ピー・シー・エー株式会社の成田氏が登壇

私、ピー・シー・エーの成田と申します。今日はハナを務めさせていただきます。トリという言葉はみなさんご存知だと思いますが、最初はハナというそうです。さっきネットで調べました。

今日は、私を入れて5社で発表させていただきます。少しでも良いことを伝えられればな、という想いとともにハナを務めますので、ちょっとだけ雑談を入れます。

平昌オリンピックが終わりました。みなさん、ご覧になりましたか。たくさん感動をもらいましたか。

私はスキーでモーグルをやります。モーグルがすごい好きで、スキーをやりながら死ねればいいぐらいスキーが好きです。その中で、男子フリースタイル初の銀メダル……銅メダルを取りました。これは私、号泣しました。

続いて、フィギュアスケート男子の羽生結弦選手。ケガを押して参加して、結果金メダル。みなさん感動された方も多いと思います。そしてカーリング女子は「そだねー、そだねー」っていう、すごく癒しももらいました。

その平昌も2月に終わり、3月に入ると、今話題はザギトワ選手の秋田犬をどうするか。秋田犬がほしいと言っていたけど、ザギトワ選手は家で飼えない、飼うスペースがないということで、今ざわついている。こんな状況です。

こんな雑談を交えながら、本日は「まるごとkintone活用事例」と題して、ピー・シー・エー成田がお送りします。まず「自己紹介して」と、伊佐さんからご指導いただいたんで、簡単にご紹介させていただきます。

私、東京都板橋区の出身です。家族構成は妻と息子娘。あと、犬のチワワのオスとメスを2匹を飼っています。きれいにオスとメスが分かれる家族構成です。ただ力関係はぜんぜん女性のほうが強い、当たり前の日本の家族構成を作っています。

趣味は、こちら(スキー動画)流していますけど、スキーとテニス。あと1つ、仕事というのも入れています。私は仕事が大好きで、仕事をしながら、こうやっていろんな方とつながっていける、こういう場でこうやってお話をさせていただける機会をいただいたサイボウズさんに、本当に感謝です。

営業の観点でkintoneをどう活用するか

成田:職歴は、ずっとIT企業にいたわけじゃないです。最初は印刷屋さんの営業をやっていました。当時は小さい会社で、昔は納品書や受注台帳を全部手書きでやっていました。ただWindows95の台頭によって、これから印刷物がガンと減るのがわかっていました。

私が学生の頃はパソコンなんか学校になかったんです。なので、パソコン業界に行こうとプログラマーからシステムエンジニアをやりました。

ただやっぱり入った会社では、外国に行っていた帰国子女の人はみんな当たり前に英語を読めます。外国の方もいるような会社でしたんで、なかなか私は、才能がないことにすぐ気づいてしまい、今のピー・シー・エーで営業をやっています。

本日お話をさせていただくのは、営業の観点から「kintone」の活用。しかも九州営業所、私が管轄する九州全域と、あと沖縄を管轄しておりますが、おかげさまで今、全国でいちばん業績が良い営業所となっております。そんな中、「kintone」を活用してこんなことができましたというのを、みなさんにお伝えできればなと思います。

癒しをみなさんにお分けしたいので、ウチのチョコとモカです。私がどんなに遅く飲んで帰っても、迎えにきてくれていました。日本の高齢化にともない、この子たちはもうすでに14歳ですので、耳が遠くなって最近はなかなか迎えにきてくれないという状況にもあります(笑)。

続いて、会社を簡単にご紹介させていただきます。私が所属するのは、ピー・シー・エー株式会社、東証一部に上場させていただいている基幹業務ソフトの開発および販売をしております。

あとでご紹介しますが、我々が取り扱っているのは基幹システム。いわゆる会計ですとか、給与・販売管理など会社のみんなが知る数字じゃないですが、とても大事な数字です。こちらをみなさん、企業さんにご提供させていただいております。累計で言うと、20万社・50万本をお客さまにご利用いただいております。20万社、我々の会社は見てのとおり400人弱の会社です。

我々、全員の営業がお客さまに対応できるわけではなく、やはりパートナーさまのお力をお借りして、企業さまにサービスをご提供させていただいております。

スケジュール管理がしやすい「Garoon」

成田:サイボウズさんとのお付き合いは、かなり(長い時間が)経っています。我々もPCAクラウドというクラウドサービスをご提供しています。今クラウドは、ピー・シー・エーの基幹システム1万社にご利用いただいております。10年間やって1万社です。ただ20万社と比べると、1万社はわずか5パーセントでしかないんです。

まだ日本の企業ピー・シー・エーの中の1つの軸ですが、まだ5パーセントの企業さんしかクラウドサービスをご利用じゃないのかなと思っていて、みなさんもまだまだクラウドサービスをどんどん活用されるのかなと思っています。

ピー・シー・エーは、今お話したように企業さまにパートナーさまを通じて、サービスを提供させていただいております。全国12拠点の営業支社でバックアップをさせていただいている会社です。

ピー・シー・エー全社では「サイボウズ Garoon」を利用させていただいています。前に使っていたグループウェア。スケジュール管理システムと比べて「Garoon」に変わって我々は感動しました。とても見やすい、とても使いやすい。「サイボウズ office」をご利用のお客さまもいらっしゃると思いますけど、「Garoon」もとても素晴らしい。

我々が重宝しているのは、こういった複数のメンバーがいる中、スケジュールを組むとき、3人とか4人とかで、ミーティングをやりたいですとか、2人3人で出張に行きたいとかでみんな忙しくしていると、スケジュールで「どこが空いてる」とか、8人出てくると探すのがけっこう大変になってきます。

「Garoon」ですと、こいつとこいつと、こいつと絞って「この日空いてるわ」と同時に、簡単にミーティングスペースを予約したり、営業車を取ったりできるので、大変お世話になっております。

kintoneで見える化する効果

成田:では「kintone」です。ここまではプレですので、「kintone」の九州営業所の営業的な使い方の事例を発表させていただきます。私、東京から転勤してきて、もう間もなく2年経とうとしております。

九州いいですね。なにより人が温かい。食べ物が美味しい。そして商売もうまくいっているということで、今最高の人生かなと思っています。

サイボウズさんがおっしゃるように、今楽しくお仕事させていただいているなか、転勤してみてわかるんですが、営業でもマネージャーによってやり方が違います。とくに管理業務によっては、Excelで管理されていらっしゃる企業さんが多いかなと思います。私の前任者はかなり几帳面な人で、全部Excelで管理していました。

私が来て、東京でもサイボウズさんとお付き合いがあったんですけど、私はあんまりExcelが好きではない。嫌いではないんですよ。報告書とかはExcelで作ることも、もちろんあるんですが、管理業務という面で言うと、どれが最新のExcelなのかわからなくなったり、同時に複数の方が入力できなかったり。私が最悪なのはサーバーのどこに置いてあるのかわからなくなっちゃう。こういったことがありました。

これを部門最適化したのが、ここからご紹介する管理事例です。ピー・シー・エーは多少専門的な知識を必要とします。例えば、簿記の知識であったりですとか、IT系の知識。あとは会計業務。給与業務。こういった専門的な知識を必要としますので、昇格するときに、必ずこういった試験を取ってないと上がれない、というルールがあります。

この中で、いちばん見える化ができたのは、今の流行りは給与の面で、給与の資格を取れと会社から(指示が)きています。営業さんって、あんまり勉強するのが好きな人が少ない人種なんです。まだ九州以外のところの平均合格率が40パーセント。もうちょっと勉強しろよ、という状態です(笑)。

九州は、部下の子がみんな優秀なのもありますが、去年は70パーセント。今年は90パーセント近くまで持ってきました。これはまさに「kintone」を使って、見える化ができて(いるからです)。

この子がもう少しで試験だけど、取ってないよねというのは、みんながわかるようになっております。これを試験前に頭のいい子が教えてあげる。こういう九州営業所の文化はとても素晴らしいなと思っています。

異動・転勤が多い営業をフォロー

成田:続いて、営業担当表編です。我々は営業ですから、異動・転勤がけっこうあります。けっこうというほどでもないですけど、Excelでもこれをやっていました。こちらにありますように、今のお客さまに対して今の担当がついてる。

これはExcelでもできるんです。例えば、4年前に導入いただいたお客さまから電話があって、これこれこうなんだけど、4年あると時代は変わるもので、ピー・シー・エーも営業担当が変わっています。ただ、お客さまも担当が変わっちゃっているんです。お互いわからない者同士で、こうこうという話が始まります。

お客さま、当時のご担当がお辞めになられたりということは、よくあることで、そういう場合、4年前のは「kintone」ですとなんの意識もしなくて変更の履歴が取れます。

そうすると4年前に誰が担当だったというのが、我々にはピッと分かって、その人間に電話をして「このお客さまがこういう状況なんだけど、どうなの」と、いわゆるFace to Faceで聞ける。こういった「kintone」の利用方法もあるんだなと思っています。

あとは集客活動編です。ピー・シー・エーでは年2回、大きなイベントをやります。いちばんお越しいただけるのは、一度来ていただいたお客さまに「今年また来てください」というのが、いちばん高確率でお呼びできる方法なんですが、集客活動もExcelでやっていました。

Excelでやると、どういうことが起こるか。まず、外からやっている場合、社内のイントラに入らなきゃいけない。Excelを開こうとしたら、誰かが使ってますと弾かれる。その瞬間、心が折れてやらなくなる(笑)。こういったこと、たくさんあると思います。

「kintone」ですと、やはりいつでもどこでもできます。出張に行っている、1時間空いているなかで、お客さまに「こういうイベントがあるので来てください」。来られる、来られないをリアルタイムに共有できる。こういった「kintone」。いわゆる同時入力ができるというのは、とてもいいなと思います。

私が「kintone」を九州の営業所で使った、部門最適化利用効果のご紹介をさせていただくと、まずExcelデータをインポートしたら、すぐ気軽に使えます。まさに、先ほど伊佐さんがお話されていたように、すごくゴリゴリやるわけではなく「ポン、パン、ピッ」と使えます。

これ「kintone」のいちばんのお気に入りです。そして画面設計もドラッグ&ドロップで、ドロップだから直感的に作れます。まさにファストシステム「kintone」のいちばん良いところだと思います。

Excelと違って、何人も同時に更新できます。変更の履歴もできるので、過去の履歴からずっと持っていられる。このへんがとても「kintone」の効果が出ていると思います。

部下の営業活動を改善するアドバイスをしたい

成田:九州営業所として、今後こんな利用をしたいなと思っています。去年の秋頃に、サイボウズさんのプラグインがとても効果的になったよ、とお聞きしたので、今後こういうことをやりたいです。

営業ですから、やっぱり売上は絶対必要なんです。ただSFA(Sales Force Automation)を入れて、過去どうだったというのは誰でもできることなんです。

今これからやりたいのは、これからのスケジュール、2週間先のスケジュールはこれからどうなのかというのを、部下と話をして、例えばAからFまで今回は出していますが、どの営業スタイルがいちばんまずいのか。

私から見て、オレンジになっていないCがいちばんまずいんです。商談をいただいているところはいいんです。ただ訪問だけしているというのは、いわゆる商談はできないけど行きやすいところに行っているという危険なところ。

忙しそうにしてるけど、実はここが無駄な時間なんだよというのは、話をしてちゃんと指導をしていきたいなと思っています。

今後の「kintone」の利用案として、情報共有編です。先ほどお話しましたが、我々、パートナーさんを通じてお客さまにサービスをご提供していますので、パートナーさんありきなんです。パートナーさんで、どういったご商談をしていただいているか、我々が入ったほうがいいのかというところも、今はExcelでやりとりしているのが現状です。

今回、「kintone hive」はビックリしました。メールでポンと登壇依頼をいただいてOKと返したら、あとは全部「kintone」内で済んでいるんです。1回も資料のメールのやり取りはありません。これはびっくりです。普通ですと、いろんなメールがバンバンやり取りされるのが、「kintone」の中で全部が終わってしまう。さすがサイボウズさんだなと感じました。

当然、私の資料は、ほかの方には見えないですし、ほかの方は私の資料を見られない。今日リハをやって初めて見て、みなさん仕上がりに驚くというような効率化と言いますか、メールが増えなくてとてもよかったなと思います。この技術を使って、パートナーさんと案件の共有をやったりですとか。

労働人口が減少し、業務効率化が求められている

成田:このあと、ママワークスさんで人口の減少というのが出てきます。これから、どんどん人口が減ってきます。今の社員数・従業員数をキープできなくなってくると思います。

我々営業も数は減っていく時代が、すぐそこにくると思います。そうすると、今まで行けていたお客さまに全部行けるかというと、なかなかそんなことはできなくなってくるかもしれない。

そんな中、やっぱりパートナーさんに、例えばタブレットでアンケートを取っていただいて、本当に困っているお客さまなのか、あとはただ見たいというお客さまなのか。ただ「見たいよ」というお客さまであれば、例えば展示会にお呼びする。

こういう業務効率化を行っていかないと、本当に(サービスや商品が)ほしいお客さまのところ、本当に必要としているお客さまのところへ行く時間を、なかなか取れなくなってくるかなということで、このへんも「kintone」を使って、タブレット活用なんかをやっていく予定になっております。

続いてPCAクラウド。先ほどお話しましたが、基幹システムのデータをもうちょっとうまく「kintone」とつなげたい。こういう声を今、非常にいただいたいます。

今、商談いただいているのはタブレット活用。外出先で、例えば「見積もりを入力したいです」とか、「受注もその場で入力したい」。こういったことを「kintone」を使って、もうちょっとうまくやりたい。ご提案したいなと思います。

企業さまにおいては、情報系と基幹系。あとセキュリティがあると思います。この3つで企業のデータは成り立っていると私は思っています。情報系、まさにサイボウズさんの「Garoon」であり「サイボウズ Office」であり「kintone」です。

いわゆるみんなで情報を共有しようと、先ほど事例もありましたが、みんなでこうやって、どの部署が忙しいのか、どこが売れているのか、こういったところを情報共有するというのも大事です。

ただ、会社の中には必要だけど、情報を共有できないものもあります。例えば、今月のPL状況。会社の利益は今月どうなのか、これはオープンにする。絶対できないのは、社長の給料。みんな知りたいと思いますが、これはなかなかオープンにされている会社は少ないです。

基幹系はマスターを持っています。マスターがバラバラになってしまうと、あちこちにマスターができてしまう。例えば、得意先マスターがこっちにあって、こっちにもあって、という会社さんを我々たくさん見ています。

今多いのは、基幹系と情報系をミクシングして、会社を強くしていく。こういう企業さんは非常に多くなっております。そんな中、PCAクラウドもAPI(Application Programming Interface)を使って、いろんなサービスさんとつながるようになっています。

kintoneでSFA的に売上予測を作っていく

成田:サイボウズさんの「kintone」を始め、ヤマト運輸さんの送り状の発行システムですとか、ハンディターミナル。こういったものとつながれば、サイボウズさんを中心に、お客さまをもっともっとチームワークよくできるんじゃないかということで、2つ一瞬で事例をご紹介します。

簡単に言うと、営業区は予算で動いています。予算をやるには実績が必要なんです。実績は請求書を出して、入金があっての実績になります。ここは基幹システムの役割です。ただ、これからの売上予測は、いわゆる見込み。これはサイボウズの「kintone」でSFA的に売上予測を作っていく。

こういう情報をミキシングしていって、初めて会社として今月どのくらいいくのかを予測できるんではないかなと思います。実際に、こういうことを今進めている東北コピーさんの事例をご紹介させていただきました。最後になりますけど、クラウドサービスは1対1じゃないですよというところ。今クラウドサービスはいっぱい出ています。

このパターンは多いですけど、サイボウズさんの「kintone」だけではなく、プラットフォーム上に「kintone」が載っていますので、このサイボウズ「kintone」を利用して、APIをつなげて、ワークフローと基幹システムの3つをつなげて会社の業務を早くする。

こういうことを実際に導入しているエイトレッドさんの事例をご紹介させていただきました。「攻めるなら、経理から。」ということで、我々は最終的に会計決算のデータを企業さまにご提供するのが役割です。

ちょっと宣伝になりますが、7月12日にピー・シー・エーでも天神エルガーラホールでイベントをやります。ぜひ足をお運びいただければなという想いで終わらせていただきます。ありがとうございます。

(会場拍手)

伊佐政隆氏(以下、伊佐):成田さん、ありがとうございました。

成田:終わりました(笑)。

伊佐:トップバッターありがとうございます。緊張するんですよね(笑)。緊張しますよね。

成田:(笑)。

自社でトップの業績を目指す

伊佐:ちょっとご質問いいですか。冒頭、九州・沖縄地区は今全国でいちばん調子がいいという話があったんですが、これは目指してそこにいったんですか。

成田:去年2番だったんですね。

伊佐:ええ。

成田:「今年はいちばんになりたい」というのはみんなに言って、やっぱり優勝旗を九州に持ち帰りたいという想いで、今期1年間やって来ています。

伊佐:なるほど。その中でも、とくに印象的な活動はあるんですか。

成田:パートナーさんとの接点が、すごく強くなれたかなと思います。九州の方々はすごく温かい。私、東京にいましたけど、東京のほうはやっぱり時間が世知辛いので、九州は少し時間を取ってゆっくりお話ができるなと感じています。

伊佐:なるほど。良い時間の使い方ができたということなんでしょうね。

成田:そうですね。

伊佐:スライド17ページの「これからの使い方」ということで、まさに時間の使い方をうまく指導していきたいんだという話がありましたが、これは成田さんはどこを見ていくんですか。「kintone」のスケジュール(もしくは)「Garoon」を見ていく感じですか。

成田:今「Garoon」を登録しているんですが、「Garoon」は単純に登録されているだけなんです。

伊佐:「今日は10時からどこどこのお客さまに行きます」とか「13時からここに行きます」とスケジュールが登録されていますよね。

成田:例えば、2週間でどのくらいの商談数をやる予定なのか。

伊佐:あぁ。

成田:どこに何時間行く予定なのかというのを、こういう集計のマトリックスで見られればなというところです。

伊佐:それはカテゴリーごとに「kintone」で集計する。

成田:そうです、そうです。

伊佐:そういうことなんですね。確かに。

成田:このニーズは企業さまでも多いと思うんです。

伊佐:工数管理と書いてますけど、単なるカレンダーから工数に落として、より有益な時間の使い方を計画されているかどうかをアドバイスして、来年も日本一になるぞということですね。

成田:できれば(笑)。

伊佐:来年て、もう今年ですね(笑)。わかりました、ありがとうございました。

成田:ありがとうございます。

伊佐:よかったです。ありがとうございます。

(会場拍手)