西澤ロイの頑張らない英語、第2回!

西澤ロイ氏(以下、ロイ):西澤ロイの頑張らない英語。

上村潤氏(以下、上村):このコーナーでは、納得!! 英語学習カウンセラー・西澤ロイさんが、リスナーのみなさまからの英語に関するお悩み、疑問、質問などにお答えしたり、西澤ロイならではの頑張らない英語学習法を紹介していくコーナーです。

ロイさん、おはようございます。

ロイ:おはようございます。

上村:今週もよろしくお願いします。

ロイ:よろしくお願いいたします。

上村:さっそくなんですが、メールをいただいております。

ロイ:まじですか。

上村:はい。前回初回だったんですけど、さっそく反響が。

ロイ:えー、うれしいですね。

上村:ありがとうございます。紹介します。こちら、お肉屋ヒロちゃんさんですね。

「西澤ロイさん、はじめまして。僕は中学の時から英語は好きでしたが、まったく話せません。海外旅行で英語の生活を数日すると少しわかってきますが、わかり始めた頃はいつも帰国の日とかです。なので、まったく上達しないので、アイムソーリー、ヒゲソーリー状態です(笑)」ということで。

ロイ:(笑)。

上村:「1年生の長女が英語教室に3年通っていて、たまに自分の英語で話しかけてきますが、僕にはさっぱりわかりません。先週から始まった西澤さんの英会話を聞いて少しでもお話できればいいなぁなんて、甘い考えのお肉屋ヒロちゃんでした」

ということです。ありがとうございます。

ロイ:ありがとうございます。

英語への敷居を下げる「ビー会話」

上村:甘い考えじゃないですよね。やっぱり思うことが大事ですよね。きっかけっていいますかね。

ロイ:そうですね。

上村:まあそんなに、西澤ロイの納得!! 頑張らない英語ですね。なんでも英会話ならぬ「ビー会話」なるものをしてきたという話をちょっと小耳にはさんだんですが(笑)。

ロイ:そうなんです。一昨日、ビー会話講座というのをやったんですけれども。

上村:ビー会話ってそもそもなんですかね?(笑)。

ロイ:まず、「英会話苦手だ」って方多いじゃないですか。「AがダメならBにしよう」みたいな感じで、ビー会話。

上村:なるほど。ただアルファベットがAからBに移っただけですか?

ロイ:本当のタイトルは「ビールde英会話」なんですよ。

上村:ああ、なるほど! ビールの「ビー」ですか。

ロイ:ビールの「ビー」です。お酒を飲みながらゆるーく英会話の練習して、いい気分で上達しちゃおうみたいな。

上村:でも、勉強しようって思うから、逆にハードルが上がるというか。

ロイ:そうですね。

上村:あえてそのハードル下げた状態で学んでみたらどうかなという。1つのアプローチとしてはすごくおもしろいですよね。

ロイ:そうですね。日本人ってつい正確にしゃべろうってしちゃうんですよ。そこをお酒の力を借りることで「まあ、細かいことはどうでもいいじゃん」みたいな(笑)。

上村:なるほどね(笑)。

ロイ:だからお酒を飲むだけで日本人って英会話上達しちゃうんですよ。それをうまく取り入れたメソッドというか。まあメソッドというほどのものでもないんですけどね(笑)。

上村:ねえ。「レッスン1:まずはお酒を飲みます」みたいなわけじゃないですもんね(笑)。

ロイ:そうです、そうです。

ビー会話はいいことだけじゃない?

上村:でも、確かにそうですよね。よく、英語を手っ取り早く覚えるには、英語のパートナーを見つけるとか、パブとかお酒があるところに行って、自然と仲良くなるというんですか、そういうのがいいよっていう話をたまに聞くんですけど。

ロイ:ありですよね。

上村:なるほど。それ、ビー会話になにか通ずるものがあるんですかね。

ロイ:ただその講座で1個だけ問題があって、みんな気分よくなりすぎて、僕の言うことを聞かなくなっちゃうんですよね。

上村:もう講座にならないという(笑)。

ロイ:そうそう。そこのバランスがちょっと難しいんですけど。一昨日は試験的に会議室でやってみたんですよ。これは大丈夫そうだなってことで、今度はお店使って、居酒屋だったりバーだったり、そういうお店でやりたいなと思ってて。

上村:でも、よりビー会話のコンセプトには合いますよね。

ロイ:そうですね。だから「いいお店さんないかな」と思って、ちょっと募集したいなって感じなんですけども。

上村:おっ、突っ込んできましたね(笑)。

ロイ:(笑)。

上村:西澤ロイの頑張らない英語ではお店を募集していますと。メッセージはぜひ「江東モーニング 頑張らない英語」までということで。

ロイ:はい。お願いします。

上村:ぜひお願いしたいと思います。

教材を買って勉強するのはあまりおすすめできない?

上村:そして、今週もこちら、メールをいただいております。

ロイ:ありがとうございます。

上村:さっそくですが、ロイさんにこの疑問を解消していただきたいと思います。こちら、匿名希望さんからのメールです。

「ロイさん、潤さん、こんにちは。私は、自慢じゃありませんが、英語で何度も挫折しています。有名な教材はいろいろ買いましたが、続いた試しがありません。いったいどうやったら英語学習を続けられて、きちんと上達できるのでしょうか?」

という匿名希望さんからのメールをいただきました。短い文章ですけど、けっこう気になった点がいくつかありそうですね。

ロイ:いや、あのー……まあいくつかポイントがあると思うんですけれども。教材を買ってやろうという人はすごく多いんですけれども、あんまりおすすめしづらいところがあるんですよね。

上村:まずその時点でちょっとおすすめできないというか。

ロイ:もちろんそれがうまくいく方もいらっしゃるんですけど、うまくいかない方もやっぱりけっこう多いので。

上村:僕がその典型ですね(笑)。僕は教材を買って満足してしまうんですよね。教本とか買ってもう満足して、それが習得できた気になってるというか。いざそれが必要なときになって、結局なにも身についていないのでできないってね。そんな僕にも当てはまる案件ではございますが。

ロイ:今の方、「英語学習」という言い方をされていて、それがダメなわけではないんですけれども、僕が出している本の1冊のタイトルが『英語を続ける技術』なんですよ。「英語学習を続ける技術」ではないんですね。

英語を続ける技術

上村:おっ、ここがポイントなんですね。英語学習ではないんですね。

「勉強する」という意識がハードルを高くする

ロイ:はい。ちょっと潤さんにお聞きしたいんですけど、勉強って1日に何時間できると思いますか?

上村:そうですねえ、集中力、学生の頃だったら違いますけど、今だと「1時間勉強をがっつり集中してやって、15分休憩して」みたいな感じですね。

ロイ:1日に何時間ぐらいできると思います?

上村:いやまあ、多くて3時間できるかできないかぐらいじゃないですかね。

ロイ:3時間やったらめちゃめちゃがんばったって感じじゃないですか?

上村:ですね。もう疲労困憊ですよ(笑)。

ロイ:じゃあ、お仕事だったら1日何時間できます?

上村:仕事……普通8時間以上は働いているって感じですかね。

ロイ:でも、終わって疲労困憊じゃないですよね。たぶん。

上村:そうですね。

ロイ:例えば12時間とか14時間働いて疲労困憊ならわかりますけど、8時間だったらけっこう普通に毎日こなせるじゃないですか。つまり勉強だと思っちゃうことで続かなくなるんですよ。

上村:なるほどね。英語学習って思っちゃうから続かない?

ロイ:はい。

上村:でも、言われると確かにそうですね。当たり前のことですけど、目からウロコ的な感じですね、これは。

ロイ:そこで自分の向き合い方というか、それが変わっちゃって。やっぱり勉強と思うと、「まじめにやらなきゃ」とか「机に向かって」とか、無意識のうちにすごい自分でハードルを上げちゃうんですよね。

上村:そうですよね。匿名希望さんも最後に「きちんと上達できるのでしょうか?」って言ってますもんね。この方の性格がうかがえるというか。

ロイ:本当まじめな方ほどやっぱり勉強しようとしてしまって。そういう方が上達できないって非常にもったいないんですよ。せっかくまじめにやられるんだから、それだけのちゃんと成果が出てほしいなって思うんですけれども。そこで勉強って思いすぎないこと。それはちょっと大事なポイントかなと思います。

上村:なるほどね。英語だと思わないこと。

ロイ:勉強だと思わない。

上村:勉強だと思わない……そうですね(笑)。「英語だと思わない」じゃ、もうこのコーナー自体を否定しているようなものですからね。いけない、いけない(笑)。

ロイ:(笑)。

上村:僕ちょっと来週からいなくなるかもしれないですけど(笑)。

ロイ:いやいや(笑)。

張り切りはNG!

上村:なんかクマの人形かなにかが置いてあって(笑)。はい。そして、そのほかにも気になるポイントが?

ロイ:そうですね、「がんばっちゃう」というところで。教材買う方って張り切ってるんですよ。「英語ができるようになりたい。できるようになったらすばらしい未来が待っている」。そこで「よし、がんばろう!」とか、ちょっと張り切って教材を買ってしまう。

それもすばらしい姿勢だとは思うんですけど、続くということを考えるとちょっと問題があって。「頑張る」って「頑」なに「張」るって書くんですよね。

上村:そうですね。うん。

ロイ:ピンと張る。頑なに張っちゃうんですよ。「張り切る」というのも「張」って「切」れちゃうって書くんですよね。

上村:そうですね。そう言われると確かに。張って切れるですね。

ロイ:それって平常心じゃないというか。ピンと張ったのって要するに緊張状態みたいなもので、それって続かないじゃないですか?

上村:確かに特殊な状況ですよね。

ロイ:だから、そもそも続かないことをやってしまっているんですよ。気づかないうちに。だから本当にやる気はすばらしいんですけど、そこでがんばっちゃう、張り切っちゃうというのはちょっともったいないんですよね。

上村:そうですよね。もう張った状態ということは、いつかは切れるってことですもんね。

ロイ:そうそう。

上村:張り切る。

ロイ:テンションって上がったら、絶対下がるじゃないですか。

上村:はあ、なるほどね。

ロイ:だから教材だと、張り切って申し込む。届く頃にはそれがもう下がってるみたいな。

上村:あっ、あります。

ロイ:だから満足しちゃうんだと思うんですよね。

上村:教材をネットショップで注文して、届くまでにもうすでに興味が失せてるというね(笑)。

ロイ:(笑)。

上村:なんか遅れた頃にやってきて、「ああ、そういえばこんなもの頼んだな」みたいなね(笑)。

ロイ:うん。

上村:なるほどね。これ完全に僕、張り切ってたわけですね(笑)。切れてしまったわけですね。

ロイ:はい。

上村:ちなみに、僕、さっき受験生の方々に「がんばれ!」って言っちゃったんですけど。これはあれですね、ちょっと、がんばっちゃダメですね。

ロイ:いやいや。まあ「がんばる」という言葉をどう取るかだと思うんですけど、潤さんがおっしゃりたかったことは「応援してます!」ってことですよね。

上村:そうです。僕が言いたいのはまさにそれです。なるほどね。受験生のみなさま、応援してますってことで。