Yahoo!ファイナンスを活用して「単元株価下位銘柄」で稼ぐ

中原良太氏(以下、中原):こんにちは。株式予報の中原良太です。

今週は「Yahoo!ファイナンスで利益を稼ぐテクニック~『単元株価格下位』編~」というテーマで動画講座を始めていきたいと思います。

いつものとおり、Yahoo!ファイナンステクニック集は、動画講座の内容としてはそこまで長く時間をかける必要がないものなので、15分くらいで概要と使いこなし方等をお伝えできればと思っております。

今回は「単元株価格下位銘柄」という銘柄に注目して、この見方を理解して魅力的な株を自分で見つけられるようになる、そして利益を出せるようになるというのが、今回の動画講座の目的です。

単元株価格下位銘柄とはどんな銘柄なのかというと、一度は雑誌などで目にしたことがあると思うんですけれども、アンダー5万円銘柄とか10万円株とか、こういった銘柄が該当するランキングです。

どういうことかというと、株価が非常に安く、最低購入金額が安い、そんな銘柄がここに多数列挙されていることになっています。

危険性の高い銘柄も非常にたくさんありますので、その点についてはあらかじめ注意していただく必要があります。例えば1円の株とか2円の株とか、それこそ上場廃止一歩手前みたいな銘柄もこのランキングには載っていることが非常に多いんですけれども、きちんと銘柄の選び方を知ってしまえば、これまた利益につながる可能性が非常に高い、魅力的な部分でもありますので、ぜひ見方を共有していきたいと思っています。

単元株価格というのは、そもそも購入できる最低限の価格のことを示しています。例えば株はパック売りが基本で、1株で買える銘柄はほとんどないんです。そのかわりに100株パックで、1,000株パックでというふうに、1セットになってはじめて買い付けられるものが多数あります。

普通、株式投資をすると、100万円もっていたところで全部使い切れるということはほとんどないんです。例えば50万円の株1パックと30万円の株1パックで、残りの20万円はいい株が見つからなくて余らせてしまっている、貯金のようなかたちになってしまっているということが多いので、低位株とか単元株価格が低い銘柄の攻略法を知っておくと、余っていたお金を有効に活用できるようになるというメリットが享受できます。こういった銘柄の攻略法を、今回はぜひ一緒に学んでいきたいと思っております。

単元株価格が低い銘柄はどんな銘柄が多いのか、その特徴はどういったものがあるのか、まず共有していきたいと思います。

余った資金の有効活用に、単元株価格下位銘柄がうってつけ

単元株価格下位の銘柄の特徴です。

まず仕手株が多いです。どういうことかというと、もう倒産間近だとか、値動きがガーッと激しく動いているだとか、そういった関係の銘柄が非常に多いのでリスクが大きい、そして値動きが激しいといった傾向があります。

ですので、勉強なしにこういった銘柄に手をつけるのは、あまりおすすめできません。きちんと自分で分析をして、自分で買い時・売り時を判断するといったところまできちんと考えて、計画的にとりにいくというのが非常に有効な、大事なポイントだと思います。

あとは、スリッページリスクが大きい傾向があります。例えば株を成り行き買い注文とか成り行き売り注文で発注を出してしまうと、それこそ5パーセント10パーセント平気ですべってしまうような銘柄が非常に多い銘柄群でもありますので、そういったことのないように、こういった銘柄を買い付けるときには、指値注文を使うというふうな対策を講じておく必要があります。発注方法については造詣を深めていくことが必要だと思います。

この単元価格下位の銘柄の一番の利点は何かというと、買い付けに必要な資金が少ないことです。5万円とか10万円とか、それだけの金額があればこういった銘柄は簡単に買い付けることができます。

貯金のようにずっと眠らせていた資金を、こういった銘柄を活用することによって買い付けることができますので、仮にお金を余らせてしょうがない、なんとかして有効活用できないかなと考えている欲張りな方は、この単元株価格が小さな銘柄の攻略法というのは、1つは知っておくといいんじゃないかと個人的には考えております。

余剰資金の運用に非常に役立つ単元株価格下位銘柄なんですけれども、実際にこういう銘柄を買い付けてみるとどんな運用成績が得られるのか、過去のデータを使って検証してみました。

「単元株価格下位ランキング」上位10銘柄を適当に買い付ける、そして10日間保有するということをやってみるとどんな成績が得られたのか、17年間、2000年~2016年末までの過去のデータを使って検証してみたところ、勝率は54.11パーセント、期待値は+0.74パーセント、たったの10日間、2週間ぐらいの保有で1パーセント近くの利益につながったという傾向が得られています。単元株価格下位の銘柄は、余剰資金を置いておく場所としては相応に魅力的な場所なのかなと個人的には考えています。

ただ、先ほどもお伝えしたとおり、単元株価格下位の銘柄は非常にリスクが多い銘柄群でもあるので、買い付ける際にはここのランキングに載っている銘柄のなかでもきちんと選別するというのが非常に大事です。

上昇トレンドの銘柄で期待値UP!

具体的にどういうふうに銘柄を選別すればいいかです。単元株価格下位の銘柄は倒産リスクがあるだとか、仕手株が多いといったことをお伝えしました。

それこそ短期、中期、長期でずっと株価が下がっているような銘柄、あるいはどこかしらの時期で思い切り株価が下がっている銘柄というのは、仕手性が高い危険な銘柄である可能性が高いと考えられます。

倒産リスクのある会社は株価がいっきにドーンと落ちていきます。単元株価格がもともとは例えば100万円だった銘柄が株価が1円に近づいていって、100円、200円で買えちゃう銘柄になるとか。そういった銘柄は当たり前の話ですけれども危険で、倒産してしまう可能性もあります。なので、基本的には単元株価格が下位の銘柄のなかでも、株価が上昇トレンドにあるものを買い付けたほうがいいと思います。

倒産リスクがある会社は当たり前のように株価がドーンと落ちますので、チャートを見れば一目瞭然なんです。ドーンと落ちている、ずっと下落基調が続いている、決算がみるみる悪化しているような銘柄というのは長期で株価が落ちていますし、突然不祥事が発覚したような銘柄は短期でズドーンと落ちるような銘柄がほとんどなんです。

先ほどのランキングのページにはそういった銘柄も紛れ込んできているんですけれども、そういった銘柄を除外するためにも、株価がずっと上り調子の銘柄を選ぶといいのかなと考えています。

それこそ業績が向上していれば株価は右肩上がりでしょうし、いいニュースが出ていればこれもまた株価は右肩上がりだと思います。そういったチャート形状をしている銘柄に着目して、この銘柄ランキングほぼ仕手株だと思うんですけれども、ここのランキングに載っている銘柄のなかでも仕手性が低いと考えられる銘柄に着目して買い付けてみるのがいいんじゃないかなと考えています。

じゃあ実際に今お伝えしたポイントを踏まえて、過去の成績どんな結果が得られたかというと、「単元株価格下位ランキング」の上位10位の銘柄のうち、終値が5日、25日、75日、200日移動平均よりも高いものを買い付けて10日間保有した結果、どんな運用成績が得られたのかというのを検証で行ってみました。

ランキングのトップ10だけを見て、そのなかで上昇基調のものをさらにピックアップしてくるということです。こういった方法を使って傾向を調べてみたところ、検証期間2000年~2016年の17年間を調べてみたんですけれども、勝率が53.71パーセント、期待値が+2.89パーセントということで、先ほどの無条件に買い付ける方法だと期待値が1パーセント弱だったんですけれども、上昇トレンドの銘柄を選ぶだけで期待値が3パーセント近くにまで跳ね上がりました。

ということで、上昇トレンドの銘柄ほど狙いやすい、リスクが低いんじゃないかと考えられます。アンダー5万円銘柄とか10万円銘柄とか、単元株価格が非常に安い銘柄を狙うときには、上昇基調の銘柄を選んでいくというのが大事なポイントなんじゃないかなと思っています。

こういった銘柄を選ぶことで、仕手性が低くて安全性が高くて、利益の見込める銘柄を買い付けることができるんじゃないかなと個人的には考えております。

ということで、今週は以上です。最後に今日お話ししたことをまとめていきたいと思います。

本講座のまとめ

本講座のまとめです。単元株価格下位ランキングを使って利益のチャンスを見つけ出す。安い価格で買える銘柄に注目して、余剰資金を有効活用しようというのが今回の目的でした。

そもそもこういった銘柄はどういう特徴があるかというと、小資金で買い付けることができます。余った資金をそこに流すということが簡単にできるので、非常に使い勝手のいい銘柄だと思うんです。

そのかわり仕手性が非常に高く、リスクが大きいといった弱点もありますので、銘柄を選んだり買い時を見極めるには、普通の取引をするよりもより大きな注意が必要です。あと1秒でも早く買い付けたほうがいいかなとか、タイミングだとか銘柄の選び方というのを、厳格に決めていく必要があると思っています。

こういった銘柄を買い付けるときにどんな銘柄を選ぶといいかというと、過去のデータ上では短期・中期・長期で見て、いずれも上昇トレンドの銘柄を狙っていくというのが有効だと考えられますので、チャートを一つひとつ確認していって、上昇トレンドの銘柄を見つけて、買い時を模索していくというのが有効かなと思います。

ちなみに短期・中期・長期の値動きを調べるときに、僕がよく使っている無料のサイト「株探(かぶたん)」ではチャートが短期・中期・長期で上がっているのか下がっているのかを、チャート画面を見ればすぐに見分ることができますので、ぜひこちらのサイトを活用しながら買い時の銘柄を見極めてはいかがかなと考えております。

単元株価格下位銘柄はけっこう危なっかしいので、失敗すると大損してしまう可能性があります。そこは自己責任お願いしたいんですけれども、転がっているチャンスを見て見ぬふりをするのはもったいないですので、きちんと分析したり研究してみてはいかがでしょうか。

ということで今週は以上です。最後までご視聴いただきましてありがとうございました。