希望・立憲との協力体制について

記者10:共同通信のコウチです。先ほどの希望の党と立憲と民進・3党での政権交代という話なんですけれども、もうちょっと現実性を持たせる意味でも、希望の党や立憲民主とかに今後の衆院選での選挙協力とかを具体的に働きかけるお考えは今の段階でおありでしょうか?

大塚耕平氏(以下、大塚):はじめのほうのミヤザキさんのご質問だったか、そこでお答えしましたとおり、それぞれスタートしたばっかりですからね。まずはお互いの信頼関係を作るところが大事であって、その先のことはまだ今は申し述べる段階ではないですね。

記者11:読売新聞のスズキと申します。党勢拡大や政権交代できる民進党になるためには、なにが必要とお考えでしょうか?

大塚:先ほども申し上げましたが、国民のみなさんに、まず、それに足りうる政党であり、あるいは政治集団であるということを納得いただくというのが必要不可欠な条件であります。

そのためにはもちろん、なにを目指すのか。これは我々の場合、民進党は継続していますから、政策はもうはっきりしてるわけですけれども、それに見合う組織の体制、さらにはガバナンスのあり方、こういう何点かが揃うことによって、今ご質問のような状況を生み出せるものと思います。

民進党の今後の方針について

記者12:東京新聞のガナハと申します。ちょっとすいません、最初遅れてきたので、これはただの確認なんですけれども。いくつか関連質問も出てますが、27日の議決事項、つまり民進党は分党せず、お金もそのまま残すという方針をそのまま踏襲することでよろしいですかという確認と。

あと2点目が、これから国会が始まっていって年内どう進むのかまだ見通しすらない状況ですが、憲法改正の論議は深まっていくと思います。これについて、とくに9条の改正をはじめとする改憲についてどういうふうなお考えをお持ちかということとですね。

森友・加計問題もこれからそれこそ特別国会で議論されるかもしれませんが、どういう姿勢で安倍政権との論戦に臨んでいくのかをお聞かさせください。

それと、ごめんなさい、もう1点だけ。愛知出身ということで、なにか地元の方にメッセージがあればお願いします。

大塚:最後なんでしたっけ?

記者12:愛知出身なので、地元の方にメッセージがあれば。

大塚:地元の方にメッセージ。はい。

記者12:東京・中日新聞ですから。

大塚:ああ、なるほど。わかりました。まず、27日に決まった方針はもちろん踏襲しています。

それから改憲うんぬんは、それは現政権がどのような議論を組み立てて、そして国会にそれを持ち出してくるかによって、ずいぶん対応が変わりますので、あまり現時点で仮定のご質問にお答えするのは適当でないと思います。

ただ、民進党は旧民主党の時代から「論憲」という立場を取っていますので、これは当然議論はしなきゃいけないし、時代に合わない点があれば、それはしっかり議論したうえで合意が得られればさまざまな対応を考えていくということだと思います。

あと愛知県のみなさんへのメッセージ。ご承知のとおり、愛知はだいたい民進党議員の約1割が所属してる県連でした。今回は3つに分かれましたが、結局終わってみますと、立憲、希望、無所属で出られた方を全体で見ますと、2014年に小選挙区で通った方は今回も全員当選していて、比例は若干増えているという格好の県であります。

やはりどこかの政党が絶対的に正しいなどということは、それはなかなかありえないと思いますが、国民のみなさんにとって大事なことは、やっぱり選択できる状況であったり、健全な議論が成り立つ政治構造であると思いますので、愛知はまさしくそういう構造であります。

愛知県選出の参議院議員として、公党の1つを担わせていただくことになりましたので、愛知の有権者のみなさんの思いも踏まえて、しっかり党運営にあたらせていただきたいと思います。

憲法に自衛隊を明記することについて

記者13:すいません。森友・加計問題を中心として、どういうふうに安倍政権に論戦を張っていくのか。先ほど9条の、どういうかたちになるかわからないですけど、自衛隊を明記する案についてどういうふうにお考えになるかお聞かせください。

大塚:ごめんなさい。最後のほうがちょっと聞き取れなかったのですが。

記者13:9条に……ごめんなさい。憲法に自衛隊を明記することについてのお考えをお聞かせください。

大塚:まずもりかけですけど、やはり国民のみなさんに対するアカウンタビリティは、これはいかなる政権であっても極力透明にそれを果たさなければならないと思っておりますので、もりかけ問題はやはりまだまだ不透明な部分がありますので、これはしっかりと正していきたいと思っております。

9条に自衛隊を書き込むかどうかということを、本当にどういうかたちでご提案されるかにもよりますが、我々の立場はそもそも自衛隊は合憲でありますので、憲法に書いてあろうとなかろうと自衛隊は合憲という認識であります。

したがって、書くことによってなにが変わるのかということをむしろうかがってみたいなとは思っています。以上です。

記者14:フリーのヨコタハジメですけれども、希望が失速した原因分析をぜひおうかがいしたいのと。それがないと次の反省・対策につながらないという意味なんですが。

僕の見方だと、排除しないと言って排除した、嘘を平気でつく詐欺的政党であるということと、女ヒトラーとも言われた、踏み絵を踏ませた独裁的体質であるということと、政策が第2自民党のような、違いがわからなかったと。その3点が主な原因だと思うんですが、代表のお考えをおうかがいしたいのと。

あともう1点。小池代表の辞任と独裁的な党運営が可能な規約の改正が不可欠だと思うんですが、その点についてもおうかがいしたいんですが。

大塚:後半のご質問は、他党の内部のガバナンスに関わる話なので、私がコメントする立場にありません。

最初のところの失速の原因は、ヨコタさんは今ヨコタさんなりの分析をされたわけですけれども、やはりそれはあの2つのご発言、さらさらという部分と排除という部分はやっぱり適切じゃなかったなと思います。そこが失速の主たる原因だと思います。

記者14:すぐに撤回しなかったのが問題だということでよろしいでしょうか?

大塚:いや、それはもうその時の仮定の話についてお答えする立場にはありません。

代表就任に対する率直な思い

記者15:NHKのオイカワと申します。先ほど一度出た共産党との関係についてのところで、ちょっと細かいんですが、確認させていただきたいんですが。

慎重かつ原理原則に則ってご判断されたいということでしたけど、この原理原則というのは具体的にどういった観点で今後考えていきたいというお考えなんでしょうか? ちょっと細かいんですけれども教えてください。

大塚:原理原則というのは、やはり政策的にまったく相容れない部分があれば、やはりなかなか共闘ということは難しい。という原理原則にもとづいてしっかり考えていきたいという意味であります。

記者16:時事通信、キシモトです。すいません。首班指名についてどういう対応をとられるかというのと。あともう1点、新代表の推薦人24人の内訳教えていただけますでしょうか?

大塚:あの、推薦人については……それはあとで公開していいものなの?

司会者:構わないと思います。

大塚:そしたら、それはあとで聞いてください。それから首班指名については、それはこれからみなさんとご相談をして、しかるべく衆議院、参議院にもお諮りしたいと思います。

記者16:すいません。その首班指名については党内の人物を想定しておられますでしょうか?

大塚:現時点では、そうです。

記者17:朝日、サイトウです。やわらかい質問とかたい質問で。率直に代表就任の感想。率直な思いと。あとちょっとかたい話で、代表として、立憲と希望に対しては等距離かということ。あと執行部、誰かじゃなくて、いつまでに決めるかということを教えてください。

大塚:なにをですか?

記者17:執行部。

大塚:後ろから順番にいきますと、いつまでにということも含めて今日これからみなさんと相談します。それから、等距離かどうか? 等距離です。

感想はですね、たいへん責任が重い、荷が重いという感じですね。はい。荷が重いは取り消しておきましょう。

記者17:(笑)。

大塚:責任が重い。はい、以上です。

民進党分裂の原因は

記者18:東京新聞のヤマグチです。2点お願いします。まず1点は消費税について衆院選で争点となったわけですが、これを凍結すべきかまたは増税すべきか、延期すべきか。考え方を教えてください。

もう1点、これまで民進党としては離党者が相次ぎ、支持率も下がりという状況でしたが、ずばり民進党に足りない点があるとすればどういう点で、どう直さなくちゃいけないか。お願いします。

大塚:後半はさっきの読売さんのご質問と同じですから、できればあとで回答部分を引いていただきたいと思いますが。

やはり民進党は政策は継承していますからきちっとあるわけですが、国民のみなさんにご信頼をいただくためにはガバナンスの部分であったり、党の組織の在り方ですね。こういうところについてもう少し盤石にしていかなければいけないということだと思います。

消費税についてはもともと民進党は3党合意の延長線上で旧民主党の流れを引いて、消費税はしっかり財源確保のためにも社会保障のためにも国民のみなさんのご納得と経済状況が許せば上げていかなくてはならないという立場に変わりはありません。

ただ国民のみなさんのご納得と経済状況ということについては、経済は生き物ですからしっかりと精査をしてそのときどきの判断をしていかなければならないと思っています。

あの女性の方がまだ。ずっと手を上げておられて。

記者19:ありがとうございます。IWJのサオと申します。よろしくお願いいたします。先ほどからガバナンスとか党の在り方という言葉が出ていますけれども、戦局直前の民進党の分裂劇は前原前代表の一時的な判断ミスによるところに問題があるとはいえ、そもそも民進党では離党者が相次いでいました。

先ほどもありましたように野党共闘についても考え方はバラバラで、もともとの民進党のまとまりのなさが問題の原点ではなかったのでしょうか? 大塚新代表は民進党が分裂した原因をどのように考えていらっしゃいますでしょうか?

大塚:これもちょっと繰り返しになって恐縮ですが、私の両院議員総会での発言と重なる部分がありますけれども。総選挙において国民のみなさまに政権選択の機会をご提供申し上げるというのが我々の責務でありますので、与党のみなさんはそうはならないように解散をするわけでありますから。

そういうタイミングと戦略のもとで安倍さんが解散を打たれた中で、短期間の間にどういうふうにその状況を作るかということを前原さんなりに小池さんと相談をして決断をされたのがあの決定であり。その決定がその後の知事のご発言等もあり国民のみなさんの支持が続かなかったということがその後の分裂の原因と、こういうことになります。

安保法制に対する考えについて

記者20:産経新聞のヒロイケです。よろしくお願いします。2点お願いします。1点目は安保法制について代表のお考えを教えてください。

あと2点目は、先ほどから何度も出ている立憲と希望を中心に政権交代を目指すという話ですけれども。先ほどまず信頼関係を築いていくことが大事というお話でしたけれども、これは将来的にはまた再合流を模索していくということなのでしょうか?

大塚:後者からお答えしますが、これも先ほどの質問にお答えしていますが、現時点ではそういうことを考えている段階ではありません。まずはそれぞれの党がスタートしたばかりですから、お互いの信頼関係を構築するのが現時点でのそれぞれの党に対する私たちのスタンスであります。

安保法制については、そもそも国の平和、安全、国民のみなさんの生命と財産の安全、これを守るのは国として政治として当然の責務でありますので、それに資する安保法制であるかどうか。

そしてそれに資すると思って組み立てた法律や制度の枠組みがかえって安全や平和を阻害するようなことであれば、それは本末転倒でありますのでそういうメリットデメリット、可能性をしっかり検討して判断していくべき問題で。一言で言い表せる問題ではないと思っております。