「ビジネスは遊び」だと思っている

伊藤羊一氏(以下、伊藤):ほかの質問はどうですか。

仲山進也氏(以下、仲山):若干、チーム関連じゃない質問ですけど、僕も羊一さんも「楽しそうだね」って言われるじゃないですか。

伊藤:うん。

仲山:「遊ぶように働くという働き方をしたいけど、現状は難しいと感じてしまうのはなぜだと思いますか?」という質問があるんですが。

伊藤:なるほど。

仲山:僕、一つ思ってることがあって、仕事やビジネスって戦争に例えられるじゃないですか。「戦略・戦術」「ターゲット」「攻略」みたいな。例えって、似てるものを持ってきて、「ビジネスと戦争のこの部分は似てるよね」「なるほど。わかりやすい」みたいな、そういう役割じゃないですか。

でも、たぶんそうやって例えているうちに、いつの間にか「ビジネスとは戦争だ」という、「全部丸ごと同じもの」みたいな認識が広がってる気がして。本当は戦争とはまったく似ていない働き方もあるじゃないですか。なので、組織の偉い人がビジネスを戦争だと思っていると「遊ぶように働きたいんです」という人は、そこには存在できないですよね。

僕は「ビジネスは遊びだ」と思ってるんですけど、子どものときに公園で集まって「かくれんぼする者、この指とまれ」とやるように、みんなが参加したそうなおもしろい遊びを提案をして、集まってきた人で遊ぶような、そういう仕事の進め方もありますというか、最近SNSの時代になってからは多いですよね。僕の中ではそういうパターンの働き方がほとんどなので。

伊藤:そういうことなんですね。なるほど。

仲山:戦争用語使っている人とは、「ちょっと一緒にできなそう」って思います。

伊藤:「一点突破でやる!」「全面展開でやる!」みたいな、そういう感じ。

仲山:「絨毯爆撃的に営業すんだよ」みたいな。よくわかんないですけど(笑)。

伊藤:「囲い込み!」とか?

仲山:そう。

伊藤:そういうのとは合わない?

仲山:合わないですね。

子どもの頃の原体験が今の仕事に繋がっている

伊藤:今、ふと思ったんですけど、たぶん仲山さんは、「この指とまれ」みたいな感覚がすごくガキの頃からあって、そこが仕事の原点だったりします?

仲山:します。遊びでサッカーばかりやってたんですけど、戦争用語でいう「競合」としては、ファミコンという強敵が現れた時期だったんです。

なので、友達に「ファミコンするか、公園に行ってサッカーするか」という中でサッカーを選んでもらえないと、人数不足でサッカーのゲームが成り立たなくなる。だから、「みんながサッカーを楽しめるためにはどうしたらいいか」ということを考えて。

片方が勝ちすぎると負けてるほうのやる気がなくなって、帰っちゃったりするから、その辺のチューニングとしてチーム替えのタイミングを見たり。

伊藤:なるほど。

仲山:そんな感じで、みんなが18時の時点で「ああ、楽しかった。明日もサッカー来よう」って思える状態を作り続けたという体験が、けっこう仕事のやり方の原点な気がしています。

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