作っていかないといけないときに、固定的なITシステムだと逃げられないわけです。 image-14_R AWSにすること、あるいはAWSが生まれたことは、お客様にとってどういうメリットがあるか。お客様のトラフィックのパターン(青線)に合わせて、コンピューティングリソースを柔軟に、いつでも調達できます。 例えば予測できないピークがあったときも、今までだと自前で調達しなければいけなかった。調達するのにおそらく早くても数週間、長ければ数ヶ月待たなければいけない。直近の緊急性は待ってくれませんよね。ビジネスというのは。 そういった場合でもクラウドでは、瞬時に(リソースを)手に入れることができます。要は、先ほどの(グラフの)オレンジの部分=余剰ですとか、グリーンの部分=キャパシティ不足・機会損失。そういったものがAWSをお使いいただく、AWSが出てきたことによって、キャパシティプランニングから解放されます。本当に必要な分だけお使いいただくようになったというのが、AWSのクラウドでございます。

クラウドは「カイゼン」ではなく「イノベーション」

image-15_R お客様からよく「すでにプライベートクラウドを作ってしまった。なので、パブリッククラウドあるいはAWSは必要ない」あるいは「何が違うの?」というお話しをいただきます。プライベートクラウドとAWSというのは、同じ「クラウド」という名前が付いておりますが、まったく似て非なるものです。それを簡単にリストとして表しました。 まず、初期投資が不要か否か。安いか。変動価格か。使った分だけの支払いか。あるいはセルフサービス可能か。先ほど言いましたように、必要なときにすぐ数クリックで必要なスペック、必要なものが調達できるか。スケールアップ、ダウンが容易か。スケールアップは今までのモデルでもできるかもしれません。じゃあそれをグッと縮めることがプライベートクラウドでできるでしょうか。 あるいは、テクノロジーの進歩というのはめざましいです。特にクラウドの世界は、信じられないスピードで新しいサービス・機能がどんどん追加されてきております。そういった、お客様が将来必要になるようなサービス・新機能がより速くプライベートクラウドで提供できるでしょうか。 これは、今までのオンプレミスの仮想化ですと、この6つのポイントすべてがおそらく当てはまらないと思います。これが、我々が提唱するAWSのクラウドコンピューティングでございます。ですので、プライベートクラウドあるいはオンプレミスの仮想化とは似て非なるものであり、違うものであるとお考えいただければと思います。 image-16_R ユーザー側のお客様にとって、クラウドコンピューティングというのは今までやっていたことをより早く、簡単に、なおかつ安く実現できるという「カイゼン」のアプローチがひとつございます。でも、AWSを使っていただいているお客様から聞く声というのは「イノベーション」、これが圧倒的に多いです。今までできなかったことがAWSがあることによって実現できるようになったと。 先ほども言いましたけども、AWSというクラウドは8年前は存在していませんでした。当時は、それまでのITの常識でシステム構築しなければいけなかったわけです。8年前に(AWSが)誕生して今に至るまで、めざましいスピードで進化を遂げ、そうすることによって今までお客様がやりたかったこと、今までできなかったことがAWSによってできるようになったという声を多くいただいております。 image-17_R これはエンドのお客様だけではございません。ITベンダー様を含めたITのエコシステムというのも徐々に変革していると我々は感じております。今までベンダー様が提供されていたソフトウェアあるいはサービスというものを、今までの凝り固まった進化しないモデルからクラウド上に拡張することによって、既存ビジネスからより拡張できるようになったと。 あるいはクラウドがあることによって、トライアンドエラーで新しいビジネスを展開できるようになった。今までになかったサービス・ビジネスを、クラウドを活用することによって新しく提供することができるようになった。これはエンドユーザーの立場、ITベンダーの立場、二つの立場でまったく同じことが言えると思っております。 image-18_R そうやって考えると、AWSを実際にお使いになるエンドのお客様、あとそれを取り囲むITベンダー様、このITのエコシステムそのものが徐々に変わりはじめていると思います。その中心が徐々にクラウドに移行していると思っております。

  

アマゾン ウェブ サービス(AWS)

アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、信頼性の高い、スケーラブルで低料金のコンピューティングプラットフォームをクラウドで提供しています。仮想サーバー、ストレージ、データベース等用途に応じて最適なサービスをご利用頂けます。

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