2018年3月期 第3四半期決算概要

末吉一彦氏:それではこれより、沢井製薬の2018年3月期第3四半期の決算概要をご説明いたします。

資料の1ページ目の、決算概要をご覧ください。

売上高は、国内ジェネリック医薬品市場の需要の伸びの鈍化と、受託売上の大幅な減少により、日本国内は1.6パーセント増の低水準に留まりましたが、USL(Upsher-Smith Laboratories)の(2017年)6月から9月末までの4ヶ月間の売上が加算されたことで、全体では前年同期比15パーセント増の、1,165億3,900万円となりました。

利益面では、営業利益が前年同期比6.7パーセント増の190億9,500万円となり、Upsher-SmithのM&A関連費用の14億円を除きますと、実質的には14.5パーセントの増加となりました。

また、四半期純利益につきましては、前年同期比2.6パーセント増の140億4,400万円となりました。

営業利益の増減要因分析

次に、2ページ目の営業利益の増減要因分析をご覧ください。

国内部門は、固定費等の原価の増加を、売上の増加に伴う粗利増加、変動費率のダウンや販管費の抑制でカバーしまして、8億円の増加となりました。

海外部門は、Upsher-Smithののれん償却までの営業利益が39億円計上されたものの、のれんの償却費21億円とM&A関連費用の14億円を差し引きますと、4億円となり、全体ではプラス12億円となりました。

医療機関別 納入実績(単体)

続いて、3ページの医療機関別納入実績をご覧ください。

病院・薬局とも採用金額の伸びは若干弱いものの、全体では、前年同期比で7.9パーセント増加いたしました。

収載年度別 国内売上高推移

次に、4ページ目の収載年度別国内売上高推移をご覧ください。

とくに、2014年度以降に収載した製品の売上が、順調に増加いたしまして、今年度の新製品につきましても、想定どおりの推移となっております。

なお、既存・承継品他はマイナス6.4パーセントとなっておりますが、鹿島工場の受託を除くベースでは、プラス0.9パーセントとなります。

また、総合計は冒頭で申し上げましたとおり、国内は1.6パーセントの増加に留まっていますが、鹿島工場の受託を除くベースでは、5.7パーセントの増となっております。

薬効別 国内売上数量動向

次に、5ページ目の薬効別国内売上数量動向をご覧ください。

売上数量は3.0パーセントの伸びになりましたが、販価が比較的高い製品の施策が奏功し、売上の伸びが数量の伸びを上回っております。

薬効別に見ますと、構成比の高い循環器官用薬や中枢神経系用薬が、順調に伸びました。

北米事業の薬効別売上動向

次に、6ページ目の北米事業の薬効別売上動向をご覧ください。

こちらは、Upsher-Smithの買収以降、約4ヶ月間の売上構成比を表したものです。

主力商品の(低カリウム血症の治療に用いられる)「Klor-Con®(クロルコン)」が分類されます循環器官用薬と、中枢神経系用薬で、全体の約8割を占めております。

日本とは異なり、Upsher-Smithは市場を睨んだ製品戦略を進めており、ニッチ製品を狙っているのが特徴で、特定の薬効領域に特化する戦略ではございませんが、中枢神経系はUpsher-Smithの強い分野でございます。

北米事業のパイプラインの状況

次に、7ページ目の北米事業のパイプラインの状況をご覧ください。

Upsher-Smith買収以降、現時点までに「エキセメスタン錠(アロマターゼ阻害薬)」など3品目を販売しており、今期は合計4品目の販売を予定しております。

来期以降は、年間で5品目から10品目の販売を見込んでおります。

2018年3月期業績予想(IFRS)

最後になりますが、8ページ目の、IFRSベースでの2018年3月期業績予想の欄をご覧ください。

第3四半期までのところ、売上収益・営業利益とも概ね想定どおりに推移しております。ただ、米国における税制改正法の成立に伴い、連邦法人税率が引き下がることなどによって、繰延税金資産の取り崩しが約45億円発生する見込みであることから、親会社の所有者に帰属する当期利益の予想を同額減額し、修正いたしました。

ただし、来年度以降は法人税の支払いが大きく引き下げられることなどから、キャッシュフローや当期利益には、プラスの影響が発生いたします。

販路別 国内売上高推移

9ページ目以降は、販路別国内売上高推移およびファイナンシャルデータを記載しておりますので、あわせてご覧ください。

簡単ではございますが、以上で、2018年3月期第3四半期の決算説明を終わります。ありがとうございました。