10秒くらいの志望動機で「ああ、OK」

大手広告代理店内定者:2次面接は3:1です。1次面接とは逆に1人減って、もう少し年齢の高そうな方達と3:1で面接を行いました。内容はほとんど一緒です。

水谷健彦氏(以下、水谷):一緒なんだ。

大手広告代理店内定者:はい。もう……一緒のような感じで進みました。

水谷:「こういうサービスを考えられる?」みたいなものもあった?

大手広告代理店内定者:それは1次だけでしたね。自己PRもなくて、10秒くらいで志望動機みたいなことを言ったら、「ああ、OK」くらいの感じでした。

水谷:なんか今の話を聞くと、すごく面接がふわっとしている……。

大手広告代理店内定者:ふわっとしてましたね。はい。

水谷:なんで通ったんだろうね。

大手広告代理店内定者:なんでかなぁって思ったら、今は広告代理店でITができる人をすごく求めているのかなぁと思っていて。スマートフォンとか、携帯電話のネイティブの世代なので、そういう素養がある人を採用しているのかなぁというのは多少感じました。

「志望動機を考えていなかったのがよかった」

水谷:いろんな業界の会社から内定をとってるじゃない? 志望動機とか大変じゃない? それだけ業界が違うと。

大手広告代理店内定者:そうですね。ただ受けていたのが携帯電話のキャリアだったり、SIerだったら、ITをずっとしていたので話しやすくなったり、あとは損害保険の会社はちょっと難しかったというのがありましたけど。

水谷:それは練りに練って考えてくの?

大手広告代理店内定者:いや、それは……あまり志望度が高くなかったので、その場で「言われてそうですねぇ」って言いながら、考えながら話していたっていうのが……、けっこう多かった。

水谷:なるほどね。(笑)

大手広告代理店内定者:不動産、デベロッパーはかなり準備してたんですけど、それ以外はあまり準備していなくて。

水谷:損害保険会社とかも、かなりトップクラスの損害保険会社でしょ? みんな、なかなか入れないところじゃない? それでもその志望動機もね、その場で考えてるくらいで内定するっていうのはなんでだと思う?(笑)。

大手広告代理店内定者:考えていかなかったのが良かったのかなと思いますね。聞かれて、考えていったらどうしてもそのことに話を繋げようとして、聞かれたことに対して80%くらいの回答しかできないかなと思うんです。

でも、聞かれたことに対してその場で考えた答えていたので、「その質問には100%回答できてますよ」とできたのが大きかったのかなぁと思いますね。

答えを用意しすぎるのがよくない理由

水谷:今度、逆にデベロッパーの話なんだけど。こっちはいろんなことを考えて、練りに練って行ったわけじゃない。でも残念ながら内定が出てないんでしょ?

大手広告代理店内定者:はい。

水谷:これ、今の自分から思うと、なぜダメだったんだと思う?

大手広告代理店内定者:考えすぎたっていうか、答えを用意しすぎてたというのが良くなかったのかなぁと思います。いわゆる教科書通りの就活生みたいなかたちになっていて、そこでダメだったのかなと……。

水谷:準備しすぎてた?

大手広告代理店内定者:そうですね。準備しすぎてたっていうのはあると思います。凝ろうと思っちゃってたっていうのはありますね。

水谷:なるほどね。そうすると、質問に対してちゃんと返してないんだけど、言いたい事を言っちゃってるとか?

大手広告代理店内定者:そうですね。自分の中で応用問とか、不動産の人が好きそうな言葉とか、言い回しを自分の中でストックしていたつもりになっていました。「こう言おう」となった結果、無茶苦茶になったのかなぁと、今思うとありますね。

面接シーンを再現して撮影し、検証する

僕も実際にやってみて思ったことなんですけども、自分が面接を受けている姿を見てみると、ぜんぜんイケてないぞっていうことを伝えたいですね。

僕は研究室の友達とビデオカメラを用意して、面接官役と学生役で分けて、質問はWEB上で落ちてるので、適当にWEB上から質問して、それを答えてっていうのをカメラでやっていたんですけども。いやぜんぜんイケてなかったので(笑)。

これを3月中にできてよかったなぁってのはありますね。

水谷:見てても自分で気づくし、友達からも「こうだぜ」と言われるわけだよね。学びは多かった?

大手広告代理店内定者:学びは多かったですね。自分を見ることってあまりないので、かなり多かったです。