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「スマホで自撮り」の裏にある科学

「スマホで自撮り」の裏にある科学

いつでもどこでもスマホさえあれば写真が撮れる時代。InstaglamやFacebookには日々大量の画像が投稿されています。もちろん、ほとんどの人がスマホで写真を撮影したことがあるでしょう。しかし、元々カメラはフィルムを用いて撮影するもので、時には失敗することもありました。今のように気軽にワンタップで写真を撮れるようになるまでには、さまざまな科学技術の発達があったのです。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、スマホのカメラのしくみについて解説します。

シリーズ
SciShow
2017年6月30日のログ
スピーカー
Olivia Gordon(オリビア・ゴードン) 氏
参照動画
The Science of a Selfie

スマホのカメラのしくみ

オリビア・ゴードン氏  誰しもがスマホを持ち歩く時代です。ですが、いろいろなことをたった1台で実現できるすごさを、ついつい忘れてしまいます。写真を撮れるというのもその1つです。 一昔前は、写真を取るために感光性フィルムを使う専用のカメラを使わないといけませんでした。 Image01 仕組みをわかっていなければ、撮った写真が全部ダメになってしまうこともあったのです。 ですが今では1タップでセルフィーをいくらでも撮れます。スマホに内蔵されたデジカメはとても複雑な作業を、電子工学の技術を結集して実現しています。 デジタルなカメラは、人間とは違った仕方で映像を認識しています。彼らには映像が0と1の集合体にしか見えていません。 Image02 セルフィーを撮ると、スマホのデジカメは光を自分たちが理解できる電気信号に変換します。 光は「光子」と呼ばれるエネルギーの単位でできています。画像を作り出すためには、顔からどれぐらいの数の光子が反射してレンズに入ってきているか、その光子がどれぐらいのエネルギーを持っているかを調べなくてはいけません。 そのためにデジカメにはCMOSセンサーと呼ばれるイメージセンサーが内蔵されています。いい機会なので、スマホのカメラやデジタル一眼レフが何をしているのか考えてみましょう。 CMOSセンサーは半導体とよばれるシリコンの層でできています。 Image03 半導体は電気の伝導性、つまり物質の中を電子がどれぐらい動けるかを制御できます。普通は不純物を添加されるのでプラスチックのような絶縁体としての特徴を持ち、金属のような導体しての性質は持ちません。 スマホに搭載されたCMOSセンサーは、映像を「ピクセル」とよばれる格子状の要素に切り分けます。セルフィーを撮ると顔から反射した光子がカメラに飛び込んで、CMOSセンサーのピクセルにぶつかります。 光子がピクセルごとのシリコン原子にぶつかると、シリコン原子は光子からエネルギーを受取って励起状態になります。光子が十分なエネルギーをシリコン原子に与えると、それぞれのシリコン原子から電子が飛び出します。 すると、それぞれのピクセルが電荷を帯びるので、カメラはその状態を測定し、明るさの情報を読み取るのです。たくさんの光子が当たったピクセルは電荷が大きくなるので一層明るくなります。

色の情報を付与するには

こうしてすべてのピクセルの明るさ情報がわかりました。ですが、このままでは白黒のままです。色の情報を含むためには別の技術を巧みに用いなくてはいけません。 絵の具と同じように、光にも赤、緑、青という主要な3色があります。 Image04 それぞれの量を変えて混ぜ合わせれば、普段目にするすべての色を作り出せるのです。 カラー写真を作るために、光子そのものを測定するというより、赤緑青それぞれの光がそれぞれのピクセルにどれぐらい当たっているかを測定します。 そのためのやり方には2種類ありますが、「ベイヤーフィルター」という方式が主流を占めています。赤1つ、青1つ、緑2つの4つのピクセルをひとまとめにしたカラーフィルターです。 ベイヤーフィルターによって、それぞれのピクセルは3色のうち1色の光によって電荷を帯びます。 Image05 ピクセルごとの電荷を測定が終われば、カメラは色と明るさの情報を使って画像を生成できるわけです。 この画像生成の過程でも多くのことが行われますが、その中でも重要なのは「デモザイク」という処理です。カメラは主要な色を混ぜ合わせているわけですが、言い換えればそれぞれのピクセルは赤緑青1色です。デモザイクは、緑のピクセルのそばでは青の光がどれぐらい当たっているかを推測していく処理なのです。 エンジニアや数学者たちはこの計算過程でいろいろな手法を使いますが、一番有効なアルゴリズムは隣り合わせのピクセルの値を比較して平均値を出すというものです。こうした技術やコンピュータの計算能力が駆使されて画面上に画像が映し出されます。 ですが、これだけでは済みません。例えばインスタグラムに投稿しようとすれば、画像を圧縮する処理が必要になります。 デジタルカメラは膨大な量の情報を瞬時に集めています。もしインターネットに上げようとすれば、サイズを小さくした方がいいでしょう。 画像圧縮アルゴリズムもたくさんありますが、ネット上の画像はほとんどが「JPEG」という技術で圧縮されています。 JPEG圧縮は、画像を8×8ピクセルのブロックに分割して画像を構成している情報量を少なくするのです。ブロックを大きくすると細かい情報が失われるためモザイク状の画像になってしまい、逆にブロックを小さくすれば情報は失われませんがファイルサイズが小さくならないので、圧縮技術は完ぺきではありません。 Image06 Image07 ですが、SNSのように膨大な量のセルフィーが投稿されるサイトでは、ファイルサイズの小ささの方が重要です。 光のエネルギーを電気信号に変え、1つにまとめ、手軽なサイズに圧縮し、世界中から見られるように共有する。この作業が一瞬で行える裏ではたくさんの技術が使われているんですね。

  

SciShow

Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。

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