1 連結業績の概要 連結業績概要 前年同期比

尾上広和氏(以下、尾上):尾上でございます。よろしくお願いいたします。それでは、2018年3月期第3四半期の決算の概要について、ご説明を申し上げます。初めに、当第3四半期累計期間の連結業績の概要について、ご説明をいたします。

資料の2ページをご覧ください。まず、当第3四半期累計期間の連結業績につきましては、増収減益となりました。売上高につきましては、金融市場を除く各セグメントでの販売が拡大したことにより、前年同期に比べ1.5パーセント増加しました。また、営業利益につきましては、海外市場・遊技市場は増益となりましたが、金融市場はプロダクトミックスの悪化等により減益となり、全体では前年同期に比べ13.3パーセント減少いたしました。

経常利益につきましては、為替差損の影響は減少しましたが、前年同期に比べ8.6パーセント減少し、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、15.9パーセント減少しました。また、EBITDAにつきましては、6.8パーセント減少いたしました。

1 連結業績の概要 売上高の変動要因(セグメント別)

続きまして、売上高の変動要因をご説明いたします。3ページをご覧ください。当第3四半期累計期間の売上高を、セグメント別に前年同期と比較しますと、海外市場はプラス6億2,700万円、流通・交通市場はプラス9億4,100万円、遊技市場はプラス15億5,200万円、その他はプラス4億2,500万円となりましたが、金融市場はマイナス11億3,800万円となり、全体では、前年同期に比べ24億500万円の増収となりました。

1 連結業績の概要 営業利益の変動要因

次に、営業利益の変動要因をご説明いたします。4ページをご覧ください。当第3四半期累計期間の主な増益要因といたしましては、売上高の増加による効果が9億4,200万円ありました。一方、減益要因といたしまして、原価率の上昇による影響が10億2,700万円、販管費の増加による影響が17億1,300万円ありました。この結果、当第3四半期累計期間の営業利益は、前年同期と比べ17億9,800万円の減益となりました。

2 連結業績の詳細 セグメント別売上高・営業利益 前年同期比

それでは次に、セグメント別の業績につきましてご説明いたします。5ページをご覧ください。当第3四半期累計期間のセグメント別売上高の増減につきましては、先ほど3ページのグラフでご説明いたしましたとおり、金融市場以外のセグメントは、前年同期と比べ増加いたしました。一方、営業利益につきましては、前年同期と比較して増益になったセグメントは、海外市場、遊技市場。減益になったセグメントは、金融市場、流通・交通市場、その他になりました。

2 連結業績の詳細 海外市場

それでは、セグメント別の状況について、詳しくご説明いたします。まず海外市場についてご説明いたします。6ページをご覧ください。米国では金融市場向け紙幣入出金機の販売が好調であり、欧州では流通市場向け紙幣硬貨入出金機の販売が堅調でした。一方、アジアでは金融市場向け紙幣入出金機の販売は低調でした。この結果、売上高はプラス0.8パーセントの750億500万円となり、営業利益はプラス4.1パーセントの56億6,700万円となりました。

2 連結業績の詳細 地域別売上高

海外市場の地域別売上高につきましては、7ページをご覧ください。米州では、米国で金融機関向け窓口用紙幣入出金機の販売が好調でしたが、流通市場向け製品の販売は商談が延伸傾向にあることから、低調でした。欧州ではドイツ・フランスを中心に流通市場向け紙幣硬貨入出金機の販売が好調でしたが、金融機関向け窓口用紙幣入出金機の販売が低調でした。

アジアでは中国で紙幣整理機や両替機の販売は堅調でしたが、その他の主要国での販売は低調でした。また、OEMはNCR社向けATM用支援ユニットの販売が低調でした。各地域の現地通貨ベースの伸び率は、右の列に表示しているとおりでございます。

2 連結業績の詳細 金融市場

続きましては、金融市場をご説明いたします。8ページをご覧ください。金融市場では、主要製品である窓口用紙幣硬貨入出金機の販売は更新需要を捉え、前年同期比プラス87パーセントと好調でしたが、オープン出納システムの販売は、中・小規模店舗向けのコンパクトタイプの販売が、前期の大口需要の反動により、前年同期比マイナス49パーセントと低調でした。

この結果、売上高はマイナス3.0パーセントの373億2,000万円となり、営業利益につきましてはプロダクトミックスの悪化等により、マイナス50.0パーセントの24億6,000万円となりました。

2 連結業績の詳細 流通・交通市場

続いて、9ページの流通・交通市場ですが、多能式両替機の販売は、前年同期比プラス63パーセントで好調であったものの、主要製品であるレジつり銭機や警備輸送市場向け売上金入金機の販売は低調であり、市場全体として前年同期並みに推移いたしました。この結果、売上高はプラス3.1パーセントの313億1,000万円となり、営業利益につきましては、マイナス5.8パーセントの26億7,100万円となりました。

2 連結業績の詳細 遊技場市場

次に10ページの遊技市場ですが、主要製品であるカードシステム等の販売は更新需要を捉え、前年同期比プラス50パーセントと好調でした。この結果、売上高はプラス10.4パーセントの164億600万円となり、営業利益につきましては、プラス142.8パーセント増の12億7,700万円となりました。最後に、これまで進めていた4つのセグメントに属さないその他の事業につきましては、売上高はプラス28.5パーセントの19億1,700万円。営業損益は3億7,500万円の損失となりました。

2 連結業績の詳細 設備投資他

次に、11ページの設備投資他についてですが、設備投資額につきましては、プラス5.5パーセントの60億2,700万円。減価償却費につきましては、プラス3.1パーセントの72億9,600万円。研究開発費につきましては、マイナス2.2パーセントの100億7,100万円となりました。

2 連結業績の詳細 損益計算書・包括利益計算書

続きましては、連結損益計算書・包括利益計算書につきましてご説明いたします。12ページをご覧ください。売上高から営業利益までのご説明は、4ページの営業利益の変動要因と内容が重複しますので、割愛させていただきます。営業外損益につきましては、為替変動に伴う為替差損18億1,000万円が発生したこと等により、経常利益は99億3,300万円となりました。

また、特別損益につきましては主だったものが発生しなかったため、税金等調整前四半期純利益は98億9,300万円となり、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純利益は、56億4,100万円となりました。なお、四半期包括利益は為替換算調整勘定の改善等により、93億6,600万円となりました。

2 連結業績の詳細 貸借対照表 前期末比

次に、貸借対照表ですが、13ページをご覧ください。資産の部では、タラリス社買収によるのれん等が減少したため、無形固定資産は前期末に比べ、33億7,500万円減少いたしました。また、負債の部では、短期・長期ともに借入金の返済が進み、有利子負債は前期末に比べ、90億6,100万円減少いたしました。以上で、連結業績の詳細に関する説明を終わらせていただきます。

3 2018年3月期 業績予想 2018年3月期 業績予想

続きまして、2018年3月期通期の業績予想についてご説明をいたします。14ページをご覧ください。2018年3月期通期の業績予想につきましては、国内の金融市場におけるプロダクトミックス、遊技市場の動向、また、第3四半期終了時で発生している約18億円の為替差損など、不透明要素はあるものの、2017年5月11日に情報開示した数値から変更していません。

売上高は、前期比プラス5.6パーセントの2,350億円。営業利益は、前期比プラス3.1パーセント210億円。経常利益は、前期比プラス22.1パーセントの210億円。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期比プラス25.2パーセントの130億円を予想しています。

3 2018年3月期 業績予想 セグメント別売上高・営業利益

15ページのセグメント別売上高・営業利益の予想につきましても、前回の公表値から変更していません。

3 業績予想 2018年3月期 セグメント別売上高・営業利益(四半期)

セグメント別の売上高・営業利益の四半期ごとの推移は、16ページのとおりでございます。第4四半期は各セグメントで売上高・営業利益ともに、高い水準を予想しています。

3 2018年3月期 業績予想 海外地域別売上高

続きまして、17ページの海外の地域別売上高の予想についてですが、前回の公表値から変更していません。各地域とも増収増益を予想しており、現地通貨ベースでの増収となる見込みでございます。

3 2018年3月期 業績予想 設備投資他

最後に、設備投資他の予想ですが、前回公表値から変更していません。設備投資額につきましては、前期比プラス11.9パーセントの90億円。減価償却費につきましては、前期比プラス5.6パーセントの100億円。研究開発費につきましては、前期比プラス0.3パーセントの140億円を予想しています。

以上で、2018年3月期業績予想に関する説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。