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プールの中でおしっこ、人体に害はあるのか?

プールの中でおしっこ、人体に害はあるのか?

暑い夏、プールや海に泳ぎに行くのは気持ちのいいもの。でもそんな開放感からか、ついうっかり水中でおしっこをしてしまったこと、人生に一度や二度はあるのではないでしょうか。実は、競泳の選手たちもプールでおしっこをしているという話もあります。「水の量が膨大だから少しぐらい大丈夫だろう」「塩素が消毒してくれる」と思っている方もいるかもしれませんが、実際のところ、プールでおしっこをするとその中で泳ぐ人にどれぐらい影響するのでしょうか。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、プールでの小便について解説します。

シリーズ
SciShow
2017年7月9日のログ
スピーカー
Stefan Chin(ステファン・チン)氏
参照動画
Why Peeing in the Pool Could Be Dangerous | Disinfection By-Products

競泳選手はいつもプールで用を足している?

ステファン・チン もしあなたが競泳選手だったら、そうでなくてもプールで多くの時間を過ごしたことがあれば、1回や2回、もしくはそれ以上、水中で小便をしたことがあると思います。 インタビューによれば、オリンピックの競泳選手はいつもプールで小便をしていることがわかっています。気持ち悪いことのように思えますが、多くの人は尿は無菌で、塩素が消毒剤になるとも言われています。 youtu.be-nrRqBjvf-pg であれば、友達がいるプールで小便をしても問題はないと思われますが、本当にそうでしょうか? しかも、トイレで用は済ませたいですよね。 まず、小便は完全に無菌なものではありません。ほかにも問題があります。プールの中で塩素と尿が混合すると、呼吸器系や神経系の問題を引き起こす化学物質を作り出す可能性があります。 尿は主に水ですが、体内の不要なものも含まれており、その中には尿酸と尿素を含む窒素含有分子が存在します。 youtu.be-nrRqBjvf-pg (1) 尿酸は、プリンと呼ばれるいくつかのDNA塩基のような分子を体内で分解したときに生成されます。そして尿素は、タンパク質の分解により生成されます。 排泄された分子は、プール内の細菌やウイルスを除去するための塩素と混合すると、消毒副生成物などのDBPと呼ばれるものが発生します。具体的には、尿素はクロラミンと呼ばれる一種の化学物質を作り、その水素原子を塩素原子に置き換えます。 トリクロラミンは特に反応しやすく、プール内や周辺の金属を腐食させます。いわゆる「プールの臭い」は塩素ではなく、クロラミンガスによって引き起こされることが臭いでわかるかもしれません。 ライフガードなどのプールで長時間過ごした多くの人々は、充血、鼻水、また声のかすれなどの症状があると報告されており、これは大量のトリクロラミンの刺激を受けている可能性があります。 一部の研究者は、クロラミンがスイマーに呼吸障害を引き起こさせる原因になると考えています。なぜなら、私たちよりも多くプール上で呼吸をするからです。 しかし、健康への影響を実際に理解するためには、より多くの研究をする必要があります。 尿素とトリクロラミンとの関係性は理解できましたが、最近新たに、尿酸と塩化シアノゲンと呼ばれる分子の間にも関係性があることが判明しました。塩化シアノゲンガスの臭いはあまりよく知られていませんが、これは非常に危険なことで、呼吸器系、心臓血管系、中枢神経系の問題を引き起こす原因となります。 塩化シアノゲンはシアン化合物の一部で、窒素原子に結合した炭素原子を持っています。これは毒素であり、厄介なものです。これらの化学物質は、細胞が酸素を使うときに邪魔をし、エネルギーを作り出すのを妨げます。また濃度が高いと、すべてのことに狂いが生じます。 『Environmental Science&amp』で公表されたある研究によると、2014年に研究者は合成尿を作り出し、様々な濃度の塩素と組み合わせると、1時間以内に尿酸は若干の塩化シアノゲンを生成したとされています。量は使用した塩素濃度に応じて変化しましたが、1リットルあたり約2~8ミリグラムが生成されました。 現在、液体塩化シアノゲンの濃度による危険性に関する、公式なガイドラインは多くありませんが、いくつかの情報源では1立方メートルあたり0.6ミリグラム以上のガスを避けるよう推奨されています。そうすると、1リットルあたり約2~8ミリグラムが非常に大きい問題に思えます。 しかし、この実験では高い濃度の塩素を使用していたので、通常のプールではそれほど多くの塩化シアノゲンは生成されません。よって、たまにあるプールパーティーでパニックになる必要はありません。 ただし、大規模な水泳大会では、スイマーがプール内で小便をしている可能性が高いので、DBPレベルが問題になるかもしれません。 とくに多くの人が小便をしているであろう場所、例えば飛び込み台の下では、トリクロラミンや塩化シアノゲンなどのDBPの濃度が高くなると考えられます。 image1 研究者らは、DBPにさらされることと、競泳選手に多いと調査で示されている喘息が関連しているのかどうかを明らかにしようとしています。 現時点では、プール内のDBPは生死の問題にはならないようですが、それでも害であることに変わりはありません。 プールから上がって、体を乾かし、シャワーを浴びるためにお風呂場へ行くことは少し面倒ですが、あなたの肺には良いことですし、もしかしたら友達はあなたに感謝するかもしれません。

  

SciShow

Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。

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