フレンズには説教キャラがいない

乙君氏(以下、乙君):こんな話するとね、ちょっとお2人に失礼な話を今から言いますよ?

山田玲司氏(以下、山田):プッ。

乙君:今から失礼な話します。

山田:はい、やりなされ。

乙君:やっぱりね、タラレバのね、『Bバージン』(注:山田玲司の原作マンガ)もそうですけど。どっか…。

東村アキコ氏(以下、東村):いいよ、誰も怒らんけん。言うて言うて。

山田:俺これから言おうかなって思って話した。

乙君:そう? じゃあいいかな。

山田:どうぞ。メンターな話でしょ? 

乙君:そう。

山田:だから『フレンズ』にはメンターが出てこない。

乙君:説教くさくないんですよ。

山田:説教がない。

乙君:みんな迷って、のたうち回ってるていうのを笑いに変えてて。

山田:しかもメンターを笑ってる。だから、精神分析医が出てきて、えらそうに言い出すと、あいつ嫌いって全員で言って。

久世孝臣氏(以下、久世):そうだそうだ、全員、嫌ってたもんな(笑)。

山田:あれは、こういう理由で精神分析が必要ないじゃなくて、「あいつ嫌い」っていって終わる。っていうやつで、しかも上の世代がみんなイカれてるから。 何しろチャンドラーのお父さん、途中でハリウッドで? ロサンゼルスだっけ?

ショーをやってんだよね、この人ね。ゲイカルチャーの人で、それでこいつのことをめちゃめちゃにしたんだみたいな感じになるじゃないですか。知らない?

乙君:そこまで。

東村:でも、そんなネタバレって感じでもない、そういうのがあったって。

山田:それでも笑ってる全部。だからお父さんだから頼れる相手じゃなくて、お父さんのほうがイカれてて、勘弁してくれよっていう。

(会場笑)

年とっても、いい加減でいい

山田:この人もそう。お父さんがお母さんのことだけを愛してるのかと思ったら家の葬儀屋とずっとつきあってたっていう。

「やめてくれよ、父さん」って言ったら、その当のお母さんのほうが「何でそんなあんた面倒くさいことをいうのよ」と。

「それでうまくいってたんだから」みたいなことを言い出すみたいな。つまり上の世代の言ってることは、正しいのではなく、上もめちゃめちゃ。

東村:そうそうそうそう。

乙君:俺たちも、めちゃめちゃ。

山田:俺たちも、めちゃめちゃ、下もめちゃめちゃ。ザ、 USA。でも人間ってそんなもんじゃねえのっていう。

上にいけば、ちゃんとしなきゃいけないっていう呪いがかかってないんだよ、この人たち。

これは救いだよ? だって年とっても、いい加減でいいんだから。これ、ありがてえよ、フレンズ教ってな。

(会場笑)

久世:落語入った。

山田:ありがてえなー。

東村:ありがてえなー。

山田:ありがてえなー。俺はメンターなんかいらねえんだって、な? 思った、俺もな。

乙君:誰?(笑)。

(会場笑)

山田:ちょっと待ってくれ。

東村:山田亭玲司みたいな。

(会場笑)

乙君:山田亭玲司の(笑)。

東村:山田亭玲司。CICADA亭レイジ師匠ですね。

山田:もう1個言わしてもらってもいいっすか? 94年にスタート。最後にちょっといいますけど。最後だけね、アッコも大好きな『セックス・アンド・ザ・シティ』が始まるのが98年なんです。

これ、実は「現実を受け入れよう」「地上に下りよう」、そして「現実の問題を解決しよう」から、さらに突っ込んでいくと、『セックス・アンド・ザ・シティ』だと、さらにぶっちゃけようになってくる。

乙君・東村:あ~。

山田:もう隠せねえ。

東村:確かに。

ハリポタから「けものフレンズ」が派生?

山田:もう隠さねえのさ、一番最果てにいるのがサマンサなんだよ。

乙君・しみちゃん:あ~。

山田:「うるさいわね」って脱ぐんだ、あの人。その開き直りの歴史みたいなのがいくんだけど、その後どうなるかっていうと、04年でほとんど終わるんだよ。そして01年、始まるのが『24 -TWENTY FOUR-』なんですよ。

乙君・久世:え~。

山田:その9.11があって、いきなりシリアスを振っていくと。そして、04年に『LOST』が始まり、05年に『プリズン・ブレイク』が始まる。10年には『ウォーキング・デッド』が始まって。アッコ、『HOMELAND』好きだよね?

東村:好き好き『HOMELAND』。

山田:『HOMELAND』すごいんだよ。『HOMELAND』が始まるのが、要するに監視社会なんだよ。アメリカがどんどんどんどん辛くなってくのがまたこれ、ドラマが寄り添うだよ、ちゃんと。2011年に『HOMELAND』スタート。

一方で、『セックス・アンド・ザ・シティ』から『LOST』に至るまでの流れがあるじゃん。その間に何が起こってるかっていうと、イギリスで『ハリー・ポッター』登場なんですよ。

乙君・東村:ほ~。

山田:『ハリー・ポッター』が97年に小説版出て、2001年に大ブレイクするんだよ。だから、『ハリー・ポッター』と『24 -TWENTY FOUR-』って年があるんだよ、9.11の年。つまり、ファンタジーに逃げちまえっていう側と、現実はやばいんだっていう二極がバーンってするわけ。

乙君:あ~!

山田:二極化した先の、要するに『ハリー・ポッター』の先にあるのが『けものフレンズ』なんですよ。

乙君:えーーーー! 本当に?

山田:ずっとわ、だから、『フレンズ』と2つの『フレンズ』はそこが境だって、9.11で分かれてる現実が。

東村:『けものフレンズ』ってさ、めっちゃ流行っててさ、きょう、ヒットで『けものフレンズ』がすごい好きな人が見てる感じが。

山田:はい、そうそう。

久世・乙君・しみちゃん:(笑)。

東村:ずっと最初っからさ、『けものフレンズ』『けものフレンズ』で言うとるけど、あれ、そげなってるちゃね。

山田:そげなっとるちゃやろ? 本当に。やったよ。だから、俺たち2人でね、『けものフレンズ』特集やったのよ。

乙君:1人だけな。

山田:頑張りましたよ。

久世:これ、見つけましたね。

山田:何かね。それがそのときの名残です。っていう『フレンズ』なんだね、なんて、そうなんですよ。

映画やドラマは現実路線へ

そんなこんなで1周して今こんな話しておもしろいなって思うのが、そんなこんなで「現実悲惨だ」「ファンタジーに逃げる」みたいなところから傭兵が平凡を作るわけであり。

「着地しようよ」「戻るべき場所は現実じゃないか」「現実最高じゃないか」「平凡っていいじゃないか」「別に夢なんか叶わなくてもいいじゃん」「彼氏つくって、結婚とかしなくたっていいじゃないか」。

っていう、戻るべき場所がこの『フレンズ』っていうことが言えるんじゃないかっていう気がすごいするね。だから、このタイミング、すごい『フレンズ』は、いいなと俺は思ったんだけどね。

東村:『フレンズ』みたいなさ、友達さ、いそうじゃん、あの人たち。

ヤンサンはフレンズみたい

山田:まさにヤンサンが。

乙君:ここがそうですよね。

久世:ここがね、もうそんな感じですね。

東村:そうだけどさ、女子もおらんといかんから。

山田:そうね。

東村:同人数ぐらい。男だけのチームはいっぱいあるじゃない? あれはさ、女子も同人数いるわけじゃない? そういうグループが終わりですかっていう。あります?

山田:ヤンサン美術部とかそうじゃない?

乙君:まあそうかもしれない。でもそんなに仲もよくないんで。

(会場笑)

東村:だって、たまにしか会わんじゃろ。

久世:何でそうなんこというの?

乙君:だから場所がまずないとね、やっぱり。

山田:水曜会そうかも。

乙君:水曜会は若干そうかもね。

東村:水曜会は結構、『フレンズ』ファンあるよ。

山田:そうそうそう、それはあるな。

東村:だから、もう共同生活をしてください、1戸建てで。

山田:そろそろな。

久世:我々が。

山田:廊下挟んで住みます?

東村:そしたら私、行きますよ。

久世:そうですか?

東村:チャンドラーの元カノポジで行きますから。

(会場笑)

東村:たまに現れるうざい人みたいな感じで。

乙君:ジャニス?

東村:ジャニスポジで行きます。

乙君:「うっそー」って?

山田:「あなたー」って現れる。

乙君:(笑)。

山田:ジャニスかよ(笑)。

東村:私、見て「私ジャニスだな」って思う。

久世:まじか(笑)。

東村:レイチェルじゃない、フィービーでも絶対ない、モニカでもない、ジャニスだ!

久世:ジャニスですか(笑)。

東村:ジャニス。これこれっていう。

乙君:じゃ、誰がロスやるかだね。ロスじゃない、チャンドラー…。俺だ(笑)。

久世:チャンドラーお前だよ。

乙君:やばい。ということで、いいですか?

山田:原点行きますか。はいはいはいはい。『フレンズ』話にキリないのでやっぱり1時間いっちゃったね。

乙君:もうちょっと行くんで。

山田:はい、後半にね。

乙君:あれなんですけど、ちょっとこの歌詞、そうだったのか。

東村:そうよ。

乙君:やばくは。

孤独な人はフレンズから勇気をもらえる

東村:PVあるから、YouTubeに。さっきちょっと裏で見よったけど。

乙君:よかった?

東村:バンドの人がこうやっとって、そこにメンバー全員出てくるPVあるから。

乙君:うわー泣くー!

東村:めちゃいいから。

乙君:それ、泣くやつよー。

東村:めちゃいいから。めちゃいいよね?

乙君:すいませんね、ちょっとね、あれなんで。

東村:あるんよ。

乙君:見たいねー、見たい見たい! 見たいんですけど原点に(笑)。 ごめん、テンションがアメリカンでなくなってきた。

山田:俺、ニコ生見てる人って、独りぼっちで見てる人って結構いるわけ。それで、「『フレンズ』ふざけんな」って、「俺にはそんなのいない」って言ってるけど、ロスがそうなわけよ。ロスだけちょっと違うとこに住んでるの。

乙君:でも言っても、あいつオタクだけど、やっぱり女、口説くし、やっちゃうんですよね。

山田:だから、俺はね、ロスを見てね。あとジョーイの馬鹿っぷりを見て、みんなに勇気をもらってほしいんだよね。だから、あの同じような状況だけど『フレンズ』の位置までいけば何とかなると思わない?

乙君:あー。でもそれが実質…。

山田:友達同士で「あ~」って何かを共感し合って、話してっていう、馬鹿なくだらないこと言いながら。そこまで日本が上がれれば、希望はあるなと思う。

東村:そうね。

山田:本当、そこは気持ちの問題。

乙君:エドワード・オールビーっていう劇作がいるんですけど、この話を限定でやりましょうか。

山田:はい。

次回のお知らせ

乙君:動物園物語の話なんですけど。まあまあまあ、ということで、次回のお知らせをさせてください。6月24日、ゲストは森沢明夫先生ですね、小説家の。

山田:フー! フー! 久しぶり~。

久世:イエイ!

乙君:久しぶり、もう森沢さんも1年ぶりで。

山田:そうだよ。うまい?

東村:おいしい。

乙君:くらたまさんもそうなんですけど、アッコ先生もそうですし、この後、人生相談もいろいろいっぱい来てるんで、できる限りやらせていただきますが。

男性ゲストにちゃんとした人生相談会みたいなものをやったほうが、ちょっとおもしろいかなと思ったので。

1週間しかありませんけれども、森沢明夫先生に小説の書き方とか、エッセーのうまい書き方とか、何かいろいろな人生の悩みとか何でもいいんで、森沢先生にご質問、相談あれば募集しております。

締め切りは20日までですね。20日?もうちょっと伸ばそう。だって24日放送でしょ?

スタッフ:放送は21日です。

乙君:そこに24って書いてあるよね?(笑)。

スタッフ:ごめんなさい。

乙君:21だった、ごめん。なので、前日まで受け付けておりますので。そして、これ、出しちゃおうかな。我々、ヤングサンデーついに3周年を前にして、ちっちゃなフェスをやります。「ヤンサンフェスvol.0 ~夏の日の2017~」と題しまして。

山田:こっからまた新たな伝説が。俺たちの。

東村:何すんの?

(会場笑)

山田:主題歌決定戦、応募をしてくれた人たち。

東村:音楽すんの?

乙君:うちの音楽メンバーの精鋭たちを全国からかき集めまして。

山田:すごい狭い場所でやります。

乙君:すごい狭い場所で。定員が60名なんですけれども、チケットは、このライブハウス管理になるんで、予約開始が40人です。

その前にゴルパンで先行発売をさせていただきます。一般発売の開始は6月17日の土曜日の19時からになっておりますので。

こちらは玲司さんのtwitterとかホームページでも載せますんで、そちらをご参考にしてください。オープンは6時半、スタートが7時となっております。2時間ぐらいのプログラムで、後半は来た人とみんなで飲むみたいな感じです。

だから、ライブっていうよりは、ちょっと大きめのオフ会だと思っていただければ。玲司さん、サイン会とか?

山田:やるやる、いいよいいよ。あと特別ゲストが来てくれますね。

乙君:え?

山田:そーですねー(笑)。

乙君:そっちの特別でも何でもなくない?(笑)

山田:の、特別ゲストも来てくれるんで、お楽しみに。

乙君:「最後のジェダイ」がね。

山田:はい。

乙君:ということでヤンサンフェスもよろしくお願いしま~す。みなさん、お会いしましょう。ではでは、アッコ先生何かありますか? 有料行きますけど、特に。

東村:よし、みんなわかってるよね?

(会場笑)

乙君:久しぶり、これ。

久世:きたきたー

東村アキコ、有料放送へのお誘い

東村:今日コンビニ行った?

しみちゃん:(笑)。

東村:コンビニで、コンビニスイーツ買ったよ、こういうプリンの上にクリームがのってるやつ買ったやろ? あれだって、あんた、350円ぐらいするやろが。菓子パンだって何だって1個100円も200円もしてさ。

久世:そうだそうだ。

東村:タバコ吸ってる人なんか今1箱、いくらするのあれ?

山田:400円ぐらい……。

東村:それぐらいするんでしょ? それを1個、我慢すればいいね? コンビニのさ、ロールケーキ1個、我慢すれば、このあとね、いろんな話が聞けるんだから考えなさい、お金の使い道を。

(会場笑)

東村:考えてみよ、1回ね。お財布見て。

乙君:そうだそうだ、いいぞ。

東村:明日はやめればいいんだから、パン買うのを。

乙君:ということで(笑)。

東村:お米炊きなさい。

(会場笑)

東村:パンばっか買うてから。

乙君:アッコの35億感って言われてます。

東村:35億。

乙君:35億。はい、っていうことで、有料いきますか。ではでは。この後はアッコ先生の人生相談と『フレンズ』の話をもうちょっとやります。

山田:あとアッコの仲のいい漫画家さんの話をして。

東村:漫画家の交友関係の話をしろって言われたんでします。

(会場笑)

山田:すごいおもしろい。一番おもしろいと思う、この人の話。

乙君:そうかもね。

山田:漫画業界のこと語らせたらこの世で一番おもしろいですよ。お楽しみに。

乙君:ではでは。アスタラビスター。

山田・乙君:ベイベー。

乙君:イエイ

山田・久世:イエーイ。

(会場拍手)

乙君:この全然見てない状況でやるのって。

山田:ありがとう。

乙君:すげえ難しいっすね。

久世:本当難しいですね。

東村:イエイ。

乙君:俺も、どうフォローしていいか。

東村:たまには、そういうのもあったっていいやん。

乙君:いいっすか。

東村:これがきっかけで見る人だっているんだから。

乙君:本当だ。

東村:いいのいいの、魔夜峰央先生が言ってたよ。