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日本へのこだわりを捨てるべし! 元国会議員が語る、この国に危機をもたらす”4つの変化”

日本へのこだわりを捨てるべし! 元国会議員が語る、この国に危機をもたらす”4つの変化”

「高齢化と人口減少」「グローバル化」など、これからやってくる4つの変化が、日本に未だかつてない深刻な状況をもたらすと語る、元参議院議員・田村耕太郎氏。先行きが見えない時代を迎えるにあたり、我々が"準備"すべきモノについて解説しました。(TEDxNagoyaUより)

スピーカー
元参議院議員 田村耕太郎 氏
参照動画
Plan for the worst, hope for the best

人類が経験したことのない4つの変化とは

田村耕太郎氏(以下、田村) こんにちは。今日の私のテーマは準備がすべてだという話です。準備をした者だけが未来に希望を持つことができる。その話をしにきました。「準備、準備」という割に自分が準備できているのかは、このプレゼンを見てくれればわかるので頑張ろうと思います。 (会場笑) 何が今までと違うか。常にどの時代でもどんな人でも準備があった方がよかった。準備があるから万全かどうかはわかりませんが、準備がない人になかなかチャンスがない。どの時代でもそうだと思います。 ただ、これからの時代はもっとそうなると思う。なぜかというと人類が経験したことのない変化ばかり起こるからです。 gazou1 ここにある4つの変化は、今までに人類が経験したことのないものばかりです。高齢化、人口の多くの部分を高齢者が占めることになる人類の歴史などありませんでした。人口減少が起こる。今までの我々は人口爆発を抱えていたんです。 しかし、今世紀半ばに世界の人口は頂点を打って、もうすでにアフリカでも西アジアでも人口の成長率は止まって、低下を始めています。これからは人口が全世界で減っていく、その先頭に立っているのが我々日本なんです。世界の最先端を行っているのが、わたくしの地元の鳥取県です。 そして、グローバル化。皆さん耳にたこができるほど聞いたと思いますが、国際化というのがありましたね。国と国との境目がなくなって人や物、金、情報が自由に行き来するのが国際化です。グローバル化というのは、もう一歩進んで相互連結、お互いに染み込んでいくことです。 アメリカが日本に染み込んでくる、中国が日本に染み込んでくる。そこを受けて日本がアメリカに染み込んでいき、EUに染み込んでいき、中国にも染み込んでいく。相互連鎖が起こっています。これは今までにないスケールとスピードで起こっています。

自分たちで答えを導き出す時代へ

テクノロジーの進歩、この中でもそういう話があったと思いますが、バイオなどIT、ロボット……こういう技術が我々の生活を豊かに楽にしてくれる反面、我々の雇用が奪われてしまいます。これはイスタンブールであったTEDでこういう話をした人がいたんですが、私もそう思います。 最後、覇権国家のない世界。グローバル化が起こってから常に覇権国家がいたわけです。イギリスしかり、アメリカしかり。 しかし、今見てください。「アメリカは世界の警察の役割を終える」そうオバマは言いました。これからはグローバル化が進展していき、世界に未曾有の変化が起こる中で、それを仕切る国はなくなるわけです。 日本は自分の身は自分で守らなくてはならない、そういう時代になります。さて、23%この数字は何でしょう。皆さんこれから色々な質問が起こったら、答えを作り出す時代なんです。正解はありません。自分で答えを作るんです。 23%と聞かれたら、「それは僕の体脂肪率です」 (会場笑) 「それはスウェーデンの消費税です」と、自分で答えを作り出すんです。僕のこの23%でみなさんに答えて欲しかった答えは、日本人の中のパスポートを持っている人の割合です。 「えーっ」という反応も、名古屋のような都市部と、私の地元のような地方部では全く違う「えー」なんです。「えー、そんなに持ってないの?」や「えー、そんなに持っているの?」という具合です(笑)。 しかし、平均すれば8割近くの人がパスポートを持っていない。だいたい年間1500万人くらいの人が海外に行っていますが、ざっくり言えば同じ人ばっかりが行っているんです。これが世界の現実と変化です。

2050年には、日本の人口は世界の1パーセントに

gazou3 2012年現在の比率が2050年にはこうなっている。上段は何だと思いますか?これは人口です。世界人口の中で日本の人口は既に2パーセントを切っています。世界人口は増えていますから。日本は人口が5年くらい前から減っています。 このままのトレンドで行けば、2050年には日本人は世界人口の中で1パーセントと、絶滅危惧種といいますか非常にレアな人種になってしまうんですね。下がイギリスです。世界で第3位の経済大国です。 それでも世界の6%のシェアがないんです。それが長期予測というのは難しいのでこの通りになるかはわかりませんが、2パーセントを切ってしまう。みなさんの時代には世界の経済の98%が日本の外にある、そういう初めての時代がやってくるんです。 世界の7大経済、これも長期予測は難しいので、2050年までにどうなるか。色々あると思いますが、ざっくりとした順位の予想で言えば、日本はどこにいるかというと……圏外でしょう。そして、アメリカ以外の全部が新興国。そういう予想が有力になっています。 「5が30になる」これは何でしょう? 今5であることが30になる。今5って何ですか?今度の春に8になる予定です。消費税ですね。 gazou4 あんまり気持ちの乗らない数字ですけど、社会保障費が2050年には今より150兆円近く増えるんです。色々削らなくてはいけません。医療も年金も削っていきます。税金も上げていきます。それでも2050年近辺には消費税は30から40%の間ぐらいになるでしょう。 こういう予想が有力です。数字的にはこうなるんです。今の消費税、確かに日本は低いです。スウェーデンは25%で世界で1番高いですけど、これを軽く抜いてしまう。

2050年には、日本の人口の4割近くが64歳以上に

フォロー この元凶はこれです。4900万VS3800万。2050年までに、この数字(4900万)がいわゆる現役世代。16歳から64歳までの世代。2050年には私はこっちです(3800万)。皆さんよろしくお願いします。 今の社会保障制度になった時、1951年ごろの比率は10対1だったんです。10人の現役世代で1人の高齢者を支えていたんです。2050年にはほぼマンツーマン、1対2、2対3、マンツーマンです。こんな時代が来るわけです。 そして、日本はこのままでいくと小さくなります。移民を受け入れない、出生率や平均寿命が今のままだとすると、4000万人になる。まぁまぁ大きな国です。4000万人というと、明治の初頭ぐらいの人口です。 1番違うのは、4割近くの人が64歳以上になってしまうことです。構造が明治の時代とは大逆転してしまいます。若い人ばっかりでしたよ。

日本で発信されている情報はグローバルではない

マイナス50%、なんでしょう。さっき話した内容です。世界の雇用が半分になってしまう、イスタンブールのTEDででた話です。 gazou6 どういったものがそうなっていくか、自動運転の車、Googleカーですね。日本にもこういう車があります。運転手が要らなくなります。道も間違えないし、運転手が疲れない、ロボットが運転するから。長距離バスなどがいいですよね。 名古屋大学の学生さんはバスで東京へ来るそうですが、道も間違えないし疲れないから事故にも合わないですね。トラックやタクシーはこうなるかもしれません。これはアマゾンとかの大きな倉庫の中ですけど、ルンバみたいなロボットがどんどん色々な物を運んでいますね。ほとんど工場に人がいない。 昨日ニュースになっていました。東大の入試はまだロボットには難しいですけど、もう数年で名古屋大学や東大に合格するようになるでしょう。いい例では、将棋では普通のプロが勝てなくなっています。 gazou7 今のところどっちが人間かわかりますが、これからはロボットの方が人間だかわからないものが出てくるかもしれないですね。つまり、情報を正しく認識しないとまずいんですけど、日本の情報には課題があって、グローバルじゃないんです。 日本の人口が2パーセント以下といいましたけど、世界で流れている情報の中で日本語になっているのは2パーセント以下なんです。そして、日本の情報というのは権力側が出しますから記者クラブ制度。そして、広告に弱い。 企業がたくさんお金を出してくれると、メディアはなかなか動かないということがありますから、やはり世界の情報に直接アクセスするというのがこれからの時代を生きる上で大事になっていきます。

リー・クアンユー氏の「日本を脱出すべき」という助言

ちょっとここから不気味な話になっていくんですけど、私の尊敬するリー・クアンユーさん。私も毎年お会いさせてもらっているんです。リー・クアンユーさんが最近の著書でこう言っているんです。 「私が若く英語を話せたら日本を脱出するであろう」この本が出版された時に日本の新聞社は総たたきにしましたが、僕は彼の親心だと思っています。 なぜ思うのか。こうなんです。「小さく、貧しく、老いていく」これはまずいよ。「隣国は世界一の経済力と軍事力を持つ」「朝鮮半島で何もずっと起こらないということはあるだろうか」「シリアにも来ないアメリカは助けに来るだろうか」「財政は社会奉仕だけで破たんしそうなのに、自主防衛のお金はあるのか」。 日本の政治家は答えられませんね。世界一危険なロケーションにある国というのが彼の結論です。生きているうちにあるかもしれない。 また、不気味な話ですけれど。これは、東京オリンピックが決まって、日本の政府が危機管理上、今想定し始めたことです。 gazou8 中部地方にいた方が安全だということですね。 (会場笑) これは複合的に起こるかもしれない。地震がきっかけで暴落が起きて生活問題につながるかもしれない。複合的に起こるので色んな事を想定しなくてはいけない。日本の若い人たちに伝えたいのは、相対的に国が小さくなる中で、負担が大きくなる。 消費税30、40パーセント。新興国の同世代との競争で日本語の壁が守ってくれない、グローバル化していきますから。テクノロジーとの競争で、単純労働だけでなく、ひょっとしたら弁護士や医師についてもエキスパートシステムというテクノロジーの方が正確な答えを出すかもしれない。

答えのない時代には、1人1人が決断の基準を持つべき

そして、日本は世界一の安全かどうかわからないロケーションにある。こういう時代に入ってきました。過去の延長に未来はない。こんなことを言う私もこう言う課題に対して答えは持っていません。 昔と違って、親も先生も先輩も評論家も答えを持っていない。自分で考えて自分で決めて行動するしかない。自立、責任、決断。 gazou9 世界の同世代と比べて今の日本の若者は優れています。地頭でも地力でも負けていません。ただ、差があるとしたらここだと思うんです。自立、責任、決断、これがあるかないか。もちろん外国人でも、ない人はいっぱいいます。日本でもしっかりある人もいます。 ただ、ざっくり言うとこれがやっぱり違う。「君ならどうする?」という問いを今から我々は持っていなくてはいけない。決断の基準ですね。何が起きて決断しても正解か失敗かわからないけど、自分の基準を持っていないといけない。 金か、プライドか、はたまた生きがいなのか。こういう基準の優先順位をつけておきなさい。別にお金だっていいんです。何かをする時にはお金だって必要だ。プライドだって、自分の成長だっていいんです。 いや、真理を俺は求める、夢だ、家族だ、なんでもいいです。自分の信念、決断基準を持っていないといけないんです。究極の決断だらけ。今、大きな自治体の首長さんが、ある特殊医療団体からお金をもらった、もらわないで大変ピンチに陥っていますが、他人事じゃないですね。あれに負けないような危機が我々に来るわけです。 みんなでよってたかってメディアと一緒に批判するんじゃなくて、自分だったらどうするかという訓練を常にやっておくのがいいと思います。

日本以外で暮らすという選択肢

イノベーション。色んなものをつなげることでイノベーションが起こります。情報を、人を、地域を、アイデアを、異なる地域をつなげることで何かが起こります。つなげるためには、とにかく外へ出ていく。 我々の頃にはLCCなんてなかった。エコノミークラスでも今のビジネスクラスの特割くらいはしたんです。そして、スカイプで交信できる時代じゃなくて、国際電話もすごい高かったです。日本は世界一多様な本がお手軽に読めるんです。英語の本なら日本語の同じ本の倍はしますよ。 そして、母国語で世界の名著を、古典から現代まで、小説から色んなビジネス書までが揃っている国なんて日本をおいて他にありません。そうはいっても、日本はまだ国力分析で言ったら世界第2位なんです。今のうちに準備をしましょう。 日本にはまだまだチャンスがあるんです。先輩のおかげです。ただ、この素晴らしい国を世界につなげるのがこれからの、我々の役割です。と同時にオプションを持たなくてはいけない。もし日本に何かあった時には、日本でしか暮らせないという風にはならない方が、僕は良いかもしれないと思います。 ここまでいっちゃいます。ということで、今日の私の準備の話、私の準備はよかったでしょうか? (会場拍手) 皆さんの準備の参考になれば最高です。

  
※ログミーでは、TED Talksおよび各TEDxの定めるCCライセンスを遵守し、自社で作成したオリジナルの書き起こし・翻訳テキストを非営利目的のページにて掲載しています。
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