ダライ・ラマからのメッセージ

西澤ロイ氏(以下、ロイ):“Young people should learn English.” said Dalai Lama. 「西澤ロイの頑張らない英語」。

上村潤氏(以下、上村):このコーナーは、英語のコンサルタント兼カウンセラー西澤ロイが、英語に関するさまざまな話題を取り上げたり、英語を使って活躍している方にインタビューしたりするコーナーでーす。ロイさん、おはようございます。

ロイ:おはようございます。

上村:なんだか久しぶりに2人な気がしますが(笑)。

ロイ:そうですね。

上村:まあ、今日は、いろいろお話していきたいと思うんですが。

ロイ:はい。

上村:ダライ・ラマって先ほど聞こえましたが。

ロイ:はい。ダライ・ラマのちょっと講演を聞いてきまして、そこでですね、ダライ・ラマさんが言ってたことは「Young people should learn English」。「若い人は英語を学ぶべきだ」と、おっしゃってました。日本人へのメッセージです。

上村:はい。そうですね。もう……、何だろう、日本語だけじゃなくて、やっぱり国際的に日本もどんどんどんどん進出していくべきではありますから、やはりそのための必要なツールとして、やっぱり英語っていうのは絶対的に存在するわけですもんね。

ロイ:そうですね。そして、日本人のいい特徴というか、そういうものとしてhard working、勤勉だとか、あとdiscipline、何て言うんですかね、自律……、自制心とか、規律とか、そういうのがすばらしくて。「日本は本当、重大な貢献を世界に対してできるよ」っていうことを、メッセージとしておっしゃってました。

上村:おー。

ロイ:まあ、そうすると、英語が必須ですよね、やっぱり。

上村:ですよね。やっぱりその……、何だろう、できなくてもなんとかなるとか(笑)、まあ、通訳の方をつければ、ね、なんとでもなるみたいなかたちもね、取れないことはないですけど。

ロイ:まあまあ、通訳使ったって、それだっていいんですけど、英語使えたらもっと広がるというか。

上村:はい。

ロイ:ですからね。

上村:ですよね。やっぱり自分の思った気持ちをそのまま言葉にして、相手にボールとして投げられるっていうのはすごく、何だろう、コミュニケーションとしてやっぱり大事な部分ですもんね。いやー、なんか、含蓄のあるお話だったんでしょうねぇ(笑)。

ロイ:(笑)。やっぱ誰が言うかって大事ですよね。

上村:やっぱりそれだけの経験をされてきて、今、そのお話をされるからこそ、こんなにも心に響くといいますか。

ロイ:そうですね。じゃあ、「英語をやるべきだ」と言われて、「でも、英語嫌い」「英語苦手」、やっぱそういう方多いと思うので。

上村:そうなんですよねー(笑)。

ロイ:だから、今日はそのへんのちょっと英語嫌いの解消方法について、お話しできたらなと思っております。

上村:おー。なんか基本に立ち戻る感じで、すごくうれしい感じですね。はい。まあ、今日はそんなね、英語嫌いに関するお話のほうですね、いろいろしていきたいと思います。

日本人が英語嫌いなのはなぜ?

ロイ:はい。去年、文科省がちょっと調査を行ったんですね。高3生に「英語どうですか?」って確認したら、約6割が「嫌い」。

上村:6割!

ロイ:6割です。58.何パーセント。

上村:うわー。

ロイ:約6割が英語を「嫌いだ」と答えたという、つい最近の調査です。

上村:なるほどねー。嫌いにもいろいろあると思うんですが、何で嫌いなのか、原因というか何というか、まあ、そこまでは深く統計は取ってらっしゃらないんですよね?

ロイ:そうですね。そこの、まずは「英語が好きか? 嫌いか?」みたいな感じで。それで、「あまり好きではない」とか、……ちょっと具体的な言葉まではわかんないんですけども、「嫌い」とか「どちらかと言えば嫌い」みたいなところを選んだ人が6割いたと。

上村:でも、僕も当時、学生だったら、きっと「嫌い」のほうにつけちゃうかもしれないですね。

ロイ:そうですよね。で、嫌いだと、どうしても英語って避けたくなっちゃうじゃないですか。

上村:そうなんですよ。

ロイ:嫌いなものって、例えば食べ物でもそうですけど。じゅんじゅん、なにか嫌いな食べ物ってありますか?

上村:僕、香草が全般的に苦手ですね。

ロイ:はあはあ。昔はどうでした? 小さい頃。例えば、ニンジン嫌いとか、ピーマン嫌いとか、ありました?

上村:あー。まさにそんな感じですよ。ピーマンとか、ブロッコリーとか(笑)。

ロイ:そうすると食べたくないじゃないですか。

上村:うんうん。

ロイ:そう。だから、嫌いなものって、人は避けようとするんですよね。それが自然な反応で。だから、そのままでいると、英語も「嫌い。じゃあ、やめとこう」みたいになっちゃうんですけど、それだともったいないんですよね。

まず知っていただきたいことは、英語嫌いを解消するために、「『嫌い』っていう感情は、いくらでも変えられるものなんだ」と、そのことを知ってほしいんですよね。だから例えば、ピーマン嫌い。でも、大人になったら食べれたりするわけですよ。

上村:はい。

ロイ:最初は「苦くてイヤ」って思ってたら、「この苦みがいいんだ」とか、大人になったら言いだしたりして。そういうのって、いろいろありますよね。逆にそれが好きになったりとか。

だから本当、「嫌い」っていうのをそのまま「嫌い」のままにしておく必要はなくて。だから、まずは「変えられる」ってことを知ることって、本当大事だと思うんですよね。

上村:うんうん。

嫌いになるのは先生のせい?

ロイ:例えば、なんか苦手な教科があった時に、すごくいい先生に当たって、その教科が好きになったとか、そういう経験ってたぶんいろんな方がしてると思うんですよね。例えば数学がイヤだったけど、いい先生についてわかるようになって「数学おもしろい」みたいに、ありますよね? じゅんじゅん、どうですか?

上村:僕、けっこう英語の先生が……苦手な方で(笑)。

ロイ:はあはあはあ。

上村:若干英語の時間が来るのが憂うつな。

ロイ:あー、なるほど、なるほど。

上村:別に英語は悪くないんですよね。なんかその……、先生のほうに苦手意識を持ってしまったがゆえに、英語まで巻き添えを食らって嫌いになってしまった。苦手になってしまった、っていうんですかね。

ロイ:それってたぶん、一番多い原因だと思うんですよ。「先生があまり好きじゃなかった」とか、先生の教え方とか。まあ、別に先生のことを悪く言いたいわけじゃないんですけども。

上村:はい、それはもちろん。

ロイ:結局、まあ、そういうふうに取ってしまうというか。やっぱり先生のことが好きになれないと、その教科のことも好きになれないっていうのは、誰しもあるじゃないですか。僕も、だから、物理とか、そういう理由でやっぱり好きになれなかったですし。

上村:ほう。まあ、確かに理系な方と……。けっこう、でも、先生によって、本当に教え方も違えば考え方も違うし、もう本当に同じ教科とは思えないような、ね、ぜんぜん印象の違いですよね。

ロイ:うん。だから例えば、前、僕の本を読んでくださったお客さんの方が、メールをくださったんですけども、中学校で最初に英語学んだ時に「Do you like~」っていうのが出てきて、「このDoって何ですか?」って先生に聞いたら、「おまえの質問は、1+1はなんで2になるのか聞いてるのと一緒だ」って怒られて、嫌いになったと。

上村:あー。そうかもしれないですけど、その答えはどうかと(笑)。

ロイ:(笑)。そうそう。でも、怒る必要ないんじゃないかなとか。

上村:そうなんですよね。やっぱりその……、英語に対する印象に負の感情が乗っかってきちゃうことで、やっぱりすごくマイナスなものになってしまうというか。

ロイ:そうそう。でも、別に英語が悪いわけではないんですよね。