ペットにもアレルギーがある

ステファン・チン氏:もしあなたが犬や猫アレルギーだった場合、日々苦労することが多いでしょう。

ただ子犬と戯れたいだけなのに、突然くしゃみを連発したり咳き込んだりして、全然楽しくない。アレルギー反応は、ペットのふけ等に免疫システムが過剰反応して起きる現象です。彼らから落ちる壊死した皮膚の微細な破片や毛、もしくは唾液が主な原因です。

しかし、ごく一部ですが、ペットもお互いにアレルギーを持っていたり、人間のふけ等に対してアレルギー反応を示したりする場合もあります。誰が誰に対してくしゃみをしているかは特に関係なく、ペットも人間も同じ原理でアレルギー反応が起きています。

基本的な構造は、たとえば猫のふけのように無害なアレルゲンを、まるで危険な侵略者であるかのように攻撃するように免疫システムが混乱させているのです。

アレルゲンを発見し、結合するタンパク質の一種である抗体を放ち、その後、他の免疫細胞に対してヒスタミンのような炎症分子を放つように命令を出します。炎症により我々の鼻、呼吸器官、眼や肌などの繊細な細胞を刺激することでくしゃみを発したり、かゆくなったり、涙目になったりします。そしてペットも我々と同じように、草花の花粉やカビ、食物に対してアレルギー反応を示します。

2014年、何らかのものに対してアレルギー反応を示す約100匹の犬を対象とした研究によると、そのうち約半分の犬がホコリや壊死した皮膚細胞を食べるイエダニに対して敏感に反応することが分かりました。でも、ホコリが主に人間の肌からできているというわけではありません。もしそんな話を聞いたことがあれば、それはありがちな誤解です。

家の中のホコリは、開いたドアや窓から家の中に入る土や、靴の裏に付着した泥です。でもたしかに我々からも壊死した皮膚細胞は落下します。専門家によると、特に人間のふけに対してアレルギー反応を示す特殊な事例もあると言います。

犬が人間だろうとホコリだろうと、何らかの物質に対してアレルギー反応を示す場合、アトピー性皮膚炎を引き起こしたり、痒みを伴う赤みのある肌になったりします。

猫も同じように肌が痒くなったり、部分的な脱毛が起きたりします。また、猫の場合、くしゃみや咳を引き起こす炎症が気道に起きやすいと言われています。猫の喘息が全体の1パーセントに及ぶこともよく知られている事実です。幸いなことに、獣医は猫の喘息を診断するのに慣れているので、ふわふわの愛玩動物にお別れを言う必要はありません。

アレルギーテストをする際、獣医は血中の抗体を調べるための血液検査を行ったり、迅速により良い反応を示すことができる肌テストを実施したりします。

肌テストでは、ごく微量のアレルゲンを肌に付けたり肌の中に入れたりして何らかの反応が出てくるかを確認します。アレルギー反応が出た場合は、注射を打ったり飲み薬を処方したりして治療します。人間と同じように、これらの治療は動物たちをごく微量のアレルゲンにさらし、ゆっくり時間をかけながら濃度を上げて、免疫システムがアレルゲンに対して拒絶反応を示さないように許容値を上げます。

あなたがペットと戯れた後にペットがくしゃみをしたり痒がったりしていたら、あなたに対してアレルギー反応を示しているのかもしれません。しかし、たいていは草花の花粉やホコリに対してアレルギーを持っていることが多いです。

ふわふわの愛玩動物にとってもアレルギーは辛いことなので、あなた自身が愛くるしい犬や猫と戯れることができないようなアレルギー持ちであるなら、良質な本とぴったり寄り添う方が賢明かもしれません。