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飛行機は暑すぎると飛べないらしい

飛行機は暑すぎると飛べないらしい

先日、アメリカのアリゾナ州フェニックスでは、気温が50度に達するほどの猛暑に見舞われました。それだけ暑いと動く気力もなくなってしまいそうですが、それは人間だけに限った話ではありません。40便以上のフライトが暑さのためにキャンセルになったのです。気温の上昇と飛行機の欠航には一体どんな関係があるのでしょうか? 今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、飛行機の揚力と気温の関係について解説します。

スピーカー
Hank Green(ハンク・グリーン) 氏
参照動画
How Can It Be Too Hot To Fly?

飛行機の揚力と気温の関係

ハンク・グリーン氏 アリゾナ州フェニックスでは、7月に気温が50度にもなりました。 Image01 水が沸騰する温度の半分です。どんなイメージを持ったとしても、あまりにも暑すぎる気温です。僕はフロリダで育ちましたけど、それだけ暑くてもさすがに道端でソーセージを調理したりはしませんでしたよ(笑)。 ですが、この暑さには、今回の記事のタイトルにもなった別の弊害もあります。太陽の表面みたいに暑い場所に住んでいない人にとっては信じられない話ですが、40便以上のフライトが暑さのためにキャンセルになったのです。 内部が暑くなるわけではないので、飛行機自体の問題ではありません。飛行機が安全に飛ぶためには周りの空気、大気に一定の密度が必要です。地上から機体を押し上げる揚力は、翼の前から後ろに流れていく空気の分子の数によって決まります。空気中の分子が多ければ飛行機はそれだけ多くの分子を押し流すことができます。 Image02 さらに、機体も大きくし、翼も傾け、できるだけスピードも落とすことで押し流す分子を多くしています。これらが組み合わることで必要な分子が翼の後ろに流れていき、滑走の終端までに飛び立てるのです。 いつもであればそうなのですが、翼の後ろに流れていく空気中の分子が十分でなければ、飛行機は離陸できません。これでは大変です。滑走路の終端までただただ地面を走るだけでどこにも行けず、飛行機の意味がなくなってしまいます。 標高の高い場所にある飛行場は空気が薄いため、スピードを出してより多くの空気中の分子を受け止められるように、滑走路を長くしています。標高が比較的高いコロラド州デンバーにある飛行場は、世界でも有数の長さの滑走路を持っています。 Image03 ですが、これには気温も関係してくるのです。 気体分子は気温が高ければ動きが速く、気温が低ければ遅くなります。「動きが速くなる高い気温の時のほうが飛行機は離陸しやすくなるのでは」と思うかもしれません。 ですが、気体分子はお互いにぶつかって跳ね返るため、動きが速くなると、衝突した後に散らばってしまいます。 Image04 つまり気温が高ければ低い時より密度が下がってしまうのです。 また翼の周りを流れていく気体分子は、その速度よりも数が重要です。翼の動きを遅くして、冷たく密度の高い空気がたくさん流れていくことで揚力を大きくできるのです。 しかし、気温が高いと離陸に必要な気体分子が散らばってしまっているため、滑走路の終端までに揚力を得ることができません。さらに、気温の高さはエンジン効率も悪くしてしまい、必要な気体分子を得るのが一層難しくなります。 航空会社によっては乗客や荷物を減らして機体を軽くするところもありますが、効果はたかがしれています。安全のために、気温が50度を超えた場合は飛行を取りやめる民間航空会社もあります。 フライトがキャンセルにならないことは、フェニックスに住んでなくて良かったことの1つですね。逃げ出したいほど暑いのに逃げ出せないんですから。

  

SciShow

Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。

・公式チャンネル

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