連結決算の会計期間

梅森輝信氏:それでは、2017年7月期の決算の概況についてご説明いたします。

まず、連結決算の会計期間についてご説明いたします。

(包装機械の)中国子会社(蘇州日技通用包装机械有限公司)は決算日が異なりますので、2017年6月30日付で仮決算を実施し、連結上必要な調整を行っております。

生産機械のオサ機械株式会社については、2017年9月に連結子会社となったことから、11ヶ月間の会計期間となっております。なお、オサ機械の決算日は7月31日に変更し、連結決算日と同一としております。

2017年7月期 決算のポイント

2017年7月期決算のポイントについてご説明いたします。なお、前期比の「前期」は単体決算の数値でありますので、参考比較としております。

売上高は、包装機械の増収に加え、連結子会社化により生産機械の9億2,700万円が加算されたことから、16億600万円の増収となりました。

営業利益の増減要因につきましては、資料に図で示しております。包装機械で3,800万円の増加に対して、生産機械ではわずかに営業損失が発生したことと、M&A費用の7,500万円を計上したことから、営業利益は3,700万円の減益となりました。

業績予想に対しては2億5,100万円の増収、200万円の減益となる結果となりました。

2017年7月期 決算概要

当期決算の概要について、ご説明いたします。売上高と営業利益の増減要因につきましては、先ほどの資料でご説明したとおりです。

売上総利益率は、包装システムと大型プラントの売上構成比が増加したことから、前期から低下いたしました。

営業利益率は、M&A費用の影響により(前期から)低下となりました。

経常利益と当期純利益は、前期に対して減益となりました。

セグメント別業績概要

次に、セグメント別の業績概要についてご説明いたします。

包装機械では、増収により、営業利益は前期に対して3,800万円の増益となりました。計画に対しても、増収増益となりました。

生産機械では、売上総利益が計画を下回ったことから、無形固定資産の償却にて営業損失が発生する結果となりました。

セグメント別売上内訳

次に、増収となりました要因について、売上の内訳をご説明いたします。

包装機械については、高額案件の実績が増加し、増収となりました。計画に対しては、給袋自動包装機と保守消耗部品の増加により、全体として計画を上回りました。

生産機械については、計画に対しては製菓機械で一部繰越が発生いたしましたが、保守消耗部品の増加でカバーできました。大型プラントの実績により、製菓機械の売上高は、7億9,200万円となりました。

【包装機械】 四半期売上高

包装機械の四半期売上高の推移について、ご説明させていただきます。

ご覧の資料のグラフのとおり、四半期売上高(棒グラフ)につきましては、大型案件の有無・高額機種の販売台数により、大きく変動する傾向があります。また、販売台数(青い折れ線グラフ)についても、中・小型案件の件数は増減し、ご覧のとおり大きく変動しております。

自社で設計・製造している機械の販売台数は、前期比で15台減少いたしましたが、売上高は高額機種の増加により、前期比で1億5,600万円の増加となっております。

2018年7月期の販売台数については、増加する見通しであります。

【包装機械】エンドユーザー業種別機械売上高

次に、包装機械のエンドユーザー業種別に、ご説明いたします。

食品業界向けの売上高(緑色の部分)は、包装システムの実績が増加したことから、前期に比べて13.0パーセントの増加となりました。

化学関連業界向けの売上高(黄色の部分)は、医療分野向けの実績が減少したことから、前期に比べ20.3パーセントの減少となりました。

その他業界向けの売上高(赤色の部分)は、海外のペットフード向けの実績が増加したことから、前期に比べ136.6パーセントの増加となりました。

2018年上期は、引き続き、食品業界とその他が増加する見通しであります。

【包装機械】国内/海外市場別機械売上高

包装機械の売上高を、国内/海外市場別にご説明いたします。

国内市場向けの売上高(緑色の部分)は、販売台数が減少したことから、前期比で5,200万円の減少となりました。

海外市場向けの売上高(黄色の部分)は、高額機種の販売台数が増加したことから、前期比で5億8,000万円の増加となりました。

2018年上期は、高額案件が増加することから、国内市場・海外市場とも、前期の下期からは増加する見通しであります。

【包装機械】海外市場向け 国別実績

こちらの資料は、参考までに、包装機械の海外の国別納入実績を、地図に表したものであります。

緑色で記載しておりますアジア地域につきましては、前期から増加し、2017年7月期は24台の実績となりました。

黄土色で記載しております欧州と北米・南米につきましては、ペットフード向けで4台の実績がありました。

2018年上期につきましては、資料の下側に記載しているアルゼンチン・中国・韓国・インドネシア、これらの国への納入を予定しております。

【包装機械】機械の受注動向

包装機械の品目別の受注動向について、ご説明いたします。

機械の受注高は、大型案件の受注が増加したことから、前期比で6億4,300万円の増加となりました。

期末受注残高につきましても、前期比で5億3,200万円の増加となっております。

2018年上期の受注につきましては、高額案件の増加で、高水準の受注高を確保することを目指しております。

【生産機械】売上・受注の動向

生産機械の売上と受注の動向について、説明させていただきます。

売上高については、大型案件の集中により、(2017年7月期の)上期と下期で大きく変動する実績となりました。2018年上期については、4億円程度になる見通しであります。

受注につきましては、高額案件の需要が少なく、機械受注高は4億5,600万円と低迷いたしました。2018年上期については、大型案件の確保により、大幅な増加を目指しております。

第4次中期経営計画の総括

引き続きまして、新中期経営計画ならびに2018年7月期の業績見通しについて、ご説明いたします。

始めに、2017年7月期を最終年度とする第4次中期経営計画の総括につきまして、説明させていただきます。

資料の表に記載しているとおり、単体決算では、数値目標の全項目を達成することができました。

連結決算では、最終期に連結へ移行したことから、M&A費用と無形固定資産償却の影響により、利益および利益率が目標を下回る結果になりました。今後は、グループ事業連携と連結利益率の向上が重要課題であると考えております。

【単体】事業計画モデル(第4次中計総括)

続きまして、第4次中期経営計画の事業モデルについて、単体の売上高の計画と実績について、ご説明させていただきます。

国内市場については、横ばいを計画しておりましたが、ソリューションビジネスの拡大が十分に進展せず大型システムの実績が減少したことから、計画を下回りました。

海外市場につきましては、最終期で10億円まで伸ばす計画をしておりましたが、高額機種の増加により、計画を上回ることができました。

保守消耗部品については、横ばいを計画しておりましたが、高額保守の需要が増加して、計画を大きく上回りました。

第5次中期経営計画の位置づけ

第5次中期経営計画の位置づけでございます。

第4次中計では、海外市場での成長基盤構築の時期と位置づけ、利益の安定化に取り組んでまいりました。先ほど、第4次中計総括でご説明したとおり、海外事業の強化は計画どおり進展いたしました。ただ、持続的成長を図るためには、グループ会社間の事業連携にて成長基盤を強化していくことが、重要な課題であります。

このため、第5次中計では、連結グループの基礎固めから成長基盤構築の時期と位置づけ、連結決算での利益率の向上と、収益の拡大を図ることを取り組んでおります。

中期経営ビジョン

次に、中期経営ビジョンでありますが、新しく3点を掲げております。

1点目は、「世界に選ばれ、信頼されるGPグループ」です。今後、海外事業をさらに拡大していくことを目指しております。

2点目は、「オープンイノベーションで応えるソリューションカンパニー」です。ユーザーが抱えるさまざまな課題を、外部の技術や知見も積極的に活用しながら、解決できる会社となっていきます。

3点目は、「挑戦心と活気あふれる『ものづくり企業』」です。社是の「創造と挑戦」の精神をさらに高めた企業になることを目指しております。

中期数値目標

中期数値目標については、資料をご覧のとおりです。

連結経営目標では2020年7月期で、売上高経常利益率とROAで6.0パーセント以上、ROEで8.0パーセント以上を目標といたします。

連結業績目標では2020年7月期で、売上高77億円、経常利益4億7,500万円、当期純利益3億2,000万円を目標としていきます。

業績計画

第5次中計の業績計画は、資料のグラフのとおりです。利益率の向上と収益の拡大に注力し、経常利益で3期連続の増益を目指すことを計画しております。

生産機械の売上高は、第1期(2018年7月期)は減収となりますが、第2期(2019年7月期)・第3期(2020年7月期)で、2017年7月期よりも増収となることを計画しております。なお、第2期以降の数値については、事業環境と業績動向を踏まえて、ローリングする場合があります。

事業計画モデル(第5次中計)

続きまして、第5次中計の事業計画モデルについてご説明いたします。

セグメント別の内訳です。機械の売上高について、包装機械は国内市場と海外市場に分けて、生産機械は製菓機械の計画としております。

包装機械の国内市場については、1期目(2018年7月期)に減収となりますが、2期目(2019年7月期)以降で増加させることを計画しております。

包装機械の海外市場については、2017年7月期実績の10億2,200万円から、最終期(2020年7月期)で18億円まで伸ばすことを計画しております。

なお、合計売上高に対する海外市場向け機械売上高の比率は、2017年7月期に15パーセント台だったものから、最終期で20パーセント以上とする計画をしております。

製菓機械については、包装機械の国内市場と同様、2期目以降で増加させることを計画しております。

基本戦略①

基本戦略につきましては、「さらなる成長に向けて海外事業の拡大を目指す」というものであります。

資料に図で示しておりますが、国内市場では安定的な収益と成長を確保しながら、海外市場で成長を加速していく戦略であります。国内市場では新規分野と新規顧客の開拓に、海外市場では3極(欧米・中華圏・ASEAN)販売体制の確立と、海外市場向けの新機種の投入に取り組んでいきます。

また、国内市場の既存分野については、包装機械と生産機械の事業連携で取り組んでまいります。

基本戦略②

ただいまご説明した基本戦略につきまして、さらに具体的な戦略を策定しております。ご覧の資料の1番目から5番目までは、先ほどご説明した項目を、具体化したものであります。これらの戦略に対する取り組みを強化してまいります。

さらに、開発力強化と事業領域拡大のためのアライアンスを、推進していきます。

主な経営施策①

基本戦略を実現していくためのおもな経営施策としましては、個別戦略を策定しております。

まず販売戦略ですが、ご覧の資料のとおり、4点ございます。

海外事業につきましては、第4次中計ではご覧の表のとおり、新規販売チャネルの開拓と新規顧客開拓に取り組んでまいりました。

第5次中計(黄色い部分)ではさらに欧州、中国等の代理店開拓を進めるとともに、既存代理店の販売支援と海外展示会への出展により、新規顧客のさらなる開拓に取り組んでまいります。

生産機械(濃い水色の部分)については、国内市場で包装機械との営業連携に取り組んでいきます。

主な経営施策②

次に、開発・技術戦略ですが、5点掲げております。販売戦略を推進するための新機種の開発に取り組むとともに、競争力強化のために、メカトロモーション技術やコア技術の強化に取り組んでまいります。

第4次中計で、メカトロハイスペック包装機とペットフード包装機などを開発完了し、販売を開始しております。第5次中計では、これらのモデルについてシリーズの開発と、ラインナップ化に取り組んでまいります。

主な経営施策③

おもな経営施策として、生産・資材戦略、マネジメント戦略、IT戦略を策定しております。

生産・資材戦略は、ご覧の4点です。今後の売上高増加に対応できるように、生産力やアフターサービス対応力の強化に取り組んでまいります。

次にマネジメント戦略は、ご覧の3点です。持続的成長に向けて、グループ経営管理体制と経営基盤の強化に取り組んでまいります。

最後にIT戦略は、ご覧の3点です。生産性向上のための、積極的なITの活用に取り組んでまいります。

2018年7月期 連結業績見通し(概要)

引き続きまして、2018年7月期の業績見通しについて、ご説明させていただきます。

売上高は、包装機械が海外市場の増加により増収となることに対して、生産機械が大型プラントの減少により減収となることから、全体として前期比で4,800万円の増加を見込んでおります。

営業利益の増減要因につきましては、資料に図で示しております。包装機械では減少するものの、生産機械で500万円の増加。また、その他が調整額他の減少により7,400万円増加することから、営業利益は6,400万円の増益となる見通しであります。

2018年7月期連結業績予想

2018年7月期連結業績予想の数値は、ご覧の表のとおりであります。

包装機械の増収により、売上高は前期から微増の、67億円を見込んでおります。

売上総利益率は前期比で1.3ポイント改善し、営業利益率は前期比で0.9ポイント改善することを見込んでおります。

経常利益は3億6,000万円、当期純利益は2億4,000万円を計画しております。

2018年7月期セグメント別業績予想

2018年7月期のセグメント別業績予想数値は、ご覧の表のとおりであります。

包装機械では販売管理費の増加により、営業利益は前期に対して1,600万円の減益を見込んでおります。利益率につきましては、前期より0.5ポイント低下する見込みであります。

生産機械では減収となるものの、無形資産償却額の減少により、営業利益は黒字になる見込みであります。

2018年7月期セグメント別売上内訳予想

次に、2018年7月期のセグメント別売上内訳の計画でございます。

包装機械については、包装関連機器等の増加により、増収となる見通しです。また、主力の給袋自動包装機を増加させる計画であります。

生産機械につきましては、大型プラントの減少により、減収となる見通しです。

株主還元

最後に、株主還元でございます。中期配当政策につきましては、連結配当性向30パーセント、またはDOE2パーセントを目安に安定配当を堅持しつつ、業績動向を見ながら配当金の増加を目指していきたいと考えております。

連結初年度の2017年7月期は減益でありましたので、年間配当は40円としておりましたが、2018年7月期は増益予想のため、年間で44円を予定しております。