頼藤太希氏(以下、頼藤):こんにちは。

高山一恵氏(以下、高山):こんにちは。

頼藤:ゆるーくマネーについて語るラジオ、マネラジ!

(両者拍手)

頼藤:第49回ということですが、高山さん。どうですか、最近は?

高山:最近はありがたいことに、年末ということもあると思いますけど、本当にいろいろなお仕事をいただいていて、忙しくさせていただいています。それに加えて、年末っていろいろ、子どもの行事も増えるんですよね。だから、本当に毎日集中して生きてるという感じ(笑)。

頼藤:じゃあ、高山さんは先生と言われることが多いから、まさに師走ですね?

高山:まさにね。ありがとうございます(笑)。

頼藤:今回は、けっこう東洋経済で僕たち記事を書いてるんですけれども、高年収なのに貯蓄できないとか、お金が貯められないという内容を書いてるんですが、それがたくさんの方に読まれているようで。

貯まらないということは、それを直せば、裏返しで貯まるということなので、そういった切り口で僕たちは書いていますが。今回は、高年収なのに、高年収じゃなくてもお金が貯まらない人は、どういう行動だったり習慣があるのかというところを話していければと思います。じゃあ、どんな感じですか?

高山:どんな感じですか?(笑)。でも、本当にいろんな方がご相談に来ていただけるんですか、「けっこう年収あるのに貯金がこれだけ?」という人って、けっこういるんですよね。

今、世間でサラリーマンの平均年収って400万円と言われているじゃないですか? でも、うちのお客さまって、わりと女性でも700万円、800万円、900万円ぐらい稼いでいる方もいらっしゃるんです。ですが、貯金がまったくないという方がいて、そういう人の家計分析をすると、共通しているのが、日常の消費すべてをワンランク上にしているという。

頼藤:なるほど。ワンランク上ね。例えば、それは、スーパーは普通の安いスーパーじゃなくて、成城石井とか。

高山:名前出しちゃうとアレなんですけど、イオンとかイトーヨーカドーじゃなくて、成城石井で買い物しているとか。あとは例えば、洋服もUNIQLOやZARAじゃなくて、ユナイテットアローズ。

頼藤:なるほど。

高山:コーヒーもドトールやマックの100円コーヒーじゃなくて、スタバとか。

頼藤:上島珈琲とか。

高山:そう、上島珈琲とか。そういう日常生活のちょっとずつが、すべてワンランク上の消費という傾向があるかなと思います。

頼藤:ちなみに、高年収の定義ってどこら辺なんですかね?

高山:なにかで見たんですけど、高給取りという意識、自分たちで高給取り意識を感じるのは、年収600万円から。

頼藤:年収600万円から。なるほど。年収600万円だと、手取りは(月)40、50万円?

高山:40万円ぐらいですかね。いろいろなものを差し引いてしまうと。

頼藤:もちろん、ボーナスももらってますからね。もう少し、月の手取りは少ないかもしれないですが。

高山:そうですね、少なくなる可能性ありますけどね。

頼藤:だから、年収600万円以上もらっている人たちは、高年収に該当しはじめると。

高山:そうですし、自分たちも「高給取り」という意識が芽生えるのが、そこのラインということみたいですよ。

頼藤:共通点の1つ目が、日常の消費すべてがワンランク上になりがちだと。なるほどね。

高山:そう。これ、本当に顕著なんですよね。そこが大きいかな。

頼藤:あらかじめ、みなさんにお伝えしておきますと、別に消費するのは悪いことじゃないと思うんです。お金を使うこと、お金というのは「使われてなんぼ」なので。消費することで幸福度が増すのであれば、それはいいですよね。ただ、メリハリが大事だということを踏まえて聞いていただければと思います。

高山:限りある収入ですからね。

頼藤:そうですね。じゃあ、あとはどんな共通する習慣や特徴……2つ目は?

高山:あとは、自分にかけるお金。自己投資と称して。

頼藤:自分磨きというか。

高山:そうそう。自己投資は大事なんですよ。大事なんですけれども、自己投資と言うんだったら、ちゃんとリターンがあるかどうかというところを考えることが大事なんです。ですが、ある程度家計に余裕がある方って、美容費とかに、家計をかけ過ぎという傾向もあるかなというところですかね。

頼藤:自己投資という名目で、何でも入れ込んでいる気はするんですよ。例えば、美容とか外見とか。もちろん、知識のスキルアップとか、そういうのも良いとは思うんですけど、飲み会も「コミュニケーションだから」と言って、飲み会すごい行っている人。周りにいたんですけれども、それも「自己投資だから」みたいに言ってたんです。でも、そういうふうに言い訳にしてもしょうがないですよね?

だから、ポイントとしては、スキルアップ、知識にかけることも別にいいんですけれども、リターンをやっぱり考えたほうがいいですかね。投資と言ってるんだから。いつ戻ってくるのかというところです。まったく戻る気配がないんだったら、それは投資じゃなくてただの浪費になっちゃうのかなと。本とかも買って「この本いいな」と言って、ずっと机の上にある。読んでないですよね。

高山:積読ね。耳が痛いですね。

頼藤:もちろん、すかさず良い本を貯めておくことは良いとは思うんですけど、それが読まない限りは、投資にはならないですね。というわけなので、お金が貯まらない人たちというのは、そういったところにお金をかけ過ぎていて、もう少し「いつリターンが得られるのか」を考えた方がいいんじゃないかというところです。

また逆に、高年収でお金が貯められる人というのは、そういうところをきちんと意識してお金を使っているということです。

高山:そうですね。前回の、団長さんでしたっけ。あの方も、お金の使い方を言ってましたよね。例えば、食べるにせよ、何か遊ぶにせよ、ちゃんと自分にリターンがあるかどうかを考えて使う、みたいなことを。

頼藤:そうですよね。一流のご飯も、たまに食べるんだったらいいけど、毎回食べててもしょうがないよね、みたいな。

高山:ちゃんとその辺も考えながら使ってますよね。

頼藤:そうですね。じゃあ、3つ目。

高山:3つ目は、これ、意外に多いんですけど、自分軸でお金を使うか使わないかということがけっこう多くて、家計にある程度余裕があると、自分は別にこれ欲しくないんだけど、友達と買い物行って、「友達が買ったから、じゃあ自分も買っちゃおうかな」とか。あと、別にヨガとか習うつもりなかったんだけど、一緒に入会の説明行ったら「良さそう、だからやっちゃおうかな」とか。

そういう、他人に流されやすいという傾向はあるかもしれない。これは高年収の人に限らず、お金が貯まらない人の傾向としてはあるかなと思います。

頼藤:あと「お金あるのに、やらないの?」と思われるのがやだとか。

高山:見栄でしょ。

頼藤:見栄か。それもありそうですよね。

高山:見栄もちょっと入ってくると思います。

頼藤:そうかもしれないですね。高年収でお金が貯まる人って、「俺はいいから、絶対いいから」とか、「私はもうやらないから」って、はっきりしてますよね。

高山:はっきりしてるじゃないですか。「感じ悪!」みたいな(笑)。

頼藤:いやいや、「感じ悪!」とかじゃないけど(笑)。

高山:でも、自分軸をすごい持っているというか、それはあるかなと思うんです。

頼藤:そこにお金をかけていいかどうかは、やっぱりラインがありますね。

高山:例えば、お子さんがいる方とかは顕著で、塾に行くか行かないか、子どもの教育プランを、「絶対うちは公立」って決めてたんだけど、みなさん周りが私立と言うから「私立行かせちゃおうかな」とか「塾行かせちゃおうかな」とか。それは、全然プランと違うわけじゃないですか? そういうことも、けっこう影響してきたりするんですよ。

頼藤:なるほど。

高山:だから、判断基準として、自分軸があるかないかは大きいかもしれない。

頼藤:なるほどね。だから、ちゃんと自分に判断基準を持って買っているかどうかですね。

高山:そう。本当に必要かどうか。

頼藤:みなさん、自分が判断基準持っているかどうか不安な人は、まず、クローゼットやタンスを覗いてほしいんです。眠っているものないですか? 「良いな」と思って買って、着ずにとか、使ってないとか。家電もそうだと思うんです。「これ良いな」と思って使ってないものとかないですか? もし、そういうのがあったら、ちょっと判断基準がまだ甘いのかもしれない。

高山:でも本当に、お金貯まっている人のお家とか行くじゃないですか。本当にみんなシンプル。本当に整理整頓されているというか、欲しいものと欲しくないものがすごい整理されてるなと思います。

頼藤:そうですよね。だから重要なのは、欲しいだけで買わずに、必要かどうかというころをちゃんと視点を持って。最近は、Google Homeとかあるじゃないですか? 「OK Google」と言ったら、何かやってくれるのとか。

それが本当に必要だと思うんだったら買っていただければいいと思うし、「みんながやっているからほしい」と思うだけだったら、買わない方がいいかなという感じですかね。そうすると、ムダな出費や衝動買いをグッと抑えることができるんじゃないかなと思います。では、4つ目!

高山:4つ目は、高年収の人は、必ずしもイコールじゃないんですが、忙しい人が多いのかなと。仕事で活躍されてる方が多いという傾向があります。そうすると、なかなか日々の小さなお金まで気にしてられない。あまりお金と向き合う時間もないという傾向にあると思うんです。

そうすると、例えば、「コンビニでいろいろ買っちゃおうかな」とか、あまり考えずに。お金にも余裕があるので、消費しやすいというところがあるんです。そうすると、家計とか洗い出してもらうと、「これムダ使いじゃない?」というのがけっこう出てきます。

頼藤:コンビニだけじゃなくて、すごい忙しくて体疲れてるからという理由で、タクシー乗りまくっちゃうとか。

高山:やっぱり都内だとね(笑)

頼藤:都内は410円になってるから。やっぱり乗りがちですよね。

高山:そこは、時間を節約するという意味もあるんですけど。

頼藤:その意味もあるんだけど、「その分、健康大丈夫?」とか。歩かない分をいろいろ考えてほしいですよね。だから、健康という視点が、疲れているときにはないから、疲れているけど、「この疲れはPCをずっと見た疲れだから、ちゃんと歩いて体の疲れを作ろう」みたいな。

その意識でやれば、お金も節約できるし、健康も資産として築けるということなので、忙しいとか、面倒くさいということで後回しにするのはやめた方がいいのかなと。

高山:あと、けっこう払える余裕があるから、例えば、携帯電話とかも、変えたほうが安くなるとわかっているんだけど、切迫感がないんですよね。収入があるから。だから、「まあいいや」と思ってほったらかしにしてるんですけど、それは手続きしてしまえば節約できる電話料金があるので、マメに行動するということも大事なのかもしれないですね。

頼藤:iDeCoとかも一緒ですよね。やれば節税できるとわかっているけど、後回し。もったいないですね。

高山:私の友達とかでも稼いでいる人多いんですけど、忙しいから、面倒くさいと思っちゃうみたいで。

頼藤:でも、一度時間を作って1回でもやれば、あとはほったらかしでいいわけですから。ぜひやってほしいと思います。あとは、口座を分けてないというのはありますかね?

高山:そうですね。

頼藤:気づいたらお金が貯まるという人の多くもそうなんですけれども、けっこう生活口座と貯蓄口座を一緒にしていることが多いのかなと。そこはきちんと分けていただいて、きちんと自分の貯蓄額がいくらか、貯めていくことをやっていってほしいなと思います。

高山:貯蓄の見える化ね。

頼藤:貯蓄の見える化。今、4つの特徴を話してきましたけども、全部共通しているのは、支出に意識しているかどうかですよね?

高山:そういうことですね。

頼藤:自分の支出が、何にいくら使っているのか。それを意識するだけで、ぜんぜん違うんですよ、というお話です。あと、今日紹介していないのは、教育費にお金をかけ過ぎてしまうという例がありましたよね?

高山:家計はやっぱりブラックホールですからね。教育費は、家計のブラックホール(笑)。

頼藤:教育費は、どうすればいいんですか? 教育費の考え方。

高山:教育費の考え方は、「いくらかかるか」と言うよりは、「自分の家計ならいくらかけられるか」という、この視点がまずは、大事なのかもしれないです。

頼藤:じゃあ、予算を決めるということですか?

高山:そうですね。いくらかかるかというのは、際限ないんです。かけようと思えば、いくらでもかけられてしまうので。なので、まず「自分の家計だったら、いくらかけられるか」というところがありきで、どうなのかということなんですかね。

頼藤:なるほど。難しいですよね。僕もけっこういろいろ習い事はやった派なんですが、長く続いたのはサッカーとか水泳とか塾とかだったんですけど。少林寺もやったりとか、習字もやったりしたんですけど。今思うと、「やって意味あったかな」というのは若干ある。

高山:そういう人多いよね。

頼藤:だから、子どもにたくさんお金をかけたいという気持ちはわかるんですけど、それは必ずしも正しくないというか。

高山:だから、子どもが大きくなって言われるとそうかと思うんだけど、小さいうちは「いろいろ可能性が……」みたいな。

頼藤:いくらでもかけられちゃうじゃないですか、子どもって。

高山:そう。本当にそうなんですよ。

頼藤:それが理由でお金がないというのも、ちょっと違うかなと思うし。子どもに投資しているんだと言って、「大人になったときに、どれぐらい搾取しようと思ってるのかな」と思っちゃうんですよね(笑)。極力、自分の面倒は自分で見れるようにした方がいいと思うんですけど。

高山:でも、これからの世の中はそうですよね。厳しい世の中なので、子どもに迷惑をかけないように生きるという。

頼藤:だから、子どもに投資しているという、「投資」という言葉を使う人って、あとで元を取ろうとする欲が強すぎるのかなと(笑)。

高山:「子どもを自立させてあげたい」みたいな。

頼藤:それだったら良いんですけど。「投資して、老後は世話になるからね」みたいなのは、ギャグだったらいいんですけど、ずっと言われたら「えっ!?」って感じになると思うんです(笑)。

高山:まあね、子どもも重荷がね(笑)。

頼藤:これ、けっこう僕が言ってることって、的を突いてると思うんです。もし、そういう言葉遣いをしている方が、リスナーの方にいらっしゃったら、ぜひ意識を変えていただいた方がいいと思います。けっこう子どもにプレッシャーですし、自由に生きてほしいと言うわりには縛りが多いんじゃないかなと思うんですよ。

高山:とくに今、一人っ子が多いじゃないですか。子どもを産まないので。一人っ子だと、もろにプレッシャーが集中してくるんですよね。だから、それはあるかもね(笑)。

頼藤:そうなんですよね。というわけで、「何にどれくらいお金を使っているか把握してないから、把握してくださいね」というところ。あとは「自分の判断軸を持ちましょう」という感じです。面倒くさがりの方も、時間をとって、一度手続きをしてしまえば、ほったらかしでもいい仕組みを活用しようというところです。あとは、お金自体は使っていい。我慢しすぎる必要はないです。

高山:我慢しすぎる必要はないですよね。

頼藤:だから、「節約、節約」と考えちゃうと、精神が崩壊してバーンと変なものに使っちゃうとかあるとは思うので、そこはメリハリを付けていきましょうというところですかね。

高山:自分の幸せになるものにお金を使った方がいいです。

頼藤:そうですね。自己投資をするのもいいけど、ちゃんとリターンを考えようという感じです。今日、資産運用などの話はしてないですけれども、お金が貯まる人はもちろん、iDeCoやNISAを活用したり、節税はきちんとして、自分の貯蓄をコツコツとやっているので、そこも今やっていないなという方は、ちょっと意識を向けていただくといいのかなと思います。どうでしょうか、高山先生(笑)。

高山:そうですね。でも逆に、お金ある人は、直せば貯まる可能性があるというのはいいですよね。そもそもお金があまりない方は、もっともっと違う努力が必要かもしれないんですけど。なので、ぜひこれを参考に、1つでもやっていただければと思います。

頼藤:というわけで、本日もお時間が来てしまいましたので、頼藤太希と。

高山:高山一恵が。

頼藤・高山:お送りしました。またねー、See you!