株式会社bitFlyer 記者発表会
加納裕三氏(以下、加納):本日はご多忙のところ、お集まりいただき誠にありがとうございます。株式会社bitFlyer、代表取締役の加納裕三と申します。本日付で当社株式会社bitFlyerは、仮想通貨交換事業者として金融庁の登録を受けたことを、この場をお借りしてご報告いたします。
この度の経緯について簡単にご説明いたします。4月の改正資金決済法を受け、当社は翌5月に仮想通貨交換事業者の事業者登録申請を提出いたしました。審査の結果、本日付で正式に登録完了いたしました。
当社は2014年1月に創業。同年4月にサービスを開始いたしました。約4年間でお客さま数は大幅に増加し、今月時点で約80万人を突破いたしました。仮想通貨市場の発展とともにお客さまに支えられ、大きく成長することができました。
仮想通貨市場へ新規事業者の参入が相次ぐ一方で、詐欺や犯罪などネガティブな報道も見受けられます。最後に、この度の登録制導入期に市場が健全に発展することを願っております。
これからは金融機関として、お客さまにより安心安全に仮想通貨を取引していただける環境を提供するとともに、市場のさらなる発展に貢献していきたいと考えております。以上をもちまして、ご挨拶とさせていただきます。
司会者:ありがとうございます。それでは、引き続きbitFlyerの事業紹介、ならびに仮想通貨交換業者登録ついてお話をさせていただきます。
加納:10分程度、当社の事業と登録についてご説明させてください。まずbitFlyerなんですけれども、大きく2つの事業がございます。
事業概要
こちらにあるとおり、B2Cのいわゆる仮想通貨取引所。今回、事業者登録がされたのは、こちらの事業となります。B2B、これはブロックチェーンを開発しておりまして、独自のブロックチェーン「miyabi」といったものを提供しております。
ビットコインとブロックチェーンの急速な浸透ですね。主に3つのステージに分かれるのかなと思っています。過去3年くらい前ですけれども、Mt.Gox事件というが2014年の2月に起きました。当社その1ヶ月前に創業した会社でございます。現存する仮想通貨事業者の中では、一番古い会社となっております。
ビットコイン/ブロックチェーンの急速な浸透
いわゆる黎明期ですね。ビットコイン/ブロックチェーンができて、2009年から2013年くらいまで、ここはほぼ注目されていないような状況で、1ビットコイン1円といったレートでございました。
それが2013年11月に元FRB議長のベン・バーナンキ氏の発言によって非常に高騰しました。当時は1ビットコイン10万円を超えて、私も当時リアルタイムで見ておりまして、非常に興奮しました。その後残念ながら、Mt.Gox事件が起きたと。
2つ目の時期としましては、Mt.Gox事件から2015年の半ばぐらいまで。これは非常に黎明期というか低迷期と言わざるをえないと。
ネガティブな報道によって、信頼を大きく失ったわけです。仮想通貨であるビットコインは10万円、11万円くらいするところから、2万数千円くらいまで価格が下がりました。
その間、中国の規制であったり、いろんな当局の規制を受け、とはいえアメリカの新規参入等々が行われるなどしまして。
当時、私は自主規制団体であるJADAというものの代表理事を務めさせていただいており、ある程度自主規制が必要だと考えており、ロビー活動に時間を費やしておりました。ところが、2015年の9月。
ここでまた状況が変わったと認識しております。これが昨今の仮想通貨ブーム、ブロックチェーンブームと呼ばれるものにつながったのかなと。これはR3CEVというコンソーシアムがアメリカで組成されて、海外・国内含む大手金融機関が参加したということでございます。
これによりブロックチェーンが技術として非常に注目され、金融機関のプラットフォームとして利活用できるのではないかと。
また仮想通貨、これはビットコインだけではなくて、数々の仮想通貨が発行され、また日本の金融機関においても仮想通貨・デジタル通貨といったものが検討され始めた時期でございます。まさに2017年の4月に改正資金決済法が施工され、ユーザー数も伸び、取引も非常に盛んになってきて。
bitFlyer At a Glance
現状は中国の規制の影響か、日本が一番仮想通貨大国と言われるようにまでなりました。bitFlyer At a Glanceということで、ユーザー数80万人強、月間取引量、これはFXと言われているようなレバリッジ取引を含む数字ですね。
月間1.5兆円。株主はメガバンクさんのベンチャーキャピタルさん。拠点が、日本が本社なんですけれども、アメリカ、サンフランシスコ、シンガポール、そしてルクセンブルクに拠点がございます。
法制化が業界の健全な成長をサポート
「安心・安全な市場環境形成に向けて」「法制化が業界の健全な成長をサポート」と。これは2014年の9月にブロックチェーン協会の前進になっていたJADAというのが設立されて、業界のガイドライン作りを進めてまいりました。
これにはIDセルフィーといった、免許証を顔の横で撮るような方式が導入されたり、先進的な個人認証が導入されました。
その後、JADAは日本ブロックチェーン協会と名称変更し、引き続き業界団体として業界の発展、および投資者保護と利用者保護ということで、ガイドライン、自主規制を運営してまいりました。そして、4月に法律ができました。
本日、仮想通貨交換業者への登録が完了
本日、ビックフライデーのお話に戻りますけれども、仮想通貨交換業者登録が完了しました。こちらは、金融庁の登録ということで、改正資金決済法で提起された業務を行うことができる。
主な求められる要件としましては、利用者保護措置、利用者財産の分別管理、システムリスク管理、情報の安全管理です。
とくに利用者保護。残念な事件が日本で起きましたので、そういったことが二度と起こらないようにできるような法体制というのがあります。
財産の分別管理、仮想通貨を自社の資産と顧客のスポンサーと分けて管理する。また、現金も分けて管理する。また、監査も必要となってございます。
仮想通貨リーディングカンパニーとして
今後の仮想通貨事業なんですけど、世界シェア、こちらがFXを含む取引ボリュームにおいて、当社が今日時点ですけれども、世界1位と。
仮想通貨(エクスチェンジ)といわれているものは、100数十社ございます。ビットコインというのは世界共通のお金ですので、当社でお買い求めいただいたビットコインは、他社さんでお使いいただくこともできますし、ウォレットに入れて個人間で送金することもできます。
こういった世界で同じ通貨をコモディティとして、取引している。
ビットコインパイオニアとして市場拡大を牽引
市場が今非常に伸びていると。これは日本の市場の取引による伸びです。非常に大きく伸びています。当社がブルーで表現されていて、市場のシェアを大きく伸ばしている途中でございます。
一方で、同時に仮想通貨の国という全体の見方が順調に伸びていると。これは背景としましては、法律の施行によって、信頼できる仮想通貨として見られていると。過去の汚名を返上できればいいなと思っています。
仮想通貨決済の巨大な市場ポテンシャル
仮想通貨決済の巨大な市場ポテンシャル、これはやはり決済として使える。価格変動リスクはございますが、世界共通のお金でごレートに入れるだけで簡単に送金できると。
非常に決済の利便性というのを提供しているのかと。
既存のシステム、ネットワークを使うことなく、ブロックチェーンに依存する。ブロックチェーンを利用させていただくといったところで、システム開発コストを大幅に下げている。なので、決済が非常にお安いお手数料で提供できていると思っております。
現在、ビットコインの決済手数料、これは加盟店さん、お店にお任せしているのですけれども、だいたい相場が1パーセント。いわゆるクレジットカード手数料よりも大幅に安いというところが、非常に多いと。
また、すぐ現金化できると。仮想通貨を受け取った、その日に売上が入る。当然加盟店さんには、ビットコインが渡らないような仕組みになってございます。ユーザーがビットコインで支払う、そうすると当社のような事業主が間に入って、加盟店さんには円をお渡しすると。
こうすることによって、価格変動リスクといったものを抑えている、ということです。
現状、店舗数は約1万店舗といわれています。これは正確なデータがなかなかないんですけれども、当社が数千店舗、他社さんでもそのぐらいの規模ですので、おそらく1万店舗を超えているのかなと。
年内には、年内には26万店舗に伸ばす、そういった報道もございます。
巨大かつ広範な市場ポテンシャル
今後はブロックチェーン事業、これはB2Bです。ビジネス向けのサービスでございます。
巨大かつ広範な市場ポテンシャル、これは経産省さんのレポートによると国内67兆円市場といわれております。こちらは、Gartnerさんが出した資料なのですけれども、グローバルで300兆円市場と非常に大きなマーケットでございます。
これはブロックチェーンが基盤技術として使われている、その可能性が非常に広範囲に広がっていることで、圧倒的なポテンシャルを秘めているといわれています。
今、いわれている中で大きな市場というのは、サプライチェーンです。サプライチェーンをブロックチェーンで構築することによって、大幅な費用の削減ができるのではないか、不正がごっそり撲滅できるのではないかといわれています。
当然ICOであったり、ここに書いている市場IoTとくっつけてマイクロペイメントを行うことであったり、ブロックチェーンでしかできないことが多々あると。そういったことが期待されるのではないかなと思います。
miyabi本格導入に向けた業界リーダーとの取組み①
当社は2016年に、ブロックチェーンの実証実験をさせていただきました。これは既に発表済みですけれども、メガ3行さん(三菱東京UFJ・みずほ銀行・三井住友銀行)、デロイトトーマツさんと当社のブロックチェーンで、実証実験をさせていただきまして、非常に良い結果が出たというのが、レポートがインターネット上で公開されております。
もともと、非常に遅いと思われていたブロックチェーンなのです。ビットコインというのは、毎秒7トランザクションしかできないと。こんなに遅いと金融システムが使えないといったものが、スピード競争が始まり、秒間トランザクション数というのが競争されております。
また、ブロックチェーンというのは非常にセキュリティの高いデーターベースを抱えております。これは改ざんができない、そしてシステムの一部がダウンしても動き続ける。これを、ビザンチン体制と呼びます。
対象外というのがない。システムの一部が壊れる、そういった箇所がない。これは既存のシステムにはない特徴でございます。
miyabi本格導入に向けた業界リーダーとの取組み②
当社の取り組みとしましては、積水ハウス株式会社さん。ブロックチェーン技術を活用しまして、情報管理システムを構築している途中でございます。
これは賃貸契約であったり、顧客情報、こういったものをブロックチェーン化する。改ざんが不可能なような状態にしていく。
また、将来的にはコンソーシアムのようなものでいろんな事業者が情報を共有して、非競争領域と言われているような分野で協業していく可能性というのも考えられると思います。
実証実験環境のひとつとしてmiyabi提供が決定
最後に、実証実験の1つとして「miyabi」。これは全国銀行協会さんでブロックチェーン連携プラットフォームのパートナーベンダー設定というのがございました。
NTTデータさん、日立さん、富士通さんといった最大手のSIerさんと同時に当社が宣伝いただきました。これは、秋ごろから当社の選ばれたブロックチェーンプラットフォームとして利用したいという顧客に対して、実証実験を行っていくという取り組みでございます。私からのプレゼンテーションは以上となります。
質疑応答
司会者:ありがとうございました。ではそのままお残りいただきまして、質疑応答への移らせていただきます。なおこの質疑応答は代表取締役・加納雄三、ならびに取締役CFO・金光碧が対応させていただきます。金光さん、どうぞご登壇ください。
よろしくお願いいたします。それでは、ご質問がある方は挙手をお願いいたします。スタッフがマイクをお持ちいたしますので、ご媒体名とお名前をお知らせいただき、質問をお願いいたします。
ではご質問ある方、挙手をいただけますでしょうか? では最前列、左手の方です。
質問者1:読売新聞のイチカワと申します。2点お願いいたします。冒頭の挨拶と重なる部分もあると思うのですが、仮想通貨交換業者登録制度の意義について改めてご説明をいただきたいのと、御社が登録されたことで今後期待することというのを、もう少し具体的なかたちでおっしゃっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
加納:ご質問ありがとうございます。登録制度を導入して、やっぱり最初の意義というのは顧客に安心感を持っていただくと。
やっぱり登録している事業者と登録していない事業者というのがございます。詐欺と言われているようなものがありまして、不正取引というのもなかなか審査、一定条件の要件を満たさないと登録ができませんので、その程度でご安心いただけるのかなと思っております。
当社が企業登録取れる意味は非常に大きくて、当然ビジネスを継続できないと。企業登録を取れることによって、さらなるビジネス展開も考えられると。
交換業の範囲というのは、必ずしも取引所に限定されたものではございません。仮想通貨の交換、仮想通貨と法定通貨の交換、またその他のサービスというのが考えられると。
将来的には交換業、その他のライセンス。そういったものを組み合わせて、新たなフィンテックの分野、新たなサービスを提供できればいいなと考えてございます。
質問者1:おっしゃられる範囲でいいんですけど、将来のサービスというもので、ある程度見通しみたいなものがある分野があれば教えて下さい。
加納:当社、アメリカ、ルクセンブルクに子会社がございまして、アメリカのライセンスは38種類、取得できております。ヨーロッパのライセンスともに、どちらも資金が移動できます。
仮想通貨交換業者の資金移動業が同じになっているようなライセンスでございます。ただ残念ながら、日本の仮想通貨交換業。これのみでは資金は移動できない。
なので、やはり資金移動。これをやっぱり視野に入れて、グローバルでより便利なサービスが展開できたらいいなと考えております。
司会者:ご質問ありがとうございました。では他にご質問ある方、挙手をいただけますでしょうか?
質問者2:日本経済新聞のヨシノと申します。冒頭の挨拶で健全な業界の発展と、業者報告のところをおっしゃられておりましたけれども、サイバー攻撃についてお伺いしたいんですけれども。
春以降、韓国の活動というか取引所が北朝鮮の勢力によってサイバー攻撃を3、4回受けていたりとかしていましたが、サイバー攻撃について、北朝鮮を始めとする脅威にどんな対策を取っていこうと御社は考えというのを教えてください。
加納:今回、サイバー攻撃。特定の国かどうかというのは我々にはまずわかりません。通常DDosアタックと呼ばれているもので、攻撃を仕掛けているものは特定できないような攻撃になっております。
当然、世界中から攻撃を受けるようなものになっていて、こういったものは、やはりファイヤーウォールと呼ばれているようなアタックを防ぐようなシステムというのが興隆する、健常なシステムを作るようにするということだと思います。
質問者2:わかりました。ありがとうございます。
司会者:ありがとうございました。それでは、ご質問ある方。では、一番後ろの男性の方、お願いできますでしょうか?
質問者3:日経新聞のカメイと申します。2つお聞きしたいんですけれども、1点目は例えば三菱UFJフィナンシャルが「MUFJコイン」というのを作ろうとしていたり、またみずほさんが「Jコイン」と。
いろいろ仕組みの違いはあるのかもしれないんですけれども、そういう銀行が仮想通貨、またはデジタル通貨なんかという、そういうものを作ろうとしていくというところで、もともとこのビットコイン。
黎明期からずっとたずさわっていらっしゃいますような社長からご覧になって、このビットコイン。彼らはビットコインの、ある意味で弱いところを補うかたちで作りたいと。「決済でも使えるようなものにしたい」と言っているわけですけれども、その考え方であったり有用性というのを社長はどうご覧になられているのかというのを1つ教えてください。
それともう1点、業界団体のお話しなのですけれども、JBA(日本ブロックチェーン協会)の代表を務められていると思うのですが、先ほど自主性の必要性というのもおっしゃられていたと思うのですけれども、そこを認定団体としてやっていく場合に2つあるわけですが、今後どういうお気持ちで臨まれるお考えなのか、その2つ教えていただきたいのですけれども。
加納:まず、1点目なんですけれども、私たちというか他行さんのサービスだと思うのですけれど、報道で知る限りなので、それがどういうものなのか我々がコメントする立場にないと思うのですけれど。
その上で、いろんな仮想通貨と言われる決済手段が登場するのは、非常に喜ばしいなと。日本は現金大国といわれていて、それ自体がモバイルシフトしていくのではないかと思うのですけれども。
それがビットコインであれ、仮想通貨であれ、デジタル通貨であれ、利便性があるものであれば、それは非常に良いものなのかなと。当然デジタル通貨というものがあったとして、仮想通貨があって、一長一短なのかなと。
仮想通貨がやはり大きなご指摘いただける点というのは、なかなか変動リスクが定まらない。これはやはり、市場が決めることですので、なかなかどうにかするというものではないのですけれども。
これも細部の仕組みであったり、いろんな雰囲気がございますので、これはこれで世界共通という利便性はあるかなと。
2点目が、やはり業界が健全に発展していくためには、業界団体というのが前向きに進んでいくのが良いのかなと。その上で、なにか必要なことがあれば前向きに検討していければなと思っております。
金光碧氏(以下、金光):ご質問ありがとうございました。では、他にご質問ある方。では、一番後ろの男性の方、お願いいたします。
質問者4:日経BPです。今回、金融庁の審査でシステムに関しては、御社ではどのような審査を受け評価をしてどれぐらい受けたのかについて教えてください。
金光:おっしゃる通り、システムに関してはかなり厳しく見られていらっしゃるかなと思っております。
とくに、審査が3セット目ぐらいになるにつれて、システムの重要性、先ほどおっしゃられたサイバー攻撃の点などを背景に行ったのかもしれませんけれども、非常に厳しく見られていただいたように思っております。
当社としては、ただこれを受けて改めて強化した、改めてお金を投資したというのは、とくにはないと思っております。以前より非常にシステムは強固に設計しておりましたので、そちら改めてご確認いただいたというところでございます。
ただ、金融庁さんのこれまでの基準、銀行等のシステム等も伝統にあるというところもございまして、今後の水準・基準等について、協議しながら話していくところなので今後もこのままでいけるのか、もう少し調整が必要なのかというところは協議次第かなと思っております。
質問者4:もう1点、いくつか都の審査が入った事業者もありますけれども、どのような事業者が求められていると思いますか。
加納:やはり、業界がどうなっていくのかわからないのであれですけれども、しっかりと顧客の信頼を得て、サービスを提供できる、そういった体力があるという会社が長続きするのかなと。
金光:ご質問ありがとうございました。それではお時間の関係で、続いてのご質問を最後とさせていただきますが、ご質問のある方おそれいります。後ろから2番目の眼鏡をかけている男性の方となります。お願いします。
質問者5:すみません。ワダと申しますけれども。本日は登録をされたということで、金融庁から登録時にリスク評価を伝達されているかと思うのですが、先ほど金光さんのお話しですと、システムについても厳しく見られたということですが、金融庁からどのようなお話しをされたのかというのが1つ聞きたいのですが、いかがでしょうか。
加納:金融庁から、なにを言われたというのはこの場で話すべきことではないかなと思います。当然守るべき法的要件であったり、法律、これを順守して、しっかりやっていくというのが趣旨だろうと思います。
質問者5:もう1つだけすみません。ICO(Initial Coin Offering)についてなのですけれど、中国、それから韓国では禁止ということで、打ち出されていまして、日本についてはまだそういうことはないのですけれど、ICOについてお伺いしたいのですけれども。
加納:ICOは、非常に難しいテーマだと思っていて、新しい可能性、資金調達の可能性が非常に大きくて、700億円ぐらい調達していると。大きな調達だと、300億円近く調達できるだろうと、証券会社を通さないといった可能性。
一方で、詐欺的なマーケットの方、この中で日本がどう判断していくのかというのを非常に注目していて、ある程度柔軟な考え方を示されたらいいなと期待しています。
質問者5:柔軟な判断とは?
加納:例えば、アメリカだとSECがあり、中国は北京銀行があり、当局があり、やはりちゃんと中を見て、良いも悪いもどういったものがあるのかしっかり判断して、杓子定規にならないような建設的な議論ができればいいのかなと思います。
質問者5:当局と、事業所の間でという感じですか?
加納:そうです。事業者は事業者で、関係者と話をしていって、どういうことをしていくかというのは検討したいなと思います。
質問者5:ありがとうございます。
金光:ご質問ありがとうございます。それでは、これをもちまして質疑応答終了とさせていただきます。加納さん、心いっぱいお答えくださり、ありがとうございました。