チップ付きのクレジットカード

ステファン・チン氏:もしあなたがアメリカにいたら、マイクロチップ付きの新しいクレジットカードと、そのカードで使う動きの遅い音の大きな機械に対する愚痴を耳にしたことがあるでしょう。

もしあなたがヨーロッパやカナダにいるなら、10年ほど前からチップカードを使っていて、何を騒いでいるんだろうと不思議に思っているでしょうね。でも今こそ変革の時です。古いカードでは詐欺犯罪が簡単に起こってしまいます。少なくともオフラインでは。

デビットカードやクレジットカードの目的はシンプルです。あなたが所有しようとするものに対して、代金はカードで支払われますと約束しているのです。カードナンバーなどの情報のいくつかは、あなたが誰で、どこからお金を得ているのかを伝えるものです。あなたは誰にもカードナンバーを盗まれたくないと思っているのに、地元のコストコへ行き、カードで数千ドル分もの照り焼き風味のビーフジャーキーの支払いをしていませんか?

カードはセキュリティのために、そのナンバーがカードと繋がっているのかを照会する方法を持っています。古いカードは身元証明をするために裏側の磁気ストライプに隠された番号を使っています。

しかし、あなたが何かを購入しようとしてカードをスワイプすると、そのストライプが簡単に盗まれてしまい、他のカードにそれがコピーされ、あなたに成りすましてしまうのです。製作した会社名からとってEMVカードとして知られるチップカードは、身元証明をするためにいくつか数字を使う方法を持っています。暗号化するのです。

マイクロチップはスーパーマーケットにある機械のような端末にカードを入れると作動する、小さな回路です。端末の中では、端末からの情報とカードのデータを合わせることでチップが暗号と呼ばれる番号を生成します。

端末にとっては、もしくはカード情報を盗もうとする誰かにとっては、その番号は完全にランダムになっているように見えます。部分的に端末からの情報を基にしているので、その番号はカードを使うたびに変わるのです。ですから、犯罪者は磁気ストライプのように簡単にその番号をコピーして使うことはできないのです。

お店での設定によっては、その番号はあなたの銀行に送られ、あなたのチップが本当に生成した番号かどうかが端末に伝わります。端末自体がそれを照会することもできます。

このYouTubeの短い動画では、銀行がどのようにしてこのランダムに見える番号を入手して暗号を作り出しているのかをお伝えすることはできません。もし関心があるならば、この動画の説明欄に貼ってあるリンクの最後のいくつかを参照してみてください。

かなり簡潔に言うならば、この番号は簡単に生成することもできますし、あなたが完全に正しい情報を持っているかどうかを照会することも簡単です。もしあなたがビーフジャーキー大好きな犯罪者だったりして、正しい情報を持っていないならば、欺くことは不可能です。カードのチップは番号を生成するために必要なものを持っています。そして銀行か端末はチップが行ったことを取り消すために必要となる異なった情報を持っていて、そのデータがチップとカードで合うかどうかを調べます。

チップが使えない場所がオンラインショッピングです。なぜなら名前やカードの数字情報を打ち込むだけだからです。けれど、カードは対面での詐欺は防止するように作られており、それが強みなのです。