新代表選出には参加しない

記者10:東京新聞のヤマグチです。よろしくお願いします。明日代表選を行うということですが、前原代表ご自身はどなたかから頼まれれば推薦人になるおつもりがあるのかどうかというのが1点。

もう1点が、国会中に離党届を出すのか、または明日新代表が選ばれたのを見届けて離党届を出すのか、どういったお考えでしょうか?

前原誠司氏(以下、前原):まずは明日の両院議員総会に私は出席をいたしません。やはり党を離れると言っている人間が新たな代表を選ぶ、あるいは、ましてや推薦人になるということはおかしな行動だと思っておりますので、明日の新代表選出の両院議員総会は欠席をいたします。

ただ、自ら離党届を出す時期については、それは国会中がいいのかどうなのかということについてはまだ判断をしておりません。いろんな方と相談をしながら、しかるべき時期にそういった行動をとりたいと、こう考えております。

記者11:ほとんど同じ質問で。しかるべき時期というのは、遠くない時期ってこと? つまり希望の党に入るのはそう遠くない時期と考えていいですか?

前原:はい。まあ、あの、そう遠くないというのがいつなのかということもありますけれども、いろんな方と相談するなかで判断をしていきたいと思っています。

記者11:希望の党に行かれるのは変わらないということ?

前原:変わりません。

全国幹事会でどんな声があったか

記者12:手続き上の問題なのかもしれないんですけど、先ほど正式に両院議員総会で代表を辞任されましたが、その前のタイミングで希望の党の会派で登録されているというのは、タイミング的には代表だった時に希望の党の会派に入っておられます。そのへんはお考えとして、制度としてはそれで?

前原:おそらく「希望・無所属」というかたちの会派になってると私は聞いております。したがって問題はないのではないかと思います。

記者13:先ほどの全国幹事会、予想より長引いたと思うんですけど、前原代表としてはどれくらい厳しいいわゆる批判、お叱りの言葉があったか。例えば印象的言葉があったとしたら教えてください。

前原:もちろん厳しいご意見がなかったわけではありませんが、激励とか、あるいはそれから前向きなご提案とか、むしろそちらのほうが圧倒的に多かったのではないかと思いますし。

また、全国の組織を束ねておられるみなさん方ですので、今後の不安ですね、そういったものをベースにかなり大事なテクニカルなご質問等もございましたので、ここは真摯に受け止めて。

そしてありがたいことに、岡田(克也)元代表が無所属の会の代表になられるということで、今後のことについてはかなり岡田元代表がご答弁をいただき、それもかなりの安心感につながっていたのではないかと思います。

前原だけだったら言いっぱなしになるんじゃないかということをご懸念もされるかもしれませんが、岡田元代表、そして小川(敏夫)参議院会長をはじめ、これからも中心になっていかれる方が受け止めてご答弁をされましたので、そういった意味では納得感の多い全国幹事会になったのではないかと思います。

野党が大きな塊となることが重要

記者14:衆院選の投開票日に(責任を取ると)一時表明されていて、一定の方向性ということで今日になりましたけれども、今日このタイミングになった理由というか、どういう方向性で?

前原:両院議員総会、そして全国の幹事会、私がやはり代表としてみなさん方のお叱り、ご批判、ご意見、これを聞くことが大事だろうということで今日まで代表を務めさせていただいた。また、それをお認めをいただいた両院議員のみなさん方には心から感謝をしたいと、こう思っております。

記者15:読売新聞です。民進党を含めて野党が大きな塊になっていく一定の方向性ということをおっしゃってましたけど、今後参院選に向けて1つの大きな塊になれると思いますか?

前原:そうしないと勝てないんじゃないかと思いますね。まず47都道府県で一人区が32県ありますね。これは協力しないとなかなか勝てないと思っておりますし、2人区でもバラバラ野党が(候補を)立てていたら勝てない。こう思っておりますので、そういう意味では1つの塊が大事かなという気はいたしております。

記者16:今、地方組織は立憲民主党でバラバラになりつつあるんですけど、今後の民進党の地方組織は連立できてない考えということでよろしいでしょうか?

前原:これは現場現場でいろんな意見、それに基づく動きっていうのは出てくると思いますけど、枝野さんとお話させていただく中で、枝野さんもやはり「お互いが協力しないと今の政権を利するだけだ」と共通の認識は持っておられると思いますので。

新たな民進党の代表、それから枝野さん、立憲民主党、そして希望の党がこれからどういう体制になっていくのかわかりませんが。

今から話をされながら、そしてお互いが一強を崩すような取り組みができれば。そんな最低限の取り組みができればいいと思っていますし、私も努力をさせていただきたいと、こう考えております。

希望との分裂は大変残念だった

記者17:産経新聞です。今回、希望の党への合流が失敗に終わった原因について、改めてですけど、どう分析しているでしょうか?

前原:やはりバラけたことが大きな原因だと思いますし、交渉結果については何度もご説明をしましたけれども、私は全員を公認候補にするという前提で、決意で臨んでまいりました。

「200・100」という条件をはじめに向こうに提示をし、もちろん比例も含めて全員を公認候補にするということで臨みました。まあ向こうは半々でございましたけれども。

かなり長い間そういったやりとりをするなかで、全員が候補になるべく努力をいたしましたけれども。

そのなかに、例えば私が見たことのない排除のリストが出回ったり、あるいは政策協定書の原案なるものが出て排除リストだと言われたり、疑心暗鬼が高まるなかで結局分裂をしてしまったことはたいへん残念だったなと、こう思っております。

記者18:産経です。今後また新たな選択肢を示すために活動を続けていくということですけれども、その上で今回得た教訓というのものはなにかありますでしょうか?

前原:すべての政治活動は教訓にしていかなくてはいけないと思っていますけれども。

別の言い方でいうと、やはり私は外交安全保障政策というのは現実路線でなければいけない。とくに北朝鮮の今の問題があり、そしてこれから日本の外交がこれから向こう数十年間向き合っていかなくてはいけないのは、影響力を拡大する中国とどう向き合っていくかと。

こういうことを考えれば、もちろん中国ともうまくつきあう外交的な努力が必要ですが、やはり日米同盟関係の維持・強化がたいへん重要になってくると思います。したがって、そういう観点での活動を今まで24年間やってきましたので、これは今までどおりやっていきたいと思います。

他方で内政については、やはり今の安倍政権のとにかく金融緩和。これ一本足打法で「企業さえ儲けさせたらいい。金持ちが儲かればいい。そしたらいずれはみんな豊かになるんじゃないか」というかたちではなくて、不安に思っている人はいっぱいいますので、そういった方々をどう下支えをしていくかという。

まさにこのAll for Allの考え方をしっかりと実現をすることが私の政治家としてレゾンデートルだと思っておりますので、それを実現するためにこれからもがんばっていきたいと、こう考えております。

小池氏の排除発言、白紙撤回を求めなかったか

記者2:排除発言を小池さんがして、すぐ撤回してればこんな事態を招かなかった。立憲民主設立までに3日間の猶予があったのに、前原代表は撤回を求めなかったのか。

それに対して小池代表は先ほど言った理由で拒否したというのが今回の結末、結果を招いたと、こういう理解でよろしいでしょうか?

前原:違いますね。排除発言のあと、まだ候補者調整というのは本格的に始まったのは10月の頭ですので、時期系列的にも違うと思います。

記者2:小池代表に白紙撤回を求めたんですか?

前原:ですから、求める求めないも……。

記者2:YesかNoかで。

前原:いや、そんな簡単な問題じゃないんです。

記者2:あの、簡単な問題です。

前原:10月に入ってからですので。

記者2:小池代表はなんて言ったんですか?

司会者:指されてから発言してください。

記者2:白紙撤回を求めたんですか? YesかNoかで答えください。

前原:先ほどから申し上げているように、候補者調整というのはその発言のあとに本格的に始まりましたので、先ほどお答えをしたように、すべての候補者が公認候補になるように取組みを始めたということでございます。

記者2:結局、小池代表の責任を追求しないという立場なんですね。

司会者:横田さんの番じゃないです。

最後の役割は党職員の保護

記者19:共同通信のイチカワです。今日をもって辞任をされるということですけど、今回合流を主導した小池代表には前原代表のほうから直接伝えられたんでしょうか? やりとり等もあれば教えてください。

前原:詳細は別にお伝えはしませんが、電話でのやりとりはしておりますので、この事実は伝えております。

記者20:自民党が下野して再び安倍さんで蘇ったのは、職員が1人も移籍されなかったせいです。ですから前原の最後の、私がお願いしたいのは、今、民進党にいる職員に対して手厚い保護をしてほしいということです。

前原:そうですね。おっしゃることは極めて大事なことだと思います。

仲間であった人たちが、立憲に行かれたり、それから希望に行かれたりしています。したがって、職員は全員しっかりと守りながら、ただやっぱり立憲も人手がいる、希望も人手がいる。そこは私の最後の仕事としてもう手配はしておりますので、今おっしゃったようなことは大前提にしております。

じゃあ、最後に。すみません、はい。

枝野氏とは話をする機会があったか

記者21:今回、希望の党に合流するということを決めた判断について、政権交代が今までより遠のいたと考えているのか、それともそんなことはないと考えているのかということと。立憲民主党ができて枝野さんと今後のことでお話をされたのか。されたのであれば、なにか内容を教えてください。

前原:まず1問目のご質問でありますけれども、なにが起こるかわかりません。そして先ほど申し上げたように、やはり新たな選択肢を作っておかないと国民が不幸になりますので、それを作るという思いはおそらく今立場が違っても変わらないと思いますので、しっかり連携をしていくことによって、一強体制を壊していく、崩していくということに努力をしていきたいと思います。

枝野さんとは話をしました。先ほどからずいぶん申し上げているように、これからの連携と、そして方向性は同じだと思います。協力をしなければいけないだろうということについてはおおむねお互いの考え方は一致しているのではないかと思います。

記者21:枝野さんは怒っていなかったですか?

前原:え?

(会場笑)

記者21:枝野さんは怒ってませんでしたか?

前原:いやぁ、本人に聞いてください(笑)。

司会者:以上で終了いたします。ありがとうございました。

前原:ありがとうございました。